未来視点でのAI技術の社会実装を通じ、人間とソフトウエアの進化を支えるテックカンパニー【株式会社 PKSHA Technology 佐野氏、松澤氏インタビュー】
2024年12月04日更新
企業紹介
「未来のソフトウエアを形にする」をミッションに、企業と人の未来の関係性を創るべく自社開発した機械学習/深層学習領域のアルゴリズムを用いたAIソリューションの開発・AI SaaSの提供を行っています。自然言語処理技術を用いた自動応答や、画像/動画認識、予測モデルなど多岐に渡る技術をベースに顧客の課題にあわせた解決策を提供する他、共通課題を解決するAI SaaSの展開により、ソフトウエアの社会実装を多面的に支援し、人とソフトウエアが共に進化する豊かな社会を目指します。
インタビュイー経歴
話し手
佐野氏
株式会社PKSHA Technology
パートナー
PKSHA Technology AI Solution事業本部 パートナー。モバイルコンテンツ系ベンチャーやコンサルティングファームなど数社を経て、PKSHAに入社。パートナーとして小売・教育・保険業界のプロジェクトをメインで担当しながら、株式会社AlgoNaut(東京海上ホールディングスとの合弁会社)の代表取締役も務める。
話し手
松澤氏
株式会社PKSHA Technology
パートナー
PKSHA Technology Al Solution事業本部 パートナー。三菱商事株式会社、ハーバード・ビジネス・スクール、株式会社デジタルガレージを経て、2020年にPKSHAへ参画。金融業界や商社業界向けのプロジェクトをメインで担当しながら、ベンチャーキャピタル事業の運営にも携わる。
目次
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事業部間での連携により、事業シーズ探索~サービス化のシームレスなPDCAを実現
──お二人のご経歴を教えてください
松澤氏新卒で三菱商事に入社し、約10年所属していました。三菱商事では金融部門に所属し、不動産ファンドの立ち上げや金融領域でのパートナーシップ構築に携わってきました。その後、MBA留学を転機に、テクノロジー分野でのキャリアを志し、デジタルガレージに転職。4年前にPKSHAに入社しました。
佐野氏PKSHA Technologyは私にとって6社目となります。これまでベンチャー企業とコンサルティングファームを行き来してきました。アビームコンサルティング(所属当時はデロイト)に始まり、複数のベンチャー企業を経て、A.T.カーニー(現:KEARNEY)で事業戦略やデザイン分野も手掛けました。アクセンチュアインタラクティブでは顧客体験の変革に取り組んでいましたが、技術的な仕組みの裏側の重要性を感じてテック企業への転職を考えるようになりました。その中で、PKSHAの上野山代表と出会いビジョンに共感するとともに、テクノロジーに触れる機会も豊富にある会社と感じたことから入社を決意しました。
──PKSHA Technologyの組織や事業概要について教えてください
佐野氏当社の事業は大きく二つに分かれています。一つは顧客ごとにソリューションを提供する「AI Solution事業」です。AI Solution事業は、全体で約70名所属しています。Bizの人数は30名弱、残りはエンジニアが占めています。もう一つはチャットボットなどの汎用化した製品を広く提供する「AI SaaS事業」です。 AI Solution事業が価値提供の種を見つけ、それをSaaS事業がプロダクト化して事業を広げていくというモデルを構築しています。その他に、グループ会社が独自のサービスやプロダクトを提供しており、たとえばアイテック社では駐車場機器のシステムを提供しています。また、スタートアップへの投資ファンドも運営しています。
顧客ニーズを起点として”未来提案”を通じ、数年先を見据えたAI活用支援が特徴
──お二人がPKSHA Technologyに転職した理由を教えてください
佐野氏前職では、クライアントに実行を委ねるスタイルではなく、実際に価値を生み出す体験ができることに魅力を感じてプロジェクトに取り組んでいました。しかし、技術の裏側まで理解しなければサービスは作れないと実感することが多く、テック分野やAI分野の知識や経験をさらに深めるためにPKSHA Technologyへの入社を決意しました。当社は過去の知見をもとに新しい事業を作るのではなく、あるべき未来を妄想して事業を作る傾向にあります。そのため当社で取り組むことで、自分が未来に何かを残せるのではないかと感じていました。
松澤氏商社からテック業界へのキャリアチェンジは大きな決断でした。転職を検討していた当時は30代前半でキャリアに悩んでおり、自分の専門性を高めて新たな価値を提供できる道を模索していました。その中で、ビジネス × テクノロジーという掛け合わせで私ならではのキャリアが描けるのではと考え、テック業界への転職を決意しました。PKSHA Technologyは向き合う課題が豊富かつ、さまざまなバックグラウンドの優秀な人材がおり、自分ならではの価値の発現に向け、最速で経験が積める場と考え入社しました。また、面接で出会った方々との対話からも、成長できる環境だと確信しました。
──携わったプロジェクトやその中で印象に残っていることを教えてください
佐野氏保険、セキュリティ、採用サービスを展開するクライアントの支援に携わることが多いです。なかでもAlgoNaut(PKSHA Technologyと東京海上ホールディングスの合弁会社)では、AIによる不正請求の検知や疾病予測、生成AIによる業務効率化の支援を行っています。また、埼玉県の戸田市と連携し、生徒の不登校の予兆を検知するモデルを開発しました。すべての生徒を先生が満遍なくケアすることが難しいことが課題でしたが、同予測モデルで支援優先度が高いと判定された生徒に対して、学校側で人による確認をした結果、高い精度が確認されました。社会的意義のあるプロジェクトに関わることができたことが個人的に印象的でした。 生成AIが社会で活用され始めて約2年が経過しましたが、会社やオペレーションの仕組み自体を変革する根本的なアプローチに取り組むことができている企業は少ない印象です。その中で、当社は生成AIを使いこなすための独自のアプローチができている点が特徴です。
松澤氏入社以来、金融領域のお客様を中心に、商社や海運などの幅広いお客様をご支援させて頂いています。直近2年では、佐野同様、生成AIを活用した事例が多く、例えば、稟議や契約書に代表される文章作成の半自動化が、テーマに挙がる事が多いです。社内文書作成は私も若い頃、多くの時間を費やした思い入れのある業務なので、そうした企業の働き方の変革に一部でも貢献できる事にはとてもやりがいを感じています。生成AI関連のプロジェクトでは、いずれもエンドユーザーから直接フィードバックをいただけるため、ユーザーのUX改善に資するソリューション(群)の開発に日々試行錯誤しています。 また、私の場合は、1年程度、別部署に籍を置き、ベンチャーキャピタルファンドの立ち上げを推進するという機会にも恵まれました。そうした組織を跨いだ成長機会の追求を柔軟に行える点も、当社の魅力かと思います。
Technology/Business双方の知見を積極的に知識を吸収しながら挑戦する人が活躍
──PKSHA Technologyにはどのような方が所属していますか
佐野氏当社には「社会実装」、つまり実際に顧客に使っていただけるものを作り、提供していくことを目指す人材が多く在籍しています。他のAI企業では「PoC疲れ」が発生しがちですが、当社ではPoCという言葉をあまり使いません。実際のオペレーションやサービスで活用できる技術を提供することを強く意識して活動しています。また、数年先の社会を見据えた未来コンセプトを策定し、社会実装を進めることに興味を持っている方も多いです。
──PKSHA Technologyの成長環境としての魅力を教えてください
佐野氏当社は優秀なエンジニアが多く、日々新しい情報が入ってくるため、常に最新技術に触れることができます。また、Biz Devとエンジニアが早い段階から連携してプロジェクトに取り組むため、エンジニアの視点も学べるのが魅力です。単発のソリューションではなく、事業全体の設計に関わることも多く、視座が高まっていきます。 また、当社は事業だけでなく、組織の活性化や全社的な最適化のためのプロジェクトにも関わることができるため、多面的に成長機会を得られることも魅力の一つです。
松澤氏ビジネスサイドとエンジニアとの距離が非常に近いのが特徴です。双方の領域に染み出しながら、伴走し、顧客にとっての価値を考え、新たなソリューションを作り上げていくことができる環境がとても貴重だと思います。また、そうした越境を通じた成長機会は、部内に留まることはなく、SaaSや経営企画の部署との連携でも同様で、そうした他部門のメンバーも巻き込みながら、組織全体として、大きな価値のうねりを作り上げていけることで、自然と視座が高まり、商売力も高まっていく実感があります。
──PKSHA Technologyではどのような方が活躍していますか
松澤氏当社では複数の案件を並行して進めるスタイルを採用しており、学びの機会が非常に多いです。そのため、自ら積極的に取り組む姿勢や、多様な業務に挑戦する意欲がある方が活躍しています。 また、AIは市場が急速に変化するため、常にキャッチアップし続ける必要があります。そのため、常に学び続けることが習慣として身についている方がフィットすると思います。
AIの技術・社会実装が加速度的に進む現時点での参画が、成長に最適なタイミング
──今後のAI Solution部門の展望や今参画することの魅力を教えてください
佐野氏規模としては、これまで以上の成長率を目指しています。線形ではなく、二次関数的な成長を目指しており、マネジメントチームとも新しい価値提供について話し合っています。今後は新たなソリューションを提供し、次のステージに進んでいきたいと考えています。 現在、AI技術の進化は3-4年前と比べて2倍以上のスピードで加速しており、「AIが世界を変える」というビジョンが現実味を帯びています。今、PKSHAに参画することで、最前線の技術を肌で感じながら自らの成長速度も速めることができます。同時に、未来を共に創造することを実感していただけると思います。
──最後にメッセージをお願いします
佐野氏自分の手で未来を変えたいという方、企画から実装までを自分でやり遂げたいという方にぜひ来ていただきたいです。そのような方が楽しめる環境ですし、同じ志の仲間と一緒に仕事を楽しんでいただけると思います。 ご興味があれば、ぜひ一度話を聞きに来てください。
──ありがとうございました