マーサージャパンの年収は?競合他社との比較や転職難易度を徹底解説
2025年07月02日更新
人事・組織コンサルティングの分野で世界的に高い評価を受けているマーサージャパンは グローバルなネットワークを活かし、企業の人材戦略や報酬制度の設計、人的資本経営の推進などを支援しています。
とはいえ実際の年収はどのくらい?という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、マーサージャパンの平均年収や役職別の収入、競合他社との比較、転職難易度や選考対策までを徹底解説します。
目次
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マーサージャパンとは?
マーサージャパンは、人事・組織・福利厚生・報酬制度に関するコンサルティングを提供する、世界最大級の人事コンサルティングファームです。
人材マネジメントや組織開発、年金制度設計などの分野で、国内外の企業を幅広く支援しています。
特に近年は、人的資本経営やDEI推進といったテーマでの提案にも注力しており、グローバルネットワークを活かした最先端のノウハウ提供が強みです。
マーサージャパンはアメリカに本社を置くマーサー社(Mercer LLC)の日本法人で、マーシュ・マクレナン(Marsh McLennan)グループに属しています。
世界130か国以上に展開し、2万5,000人超の従業員を抱えるグローバル企業の一翼で、豊富な実績と専門性が国内でも高く評価されています。
マーサージャパンの特徴
マーサージャパンは1978年の設立以来、日本国内においても45年以上の実績を持ち、民間企業から公共団体まで多岐にわたるクライアントの課題解決に携わってきました。
世界130か国以上に展開するマーサー(Mercer LLC)の日本法人として、約25,000人の専門家が所属するグローバル体制を背景に、各国のベストプラクティスや報酬データを活かした提案が可能です。
特に世界最大規模の報酬データベースを活用した制度設計・ベンチマーク分析や、人的資本経営・福利厚生の最適化において、高い評価を得ています。
組織・人事制度の構築支援だけでなく、M&Aや資産運用、グローバル人材マネジメント、年金数理業務など、人材にかかわる領域を網羅的にカバーできる「エンド・ツー・エンド型」の支援体制も強みです。
スタートアップ企業向けには専任チームを設け、急成長企業特有の報酬設計や組織課題にも柔軟に対応しています。
さらに専門性を社会に還元する取り組みにも注力しており、「実績」と「専門性」、「グローバル視点」、「包括的支援体制」を兼ね備えた人事コンサルティングのリーディングカンパニーといえます。
マーサージャパンの年収の特徴
人事・組織領域における外資系大手コンサルファームであるマーサージャパンですが、その年収は同業他社と比べて、どの程度の水準なのか気になる方も多いのではないでしょうか。
ここからは、マーサージャパンの平均年収と職種・役職別年収、新卒初任給、残業時間の実態を幅広く解説していきます。
これから転職や就職を目指す方にとって、年収や働き方のイメージを具体化できる内容なので、ぜひ参考にしてください。
マーサージャパンの平均年収
マーサージャパンの平均年収は約950万円と、外資系人事コンサルティングファームの中でも高水準に位置しています。
実際にOpenworkの口コミデータによれば、回答者32名の平均年収は951万円で、これは戦略コンサルやITコンサルなど、他領域の大手ファームと比較しても遜色のない金額です。
たとえば、同様の外資系であるベイカレント(943万円)やEYストラテジー(939万円)と同等のレンジにあります。
このような水準からも、マーサージャパンは「人事領域の専門ファーム」でありながら、コンサル業界全体の中でも高い報酬体系を維持していることがうかがえます。
参考:Openwork「マーサージャパン株式会社」
マーサージャパンの職種別・役職別の年収比較
マーサージャパンは職種や役職によって年収が大きく異なり、キャリアを重ねるごとに収入が着実に上昇していく傾向があります。
たとえばコンサルタント(中途3〜5年目)クラスで600〜800万円程度、シニアアソシエイトでは約1,000万円前後が想定されます。
これは成果主義・役割貢献主義を基本とする外資系ファームならではの報酬設計です。
経験と実績を積めば年収が大きく伸びる構造となっており、長期的にキャリアを築くほど経済的リターンも期待しやすい環境といえるでしょう。
マーサージャパンの新卒年収
新卒入社時の年収は、業界水準に照らしておおよそ500〜600万円程度と考えられます。
マーサージャパンの初任給については明確な金額は公開されていませんが、コンサルティング業界の新卒給与レンジや企業規模を踏まえると、この水準が妥当です。
基本給に加えて賞与や福利厚生、パフォーマンス評価が反映され、年収総額は上振れする可能性もあります。
「人材・組織」という専門性の高い分野であるにもかかわらず、初年度から十分な待遇が得られることは、大きな魅力といえるでしょう。
新卒採用の採用大学は?
マーサージャパンの新卒採用実績には、国内外の難関大学が多く含まれています。
採用対象は、東京大学や京都大学、一橋大学、早慶などの上位校を中心に、論理的思考力や高い英語力を備えた学生が多く、さらに海外大学・MBA出身者も一定数見受けられます。
人事コンサルティングという領域の専門性とグローバル志向を考慮すれば、高度な知的スキルを持つ人材が求められていることは自然な流れといえるでしょう。
マーサージャパンは激務?残業時間について
コンサルティング業界に共通する特徴として「激務」の印象がありますが、マーサージャパンの残業時間は比較的安定しています。
オープンワークによると、同社の月間平均残業時間は約39.8時間で、これは他ファームと比較してもやや短めの水準です。
有給消化率は*64.9%*と高く、フレックスタイム制や在宅勤務など、柔軟な働き方も浸透しています。
もちろんプロジェクトの状況により一時的に忙しくなる時期はありますが、メリハリのある働き方を実現できる点がマーサージャパンの強みといえるでしょう。
マーサージャパンの年収が高い理由
マーサージャパンの平均年収は、業界内でも高い水準を維持しています。
その背景には同社の組織規模や専門性、そして提供しているサービスの付加価値の高さが深く関係しています。
ここからは、マーサージャパンの年収が高い理由について、3つの観点から紐解いていきます。
世界最大級の人事コンサルティングファーム
マーサージャパンは世界130か国以上に展開し、約25,000人のプロフェッショナルを擁するマーサーの日本法人として、人事・組織領域においてグローバルで圧倒的な実績を誇っています。
親会社であるマーシュ・マクレナンはフォーチュン500企業にも名を連ねる世界的なプロフェッショナルサービスグループで、マーサーはその中核を担う存在です。
マーサージャパンは強固なグローバル基盤に支えられていることからクライアントからの信頼も厚く、高度かつ大規模なプロジェクトに数多く関わっています。
それ故社員に求められるスキルや責任範囲も大きく、それに見合った報酬水準が設定されていることが、年収の高さにつながっているといえるでしょう。
高度な専門性とグローバルネットワークによる付加価値提供
マーサージャパンは報酬制度や福利厚生設計、年金制度、人材戦略、人的資本経営といった幅広い領域で、企業の経営課題に対して高付加価値のソリューションを提供しています。
同社が提供する報酬サーベイ(調査)には、日系企業を中心に620社以上が参加しており、そのデータは制度設計やベンチマーク分析の根拠として高い信頼性を誇ります。
またグローバルの知見を取り入れた人的資本開示やDEI推進、グローバル報酬設計といった分野でも先進的な提案をしており、他社にはない専門性が武器です。
このような独自性と信頼性の高いデータベースを活用したコンサルティングが、クライアント企業から高く評価され、企業としての収益性を支えています。
それにより社員に還元される報酬も高水準に保たれているのです。
フルラインサービス展開
マーサージャパンでは、人事制度設計や組織再編、M&A、年金数理、資産運用アドバイザリーなど、人・組織に関わるあらゆる領域を横断的にカバーするフルラインのサービス体制を構築しています。
単一の課題にとどまらず、企業の成長戦略全体を支える人事・組織面での包括的な支援が可能であることから、クライアントからのリピート率や長期契約が高い傾向です。
また1社内で複数分野の専門人材が連携し、プロジェクト単位でチームを組んで対応できる体制が整っていることも特徴のひとつです。
このような総合力を生かした高付加価値な支援が、同社の売上と利益を下支えしており、結果的に社員の年収水準の高さにもつながっています。
マーサージャパンの評価制度
マーサージャパンでは、非管理職層においてもプロジェクト貢献と組織貢献を重視した評価制度が採用されています。
年間を通じてプロジェクトごとのパフォーマンスが評価され、期末には「昇給・賞与」に直結する総合評価に反映される仕組みです。
マーサージャパンの評価制度の特徴は、明確な「3段階評価」を導入している点です。
たとえば「期待以上」「期待通り」「期待未満」のような区分に応じて評価が分かれ、上位評価を得れば待遇面でのメリットが大きくなります。
また定量的な成果だけでなく、チームへの貢献やナレッジ共有などの定性的要素も評価に含まれるため、業務遂行だけでなく組織作りに積極的に関わる社員にもチャンスがあります。
従業員からも「業績に応じて昇給やボーナスに反映される」との声が多く、外資系ならではの公平・成果連動型の制度として定着しています。
マーサージャパンの福利厚生
マーサージャパンは、健康・資産設計からワークライフバランスまで、幅広い福利厚生制度を整えています。
ここからは、教育制度や働き方支援など主要な制度を項目ごとに解説します。
教育制度
マーサージャパンの福利厚生は、以下のように、社員の自己成長を支える教育制度も充実しています。
- オンラインセミナー
- 研修講座
- 資格取得支援制度
たとえば学費補助のある「Tuition reimbursement」や、必要に応じて学習期間を確保する「study days」制度があり、個人のキャリア形成に対して会社が積極的にサポートする文化があります。
ワークライフバランスへの取り組み
マーサージャパンでは、業務の繁閑に合わせ、柔軟な働き方を実現するフレックスタイム制度を導入している点も、福利厚生の特徴です。
プロジェクトの状況や海外との時差、個人のライフスタイルに応じて出退勤時間の調整が可能で、メリハリのある働き方を支援しています。
またOpenworkによると有給消化率も*64.9%*と高く、残業時間の調整と併せてプライベートの時間を確保できる環境が整っています。
育児・介護制度
マーサージャパンでは、育児・介護に関わるサポート制度も用意されています。
口コミによると、「ベビーシッター制度」「家族旅行補助」の導入が確認されており、子育て世代の社員に対しても配慮が感じられるといえるでしょう。
ライフステージが変化しても働き続けやすい環境作りに取り組んでいる点も、マーサージャパンが評価されている点です。
Social Impact
Social Impactとは、企業や個人が社会やコミュニティに対して与える前向きな影響や価値のことです。
単なる利益追求にとどまらず、環境や健康、教育、地域貢献など、より広い視点で社会全体に良い変化をもたらす取り組みが含まれます。
マーサージャパンは、Social Impactを重視した経営を実践しており、社員のWell-beingや社会的価値の実現に向けた施策にも積極的です。
たとえばオフィスにはリラックススペースが用意され、コーヒーやお茶を自由に楽しめる環境が整っており、日々の業務の合間にリフレッシュできる配慮がなされています。
また家族も参加できる社内イベントや健康促進のプログラムなど、福利厚生と連動した形での社会貢献活動も随時行われています。
競合他社との年収比較
マーサージャパンの年収が業界内でどの水準にあるのかを正しく理解するには、同じく人事・組織領域に強みを持つ競合他社との比較が欠かせません。
ここからは、同業大手であるコーン・フェリー・ジャパンとウィリス・タワーズワトソンの年収水準とあわせて見ていきましょう。
まずコーン・フェリー・ジャパンの平均年収は、約1,064万円です。職種別で見ると以下のとおりで、専門領域により年収レンジが大きく異なります。
- コンサルタント:1,300万円超
- RPO(採用支援)関連職:800万円
一方で、ウィリス・タワーズワトソンはさらに高く、平均年収は約1,100万円です。職種別の年収は、以下を参考にしてください。
- 新卒・ジュニア層:550万〜1,000万円
- マネージャークラス:1,100万〜1,500万円
- シニア以上:1,900万円
役職や成果に応じて年収が大きく伸びる外資系らしい設計といえるでしょう。
上記の水準と比較すると、マーサージャパンの平均年収は約950万円で、わずかに下回る印象があるかもしれません。
しかしマーサージャパンも役職が上がるにつれて1,000万円を超える事例は多く、コンサルタント層からシニア層へと進む過程で、年収は十分に競合他社と肩を並べる水準に達します。
またマーサージャパンは年収面だけでなく、ワークライフバランスや制度面の整備にも力を入れており、単に「高年収」で終わらないキャリアの充実が期待できる環境です。
マーサージャパンは高い専門性を生かしながら安定した収入を得たい方にとって、有力な選択肢のひとつといえます。
マーサージャパンへの転職対策
マーサージャパンは、グローバル人事コンサルティングのリーディングファームとして高い専門性を持つ企業です。
そのぶん転職を目指すには事前準備が欠かせません。
ここからは、採用動向や難易度、求められる人物像に加え、未経験者が意識すべき対策まで詳しく解説します。
マーサージャパンの採用動向
マーサージャパンでは、中途採用を通年で実施しています。
職種は「組織・人事変革」「ヘルス&ウェルビーイング」「退職給付・年金制度コンサルティング」など幅広く、いずれも即戦力が求められる傾向です。
英語を使用するグローバル案件も多いため、実務レベルの語学力がある人材が重宝されるほか、戦略的思考やプロジェクト推進経験を持つ人も歓迎される傾向にあります。
近年は人的資本経営やDEI(多様性・公平性・包括性)などのテーマにも注力しており、そうした領域に関心や知見のある人にはチャンスが広がっているといえるでしょう。
マーサージャパンへの転職難易度
マーサージャパンへの転職難易度は、総じて「高い」といえるでしょう。
選考過程では書類選考に加えて複数回の面接が行われ、特に論理的思考力と人事に関する理解が重視されます。
面接では、志望動機やキャリアの一貫性に加え、実際に携わった業務に対してどのように考え、どのように課題を解決したかが問われることも多いです。
またケーススタディ形式の面接や、英語でのディスカッションが課されることもあり、外資系企業らしい選考プロセスが特徴です。
同業他社と比較しても高い専門性が求められることから、事前準備や自己分析をしっかりしたうえで臨む必要があります。
マーサージャパンが求める人物像
マーサージャパンが求める人物像は、単にスキルが高いだけではありません。
「クライアントの成功に真摯に向き合える姿勢」や「ダイバーシティを尊重し、異なる価値観と協働できる柔軟性」も重視されています。
また変化の激しい環境でも前向きに対応できるレジリエンス(精神的耐性)や、複雑な課題に対する構造的なアプローチ力、そしてクライアントに寄り添う傾聴力・提案力など、多面的な力が求められます。
グローバル案件も多いため、+英語を使ったビジネスコミュニケーションに抵抗がないこと*も前提の一つといえるでしょう。
未経験でもマーサージャパンへの転職は可能?
人事・組織領域での実務経験がない場合でも、コンサルティングマインドと強い学習意欲があれば、マーサージャパンへの転職の可能性はゼロではありません。
特に「他業界での業務改善・制度設計の経験」「多国籍企業でのマネジメント経験」「英語を使ったプロジェクト対応」などの経験があれば、未経験からのチャレンジでも評価される余地があります。
ただしそうした背景がない場合は、応募前の準備や自己理解の深掘りがより重要です。
自己分析・志望動機
未経験からマーサージャパンを目指す場合、まずは徹底した自己分析が必要です。
これまでのキャリアを振り返り、「どんな課題に向き合い、どのように成果を出してきたか」「なぜ人事・組織コンサルを志すのか」「なぜマーサージャパンなのか」を明確に言語化しておきましょう。
志望動機に自分の価値観と同社の提供価値との共通点を含めれば、説得力のあるアピールにつながります。
面接対策
面接では、論理的に話す力に加えて「抽象→具体」の整理力が求められます。
自己紹介や職務経歴の説明では、実績や課題への取り組みを一貫したストーリーとして語れるように準備しましょう。 ケース面接や質問の切り返しにも備え、想定問答集を作成したり、模擬面接を受けるのも有効です。 また、グローバル案件が多いことから、英語での受け答えの練習も欠かせません。
転職エージェントの活用
マーサージャパンのような外資系・専門性の高い企業を目指す場合、転職エージェントのサポートは非常に有効です。
特に人事コンサル領域に特化したエージェントは、非公開求人の紹介や企業ごとの面接傾向の情報提供、職務経歴書の添削など、総合的に支援してくれます。
初めての業界・企業に挑戦する際の不安を軽減し、選考突破率を高めるためにも、プロの力を借りることは賢明な選択といえるでしょう。
まとめ
マーサージャパンは、人事・組織コンサルティングの分野で世界最大級の実績を誇る企業です。
その年収は業界内でも高水準で、評価制度や福利厚生も充実しています。
ただし採用ハードルは決して低くはなく、高い専門性と論理的思考力、さらにはクライアント志向や多様性への理解といった総合力が求められます。
未経験者でもチャンスはあるものの、十分な準備と的確な対策が不可欠です。
転職を検討している方は、企業理解を深め、自分自身の強みを明確にしたうえで、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
マーサージャパンでのキャリアは、確かな成長と高い報酬の両立が期待できる選択肢となります。
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