“数字を動かす”にこだわる。絵に描いた餅で終わらせない真の企業変革パートナー 【株式会社リヴァンプ 人事責任者インタビュー】
2024年09月26日更新
株式会社リヴァンプは、クライアント企業の内製化支援というスタンスを徹底し、価値向上に伴走するプロフェッショナル集団です。経営実務・経営企画・DX支援を融合したハンズオンの支援により、一般的なコンサルティングの枠組みを超えた形でクライアントの課題解決に従事しています。本日は、人事責任者の吉田様に、リヴァンプの特徴や成長環境・評価制度などについてお話を伺いました。
話し手
吉田寛氏
株式会社リヴァンプ
管理部 人事企画チーム シニア・マネージャー
2006年不動産ディベロッパーのフージャースホールディングスに入社。その後楽天、起業を経て、2013年リヴァンプに入社。主に大手航空会社の業務改革案件に従事した後、人事部門の立ち上げ・管掌を担う。
目次
全部見る
自己紹介
吉田氏29歳の時にリヴァンプへ転職し、今39歳ですので今年で11年目になります。現在300人程の社員がいますが、上から数えて20番目ぐらいに入社しているかと思います。 入社して3年間はコンサルタントとして現場に入っておりましたが、当時のリヴァンプには人事組織がなかったため、その立ち上げに携わり、現在はシニア・マネージャーとして人事周りの業務を全て担当しています。また、リヴァンプ・アカデミーという子会社の取締役も担っています。
──ありがとうございます。リヴァンプご入社前はどういったご経歴だったのでしょうか
リヴァンプは4社目です。最初の経歴からお話すると、新卒でフージャースコーポレーションという不動産のディベロッパーに入りました。リクルートコスモス(現・コスモスイニシア)出身者が作った会社で、当時上場したばかりで勢いがありました。 この会社がリヴァンプの初期案件で、当社の創業者・澤田貴司さんがフージャースの社外取締役に就任し、リヴァンプのコンサルタントが一人常駐したことでご縁ができました。フージャースには3年、その後楽天で2年働いた後、起業を経て、私よりも先に働いていた学生時代の先輩に誘われてリヴァンプに入りました。
リヴァンプのプロジェクトについて
──リヴァンプのプロジェクトの特徴について、教えて下さい
まず言うならば、クライアントとの関係性が非常に深いプロジェクトが多いと言えます。深いというのはどういうことかというと、現場との関係性、プロジェクト期間の長さが特徴に挙げられます。クライアントの経営陣と繋がりながら、現場に深く入り込んで常駐をすることはもちろん、日々の懇親や飲み会も含めて人間関係を深めております。結果として、様々なご支援の機会をいただけております。 殆どの案件でクライアントの経営陣との関係性が構築されており、我々のような300人規模の会社ではなかなか珍しいのではと思っています。このあたりはリヴァンプならではのスタイルだと思います。
──プロジェクト期間について詳しく教えてください。年単位のものが多いのでしょうか?
クライアントベースでいうと数年単位ですね。私が最初にコンサルタントとして携わった案件は、通算10年以上に渡り継続していました。部門単位のご支援、子会社含めた法人単位でのご支援、と様々でした。元々先方の役員の方と弊社の役員が旧知の仲で、そのご縁から始まっており、継続的に評価をいただくことで支援範囲が広がっていきました。 もう1件、とある小売チェーンのクライアントは、2011年頃から発注いただいて、こちらは今でも継続しています。初期のプロジェクトを軸として、範囲が拡大していきました。先方の社長と弊社代表が現在も定期的に面会をさせていただいております。
いずれも開始から同じプロジェクトが継続しているわけではなく、支援していく中で大小を数えると10個以上のプロジェクトに枝分かれしています。 このようにクライアント経営陣との深い関係性を持たせていただいていることから、他社さんと比較して案件が長期的かつ広範囲になっている部分はあるかと思います。
──ありがとうございます。プロジェクトへのアサイン方法についても教えていただけるでしょうか
各クライアント先にプロジェクトテーマ/スコープが複数あり、「このテーマに入ってください」という形でアサインすることになります。複数のプロジェクトを兼務する形もあり、「自分の担当はこのスコープだからあのスコープは関係ない」という社員はいないので、他のスコープも含めて同じクライアント内で協力し合いながら進めています。
──良い意味で役割を決めすぎずに、割と柔軟に業務できるようになっているのですね
そうですね。クライアントごとにカウンターパートとなる責任者が一人いて、メンバーはその責任者のもとでクライアントの価値向上に向けて柔軟に携わっています。
“数字を動かす”ことがリヴァンプの得意領域
──クライアント先は今何社ぐらいあるのでしょうか
クライアント数は非公開になりますが、プロジェクト数をこの間数えてみたら3桁に上っていました。
──プロジェクトテーマとしての注力テーマはあるのでしょうか
基本的には"クライアント企業の価値向上のために必要なことをその都度全部行っていく"というスタイルを当社は貫いています。ただ、得意不得意はあると思います。例えば戦略コンサルティング会社が得意とするような、1〜2ヶ月で分厚いレポートを作って納品するような関わり方よりも、数字を動かす方に強みを持っている会社だと思います。 売上を増やす、コストを減らす、生産性を上げるなど、利益を創出する形で、実際に結果として動かすことに喜びを感じる社員が多いのではないかと思うので、“数字を動かす”ことに関心がある人はすごく合うのではないかなと思います。
リヴァンプで働く人について
──部門ごとの在籍数を教えていただけますでしょうか
まず、経営マーケティング事業部に90名程在籍しています。そのうち、これまでお話ししてきたような、クライアント企業に伴走して企業価値向上にコミットしていく経営支援チームに60名程所属しています。他30名はCRM、マーケティング領域で、CRMやデジタルマーケティングに強みを持っているチームです。 DX事業部の社員は、ITコンサルタントとエンジニアを合わせて190名程在籍しています。
──社員の男女比や年齢構成も合わせて教えてください
経営マーケティング事業部の方からお伝えをすると、90名のうち約2割が女性社員です。年齢層でいうと、20代〜30代の社員が事業部全体の95%を占めています。 DX事業部側も女性社員の比率は2割程ですが、20代〜30代の社員は事業部全体の70%程度で、40代以上の社員も30%程度在籍しています。
──出身業界としてはどのような所が多いのでしょうか
経営マーケティング事業部のうち、マーケティング領域に携わる社員は、電通、博報堂、サイバーエージェント、セプテーニのような、広告業界トップ企業から移って来る方が多いと思っています。経営支援領域は、半分くらいがコンサルティングファームや監査法人、投資銀行などの金融系など、BtoBサービス提供企業の出身の方、もう半分が事業会社出身の方です。事業会社出身者は、総合商社やメーカーなどです。
──ファーム出身者は、やはり手触り感に惹かれて入られる方が多いのでしょうか
まさにその通りです。あとは、経営と距離の近い環境で働きたいという方も多いです。どうしても若いうちはなかなかそのステージに至らないケースの方が多く、そうした部分にもやもやを抱えている方の選択肢となっている感覚があります。
リヴァンプでの働き方について
──次にリモートワークや産休育休のような制度面の状況を教えていただけますでしょうか
リモートワーク制度は特になく、クライアントとチームメンバー間で支障がなければ、柔軟に取り入れて良いという風土です。週の最低出社日数、リモート時の日報提出のようなルールを社としては定めておらず、各チームに裁量を委ねています。 経営マーケティング領域の支援事業の場合はクライアント先への常駐が多いのですが、出社する必要がないときはリモートで仕事をすることもあります。DX事業部の方は、もう少しリモート率が高いです。クライアントへの常駐が求められていないケースもあるため、各自のペースで業務に取り組んでいます。
育休産休は、制度面は法令に基づいた上で、実際の運用状況でいうと、女性の育休からの復職率は今のところ100%です! 男性も育休を取り始める人が増えてきています。基本的には各人や各家庭の方針に合わせていて、柔軟に取得できる社風です。
社員の成長環境や評価制度について
──社員の成長環境という観点で、特徴的なところを教えてください
もちろん日々の仕事が一番の成長環境ではあるのですが、それとは別に1つ特徴的なものをあげると、社長塾みたいなものがあります。当社ではそれを“寺子屋”と呼んでいます。これは経営幹部向けではなくて、若手向けの任意研修です。将来のマネージャー候補である若手社員を中心に毎年30人程集めていて、3年前から行っています。 寺子屋では、毎月課題が与えられ、講師を務める社員(マネージャークラス以上の社員)に課題の解説をしてもらいます。課題は、過去に実際にリヴァンプが取り組んだプロジェクト事例から持ってきており、プロジェクトを実際に担当した社員が講師となるため、当時苦労したことだけでなく、どのように課題を解決したのかといったリアルな体験談を若手に伝承していく貴重な場となっています。
例えば、「とある企業が2年連続赤字になっていて、V字回復が至上命題。あなただったらどうやってV字回復をさせますか」といったお題が出ます。 初期情報はいくつか与えられますが、あとは自分で調べ、仮説を出して、各々が考えるプランをレポートで書きます。そのレポートを、講師が一人一人採点し、フィードバックを行っております。このような若手への伝承には力を入れています。
──面白いですね。実際に担当されたマネージャーが講師役という点が、一般的なケーススタディとの違いで、力が付きそうなポイントだと思いました
これが結構大変な作業ですが、とても力は付くと思います。1つのレポートを書くのに、最低でも10時間、普通は20〜30時間はかかります。リサーチから始まり、仮説を作って、ストーリーにまとめあげて書き上げる。これを1年間毎月行うわけですから。
──評価制度やプロモーションの仕組みについても伺って良いでしょうか
評価タイミングは年に一回あり、従って昇給も年一回ですが、上半期・下半期の年2回で振り返りをして、軌道修正が必要であれば修正して良い評価を狙いにいく、というサイクルになっています。評価者とは異なる「キャリアをサポートする役割の社員」もおり、第三者の立場からの助言も仰ぎながら良い評価を狙っていきます。 職位は、アソシエイト、シニア・アソシエイト、マネージャー、シニア・マネージャーと分かれており、更にその中で細かく分かれているランクが毎年1つずつ上がっていくことを狙っていきます。ただ、評価が高い場合は2つ3つと一気に上がっていく社員もいます。
──例えばシニア・アソシエイトの一番下のランクで入社された方は、スタンダードな形では何年くらいかけてマネージャーに昇進されるのでしょうか
先程の評価の話でいうと、弊社はS/A/B/C/Dの5段階評価になっていて、Bだと原則ランクがステイになります。Aを取り続けていれば、4年後にはマネージャーになります。
──実際に、リヴァンプの中で活躍している方の特徴を教えていただけるでしょうか
あくまでも私の意見ですが、「謙虚で前向きな人」は活躍していると思います。 プロジェクトにアサインされると、クライアントのビジネスの現場にいきなり入って、最初は色々と教えてもらわなくてはいけないです。そうした時に、謙虚に教えを請う姿勢でいることは大事だと思います。 また、当社の仕事は社内・クライアント先、ファンド等クライアント関係者などレポートラインが多いなかで、様々な人から様々なことを言われることが多い環境です。そのような状況下、前向きに笑顔で進んでいく人が活躍して評価されているのではないかと思います。
恐らく、クライアントからのリヴァンプの評価も割と似たようなものと感じており、今朝も社長の湯浅と話していたのですが、とある大手のクライアントから、リヴァンプの評価を一言で言うと「明るいね」と言われたらしいのです(笑)。「賢いね」とか「優秀だね」というだけではなく、「君達がいると明るくなるね」と。当社にはクライアントと良好な関係を築きながら伴走して価値を発揮していくことに喜びを感じる人が多いのだと思います。
コンサルタントの採用について
──どのような人がリヴァンプにフィットしそうでしょうか
「企業を芯から元気にする」という当社のミッションに共感できるかどうかは、非常に重要かと思います。
──採用時にもマインド面は重点的に見られているのでしょうか
なぜ転職するのか、なぜミッションに共感できたのか、といった観点から見極めています。どうしても、現場社員は「あの人優秀そう」だったり「賢そう」と感じ採用したくなるものですが、人事の目線では、そうしたマインド面で判断することが多いです。
──他に重視しているポイントはありますか
我々のクライアント支援は評論家タイプの方は合わなく、"クライアントの内部に入って積極的に行動できる人かどうか"を重視しており、面接の受け答えの雰囲気や過去の業務実績を聞きながら、そのあたりを判断しています。
──ありがとうございます。最後に、リヴァンプの目指す姿や、転職候補者様へ向けたメッセージをお願いします
会社が目指す方向として、先程お伝えした“寺子屋”のように“リヴァンプ事例”を作り続けることで、クライアントからも評価され、結果的に引き合いが増え、それに伴って社員も成長すると信じています。社内やクライアントだけに評価される仕事ではなく、究極的には、マーケットに評価されるような“リヴァンプ事例”を作っていきたいと思っています。
ですので、そのような事例を作る、すなわち経営そのものに興味があるとか、経営に関わりたいという方に来て欲しいですね。やはり、数字を動かすことが求められるので、論理だけではなくて情熱もクライアントを巻き込む上で大事な部分があります。そのような考えに共感できる方を歓迎します。