コンサルへの転職は未経験でも可能?難易度や効果的な選考対策を紹介
2025年09月25日更新
MyVisionでは、未経験からのコンサル業界への転職支援において、圧倒的な実績を誇ります。
実際に、弊社を通じて転職を成功させた方の約9割がコンサル業界未経験者です。近年はコンサル業界全体の成長を背景に、大手外資系ファームやワークライフバランスの整った日系大手ファームでも、未経験人材の採用が活発化しています。
つまり、未経験でも挑戦のチャンスは広がっているのが現状です。ただし同時に、選考のハードルは依然として高く、誰もが突破できるわけではありません。
MyVisionでは、無料のカウンセリングセッションを通じて、未経験からのコンサル転職をする際に押さえておくべきことやコンサル転職のトレンドや内定を獲得しやすい条件、各選考の内容と対策、注意点などについて詳しくをご提案いたします。
自身のキャリアを飛躍させたい方は、以下のフォームから無料登録ください。
著者

山口 翔平
Yamaguchi Shohei
株式会社MyVision代表取締役
早稲田大学を卒業後、JTB、オリックス生命を経てコンサルティング転職に特化した人材紹介会社へ入社。 長年のエージェント経験を基に、より多くの求職者様に対して質の高い転職支援サービスを提供するため、株式会社MyVisionを設立。
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監修者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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コンサルへの転職は未経験でも可能?
近年、急速なDX化や事業環境の変化を背景に、コンサルティングファームが取り扱う案件が急速に増えています。この需要拡大に応えるため、各社は中途採用を積極的に行い、その中心を未経験人材が占めるようになっています。
ここでは、未経験者が注目される背景と、内定を獲得しやすい条件について解説します。
コンサル中途採用の中心は業界未経験の方
元来、コンサルティングファームの中途採用は即戦力となる経験者が中心でした。しかし現在では、中途採用で内定を獲得する人材の大半がコンサル未経験者であり、その割合は8割を超えていると言われています。
もはや未経験からのコンサル転職は例外ではなく、採用市場において当たり前の選択肢になりつつあります。経験よりも、ポテンシャルや将来的な成長力を重視する採用が主流になっているのです。
また、MyVisionを通じて転職を成功させた方のデータでも同じ傾向が見られます。支援実績のうち7割がコンサル未経験からの挑戦であり、異業種からでも十分にキャリアチェンジできることが示されています。
コンサル各社がコンサル未経験者を積極採用している背景
コンサルティングファームが未経験者を積極的に採用するのには、明確な背景があります。従来は経験者中心の採用が一般的でしたが、近年は案件の増加やプロジェクトの多様化により、異なるバックグラウンドを持つ人材へのニーズが高まっているのです。
特に注目されるのが、企業のDX推進に伴う案件数の拡大と、特定分野の専門性を活かした人材の活用です。ここでは、この2つの背景について詳しく解説します。
DX化などの需要による案件増加
近年、働き方改革の促進やデジタル化の加速を背景に、特に大企業ではビジネス全体をDX化するニーズが急速に高まっています。その結果、コンサルティングファームではDX案件が急増している一方で、必要とされるIT人材の供給が追いつかず、業界全体で人手不足が続いています。
このギャップを埋めるため、各ファームはデジタル領域に強みを持つ人材を積極的に採用しています。特にSEや社内SE、プロジェクトマネージャー、プログラマ、データサイエンティストといったバックグラウンドを持つ方は、高い親和性があります。
つまり、IT分野で培ったスキルや経験は、未経験からのコンサル転職において大きなアドバンテージになり得るのです。
業界やスキルにおける専門性の獲得
コンサルタントが高い価値を提供するには、幅広い知識だけでなく、特定の業界や業務に対する深い専門性が必要です。クライアント企業のビジネスを的確に理解できる人材ほど、より実践的で納得感のある提案につなげやすいからです。
たとえば製造業のクライアントに業務改善を提案する場合、製造メーカー出身者であれば、新卒のコンサルタントよりも業務を理解するスピードが格段に早く、現場感覚に基づいた解決策を示せます。
このように、前職で培った業界知識や専門スキルは、未経験からコンサルに挑戦する際の大きな強みとなり、採用においても高く評価されやすいのです。
未経験の場合、何歳までに転職するべき?
未経験からコンサルタントへ転職した方の多くは、新卒3年目までの第二新卒層から30代半ばまでに集中しています。
特に第二新卒や20代は社会人経験が浅いため「ポテンシャル」や「成長の余地」が重視されやすく、選考を突破する可能性が高まります。一方で30代に入ると、一定の業務経験や専門性を持ち合わせていることが前提とされるケースが多いです。
つまり、年齢が上がるほど即戦力としての期待値が高まり、ポテンシャル評価だけでは不十分になる点は押さえておく必要があります。
未経験から挑戦するなら、できるだけ早めに動き出すことが転職を成功させるポイントとなるでしょう。
学歴・社歴はどのくらい求められる?
コンサルティングファームへの転職では、学歴や社歴は必須条件ではなく、あくまで参考にすぎません。 採用で重視されるのは、短期間で成果を出す力や継続的に努力できる姿勢、困難を克服する粘り強さといった資質です。
確かに旧帝大や一橋、東京工業大学、早慶上智など上位校出身者の割合は高いですが、それは学歴そのものが評価されているわけではありません。背景にあるのは 「足りない知識を効率的に補うスキル」や「努力を継続する力」であり、学歴はあくまでその資質を示す一例にすぎないのです。
社歴についても同様で、有名企業に勤めていたかどうかは絶対的な条件ではありません。「どんな経験を積み、その経験から何を学び、どう再現できるのか」といった点が評価されるため、異業種からの挑戦でも十分にチャンスがあります。
コンサルに業界未経験から転職するためのスキルや資格
ここからは、コンサルタントに転職するために求められるスキルや資格について解説します。未経験採用ではポテンシャルが最も重視されますが、論理的思考力やコミュニケーション能力といった適性に加えて、特定のスキルや経験を持つことで選考を有利に進められる場合があります。
さらに、MBAやCFAなどの資格や英語力がどの程度評価されるのか、またITや営業といった実務経験がどのように活かされるのかも触れていきます。
転職に求められるコンサル適性
コンサルの採用面接では、経験よりも候補者にコンサル適性があるかどうかを見られています。
特に重要なのは「論理的思考力」と「コミュニケーション能力」の2つであり、これらをケース問題や質問を通じて確認されます。こうした資質が十分にあると判断されれば、未経験でも採用の可能性は十分にあります。
論理的思考力
論理的思考力はコンサルタントにとって最も重要なスキルの一つです。複雑な課題を分解し、因果関係を押さえて真の原因を特定する力が、クライアントが納得する提案へとつながります。
さらに、課題解決に必要なプロセスを整理し、戦略を実行に移す際にも論理的思考力は欠かせません。プロジェクトを計画通りに進め、成果を確実に出すためには、この力が基盤になります。
実際に面接でも、この論理的思考力を見るためにケース面接が設けられています。与えられたテーマに対して要素を分解し、結論を導く過程を評価されるため、単なる知識よりも思考の筋道そのものが問われます。
聞きなれない言葉に身構える方もいますが、論理的思考力は訓練で高められるスキルです。
ビジネス書や問題集を活用して学習すれば、未経験者でも面接で評価される水準に近づくことが十分に可能です。
コミュニケーション能力
論理的思考力と同様に重要視されるのが、コミュニケーション能力です。現役コンサルタントの方のなかには、「論理的思考力以上に重要」と答える方もいるほど、クライアントとの信頼関係を築くために不可欠な力です。
コンサルタントは戦略を描くだけではなく、クライアントに実行してもらうところまでを見据えなければなりません。どれほど優れた提案であっても、信頼がなければ協力を得られず、成果につながらないケースもあります。
近年は、戦略系ファームでも実行支援を担う場面が増え、現場社員やチームメンバーと並走することが求められています。つまり、多様なステークホルダーと円滑に連携し、協力関係を築ける力がプロジェクト成功の鍵となっているのです。
面接では、論理的に話を展開できるかに加えて、相手にわかりやすく伝えようとする姿勢や、質問の意図を正しく理解する力も評価されます。コミュニケーション能力は未経験から挑戦する方にとっても、普段の仕事や日常のやり取りを通じて鍛えられるスキルであり、意識次第で十分に磨いていくことが可能です。
それ以外のスキルや資格
コンサルタントに求められる適性としては論理的思考力やコミュニケーション能力が中心ですが、それ以外にも転職を後押しするスキルや資格があります。MBAやCFAといった専門資格、そして英語力などは、応募先や将来的なキャリアによって評価が高まる場合があります。
ただし、これらは必須条件ではなく、あくまで持っていると有利に働くものです。ここでは資格や英語力がどのように評価されるのかを見ていきましょう。
MBAやCFAなどの資格について
コンサル転職においてはMBAやCFA等の取得難易度の高い資格については、保有していることにより一定の評価を受けやすく、選考を有利に進める材料となります。
MBAであれば経営戦略やファイナンスを体系的に学んだ実績が評価されやすく、戦略系ファームやマネジメント領域の案件との親和性が高まります。CFAは金融や投資の専門知識を証明できるため、金融機関向けのプロジェクトや財務アドバイザリー領域で強みとなるケースが少なくありません。
実際に、これらの資格を軸に転職を成功させ、その後も関連分野で活躍している方も多くいます。ただし、近年のコンサル業界は未経験人材への門戸を広げており、資格がないからといって応募のチャンスが閉ざされることはありません。
むしろ資格よりも、これまでの経験をどう活かせるか、ポテンシャルをどう示せるかといった点が重視される傾向にあります。したがって、資格を取得してから転職活動を始める必要はなく、持っていればプラスになる程度に考えておくとよいでしょう。
未経験からコンサル転職をするのに英語力は必要か
英語力については採用の段階で求められることはあまりありません。しかしマッキンゼーなどの一部の戦略系コンサルファームでは英語面接が実施される場合もあるため、志望先によって求められる水準を事前に確認しておくことが重要です。
一方で、英語力があることで応募時にプラス評価となり、入社後にグローバル案件に携われる可能性もあります。さらに昇進条件として一定の英語基準を設けているファームもあるため、キャリアを長く築くうえでは備えておくことが望ましいといえるでしょう。
つまり、英語はコンサル転職の必須条件ではないものの、長期的なキャリア形成を考えると習得しておくことで活躍の場が確実に広がります。 未経験から挑戦する方にとっても、英語力は「なくても始められるが、持っていれば大きな強みになるスキル」といえます。
コンサル転職で有利な経験
コンサル転職では、スキルだけでなくこれまでの職歴や経験も評価の大きなポイントになります。
特にIT領域の経験は大きなアドバンテージになりますが、それ以外にも専門性や業界経験、マネジメントの実績などが内定を後押しする要素となります。
IT領域での職歴や経験
近年では戦略系・総合系問わず、IT・DX関連のプロジェクトが増えているため、IT領域のバックグラウンドのある方のニーズは非常に高まっています。 企業の課題解決にテクノロジー活用は欠かせないため、エンジニアやSIerとして培った知識やスキルはそのまま大きな強みになります。
実際に、SIerやエンジニアからコンサルタントに転職し、デジタル案件で成果を挙げている方も少なくありません。
多くのファームでデジタル人材が不足している現状において、こうした経験は転職成功を後押しするだけでなく、入社後も即戦力として活躍できる可能性を広げます。
IT領域で培った技術力やプロジェクト経験をどのようにコンサルティングの現場に応用できるかを示すことができれば、未経験からでも十分に採用のチャンスがあります。 自らのバックグラウンドを活かす姿勢こそが、コンサル転職を有利に進めるための大切なポイントです。
IT領域でなくても何かしらのスペシャリティ
IT経験が無くても、特に30代以上のコンサルティング転職を目指す場合には「何かしらのスペシャリティ」を備えていることが大きな強みになります。マーケティング、データサイエンス、会計、人事など、多様なバックグラウンドを持つ人材がファームで活躍しており、専門領域の深さは大きく評価されます。
こうした経験は、クライアントの課題をより現実的に理解し、解決策に説得力を持たせるうえで大きな強みとなります。面接の場では、自分の経歴のどこに強みがあるのかを、具体的に伝えることが重要です。
その際には、エージェントなど第三者の視点を活用して客観的に整理し、最も効果的なアピールポイントを明確にしておくと良いでしょう。
特定の業種での深い経験
また、特に総合系ファームなどでは会社規模が大きくなるため、組織が「業種別」「機能別」の2軸で分けられており、求人ポジションもその部署ごとに行われています。
- 業種別:製造、金融、政府系、ヘルスケアなど
- 機能別:戦略、組織人事、ITコンサル、業務コンサルなど
従って、特定の業種での深い経験やスキルがあればそれを活かせるようなポジションで転職を有利に働かせることができます。たとえば銀行で勤務されていた方は金融グループでの採用を狙うことで転職の成功確率を高めることができるでしょう。
昨今のコンサルティングファームの転職においては、前職の経歴に基づいて、比較的広く採用の間口が開かれているのが特徴です。
セールスやマネジメントの経験
30代後半から40代で未経験からコンサル転職を目指す場合、セールスやマネジメント経験が評価されやすくなります。コンサルティングファームでは、ポジションが上がるにつれて、プロジェクトの遂行だけでなく新規クライアントの獲得や、組織を率いる役割を担うことが求められるためです。
特にマネジメント経験は、チームをまとめ成果を引き出す力を示すうえで重視されます。加えて、営業や事業開発を通じて培ったクライアント獲得の実績がある場合、ファームにとっては大きなプラスとなり、採用判断にも直結します。
こうした経験を具体的に伝えることで、年齢層が高めの候補者でも十分に評価を得られる可能性が広がるのです。
コンサル転職に成功するための選考対策
ここからは具体的な選考対策の方法について解説します。志望動機や職務経歴書といった基本的な準備に加え、Webテストや面接、さらにはケース問題などコンサル特有のプロセスにしっかり対応することが重要です。
それぞれのステップで求められるポイントを押さえておけば、未経験からでも十分にチャンスを広げられます。 ここでは、内定獲得までの期間の目安から実践的な準備方法まで順を追って解説していきます。
コンサルから内定獲得に必要な期間
コンサルティングファームへの転職に要する期間は人によって様々ですが、一般的には3カ月〜5カ月程度の期間を要します。活動を「準備フェーズ」と「選考フェーズ」に分けると、前者に1カ月、後者に2カ月〜4カ月ほどを要するケースが多く、短期間で終えるのは難しいのが実情です。
準備フェーズでは、情報収集や書類対策、面接対策などを進めておくことが重要です。一方で選考フェーズに入ると、書類選考やWebテスト、複数回の面接が待ち構えており、より長い時間が必要になります。
このため、効率的に取り組むには早い段階から転職エージェントを活用するのが効果的です。特にコンサル業界は採用動向の変化が早いため、最新情報を得ながら準備を進めることで、選考フェーズに十分な時間を割けます。
早めの行動と計画的な準備こそが、内定獲得の可能性を高める最も確実な方法といえるでしょう。
具体的な準備内容や選考フローについては、以下の記事で解説しています。ぜひご一読下さい。
採用担当が納得する論理的な志望動機作り
コンサル未経験からコンサルティングファームへの転職を希望する場合、志望動機の完成度は特に重視されます。
説得力のある志望動機を作成する際の重要な3つのポイントを解説します。
自分自身の経験が具体的に記載されていること
転職活動では、自分自身のこれまでの経験をもとに志望動機を語ることが重要です。過去にどのような業務に携わり、その結果なぜコンサルティングファームを志望するに至ったのかをポジティブな理由として伝えられるようにしましょう。
その際には、担当したポジションやチーム規模、予算、そこで得た学びなどをできるだけ具体的に示すようにしてください。
こうした事実を踏まえて志望理由につなげることで、面接官にとっても納得感のある動機となり、未経験でも「活かせる経験がある」と評価されやすくなります。
深い業界・企業理解を元に決められていること
説得力のある志望動機を作成する際には、コンサルティング業界や志望するファームについて深く理解している必要があります。
業界全体のトレンドや主要プレイヤー、ファームの強みや将来性を把握したうえで、なぜ自分がそのファームを選んだのか、そのファームでどのように貢献できると考えているのかを具体的に述べることが重要です。
このような情報収集に関しては、既にコンサルティングファームで働いている友人にヒアリングを行ったり、コンサル専門の転職エージェントを活用したりすると効果的です。正確かつ最新の情報を得ることで、選考に臨む際の志望理由に厚みが増し、採用担当者が納得する動機へとつながります。
結論から簡潔に記載していること
志望動機を書く際には、結論から記載し、簡潔で分かりやすいことが重要です。採用担当者は多くの応募書類を目にするため、複雑で回りくどい文章や論理性に欠ける記述は、すぐに減点対象になります。
簡潔な文章で志望理由を提示すれば、担当者は内容を正しく理解でき、次の選考に進めるかの判断をしやすくなります。応募書類は自分を最初に評価してもらう入り口となるため、過不足なく結論を伝えることを意識しましょう。
この他にも、志望動機作成についてはこちらの記事で詳しく説明しておりますのでご確認下さい。
簡潔で分かりやすい職務経歴書の作成
職務経歴書は、応募者の経験や強みを最初に伝える重要な書類です。特にコンサル転職では、担当した役割や成果を端的に示し、採用担当者が短時間で理解できる内容にまとめることが求められます。
ここでは、職務経歴書を作成する際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。自身のポジションや役割の明記、成果を裏付ける数字の活用、そしてファームが重視する要素を意識することが、採用担当者に伝わる経歴書につながります。
自身のポジションや役割を明記する
職務経歴書では、自分がこれまでのプロジェクトや業務のなかでどのような役割を担い、どのような責任を持っていたのかを明確に示すことが重要です。採用担当者は「候補者が実際に何をしてきたのか」を知りたいため、役割が不明確だと成果の真価を判断できないためです。
たとえば特定のプロジェクトを記載する際には、そのプロジェクトの規模(何人のメンバーで構成されていたかや期間)、自身が担った役割、さらに具体的にどのようにプロジェクトに貢献したのかを整理して記載すると効果的です。
こうした情報を明示することで、自身の責任範囲や成果が伝わりやすくなり、職務経歴書の説得力が高まります。
明確な数字や実績で記載する
職務経歴書では、成果を抽象的に書くのではなく、具体的な数字や実績を用いて、第三者から見ても明確に理解できる形にすることが重要です。採用担当者は候補者の貢献度を客観的に判断するため、定量的な情報があると評価の基準が明確になります。
たとえば「コスト削減に貢献」と書くのではなく、「年間コストを10%削減」「売上を前年比20%向上」といった具体的な成果を示すことが有効です。
さらに「何人規模のプロジェクトをリードしたのか」「どのような役割でチームを動かしたのか」といった実績を加えれば、より説得力を持って自身の成果を伝えることができます。
ファームに求められる要素を意識する
コンサルティングファームが共通して重視するのは、論理的思考力やコミュニケーション能力、リーダーシップといった基礎的な資質です。そのため職務経歴書に記載する内容も、これらの要素を示せる事例を意識して盛り込むことが求められます。
面接では職務経歴書に記載されている内容を元に面接官が質問を行うため、この経験で何がアピールできるのか事前に整理しておくと良いでしょう。
加えて、各ファームが重視する価値観や、そのファーム特有の表現を取り入れて説明できれば、応募先に合った志望者として良い印象を与えられるでしょう。
この他にも、職務経歴書作成についてこちらの記事で詳しく説明しておりますのでご確認下さい。
絶対に落とせないWebテスト対策
コンサル転職におけるWebテストは加点ポイントではなく、足切りを突破できるかどうかを判断するための関門です。Webテストを甘く見てあまり対策をせずに受験をする方もいますが、想定以上に足切りのボーダーが高く不合格になるケースはしばしば見られます。
ここではWebテストを突破するために押さえておきたい3つのポイントを解説します。
ファーム毎の傾向を把握する
Webテストの形式や内容は、ファーム毎に異なります。そのため志望先がどの方式を採用しているのかを事前に把握し、適切な対策を行う必要があります。
また、受験環境についても確認が欠かせません。自宅でWebテストを実施する場合は、通信環境を整備したり、静かで集中できる環境を用意したりする必要があります。
また、試験会場で受験する場合は、時間に遅れる等のトラブルも発生する可能性があるため、注意が必要です。こうした事前対応を徹底することで、試験本番に集中できる環境を整えられるでしょう。
十分な準備期間を設ける
コンサルティングファームへの転職を希望する方のなかにはWebテストに対する理解・認識が不十分な方も一定数います。コンサルティングファームを希望する方は、一般的に高い処理能力を持つ若手ハイエンド層が多く、受験等でも十分な勉強をしてきた方が多いため、Webテストも特に準備や対策を必要とせず突破できると考えがちです。
しかし、選考におけるWebテストは受験勉強とは異なる考え方を求める場合が多く、しっかりとした対策が必要となります。
また選考を受けるファームの数によっては、複数のタイプのWebテストを受ける必要があり、それぞれの問題形式に慣れておくことが重要です。効率的に準備を進めるためには、選考スケジュールを逆算し、十分な練習時間を確保できるよう計画的に選考スケジュールを立てる必要があります。
参考書を使って繰り返し練習する
コンサルティングファームのWebテストに関しては、さまざまな参考書が販売されています。
Webテストは複雑な問題もありますが、練習さえすれば突破のハードルは高くないため、繰り返し練習することで安定して得点できるようになります。
また、多くのテストでは短時間で数多くの問題を解く必要があるため、制限時間を意識した練習を重ね、ケアレスミスを減らすことが重要です。近年は例題を解けるサイトや模擬試験を提供するサービスも充実しているため、参考書と併用して学習することで、より実践的な準備ができます。
この他にも、Webテストについてはこちらの記事で詳しく説明しておりますのでご確認下さい。
コンサルとしての自分をアピールする面接対策
コンサル転職では、面接が最も重要な選考プロセスの一つです。書類やテストでは測れない 「候補者としての魅力」や「コンサルタントに必要な姿勢」が直接評価されるため、入念な準備が欠かせません。
ここでは、面接を突破するために意識すべき3つの視点を紹介します。自分をどう見せるか、どのように強みを伝えるかを整理し、選考でしっかりアピールできるよう備えておきましょう。
面接では自分は選ばれている側だと認識する
面接はお互いのコミュニケーションの場という側面もありますが一番の目的は、面接官が候補者の採用可否を判断することにあります。つまり、内定を得るまでは常に面接官が「選ぶ側」であり、候補者は「選ばれる側」であることを意識して臨むことが大切です。
内定を獲得して初めて、候補者にはファームを選ぶ権利が生まれます。 そのためには志望先を一社に絞らず、できるだけ多くの内定を獲得することを目指すのが賢明です。
選択肢を広げておくことで、自分の希望に合った環境を選びやすくなります。
面接は自分という商品を売り込むための大事なプレゼンだと考える
面接は自己アピールの場であり、自分自身を最適な候補者として面接官にプレゼンする機会です。そのため相手のニーズを理解し、自分自身をどのように提案すれば採用につながるのか考え、しっかりと準備する必要があります。
準備には、事前に想定される質問と回答を用意し、プレゼンの練習をすることが含まれます。万全の準備をすることで当日は自信を持って面接に臨むことができるため、落ち着いた雰囲気そのものがプラスの評価につながります。
自分を採用する理由を面接官に与える
面接官は数ある候補者のなかから、誰を採用すべきかを判断し、最終的には社内に説明する役割を担っています。つまり、面接では 「なぜ自分が他の候補者よりも優れているのか」という理由を、相手が納得しやすい形で提示することが求められます。
そのため、あなたは面接官に対して自分を採用することでファームにどのようなメリットがあるかを伝える必要があります。
面接官が会社に報告する場面を意識し、「この候補者を選ぶ理由はここにある」と説明しやすい理由をこちらから提供することで、選考を有利に進めることができるでしょう。
この他にも、面接におけるポイントについてこちらの記事で詳しく説明しておりますのでご確認下さい。
コンサル適性を判断されるケース面接対策
コンサルの面接で多くの方が直面するのが、ケース面接です。ケース面接はコンサルティングファーム特有の面接方式で、事前に十分な対策をしておかなければ本番で実力を発揮できない可能性があります。
ケース面接で出題される問題は、実際のプロジェクトで扱う課題から社会課題や日常の出来事に関連した問題など幅広く、面接冒頭の会話をきっかけに課題が出されることもあります。
形式はさまざまですが、大きくは 「フェルミ推定問題」「ケース問題」「両者を組み合わせた問題」の3つに分類されます。
フェルミ推定問題の例題(数値算定系問題)
ケース面接では、数値を論理的に導き出す力を確認するためにフェルミ推定が出題されます。与えられる情報がほとんどない状況で、常識や基本データをもとに仮定を置き、筋道を立てて推定する力が問われるのが特徴です。
単なる暗記や計算力ではなく、物事を分解して合理的に考える姿勢そのものが評価の対象となります。代表的な例題は以下の通りです。
- 日本にいる犬の数はどのくらいか?
- 1日の新幹線のぞみのコーヒーの売上を求めよ
- 一年間で消費される水の量は?
これらは正しい数値を出すことが目的ではありません。人口や世帯数、利用者数といった基準を設定し、それを掛け合わせて答えを導くプロセスが重要です。
フェルミ推定は一見難しく感じられますが、事前に練習すれば思考の枠組みを身につけられる問題形式です。限られた時間で論理的に答えを組み立てる練習を積むことで、面接本番でも落ち着いて対応できるようになります。
ケース問題の例題(施策提案系問題)
ケース問題は解決したいお題を与えられ、そのお題の解決策を1から考える問題です。唯一の正解は存在せず、面接官とのディスカッションを通じて筋の通った解決策を提示できるかどうかが評価されます。
論理性と同時に、実行可能性や説得力を意識して回答を組み立てることが重要です。以下のような例題があります。
- インバウンド需要により、今後大ヒットが予想される新商品を考えよ
- 和菓子メーカーの成長戦略を提案せよ
- キャッシュレス決済比率をあげるための施策を考えよ
これらの問題は一見抽象的ですが、課題を細分化し、原因や影響範囲を整理したうえで、複数の打ち手を比較しながら結論を導くことが求められます。
ケース問題では、発想の独自性よりも「課題の分解力」と「論理的に展開できる力」が重視されます。練習を重ねれば思考のプロセスは必ず鍛えられるため、事前に過去問や例題に取り組み、短時間で整理して答えるトレーニングを積んでおくことが効果的です。
フェルミ推定+ケース問題の例題
ケース面接で最も多く出題されるのが、フェルミ推定と施策提案を組み合わせた問題です。
フェルミ推定を用いて前提を定義したうえで、その施策を論理的に検討し、面接官とディスカッションを通して考えを導きます。 時にはホワイトボードを用いてプレゼンを行う場合もあります。
代表的な例題は以下の通りです。
- あるスポーツチームAの売り上げを2倍にするには?
- 日本のエンジニア人口を3倍に増やすには?
- 都内にあるスターバックスの売り上げを2倍にするには?
これらは正解が存在するわけではありません。前提条件を置きながら数字を算出し、その根拠を基に施策を論理的に展開する力が試されます。
さらに、ケース面接では面接官とのディスカッションの進め方も評価対象になります。自分の意見を一方的に述べるだけでなく、相手の指摘を踏まえて柔軟に修正し、建設的に議論を深めていく姿勢が重要です。
このやり取りを通じて、論理性と協働力の両方をアピールできれば、より高い評価につながります。
この他にもケース面接におけるポイントについてこちらの記事で詳しく説明しておりますのでご確認下さい。
また具体的なケース面接の例題と検討方法についてはこちらの記事で解説しています。
コンサル転職の成功のためには、エージェント活用が重要
コンサル転職は未経験者の採用も増えている一方で、依然として高い選考難易度を誇ります。書類選考やケース面接など独特のプロセスを突破するには、十分な準備と最新情報を押さえることが不可欠です。
その際に有効なのが転職エージェントの活用です。業界事情に精通したプロの支援を受けることで、効率的に対策を進められます。
ここでは、エージェント活用のメリットと、特にハイクラス層から支持されるMyVisionを利用する理由について解説します。
転職エージェント活用のメリット
コンサル業界はハイクラス層に人気のキャリアパスである一方、未経験からの挑戦は難易度が高いのが実情です。
具体的に、履歴書や職務経歴書の作成、Webテスト対策や面接・ケース問題対策に加え、企業選定から選考全体のスケジュール策定、転職戦略の準備など、求職者に求められる準備は多岐に渡ります。
これらの対策を現行の業務と並行しながら一人で行うことは大きな負担となるため、経験豊富なエージェントを活用することで、効率的かつ効果的に進められます。
弊社MyVisionにご相談いただければ、包括的な転職サポートを全て無料で提供いたしますので、是非一度下記フォームからご相談ください。
ハイクラスがMyVisionを活用する理由
コンサル転職を効率的かつ効果的に進めたいハイクラス層にとって、MyVisionの活用は最適な選択肢です。各ファームで行われる面接の傾向や、面接の練習・壁打ちまで含めてトータルに転職サポートを受けることができます。
また、戦略ファーム出身のメンバーを中心とした、ケース面接対策など必要に応じてサポートを行っています。面接対策以外にも下記のように全行程に対して手厚く支援しておりますので、お気軽にご相談下さい。
- 情報収集:コンサル転職の概要や各ファームの特徴といった基本情報のインプット
- 応募先企業の選択:数あるファームの中から個々人の経歴やキャリア志向に応じた最適な応募先を検討
- 面接日程の調整:転職希望者とコンサルファームに間に入り、面接日程を調整
- 選考対策:過去の面接内容やノウハウをもとにケース面接などの各種選考対策を実施
- 転職活動全体の効率化:短縮できるタスクを効率化し、選考対策に時間をかけられるように支援
MyVisionは、候補者が本来のポテンシャルを最大限に発揮できるよう、全行程で伴走します。
まとめ
今回はコンサルティングファーム転職における面接についてご紹介させていただきました。
未経験からのコンサルティング転職は事前準備など大変なこともある反面、自身のキャリアを飛躍させる大きなチャンスでもあります。昨今はコンサルティング業界が好調ということもあり、正しい準備・フローで進めていけば、誰にでもキャリアを広げるチャンスがあります。
MyVisionでは、コンサル転職に関する情報提供から、適切なファームや求人ポジションの紹介、選考対策まで、個々人の事情に合わせて幅広く支援しています。
コンサルティングファームへの転職を少しでも検討されているようでしたら、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。