30代未経験からコンサル転職する方法 転職成功しやすい5つの特徴、内定確率を高める対策、転職先や年収を解説
2023年12月08日更新
近年、コンサルティングファームによる積極的な採用が続いており、未経験からコンサル業界へと転職するチャンスが拡大しています。30代までコンサルタントとしての経験が無いものの、転職を希望する方も少なくありません。
そこでこの記事では、30代・未経験の方がコンサルタント転職を成功させるために知っておくべきことを網羅的にまとめています。
弊社MyVisionでは30代以上でのコンサル転職支援も積極的に行っております。特に未経験からコンサルタントへの転職を検討されている方は是非参考にしてみてください。
監修者
永井 一聡
Nagai Kazutoshi
横浜国立大学卒業後、みずほ総研(現みずほリサーチ&テクノロジーズ)やアクセンチュアで人事及びIT領域のコンサルティング業務に従事。自身の経験を生かしたIT/人事コンサル転職を得意とする。またコーチング経験も豊富に積んでおり、長期的なキャリア支援を提供可能。
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目次
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30代からのコンサル転職は可能なのか
結論からお話しすると、30代・未経験であっても、コンサルファームへの転職は可能です。
近年は各ファームで積極的な採用活動を行っており、以前と比べてコンサル未経験者の採用についても積極的です。 特にコンサルの業務と親和性の高い、以下のような経験をお持ちの方には十分チャンスがあると言えるでしょう。
- 企画系の経験(経営企画や事業企画、人事企画、営業企画など)
- マネジメント経験
- 専門領域の知見
ただし、30代は20代と比較して、コンサルへの転職の難易度が上がっているのも事実です。30代以上で採用される場合、シニアアソシエイト(係長レベル)やマネージャー(管理職レベル)として採用されることもあります。その場合、新卒や第二新卒より高いポジションでの採用になるため、前職で身につけたビジネススキルや業界知識を存分に発揮することが求められます。
30代で未経験からコンサル転職に成功した事例
コンサルファームへの転職は20代が有利とされており、30代からの転職は、スキルや専門領域の知見など、年齢が上がるとともに求められるレベルが高くなる傾向があります。
しかし、その中でも未経験かつ30代でコンサルファームへ転職した方々も数多くいらっしゃいます。
以下の表は、実際にMyVisionが支援して、30代・未経験から転職に成功した方々の事例を一部まとめたものです。
前職 | 年齢 | 転職後ファーム | 転職後年収 |
---|---|---|---|
研究開発 | 38歳 | 日系戦略 | 750万円 |
事業開発 | 36歳 | 外資総合 | 1000万円 |
トレーディング | 33歳 | 外資戦略 | 1100万円 |
マーケティング | 33歳 | 日系総合 | 900万円 |
海外営業 | 31歳 | 日系総合 | 750万円 |
業務改善 | 30歳 | シンクタンク | 660万円 |
SCM | 31歳 | 外資総合 | 900万円 |
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30代からのコンサル転職体験談
ここでは実際に30代・さらに未経験からコンサルタントに転職された方の体験談をご紹介します。
こちらのT.Yさんですが、元々自動車メーカーで研究開発職として働いており、主に自動運転領域で応用される技術について担当していました。自動車業界の変化のスピードが非常に早くなっているという実感を持たれ、この業界についてより上流のビジネスサイドから業界に携わっていきたいと考えるようなり、転職を決意されました。
──私のやりたいことを実現するためには、もう少しキャリアの幅を広げる必要があり、その点でコンサルティング業界が最適だと考えました。
こちらのH.Sさんですが、元々電機メーカーで事業開発担当として働かれておりました。数年単位の大規模プロジェクトが終了し、よりチャレンジングな環境を求め、コンサルへの転職を決意されました。
──年次も上がっていますが、まだまだ新しいことにチャレンジをしたいと思ったため、まずは腕試しをしてみようという気持ちで転職を考えました。
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30代でもコンサル転職に成功する方の特徴
30代・コンサル未経験でも転職に成功される方は一定数いらっしゃいます。ここでは30代で転職に成功される方によく見られる特徴を4点ご紹介します。
高度な知識・経験のある専門領域を持つ
前職で専門領域に関するレベルの高い知識・経験を持つ方は評価されやすい傾向にあります。
専門領域に対し高度な知見を有する場合、転職後も同じ業界を中心として、より具体的かつ現実に即したコンサルティングを行うことが可能です。つまり、特定のテーマやクライアントのプロジェクトにおいて、最初からコンサルタントとしての価値を発揮しやすくなるため、採用の可能性も高まります。
例えば大手自動車メーカーであるホンダの技術戦略を担当していた方が、コンサルに転職することで同じく大手自動車メーカーのトヨタの技術案件を扱う、といった事例もございます。 他にもSIerに勤めるSEやPMなどの技術職の方々は、その専門性が高く評価され、未経験でも採用されやすい傾向にあります。
このようなドメイン知識を持つ方は、未経験・30代後半からでもアクセンチュアやアビームといった大手コンサルファームに採用されることも少なくありません。これまでのキャリアで高い専門性を有している方は、コンサル転職において成功する可能性が高いです。
類似部署での経験・実績を持つ
コンサルの業務と親和性の高い企画系の職種(経営企画や事業企画、人事企画、営業企画など)での経験がある方も転職に成功しやすいです。
類似部署での経験や、プロジェクトワークでの働き方での経験を有する場合、コンサルファームでの働き方と類似性があり、転職後もスムーズに馴染むことができると判断される可能性が高まります。また、マネジメント経験もある場合、将来的なチームリーダーやマネージャーへの登用も視野に入れることができるため、ファームとしても採用する可能性が高まります。
マネジメント経験がある
何らかの形でチームを一定期間リードした経験も重要です。 コンサルファームでは、30代の場合、マネージャー以上としてプロジェクトチームの仕事の差配や進捗管理といったプロジェクトマネジメントを行います。もし、前職でもチームのマネジメントをした経験があれば、スムーズにプロジェクトマネジメントを実行できると期待されるため、評価上プラスに働きます。
特にSCM(サプライチェーン・マネジメント)の経験がある方は評価されやすい傾向にあります。 こちらの方は食品メーカーでSCMに携わったのち、31歳で外資系総合ファームに転職を成功させました。一部引用いたします。
──SCM領域の仕事自体は非常に好きなので、SCMはキャリアの軸にしたいと考えていました。より汎用的に成果の出せる人材になるためには、システムへの知見なども身につける必要があると考え、コンサルティングファームで更に経験を積むべきだと思いました。
クライアント獲得能力が高い
総合ファームのマネージャー以上の場合、業績目標に売上責任が含まれる場合もあります。 そのため、クライアントを新規で獲得したり、既存案件から派生・継続して案件獲得できるスキルがあると判断された場合、将来的なマネージャー候補としての登用される可能性も高まります。
こちらの方は海外営業として働いたのち、31歳で日経総合ファームのコンサルタントに転職しました。営業職で培ったクライアント獲得能力が高く評価された例といえそうです。
──メーカー×グローバルという軸でプロのコンサルタントとなり、日本を代表するメーカーの経営クラスの方々と対等に渡り合えるようになりたいと思っています。
30代前半と後半での転職難易度の違い
30代でのコンサルへ転職することの難易度について説明したところで、続いては30代前半と後半の違いについて説明します。
30代前半の方のコンサル転職
戦略/総合ファームともに30代前半での転職は可能です。
コンサルティングファームは昨今のDX化やシステム案件の影響を受けて規模を拡大し、また扱うテーマも多様化しております。結果、採用数が増加しているため、年齢だけで判断せず、候補者の方の知見・経験を見極めたうえで採用を進めています。
戦略系ファームでは、20代の候補者と比較すると前職で以下のような経験が求められます。
- 特定領域での知見
- 企画等の部署経験
- マネジメント経験
総合系ファームでは、戦略系ファームと比較して、十分に転職の余地があります。各ファームとも案件拡大に伴い、前職での専門性を活用できるプロジェクトにおいて、チームリーダーロールを求めることが多いです。 IT系ファームでは、中堅SIer企業であってもSEとして顧客折衝やPMを経験がある方は、より評価される傾向にあります。
30代後半のコンサル転職
結論から申し上げると、30代前半と比較して、30代後半の方の転職の難易度は上がります。 そのため、30代後半では、30代前半よりも、過去の業務経験を応募するポジションやプロジェクトにどう活用できるかを見極め、より選考対策に注力する必要があります。
戦略系ファームの選考は特に難易度が上がります。前職での経験や特定領域の高度な専門性、MBAや弁護士資格等、他の方と差別化できる尖った経験などを選考でアピールする必要があります。また、その経験を戦略系ファームでどう活用し、未経験でも即戦力として活躍できるかを説明する必要があります。
一方で、最近はBCGを始めとして、各戦略系ファームでも、デジタル/データ解析/デザイン等といった、テクノロジー領域は強化傾向にあります。そのため、そのような知見を持つスペシャリストである場合、年齢関係なく評価されます。
総合系ファームの場合も戦略系と同様、採用の難易度は30代前半と比較して上がるものの、戦略系ほどの難易度ではありません。昨今、各ファームともに採用を活発化させていることから、十分に転職できる可能性はあります。 しかし、業務経験・マネジメント経験によっては、応募可能なポジションが限定されることがあります。 また、マネージャー以上のランクで転職する場合、クライアントを獲得する営業スキルを問われる場合もあります。
自身の知識・経験がコンサル転職に役立てそうか知りたい方は、ぜひ弊社MyVisionにご相談ください。
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若い方がコンサル転職しやすい理由
ここまでは、30代での転職は、20代と比較して難易度が高くなるという説明をしました。
ではなぜ年齢が若い方、特に20代の方がコンサル転職に成功しやすいのでしょうか。その理由として、大きく分けて次の4点が挙げられます。
- 競争率・難易度が低い
- 経験者優遇の傾向が低い
- 業界特有の知識・スキルやマネジメント経験の期待値が高くない
- 役職で差がついていない
競争率や難易度が低い
コンサルティング業界は、昨今転職市場で人気があり、競争率が非常に高い業界の一つです。応募者の母数が多いため、コンサル経験者や付加価値の高い特殊なスキル・資格があるライバルも一定数います。未経験でこのような人たちと競って、優位に立つのは難易度の高いチャレンジです。
ですが、20代ですと、30代と比較して経験年数が短いため、各候補者間での業務の経験年数・内容の差が大きくありません。 そのため、ポテンシャルやコンサルタントとしての素養を重視する比率が高くなります。特に未経験者だと第二新卒で入社する道もあります。
経験者優遇の傾向が低い
コンサルファームはポテンシャルベースでの採用も実施しますが、それでもコンサル経験者が優遇されるのは事実です。プロジェクトベースでの働き方との親和性や、クライアントフェーシングでの経験者は即戦力として重宝されるのは明確であるためです。 特に30代ともなると、すでに複数のプロジェクトに参画した経験を持つ人も多く、経験やスキル面を考慮すると、優遇者から採用を行う可能性が非常に高いです。
ですが、20代ですと、ビジネス上の実務経験では、30代ほど差が明確ではありません。特に企画系での経験など、コンサルファームと類似性のある業務経験をアピールすれば、採用の可能性が高まります。
業界特有の知識、スキルやマネジメント経験の期待値が高くない
コンサルティング業界において、30代以降はポテンシャルや素養だけでなく、よりコンサルティングに関連する業務経験や知見も求められます。具体的には、「マネジメント経験」「企画系業務の経験」「特定領域の知見」などです。
20代の場合でもあると望ましい経験ですが、ファーム側は30代以降の採用候補者に対し、より高い期待値を求めます。そのため、20代でまだこれらのスキル・知見に関する期待値が高くない方が、未経験者の採用可能性は高まります。
役職で差がついていない
コンサルファームは比較的実力主義な社風ではありますが、やはり長年ファームで働いていた人の方が、パフォーマンスも発揮しやすく、昇進しやすい傾向にあります。
30代となると、すでにマネージャー~シニアマネージャー、中にはディレクター~パートナークラスまでプロモーションしている人もいます。そのため、30代の人を取るからには、自社に多数いるマネージャーか、すぐ昇進させても問題ない実力を期待されることが多くなり、必然的に転職難易度は高まります。よって、スタッフロールは比較的スキル・能力に対するファームからの要求水準が高くなく、そのロールが多い20代に転職する方が採用される可能性が高まります。
戦略系ファームと総合系ファームの難易度の違い
ここまでは、30代以上でコンサルファームに転職する場合に必要となる要素について説明しました。しかし一概にコンサルといっても、戦略系ファームと総合系ファームによって転職難易度は異なります。
このため、成功確率を上げるためには、自分の適性を判断して選考を受けるファームを選定していく必要があります。
戦略系ファーム
実態としては、戦略系ファームへの転職はかなりハードルが高いものの、実際に転職を成功させている人もいます。もともと戦略ファームではポテンシャル採用が行われており、要件に合致すれば採用される場合が多いです。
具体的には、以下のような要素を持つ方は採用確率が高まります。
- 戦略ファームの足切りを突破できる学歴
- 有名大手企業の勤務経験
- 何かしらの専門性
近年ではどの戦略ファームもDX(デジタルトランスフォーメーション)に注力し、テクノロジー領域は強化傾向にあります。そのため、UI・UXデザイナーやデータサイエンティストなど、専門性の高い職種では30代であっても採用されるケースが多いと言えます。また、経営戦略策定・新規事業立案や、何らかのデジタル経験などに携わってきた経験があれば、30代であっても戦略ファームへ転職する可能性は高まります。
総合系ファーム
アクセンチュアやBig4などの総合コンサルティングファームでは、金融業、製造業、流通業、官公庁などのインダストリー別、もしくはM&Aやマーケティングなどソリューション別にユニットを組織しております。
そのため、各業界や各ソリューションにおける専門性が求められることが多く、前職での経験が豊富な場合、30代であっても転職に成功する可能性は十分に高いです。
実際、20代で経験の浅いポテンシャル層よりも、業界知識や業務知識が深い30代の方が、成功確率としては高いケースもあります。各ファームでは案件拡大に伴い、前職での専門性を活用できるプロジェクトが増えています。そういったプロジェクトでは、将来的にチームリーダーからマネージャーの役割を求めることが多く、より30代の方への採用ニーズは高まると考えられます。
コンサル転職なら今が一番良いタイミング
コンサル業界自体が拡大傾向にありますが、それでも転職が難しい業界です。特に30代以降はファームからの要求水準も高くなります。そのため、コンサルへの転職をご検討されている場合、早めの対策・準備が必要です。
年齢が上がるにつれ、転職ハードルが上がる
30代、特に30代後半でコンサル業界未経験からコンサルティングファームへ転職することは、難易度が高いです。
確かにコンサル業界自体が拡大傾向にありますが、それでも他の業界と比較して転職の難易度は高いと言えます。特に30代となると、ポテンシャルや素養だけでなく、現職での経験やマネジメントスキルなども重要視される割合が高くなります。30代後半となると、求められる基準値がより高くなります。
またスキル・経験だけではありません。30代となると、体力的な問題や、ご家族を持たれている方も多く、ワークライフバランスの観点からも難易度が高まります。
そのため、30代の方でコンサルへの転職をご検討されている場合、早めに行動し、対策を準備することが重要です。
コンサル業界に入るなら今が最もチャンス
一方で、繰り返しになりますが、コンサル業界自体は案件数が増加し、各ファームは人員体制を強化しております。加えて、DX(デジタルトランスフォーメーション)に注力し、SIer出身者、UI・UXデザイナーやデータサイエンティストなど、採用する職種や過去の経歴の幅も拡大しています。そのため、転職するチャンス自体は増加傾向にあります。
年齢が上がるにつれて難易度は高まりますが、今から綿密に準備を行えば転職は十分可能です。現在は30代未経験からのコンサル業界への転職の機会も多いので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
選考対策はエージェントを活用
コンサルティングファームの選考は厳しく、様々な対策が求められます。具体的には以下のような選考プロセスに対する準備が必要です。
- 志望動機
- 職務履歴書
- Webテスト
- 面接
- ケース面接
選考対策に関しては以下の記事でも詳しく解説しています。
こういった選考対策は個人では難しいことも多いため、転職エージェントをぜひ活用してください。 弊社MyVisionでは、30代・未経験からコンサルティングファームへの転職を支援した実績も多数ございます。理想のキャリアアップが実現するよう、徹底的にサポートいたしますので、ぜひ一度ご相談ください。
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まとめ
昨今コンサルファームへの転職数は増加しているとはいえ、その分採用基準も高く、転職を成功させるためには適切な対策や余裕を持った計画が不可欠です。
特に30代かつコンサル業界未経験からの転職では、ファームからの候補者に対する要求水準も上がります。そのため、20代での転職と比較すると、より綿密に転職準備を行う必要があります。
未経験からのコンサルティング転職は事前準備など大変なこともある反面、自身のキャリアを飛躍させる大きなチャンスでもあります。
MyVisionでは、コンサル転職に関する情報提供から、適切なファームや求人ポジションの紹介、選考対策まで、個々人の事情に合わせて幅広く支援しています。
コンサルティングファームへの転職を少しでも検討されているようでしたら、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。