CxOの運転する車の助手席に座る 【フロンティア・マネジメント株式会社 社員インタビュー】
2024年09月27日更新
産業再生機構でダイエーやカネボウなどの企業再生案件を手がけた大西氏・松岡氏が創設し、現在は東証プライムに上場しているフロンティア・マネジメントは、経営コンサルティング・M&Aアドバイザリー・事業再生・経営執行支援のハイブリッドモデルを提供しているコンサルティングファームです。今回は、その中でも大企業向けのコンサルティングを中心に行っているコーポレート戦略部門の近藤様・伊藤様にお話を伺いました。
話し手
近藤俊明氏
フロンティア・マネジメント株式会社
コーポレート戦略部門 マネージング・ディレクター
㈱三菱東京UFJ銀行(現、㈱三菱UFJ銀行)における法人営業、企業・産業調査を経て、2010年にフロンティア・マネジメント㈱に入社し、2016年にマネージング・ディレクターに就任。
話し手
伊藤諭志氏
フロンティア・マネジメント株式会社
コーポレート戦略部門 ディレクター
2017年にデロイトトーマツコンサルティング合同会社に入社。主に自動車・ヘルスケア・アパレルメーカーを中心に、戦略~システム導入支援・実行といった様々なコンサルティングを提供。2021年にフロンティア・マネジメント株式会社に入社。小売業を中心に戦略~実行支援等の幅広いコンサルティングを提供。
目次
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コーポレート戦略部門について
──お二人が現在所属されている所属されている部門の概要を教えてください
近藤氏コーポレート戦略部門では、大企業向けのコンサルティングを主力とし、様々なプロダクト・ソリューションを提供しています。内訳としては、大企業向けにコンサルティングを提供しています。部門内には、戦略策定・利益改善策・オペレーション改善策を担う統合戦略部、企業価値向上施策やESG/サステナビリティ対応を扱う企業価値戦略部、DXを主体とするデジタル戦略部という3つの部署があります。「CxOの運転する車の助手席に座る」という部門理念を達成すべく、各部が連動して業務を行っています。
──社員の男女比や年齢構成、出身業界について教えてください
コーポレート戦略部門には、合計80名強ほど在籍しています。出身としてはコンサルファームが3割強、事業会社が2割強、金融系が2割ほど、新卒が2割程度の内訳となっています。他の会社に比べ、事業会社や金融出身者、会計士などの有資格者の比率が高くなっていることが特徴だと捉えています。最近では新卒メンバーも非常に活躍しています。女性の比率は約3割程度と比較的高めです。また、海外の大学を卒業したメンバーや外国国籍の方も3割程度の比率となっており、グローバルビジネスの対応力も年々増してきています。
フロンティア・マネジメントに入社した理由とは
──コンサル業界に転職しようと思われた理由/経緯を教えてください
伊藤氏私の場合は前職もコンサルのため、新卒でコンサルを選び、同業のコンサルに転職した理由についてお話します。 まず、新卒でコンサル業界を志望した理由ですが、父親が自営業を営んでいたことから、経営者を支えるような仕事に就きたいと思っており、その中の1つがコンサルでした。 同業のコンサル業界に転職した理由としては、戦略やM&A、ファイナンス等の案件に関われる機会が前職で少なくなってきたからです。前職では、経営者を支えるという観点から、特定のソリューションでは多面的に見られないと考え、インダストリーの部署に在籍していました。戦略からオペレーション・システムと幅広く関与できていたのですが、徐々にテクノロジー系の案件の割合が増えていきました。そのため、私が当初携わりたいと考えていた案件が減少したため転職を決意しました
近藤氏私の場合、前職はメガバンクでしたので、コンサル業界以外からコンサルに転職しています。転職しようと思ったきっかけですが、一言で言うと「自分の市場価値をもう少し緊張感のある環境で高めたい」と思ったからです。私は銀行時代は調査部に在籍していました。銀行は強い組織力がありますから、私がいなくても仕事は回ります。調査業務の過程でファンドやコンサルの方々と一緒に仕事もする中で、銀行という看板に頼らず、自分自身の力で勝負してみたいと考えました。今思えば若かったですね(笑)。30代半ばの頃はこういう方たちと働いてみたいと思っていました。
──コンサル業界の中でも貴社を選ばれた理由を教えてください
伊藤氏プロジェクト内容と、働く人の2つの観点でフロンティア・マネジメントに入社しました。 プロジェクト内容としては、CEOが抱えるアジェンダを一気通貫で経験できるということです。M&A部門やCxO派遣を行うMESもあり、経営者と関わる機会が多いと考えていました。転職時、他企業からもいくつか内定をいただいていましたが、幅広く経営アジェンダを扱えるフロンティア・マネジメントの方が、より自分のやりたいことができると思いました。 2点目の働く人としては、同僚のバックグラウンドの多様性も魅力でした。フロンティア・マネジメントは、公認会計士や銀行、事業会社など、コンサル以外の出身者が多いため、現場の感覚や多様な専門的な知見があると考えていました。
近藤氏私は、前職時代にフロンティア・マネジメントがクライアントだったという縁から、入社に至りました。前職では10年ほどBtoCの調査に携わっており、自分自身がBtoC領域には強いつもりでいたのですが、ある流通業界のプロジェクトで提案を聞いた際にフロンティア・マネジメントは私の見えない/見られない数字を持っており、私が考えない視点でプレゼンをしていたので、感銘を受けたのです。このファームには入ればこういった観点で物事を見れるようになるのかと思い、入社を決めました。ちなみに、その資料は弊社代表の松岡が監修していたことを後で知ることとなり、さもありなんと合点がいきました。
FMIで経験できるプロジェクト
──まず伊藤様からお伺いできればと思います。これまでどのようなプロジェクトに取り組まれてきたのでしょうか
伊藤氏入社して約2年経過しましたが、約15件程度のプロジェクトに携わってきました。アジェンダとしては、中期経営計画やBDD、新規事業立案、ビジネスモデル改革、融資実行に向けた事業性評価、M&Aのプロアクティブサーチ、キャピタルアロケーションの策定、サステナビリティなど幅広く様々な案件に取り組めたと思っています。 前職では1年間同じプロジェクトが続くこともありましたが、今は同時に複数案件に携わっていることもあり、プロジェクトは平均2ヶ月で1件程度のペースです。様々なアジェンダのプロジェクトを支援できており、経験値が上がるスピードが速いことも、こうして振り返ってみると入社してよかったと改めて感じる点です。
──その中でも特に印象に残っているプロジェクトについて教えてください
近藤と一緒に取り組んだ、とある美容業界のビジネスモデル改革プロジェクトです。クライアントは、主に直営店舗を運営していましたが、業界トレンドでもある業務委託店舗が主流になっており、待遇や働き方の観点から若手~中堅が退職してしまう課題がありました。そこで、従来の直営店舗をブランドを体現するフラッグシップ店として活かしつつ、不採算店舗の閉鎖を通じて資金流出を止め、業務委託・フランチャイズ店舗への転換や新規出店によりビジネスモデルを変えていく、というプロジェクトを提案・実行しました。
──そのプロジェクトにおいて、具体的にどのような業務をされていたのでしょうか
伊藤氏ビジネスモデル改革に必要なことは全て実施しました。市場・競合調査やビジネスモデルが変わることに伴うケイパビリティ分析、財務三表の作成、資金調達候補先へのタッピング・打診等です。事業会社も含めてロングリストを作成しショートリスト化して順次打診していきました。現在、クライアントはプロジェクトの中で一緒に描いた絵姿を成功させるべく自ら邁進されています。9月から12月にかけた4ヶ月間のプロジェクトでしたが、かなり論点が多く、密度が濃い案件でした。
──そのプロジェクトにおける、伊藤様の役割を教えてください
私はプロジェクトリーダーとして、スタッフ2名とともに全体をリードしていました。クライアントへの説明だけではなく、銀行や事業会社に対する資金調達の交渉なども実施しており、かなり多様なステークホルダーと打ち合わせをしました。
──ありがとうございます。続いて、近藤様にお伺いしていきます。これまでどのようなプロジェクトに取り組まれてきたのでしょうか。
近藤氏私は入社してから13年余り、通算100件以上の案件に参画してきました。元々が銀行出身ということもあり、最初は企業再生の案件を5年、その後BPRやオペレーションの案件を大体2-3年、最近の5年は成長戦略や大企業向けの案件に携わっています。
──その中でも特に印象に残っているプロジェクトについて教えてください
印象に残っているのは、入社して最初に取り組んだ案件です。クライアントは岡山の飲食業界で、銀行に債権放棄をしてもらって再生をするという案件でした。業務としては、リストラや私財提供をして頂く等、色々とつらい経験をしました。最終的にはファンド傘下になり、銀行も20行ぐらい調整をしました。 その時は単なる金融再生だけではなく、「再生した後に何をするか」というのが課題でした。当時は「ほっともっと」などの日常的なお弁当屋さんがたくさん登場していた時期でもあり、そういった手軽なお弁当にもチャンスがありそうでした。そこで、新規事業として、駅弁とは真逆の「ワンコインで食べられる弁当」を作るモデルへのチェンジを図りました。実は、弁当のパッケージまで私が考えたんです。この事業で1億円ほどの収益を上げられるようになり、債権も償還できるようになったのですが、「コンサルがこんなことまでやるのか」と衝撃的で、今でも印象に残っています。
──直近では大企業向け成長戦略に携わられていますが、最初は企業再生の案件が多かったのですね
その通りです。ただ、企業再生も成長戦略も”経営の中枢に迫る”という本質では、あまり変わらないと思っています。経営を担うということは、事業部長目線を超えたレベルで全てをやりきる必要があります。人をマネジメントしていくために、労務や法律や財務など、多様な案件を通して幅広く身に着けないと、経営者の助手席には座れないような気がしています。
──直近ではどのようなプロジェクトに携わられていますか
近藤氏直近では数兆円企業のクライアントに対する案件に携わっています。アクティビストファンドなどから色々意見を頂いていることもあり、どういうエクイティオプションがあり得るか、ということをファイナンスの知見も駆使して支援しています。現場では、我々のプロジェクト用の部屋をお借りし、社長と一緒に取り組んでいます。
──アクティビストへの対策がテーマのプロジェクトなのでしょうか
いえ、CEOアジェンダとして様々な論点・イシューに取り組んでいたところで、たまたまアクティビストが株主となり、対応している次第です。 CEOアジェンダというのは、1つに留まらないので、あるテーマから落下傘的にアジェンダを広げていくという形で仕事を受けることが多くあります。通常のコンサルのように予めスコープを決めておくのではなく、経営者から「こういう困り事があるんだけど」という柔らかいご相談を頂き、PMOのような形で何でも柔軟に対応していくということはあります。どのように事業を再構築して投資家に説明するか、ということを、事業戦略もさることながらファイナンスの知見、投資家への開示も含めて考える必要があります。自分たちが作成した資料が実際にリリースされると嬉しさを感じますね。
──プロジェクトにおける、近藤様の役割を教えてください
今は立場上、案件責任者ばかりです。弊社では、案件を大体4-5人単位でプロジェクトを回しており、数十人規模の案件は殆どありません。そのプロジェクトマネージャーをディレクタークラスが担当し、私はその上の案件責任者を担当しています。 プロジェクトの方向性はプロジェクトマネージャーが決めますが、案件責任者の私はお客様の社長などと打ち合わせをして「こういう風に進めていきましょう」という”フィクサー”(仲介者)的な動きをします。
ファームによっては「パートナーになったらほぼ仕事をしなくなってしまう」みたいなことをよく聞きますが、弊社ではそんなことはありません。私自身、20代の若手社員を現場で指導することも苦ではありません。現場を大事にしたいと思っています。
成長環境としてのFMI
──まず伊藤様からお伺いできればと思います。前職のご経験が活きている部分と、貴社に入社以降、力が着いた/成長したと感じる点を教えてください
伊藤氏前職のコンサルで培った、スキルセットは活きています。前職は4年在籍し、シニアコンサルタントまで昇格しましたので、クライアントコミュニケーションやPowerPointやExcelといったベーススキルも一定程度身についていました。 一方で、FMI入社後はクライアントサイズが小さいお客様をご支援することもあり、相対するお客様の役職が上がりました。前職ではあくまでも事業部長目線でご支援をしていたのが、現職ではCEO、CFOの方たちとプロジェクトを進めることが増えました。入社後成長したと感じる点は、多様なステークホルダーの観点を取り入れながら経営支援をできるようになったところでしょうか。 前職のように、クライアントの規模が大きく、普段お付き合いする方の多くが事業部長レイヤーですと、他事業/コーポレート部門への関心よりも、どうしても所管する事業そのものの関心が高いです。一方で、現職のコーポレート戦略部門では、「CxOの運転する車の助手席に座る」というのがミッションで、多様なステークホルダーの目線を持って1つのクライアントを支援することが求められます。CEO、投資家の視点など、多様な角度で企業を見る機会がかなり増えたと思っています。様々な視点を培いながら、知識や経験を身に着け、CxOの助手席に座るということは、入社後一貫して取り組めてきたのかなという気はしています。
──今後さらに成長していきたい観点や経験していきたい業務、ひいては個人としてのキャリアビジョンについて考えていることを教えてください
個人のキャリアビジョンとしては、CxOからファーストコールをもらえるようなコンサルタントになりたいと思っています。 そのため、従来からある戦略、ファイナンス等のテーマだけではなく、昨今話題になっている“PBR1倍割れ”や“サステナビリティ”等のテーマに対しても知見を深めつつ、今まで経験したことのないテーマのプロジェクトに挑戦していきたいと思っています。
──ありがとうございます。続いて、近藤様にお伺いしていきます。前職のご経験が活きている部分を教えてください
近藤氏前職では銀行の調査部でBtoCの取引先を10年程担当していて、今でも私はBtoC中心のコンサルのため、産業の知見は活きています。例えば、統計データの所在やアパレルやスーパーなどBtoC産業の見方というのは、コンサルより自分の方が詳しいと思っていました。ただし、銀行はどちらかというと債権者側の立場です。一方で、我々コンサルは“いかに実行頂くか”の世界のため、同じ統計データでも打ち出し方が全然違うということが入社後に分かりました。
加えて、銀行の与信、格付けについての知見も活きています。弊社では、銀行から債務者をご紹介いただく案件が3〜4割ほどあります。コンサル出身者は銀行の考え方があまり分からないので、私が銀行から来た当初は、「銀行はこういう考え方をして、こういう時にこういう担保をとる。だから、こういう担保はこういう見られ方をしているということなんですよ」などと説明することで、コンサル出身のメンバーと仲良くなりました。
コンサルの世界では、メンバーと対等に意見交換をすることでビジネスパーソンとして認められるような感覚がある気がしています。その点で、弊社には多様性があり、1人1人が武器を持っており、金太郎飴のようなコンサルファームではありません。だからこそ、議論を重ね、打ち解けた時の化学反応は莫大です。私はこういった“知の交換”があるからこそ、多様性のある組織が効果を発揮すると思っています。
──貴社に入社以降、力が着いた/成長したと感じる点を教えてください
入社後に力がついたと感じる点は、大きく2つ挙げられます。 まずは鳥瞰するスキル、経営視点です。経営には複数のアジェンダがあるため、ご支援しているクライアントの中にも、他社のコンサルファームが別のテーマで支援しているが沢山あります。大企業になればなるほど顕著な傾向です。しかし、我々は経営視点で鳥瞰しながら、その企業を取り巻くコンサルのプロジェクトが「他部署・他プロジェクトも含めてどうなっているか」というのを見ています。伊藤の話にもあった、対事業部門のコンサルが入ったプロジェクトが数多くある中で、一段上から見ているイメージです。そうして、経営者と共に、「どうマネジメントして会社を良くしていこうか」ということを考えます。そのような数多くの案件を通して、そうした鳥瞰する力が鍛えられました。 もう一つは、考察力・研究力です。弊社は新卒/中途問わず、新人で入ると入社後に企業研究のお題が課せられます。企業研究というのは、企業1社を選んで、その会社の生い立ちから経営者の性格、財務や事業などを深く理解し、「この会社がどういう会社で、どういう経営提言ができるか」ということを新人と中堅がペアになって調査・分析するというものです。新卒の場合は2ヶ月ほど、中途の方は1ヶ月ほどかけて取り組みます。企業研究が終わると社長にプレゼンをして、社長自らフィードバックします。新卒の場合は綺麗に製本されて卒業証書のような感じで渡されます。 この取り組みを通して、その企業に対して深く生い立ちから知る“研究力”、しっかり深く見る“考察力”が付くと思っています。コンサルはどちらかと言うとフレームワークを作って終わり、のような感覚を私は持っていたのですが、フレームワークに落ちない根本のところまで一緒に深く考える・思考をするという訓練を企業研究で積んでから案件に出るので、弊社の人間は研究力がある程度あるのではないかと思っています。
──今後さらに成長していきたい観点や経験していきたい業務、ひいては個人としてのキャリ アビジョンについて考えていることを教えてください
プレイヤーとマネージャー、2つの立場からお話します。 まず、プレイヤーとしてですが、クライアントと新しい事業を作っていきたいです。弊社はコンサル会社ですが、出資もできますし、手を挙げればどんな仕事もできる環境です。コンサルフィーをいただくのではなく、新しい事業を一緒にやっていきたいと思っています。 マネージャーとしては、シニアによる若手社員の教育に力を入れていきたいです。これからどのファームも新卒を採用していくと思うので、若手社員の教育をシニアが担うことが大事になってくるのではないかと直観的に思っているんですね。やはりコンサルは所詮コンサルの話しか聞かず、人事部や総務部の話をあまり聞かないのではないかと感じています。そのため、制度ももちろん大事なのですが、シニアが現場で若手に“千本ノック”していくぐらいのことをもっとやるべきですし、やりたいというマインドに最近はなってきました。 “千本ノック”としては、実際のプロジェクトの中で出てくるアウトプットに対して、しっかり1枚1枚レビューする、というものをひたすら繰り返すことしかないと考えています。やはり自分でアウトプットして指導を受けないと、何が間違っているか口で言われても分かりません。コンサルタントは案件でしか育たないと思っており、どれだけ良い案件に沢山巡り合えるか、が成長カーブを高くすると思っています。そういった成長できる環境を我々シニアはどんどん与えていきたいです。
FMIの魅力は、若くして経営の擬似体験ができること
──改めて、皆さまが考える貴社の会社としての魅力や特徴を教えてください
伊藤氏フロンティア・マネジメントの魅力は、多様なテーマのプロジェクトに経営目線で携わることができること、そして社員のバックグラウンドに多様性があることだと思っています。 まず業務の面ですが、部門は80名強ということでそんなに大きい方ではありませんが、プロジェクトは数多くあるため、手を挙げれば挑戦できる機会が整っていると思っています。また、クライアントはCEOや取締役が出てくる機会も多いため、経営者と仕事ができる機会が多いというのがこの会社の魅力だと思っています。 加えて、弊社ではインダストリーとソリューションに部門自体が分かれていません。毎回異なるテーマのプロジェクトでキャッチアップしていくのかはかなり大変ですが、部門内に多様なバックグラウンドのメンバーが在籍しており、案件テーマにまつわる業界・ソリューション出身が近くにいるため、ちょっと困った時に聞ける、というのは強みだと思っています。
近藤氏ほとんど伊藤と似た感じですが、若くして経営の疑似体験ができる、というのが魅力だと感じています。経営の疑似体験というのは、様々な経営アジェンダについて、主体的に関与するということです。 わかりやすく例を出すと、学校教育ではよく「文武両道」いう言葉がありますよね。文武両道を謳う大学や高校において、「学校としては文武両道なのだけど、その中にいる人は文の人と武の人に分かれている...」というのは、私は違うと思っています。「頭もいいけど高校野球も強い」という風にならないと経営はできないと思っており、そこを私はとても重視しています。
弊社では、そういった複数アジェンダに対応する案件がノックのように来ます。1人1案件でもいいのですが、私がディレクターの時は、5案件を同時平行で抱えているときもありました。
また、どれだけ才能があっても、良質なアウトプットを生み出すためには良質なインプットがなければ難しいと思っています。経営に近づくということは、相手方からもそれだけ重要な経営情報を入手できるということです。このように、良質なインプットから良質なアウトプットを生み出すサイクルがうまく回っていけば、人は格段に成長していけます。このような成長サイクルを経験したい人には、弊社はうってつけの環境かと思っています。
──経営者になりたい、あるいは経営に近い領域で仕事をしたいと思っている若手の方はまさにフィットするのではないかというところですね
はい。その後のキャリアを見ても、弊社での経験を生かしてまたコンサルへ転職するというより、事業会社の中枢に入っていき、力を発揮する人の方が多い印象です。私の昔の上司は某上場企業のアパレル会社の副社長ですし、私の少し下にいた同僚は、起業したり、スーパーの社長になっている人もいます。マネジメントの立場としては社内に残って欲しいところですが、やはりそういうところで活躍している卒業生が多くなると、良かったなと思います。
転職希望者へのメッセージ
──最後に、貴社への転職を検討されている方にメッセージをお願いします
近藤氏コンサルやM&A、成長または再生という多方面のアジェンダを、自分自身で理解しながら、経営参謀として自分の市場価値を高めたいと思っている人に最適な環境が、案件の質/数の両面で揃っていると思います。そうした環境に関心がある方には、是非チャレンジして欲しいと思っています。
──ありがとうございました