新規事業コンサルティング事業・SaaS事業の両輪で、地方創生に挑戦する【グローカル株式会社神谷氏、和知氏インタビュー】
2024年11月18日更新
企業紹介
グローカルは、地域課題の解決にむけた企業の事業開発・拡大支援を主としたコンサルティング/地方公共団体マーケットの調査SaaS/調査レポートサービスを通して地域活性化を支援する事業会社兼コンサルティング会社です。地域の社会課題解決を通じて新規事業をつくり、地域発の事業を国内全体さらには海外に展開することで、自立的・持続的に成長する地域経済づくりに貢献していくことを目指し活動しています。
インタビュイー経歴
話し手

神谷純氏
グローカル株式会社
取締役CMO兼コンサルティング事業部長
半導体電子部品の輸入商社兼ICメーカーにて、営業/マーケティング/新規事業立ち上げ/社内の営業変革PJTのPM業務等に従事。 2015年にグループ会社のプライマルへ参画し、大手通信事業者の営業部隊数千人が使用するSalesTechサービスの企画・立上げ、害ゼロを目指した鳥獣被害対策ソリューションの新サービス立上げ、産学連携事業の企画・アライアンス開拓等を推進。 グローカルでは、営業(市場との対話)を起点とし、地方に根差す強い事業創出を目指して、取締役CMOとして活動。大手企業の社会課題解決事業の立ち上げ、省庁・地方公共団体向けコンサルティング等を推進している。
話し手

和知健一氏
グローカル株式会社
コンサルタント
自治体職員として税・財政分野の行政キャリアを積み、総合計画、地方創生総合戦略の策定・進捗管理、組織管理、新型コロナウイルス対応の各種施策調整を担当後、グローカルにジョイン。
目次
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「新規事業で、自立的・持続的に成長する地域をつくる」ことを目標に新規事業コンサルティング事業と自社事業の両輪で地方創生に取り組む
──グローカル社の事業について教えてください
神谷氏グローカルは「新規事業で、自立的・持続的に成長する地域をつくる」ことを掲げて、現時点では3つの事業を行っています。 1つ目の事業は、自社開発のSaaS事業(サービス名称:G-Finder)です。「G-Finder」は全国1,788ある地方公共団体の計画書・予算書・議会議事録などを横断的に一括で検索できるSaaSで、地方公共団体にソリューションを提案したい企業等が、ターゲティング等を高度化することが可能です。 2つ目は、シンクタンク事業です。G-Finderを活用した地方公共団体の動向詳細レポートを作成・展開しています。 3つ目がコンサルティング事業です。官公庁や地域企業・団体等にむけた事業を開発する企業向けに、事業開発支援・事業拡大支援を、また、地方公共団体向けにコンサルティング事業を展開しています。所属社員数は約25名です。
親会社である新規事業コンサルファームのなかで、地方創生に係る事業の展開・拡大を目的に創設
──コンサル業界に転職した理由、また、グローカル社に転職した理由を教えてください
神谷氏学生時代に地方のベンチャー企業の経営者数名と学生向けビジネスを行っていたのですが、一緒に取り組みを行っていた経営者の中にコンサルティング会社を経営されている方がいて、その経営者にコンサルティング業の面白さを教えていただき、コンサルティング会社に興味を持ちました。また、前々職の商社で、まだ日本に浸透していない機器や、世にない新たなソリューションを日本に広める活動等、前々職にとっての新規事業の推進に関わる機会がありました。そこでコンサルティング×新規事業の両方にチャレンジできる会社を探し、前職であるプライマルと出会い転職を決めました。プライマルで様々な事業立ち上げを経験する中、地方の社会・経済課題に触れる機会が多く、また、地方で尽力なさっている大変優秀な方々とも出会い、新規事業で地方をもっとワクワクする場所にしたいという強い思いを持ち、グローカルの立ち上げメンバーとして活動していくことを決めました。
和知氏入社前の私のキャリアの軸も、地域×コンサルティングでした。ビジネス経験としてはコンサルティング営業、公共経験としては、県庁出向時に市町村の庁舎建て替えなどの財源調達、土地開発公社という役目を終えつつあった三セクの清算助言などの自治体向けコンサルティングを経験しました。企画政策担当に配属され、新型コロナウイルス感染症対応で庁内の福祉・教育・土木・清掃など横断的な調整を経験しました。感染症が収束するのにあわせて前例踏襲に立ち戻っていくなか、『本当に困っている地域、課題と向き合い、これまで身につけたスキルを活かしたい』と考えるようになり、転職を決意しました。 グローカルを選んだ理由は、新しい会社で、自由度高くチャレンジできると考えたからです。
──印象的なプロジェクトを教えてください
神谷氏完全閉鎖型の陸上養殖の事業立ち上げ支援です。クライアントは大手通信IT事業者で、産学連携による事業立ち上げのプロジェクトになります。元々最初から陸上養殖事業を立ち上げようとしていたというわけではなく、産学連携によって社会課題をどう解決していくか、というところから検討を始めていきました。一次産業や防災、交通インフラなどのテーマを設けて大手通信IT事業者の協業先候補となる研究者をリサーチするところから始め、研究者に赴き企画提案をし、クライアントである大手通信IT事業者と組むメリットや意義をお伝えし協業の可能性を探る。そのような活動で、約半年の期間に1,000以上の研究者の机上調査しおよそ50名の研究者と対面してきました。結果、稀有で尖った技術を保有する研究者と大手通信IT事業者のタッチポイントを創出し、約1年半で新規事業としてローンチするに至りました。また、陸上養殖事業を通じて、食流通の課題や地域ブランドの創出など、地方の社会・経済課題を解決する一助になっていくことが有益な事であると感じています。
和知氏私は、2つのプロジェクトについてお話させていただきます。 1つは、大手通信事業者のプロジェクトで、スマートフォンの操作が苦手な高齢者向けにクライアントが抱える講師を地方自治体に派遣するという内容でした。国の補助制度を使い、クライアント企業と受入れ自治体、双方にとってフィジブルな活動となるよう自治体とのリレーション作りから、講師のアサイン調整、交通手段やスケジュールなど調整を行いました。 2つ目は、ウォーキングや食事などの記録ができる健康アプリを自治体へ導入するプロジェクトです。こちらのプロジェクトでは、クライアント企業の営業企画部を支援しました。
新規事業推進の経験者に加え多様なバックグラウンドのメンバーが在籍。実務を見据えた研修を通じて早期の立ち上がりをサポート
──グローカルにはどのような方が所属されていますか
神谷氏社員の大半は、新規事業を専門とするコンサルティングファームであるプライマル社出身で、新規事業の開発・拡大を支援していたメンバーです。プライマル出身メンバーも、グローカル設立後に中途入社したその他のメンバーも、バックグラウンドは様々です。コンサルティング事業部の社員でいえば、一般社団法人(海外事業所立ち上げ等)、スタッフィング(トラブルシューティング・ITサポート等)、自治体職員(政策企画等)、SIer(SE・PM等)教育機関(教師)、地域ホテル・観光事業者(経営者右腕)、地域おこし協力隊、ITなど多岐にわたり、新規事業未経験であったメンバーもいます。 グローカルは地方創生がテーマであり、地方創生に特化してチャレンジしたいというメンバーが在籍しています。
──グローカル社で働くことで得られるスキルや経験、成長環境としての魅力を教えてください
神谷氏グローカル社では、実際のプロジェクトを見据えた研修制度を設けています。座学での研修テーマは7,8程あり、地方創生や新規事業の知識・スキル等を学ぶことができます。多方、座学だけでは地方創生や新規事業のプロにはなれませんので入社後は先輩社員からのサポートを受けながら、実際のコンサルティング案件のなかで活動してもらいます。研修は、同席している和知が企画したのですが、社員が持っているノウハウ(和知の場合、自治体職員だった経験を活かし自治体のことを理解するための研修)を体系立てて言語化し、社員自らが学びの機会を提供する取り組みも行っています。 我々の仕事では、クライアントに教科書通りで絵空事な戦略提案をしてはならない。また、新規事業は不確実性の塊であるなかで考えた戦略やビジネスモデルを現場での実活動を通じて磨き続ける(=トライアンドエラーを繰り返し磨く)活動を会社全体として大事にしており、不確実に打ち勝つには座学中心ではなく現場学に重きを置いている、という考えでプログラムしています。
和知氏実際に私がキャッチアップする際、現場で実際に取り組んでスキルを身に着けていくことが多いです。プライマルグループの支援実績データベースなどナレッジもありますが、我々が立っている土俵は「新規事業」なので、環境変化の激しいビジネス環境において、フラットに考え、仮説をもとに汗をかいて、トライ&エラーを繰り返し続ける。その中で、クライアントとともに個人としても組織としても成長させていただいています。
地方創生に繋がる事業を生み出す拠点を全国各地につくり地域が自ら成長できる環境を目指す
──グローカル社の今後の展望を教えてください
神谷氏「新規事業で、自立的・持続的に成長する地域をつくる」という目標は揺るがないと思います。現在、地方自治体では国の財源を活用しながら運営しているという実態があると思っているのですが、これを継続しても自治体としての成長は国に左右されますし、地方分権であるにも関わらず一辺倒な取り組みが増え、日本全体が面白くなっていかないと思っています。また、地域の社会課題を地域住民だけで解決することは難しいため、地域に欠ける他資源を活かし、多様な視点・スキルで課題を解決していきたいと考えています。その手段が今のコンサルティングかもしれないですし、今後グローカルが新しく生み出す事業かもしれません。いずれは47都道府県各地に拠点を作りたいと考えており、弊社に入社を検討する方には、地域に根差す事業を自らが生み出すという視座を持っていただきたいと考えています。
──どういった方に入社していただきたいですか
神谷氏スキルに関しては、入社前のスキルセットに多くを求めていません。(実際、入社後に各自のOKRを設計しており、自分の強みを具体的に定義し、強みをどう伸ばしていくかを考え、実行するという一連のプロセスを導入しています。) 我々の望みは、地方創生に対し熱意をもっている方、加えて、自主的・自発的・自律的に物事に取り組める方とともに事業を強く大きくしていきたいということです。新規事業は、苦しいことから目を背けず自ら積極的に取り組み続ける必要があります。
──候補者へのメッセージはありますか
和知氏グローカルにはチャレンジできる環境があります。チームメンバーそれぞれが、挑戦したいことを持ち寄り、掛け合わせていくことが楽しいと思える方にご入社いただきたいと考えています。
神谷氏グローカルには、地方創生に寄与するクライアントの新規事業立ち上げ・拡大支援と、自社の新規事業立ち上げを両輪で回していくという特徴があります。これを両方とも行えることが、弊社の特徴だと思っています。その中で新規事業に向き合いたいという思いを持った方にぜひご入社いただきたいです。地方が経済成長するような事業を日本各地に量産していきたく、地域を支えられる事業を作りたいと考えている方はぜひご応募ください。
──ありがとうございました