30s リライト
2025年08月19日更新
近年、コンサルティングファームによる積極的な採用が続いており、未経験からコンサル業界へと転職するチャンスが拡大しています。一方で、コンサル業界への転職は、難易度の高いチャレンジであるため、正しく情報収集を行い、選考対策を行うことを推奨します。
そこで本記事では、「30代・未経験からでもコンサル転職に成功される方の特徴」や「内定獲得するための具体的なプロセス」について、過去の支援情報をもと解説いたします。
MyVisionでは30代以上の方を対象としたコンサル転職支援を積極的に行っております。特に未経験からコンサルタントへの転職を検討されている方は是非参考にしてみてください。
※本記事は元アクセンチュアのコンサルタントで、実際に未経験からコンサル転職の経験もあるMyVisionエージェント永井の監修で作成いたしました。
目次
全部見る
30代未経験で、コンサル内定しやすい方の5つの特徴
30代・業界未経験から、コンサルファームへ転職する方は増加しています。 その中でも、30代・コンサル未経験から内定を獲得しやすい方の5つの特徴について、過去にMyVisionが転職支援をした方の情報をもとに解説いたします。
なぜ、30代コンサル未経験の方を採用するのか
5つの特徴の前に、コンサルファームが30代で業界未経験の方を採用する背景について解説します。求職者の方からもよくいただく質問ですのですし、この前提を踏まえた上で5つの特徴を読んでいただくことで、より前向きに転職活動に臨めると考えています。
採用の理由を大別すると、以下の3つの理由になります。
- 高い専門性やスキルを持っている方の採用
- クライアント業界の現場感や商習慣を理解している方の採用
- コンサル適性が高い方の採用
まず、高い専門性やスキルを持っている方の採用です。例えば、ITシステムの導入や業務改善・DXのご経験を持っている方は、コンサルファームの案件と非常に高い親和性があります。専門領域に対し高度な知見を有する場合、転職後も同じ業界を中心として、より具体的かつ現実に即したコンサルティングを行うことが可能です。つまり、特定のテーマやクライアントのプロジェクトにおいて、最初からコンサル経験者と同等レベルの価値を発揮しやすくなるため、採用の可能性が高いです。例えば、SIerに勤めるSEやPMなどの技術職の方々は、その専門性が高く評価され、未経験でも採用されやすい傾向にあります。
2つ目は、クライアント業界の現場感や商習慣を理解している方の採用です。特に官公庁や金融機関、製造業には、業界ならではの慣習や明文化されていないルールが存在しており、このようなクライアントに対し、現場感のない提案をしても絵に描いた餅で終わってしまうことが多いです。このため、現場経験のある方へ強い採用ニーズが存在します。例えば、大手自動車メーカーであるホンダの技術戦略を担当していた方が、コンサルに転職することで同じく大手自動車メーカーのトヨタの技術案件を扱う、といった事例などがイメージしやすいかもしれません。
最後に、コンサル適性の高い方の採用が挙げられます。上記の2つの条件に当てはまらなくても、際立って論理的思考力や顧客折衝力が高い方など、コンサルタントとして活躍できるイメージが高い方は一定の採用ニーズが存在します。一方で、ポテンシャルを加味した採用は、新卒・第二新卒の採用がメインとなりますので、同じ30代でも若い方の方がチャンスが高いです。
こういった背景を踏まえた上で、コンサル転職に成功しやすい30代の方の特徴について、年齢・卒業大学・前職業界・職務経験・コンサルタント適性の5つの観点から解説します。
年齢
転職時の年齢によって、採用される可能性は大きく変わります。具体的には30代前半の方が採用されやすく、年齢が上がるにつれ、採用される方は徐々に減っていきます。
下記の画像は、過去にMyVisionが支援した方の年齢を年代別に割合で示したものです。20代後半がボリュームゾーンで、そこから年齢が上がるにつれ採用される方は減少していきます。30代を見ると、30代前半の方は3割で30代後半になると1割以下と減少して行きます。
30代となると、新卒コンサルの方の中には、既にマネージャーやシニアマネージャー、といった役職までプロモーションしている方もいます。このため、30代のコンサルタントに求めるスキルや能力に対するファームからの要求水準が高くなり、結果的に未経験の場合なるべく若い方を採用したいというインセンティブが存在します。 このため、少しでもコンサル転職に悩んでいる方は、なるべく早く転職活動を始めることを推奨します。
卒業大学
卒業大学の傾向の傾向としては、高学歴の方が採用の大きな割合を占めています。具体的には東京一工や旧帝大、早慶の学部を卒業している方の全体の半数を占めています。
この背景には大きく3つの要因があります。 1つ目の要因として、コンサルティングファームでの業務適性との判断で、論理的思考力や知的体力に強みのある方を積極的に採用していることが挙げられます。 2つ目の要因として、書類選考段階で、卒業大学を重視するコンサルティングファームが一定数存在することが挙げられます。 3つ目に要因として、高学歴の求職者の方が大企業で働いているケースが多いことです。というのも、コンサルティングファームのクライアントが大手企業であるため、大手企業出身の求職者の方がプロジェクトとの親和性が高いです。
前職業界
30代未経験でコンサル転職に成功した方の前職業界ですが、ITや情報通信、銀行、官公庁出身の方が採用されやすい傾向にあります。採用されやすい背景としては、クライアント
特にIT経験のある方は、アクセンチュアやBig4といった人気の外資系ファームからも強い採用ニーズがあります。
上記に挙げた業界の方を説教的に採用している人気企業を一部抜粋して紹介します。
採用されやすい前職業界 | 積極採用をしている企業(一部抜粋) |
---|---|
IT・情報通信業界 | アクセンチュア・ベイカレント・アビームなどの総合ファームやITコンサルファームなど |
銀行・保険・証券業界 | KPMG FAS・PwCAなどのFASや総合ファーム内の金融機関向けチーム |
メーカー・小売業界 | アクセンチュア・ベイカレントなどの総合系ファーム |
官公庁・地方自治体 | 日立コンサルティング・アクセンチュア・アビームなどの総合ファームや、NRI・NTTデータ経営研究所などのシンクタンク |
製造業 | アクセンチュア・ベイカレントなどの総合系ファーム |
横にスクロールできます
また、上記で取り上げていない業界出身者の方につきましても、多くの転職支援実績がございます。
職務経験
コンサル業界で、特に評価されやすい経験もいくつか存在するので、こちらについても紹介します。
- 企画系の経験(経営企画や事業企画、人事企画、営業企画など)
- 一部、専門領域の知見(SCM/M&A/PMO)
- ITの開発・要件定義の経験
- マネジメント能力/案件獲得能力(マネージャー採用される場合、非常に少ない割合)
コンサルの業務と親和性の高い企画系の職種(経営企画や事業企画、人事企画、営業企画など)での経験がある方も転職に成功しやすいです。また、SCMやM&Aといった経験、IT開発の経験もコンサル転職市場において、高く評価される傾向にあります。
また、コンサル未経験からの採用割合は非常に少ないですが、マネジメント経験もある場合、将来的なチームリーダーやマネージャーへの登用も視野に入れることができるため、ファームとしても採用する可能性が高まります。
コンサルタント適性
- 高い論理的思考力
- 顧客折衝能力/プレゼンテーション能力
30代のコンサル転職で評価される特徴 まとめ
これまで、年齢・卒業大学・前職業界・職務経験・コンサルタント適性の5つの観点から、転職成功しやすい方の特徴について説明してきました。それぞれの要素については、履歴書や職務履歴書、面接等を通じて判断されています。
要素 | アピールポイント | どうやって判断されるか |
---|---|---|
年齢 | 30代前半の方が有利 | 履歴書 |
卒業大学 | 学齢が高い方が有利 | 履歴書 |
前職業界 | コンサルとの親和性があると有利 | 履歴書・職務経歴書 |
職務経験 | コンサルとの親和性があると有利 | 履歴書・職務経歴書 |
コンサル適性 | 論理的思考力・顧客折衝能力・思考体力 | Webテスト・面接・ケース面接 |
横にスクロールできます
上記の要素について、何か1つ突出していて内定獲得に繋がる場合もありますが、基本的には総合的に判断されて、内定獲得に繋がることが多いです。MyVisionにご相談いただければ、これまでのご経験やキャリアの志向性に合わせて、求職者様1人1人に最適なファームへの転職のご支援をします。
30代未経験からの転職支援実績も非常に豊富ですので、是非無料の転職相談にお申し込みください。
戦略コンサルと総合コンサルの違い
30代で未経験からコンサル転職に成功した事例
コンサルファームへの転職は20代が有利とされており、30代からの転職は、スキルや専門領域の知見など、年齢が上がるとともに求められるレベルが高くなる傾向があります。
しかし、その中でも未経験かつ30代でコンサルファームへ転職した方々も数多くいらっしゃいます。
以下の表は、実際にMyVisionが支援して、30代・未経験から転職に成功した方々の事例を一部まとめたものです。
前職 | 年齢 | 転職後ファーム | 転職後年収 |
---|---|---|---|
研究開発 | 38歳 | 日系戦略 | 750万円 |
事業開発 | 36歳 | 外資総合 | 1000万円 |
トレーディング | 33歳 | 外資戦略 | 1100万円 |
マーケティング | 33歳 | 日系総合 | 900万円 |
海外営業 | 31歳 | 日系総合 | 750万円 |
業務改善 | 30歳 | シンクタンク | 660万円 |
SCM | 31歳 | 外資総合 | 900万円 |
横にスクロールできます
30代からのコンサル転職体験談
30代でもコンサル転職に成功する方の特徴
30代・コンサル未経験でも転職に成功される方は一定数いらっしゃいます。ここでは30代で転職に成功される方によく見られる特徴を4点ご紹介します。
類似部署での経験・実績を持つ
マネジメント経験がある
何らかの形でチームを一定期間リードした経験も重要です。 コンサルファームでは、30代の場合、マネージャー以上としてプロジェクトチームの仕事の差配や進捗管理といったプロジェクトマネジメントを行います。もし、前職でもチームのマネジメントをした経験があれば、スムーズにプロジェクトマネジメントを実行できると期待されるため、評価上プラスに働きます。
特にSCM(サプライチェーン・マネジメント)の経験がある方は評価されやすい傾向にあります。 こちらの方は食品メーカーでSCMに携わったのち、31歳で外資系総合ファームに転職を成功させました。一部引用いたします。
──SCM領域の仕事自体は非常に好きなので、SCMはキャリアの軸にしたいと考えていました。より汎用的に成果の出せる人材になるためには、システムへの知見なども身につける必要があると考え、コンサルティングファームで更に経験を積むべきだと思いました。
若い方がコンサル転職しやすい理由
ここまでは、30代での転職は、20代と比較して難易度が高くなるという説明をしました。
ではなぜ年齢が若い方、特に20代の方がコンサル転職に成功しやすいのでしょうか。その理由として、大きく分けて次の4点が挙げられます。
- 競争率・難易度が低い
- 経験者優遇の傾向が低い
- 業界特有の知識・スキルやマネジメント経験の期待値が高くない
- 役職で差がついていない
競争率や難易度が低い
コンサルティング業界は、昨今転職市場で人気があり、競争率が非常に高い業界の一つです。応募者の母数が多いため、コンサル経験者や付加価値の高い特殊なスキル・資格があるライバルも一定数います。未経験でこのような人たちと競って、優位に立つのは難易度の高いチャレンジです。
ですが、20代ですと、30代と比較して経験年数が短いため、各候補者間での業務の経験年数・内容の差が大きくありません。 そのため、ポテンシャルやコンサルタントとしての素養を重視する比率が高くなります。特に未経験者だと第二新卒で入社する道もあります。
経験者優遇の傾向が低い
コンサルファームはポテンシャルベースでの採用も実施しますが、それでもコンサル経験者が優遇されるのは事実です。プロジェクトベースでの働き方との親和性や、クライアントフェーシングでの経験者は即戦力として重宝されるのは明確であるためです。 特に30代ともなると、すでに複数のプロジェクトに参画した経験を持つ人も多く、経験やスキル面を考慮すると、優遇者から採用を行う可能性が非常に高いです。
ですが、20代ですと、ビジネス上の実務経験では、30代ほど差が明確ではありません。特に企画系での経験など、コンサルファームと類似性のある業務経験をアピールすれば、採用の可能性が高まります。
業界特有の知識、スキルやマネジメント経験の期待値が高くない
コンサルティング業界において、30代以降はポテンシャルや素養だけでなく、よりコンサルティングに関連する業務経験や知見も求められます。具体的には、「マネジメント経験」「企画系業務の経験」「特定領域の知見」などです。
20代の場合でもあると望ましい経験ですが、ファーム側は30代以降の採用候補者に対し、より高い期待値を求めます。そのため、20代でまだこれらのスキル・知見に関する期待値が高くない方が、未経験者の採用可能性は高まります。
役職で差がついていない
コンサルファームは比較的実力主義な社風ではありますが、やはり長年ファームで働いていた人の方が、パフォーマンスも発揮しやすく、昇進しやすい傾向にあります。
30代となると、すでにマネージャー~シニアマネージャー、中にはディレクター~パートナークラスまでプロモーションしている人もいます。そのため、30代の人を取るからには、自社に多数いるマネージャーか、すぐ昇進させても問題ない実力を期待されることが多くなり、必然的に転職難易度は高まります。よって、スタッフロールは比較的スキル・能力に対するファームからの要求水準が高くなく、そのロールが多い20代に転職する方が採用される可能性が高まります。
コンサル転職なら今が一番良いタイミング
コンサル業界自体が拡大傾向にありますが、それでも転職が難しい業界です。特に30代以降はファームからの要求水準も高くなります。そのため、コンサルへの転職をご検討されている場合、早めの対策・準備が必要です。
年齢が上がるにつれ、転職ハードルが上がる
30代、特に30代後半でコンサル業界未経験からコンサルティングファームへ転職することは、難易度が高いです。
確かにコンサル業界自体が拡大傾向にありますが、それでも他の業界と比較して転職の難易度は高いと言えます。特に30代となると、ポテンシャルや素養だけでなく、現職での経験やマネジメントスキルなども重要視される割合が高くなります。30代後半となると、求められる基準値がより高くなります。
またスキル・経験だけではありません。30代となると、体力的な問題や、ご家族を持たれている方も多く、ワークライフバランスの観点からも難易度が高まります。
そのため、30代の方でコンサルへの転職をご検討されている場合、早めに行動し、対策を準備することが重要です。
コンサル業界に入るなら今が最もチャンス
一方で、繰り返しになりますが、コンサル業界自体は案件数が増加し、各ファームは人員体制を強化しております。加えて、DX(デジタルトランスフォーメーション)に注力し、SIer出身者、UI・UXデザイナーやデータサイエンティストなど、採用する職種や過去の経歴の幅も拡大しています。そのため、転職するチャンス自体は増加傾向にあります。
年齢が上がるにつれて難易度は高まりますが、今から綿密に準備を行えば転職は十分可能です。現在は30代未経験からのコンサル業界への転職の機会も多いので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
選考対策はエージェントを活用
コンサルティングファームの選考は厳しく、様々な対策が求められます。具体的には以下のような選考プロセスに対する準備が必要です。
- 志望動機
- 職務履歴書
- Webテスト
- 面接
- ケース面接
選考対策に関しては以下の記事でも詳しく解説しています。
こういった選考対策は個人では難しいことも多いため、転職エージェントをぜひ活用してください。 弊社MyVisionでは、30代・未経験からコンサルティングファームへの転職を支援した実績も多数ございます。理想のキャリアアップが実現するよう、徹底的にサポートいたしますので、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
昨今コンサルファームへの転職数は増加しているとはいえ、その分採用基準も高く、転職を成功させるためには適切な対策や余裕を持った計画が不可欠です。
特に30代かつコンサル業界未経験からの転職では、ファームからの候補者に対する要求水準も上がります。そのため、20代での転職と比較すると、より綿密に転職準備を行う必要があります。
未経験からのコンサルティング転職は事前準備など大変なこともある反面、自身のキャリアを飛躍させる大きなチャンスでもあります。
MyVisionでは、コンサル転職に関する情報提供から、適切なファームや求人ポジションの紹介、選考対策まで、個々人の事情に合わせて幅広く支援しています。
コンサルティングファームへの転職を少しでも検討されているようでしたら、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。