あらゆる社会分野において難易度の高い問題解決に挑む 【株式会社NTTデータ経営研究所 社員インタビュー】
2024年09月26日更新
NTTデータ経営研究所は、1991年にNTTデータが100%出資して設立したコンサルティングファームです。事業コンセプトである「Design for Info-Future」に表されるような未来志向型のコンサルティング、および社会課題の解決を志しており、中長期戦略立案・新規事業戦略・IT戦略といった上流のコンサルを中心に展開しています。本記事では、執行役員の野中様、Strategy&Transformationユニットの飯田様にお話を伺いました。
話し手
野中淳氏
NTTデータ経営研究所
執行役員/パートナー
大手都市銀行のシステム部門、監査法人系総合ファーム、大手ITベンダーのコンサルティング組織を経て、2015年より経営研に参画。数多くの事業戦略、業務・組織変革、ITコンサルティングを手がける。また同社の働き方改革のリーダーを努めるなど、経営研全体の変革も主導、現在に至る。2021年4月より、立教大学 ビジネスデザイン研究科 客員教授に就任。
話し手
飯田綾子氏
NTTデータ経営研究所
ストラテジーアンドトランスフォーメーションユニット シニアコンサルタント
HR系ITベンチャーのシステム導入部門、公的研究機関の人事部門を経てNTTデータ経営研究所へ参画。 官民の組織改革・業務改革を中心として、クライアントと並走しながら変革の企画から実行まで一貫して支援するコンサルティングに取り組む。
目次
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部門紹介
──はじめに、所属されている部門の概要を教えてください
野中氏現在、私は3つのユニットを管掌しており、Strategy&Transformationユニット(以下S&T)、Social&Business Innovationユニット(以下SBI)、Digital Innovation Consultingユニット(以下DIC)の3つです。 それぞれのカルチャーや特徴を大切にするために、ユニットとしての独立性は保ちつつも、クライアントに深い価値提供を行うため、各ユニットのコンサルタントをアサインしてプロジェクトの混成チームを組成することが多くなっています。
──S&T、SBI、DICの各ユニットについて、詳細を教えていただけますでしょうか
S&Tは元々私がNTTデータ経営研究所 (以下、経営研)に来た時に立ち上げたユニットで、法人系の戦略案件や変革のコンサルティングプロジェクトを行う組織になります。SBIはSocialという名の通りパブリック色が強く、官民連携プロジェクトや中央官庁のデジタル化プロジェクトを中心に行っています。DICは、デジタルマーケティングやデータマネジメントといったデータを中核としたコンサルティングや、デジタルを使った新しい顧客体験に関するコンサルティングを行っているユニットになります。 3ユニット合わせて今は50名ぐらいの組織になっています。官民両方のデジタル系の戦略案件を数多く有しつつ、そこに各ユニットから色んなメンバー混成でチームを組成しプロジェクトを動かしている状況になります。
コンサル業界への転職理由
──コンサル業界に転職しようと思われた理由/経緯を教えてください
飯田氏私は大学を卒業後、HR系システムの会社でパッケージ導入支援の仕事をしていました。その仕事の「お客様と協力しながら課題を解決していく」経験は非常に面白いものだと感じていた一方、システム導入だけで解決できる課題には限りがあるとも感じていました。そのため、企業や組織の課題に対して深く課題解決を行いたいという思いから、まずは研究機関の人事職へと転職しました。しかし、その人事の現場では、クライアントと伴走して課題解決を行うようなやりがいのある仕事がなかなかできなかったため、より自分の価値観に合った仕事を求めてコンサル業界への転職を決めました。
──コンサル業界への関心が強くなる中で、最終的に経営研様を選んだ理由を教えていただけますか
私が所属するユニット特有の話もあるかもしれませんが、アサインされる案件の幅と領域が広いことが決め手の1つでした。コンサル業界への転職時に重要視していた観点に、「お客様と一緒になって価値提供していく」というものとあわせて、「自分の仕事を通じて社会に良い影響を与えている実感を得たい」というものがありました。経営研は会社のビジョンとして「社会に貢献する」ことを大切にしている会社であり、S&Tを始めとする野中配下のユニットは民間企業だけでなく官公庁や研究機関の案件にアサインされることも多いため、私の価値観に合った仕事が出来そうな場だと思いました。 実際に経営研のプロジェクトとして多く存在するのが、官公庁に対する社会政策提言や、官公庁から示された政策や方針に沿って具体化していく民間企業の変革支援になります。経営研は、官民双方の現場に携わることで社会全体の問題解決を進めていこうと志向する会社なので、双方の視点から問題解決に携われるというユニークネスがあり、そこが私にとって大きなポイントでした。
プロジェクトの特色について
──これまでどのようなプロジェクトに取り組まれてきたのでしょうか
飯田氏入社以来、かなり幅広いプロジェクトに携わっています。民間企業におけるセキュリティ運営組織の企画推進に継続的に携わるのと並行して、官公庁の業務改革コンサルティングや、AI技術関連の技術調査など、官民両方の様々な領域の案件に関わっています。
──それぞれのプロジェクトにおける役割は異なるのでしょうか
初めの1年ほどはメンバークラスで、プロジェクトリーダーの指示を貰いながら案件を進めるのが主でした。そこから、ここ半年でデリバリのマネジメントをしたり、プロジェクトリーダーを担当したり、徐々に求められる視点が上がってきているように感じます。
──実際にプロジェクトに取り組まれてきた感想を教えていただきたいです
飯田氏とても充実しています。ただもちろん、毎日「楽しい!」という感情ばかりではないです。お客様の期待に応えるのはとても大変で、お客様に価値を感じていただくためにどうすべきか日々悩みながら取り組んでいます。 経営研のプロジェクトで充実感を感じる部分は、領域を広く、そして深いところでご支援をさせていただけることが多いため、自分が知らなかったことやまだまだ足りないスキルを日々発見することができ、それが非常に刺激になっています。 技術戦略を支援するプロジェクトの例でいうと、研究開発部門には、研究に対して非常に強い熱意を持っている人たちが多いです。しかし、現場のニーズを深く理解しているケースは実は少なく、研究結果が思うように現場で活かされないというケースもあります。 私は前職で研究機関に所属していたこともあってこうした課題に対する問題意識が強く、積極的にご支援させていただいているのですが、研究現場の皆さんと議論をして自分が知らないことに対してはご意見もいただきながら、実際に示唆を出していく業務に携われており、とても充実していると感じています。
──技術戦略を支援するようなプロジェクトにおいて、「深さ」を感じられるのは具体的にどういった部分になるのでしょうか
例えば、AI系の技術や半導体の技術などは日々目まぐるしく進化しており、本当の最前線の研究現場の方でないと理解できないような技術を、かなり深くまで調べて実際に研究現場の方と同じ目線で議論しています。 そのために、論文もなんでも読みますし、お客様が出しているニュースサイトや技術系の論文集などもあるので、隅から深く読み込みインプットをしています。
──ありがとうございます。野中様は過去に別のコンサルティングファームでも勤務されていたと思いますが、経営研様の特色はどの辺りにあると考えていますか
野中氏ここでは2つの特徴についてお話しします。 1つ目の特色は、「インダストリーやファンクションの垣根に縛られずに、クライアントに価値提供ができること」です。過去のファームの経験を振り返ると、縦横の縛りによってクライアントに提供できるサービスが限定されてしまうことがしばしばありました。一方で、この会社のルールでは、きちんとデリバリができればチームの所掌には縛られません。私の管掌するユニットでは、デジタル戦略から、組織風土の変革、営業改革、経理財務まであり、なんでも幅広く取り組んでいます。幅広いサービスを提供するためには、もちろん大量に勉強をしなければなりませんが、お客様に価値提供をするという観点において、自由度が全く違います。 2つ目の特色ですが、「テクノロジーを使った仕事」という部分です。他のファームでもテクノロジーを扱うプロジェクトは数多く存在すると思いますが、経営研では、少数精鋭で臨むプロジェクトが中心になっています。当社のような規模感の会社は、自由にお客様のニーズに合わせて戦略案件を組んでいける良さがあり、「小粒だが良質な案件」への取り組みに注力しやすいです。数十人規模の大規模案件では、特に若手のコンサルタントは埋没してしまうこともありますが、当社では、一人一人のコンサルタントが各案件に対する裁量と責任を持っています。 例えば、開発段階の新技術を扱う研究機関などは、検討に要する予算を十分に持っていないことが多いです。そのため、プロジェクトの規模を追求しすぎると、初期フェーズの研究機関を支援することが出来なくなってしまいます。日本は技術的に優れたものを沢山持っているので、本当に国を盛り立てていくには、こうしたプロジェクトをやるべきだと思っています。真に技術的なテーマに取り組みたい方は、当社でご活躍いただける機会があると思います。
──「小粒だが良質な案件」をやるために必要なことはどういった部分になるでしょうか
野中氏毎回テーマが異なっているので、プロジェクトアサイン時に大量のインプットをする必要があります。その分、やればやるほど自分の幅がどんどん広がっていきます。今のコンサルティング業界において、特に中堅以上になってくると、キャリアの幅を作っていくというのはなかなか難しいと思います。20代のうちにある程度進むべき道が固まってしまうことが多い中で、この会社は30歳を超えても自分の得意な領域を増やしていくチャンスがあるので、そこは大きなファームとは全く違うかと思います。
成長環境/評価制度について
──飯田様にお伺いできればと思います。入社以降、力が着いた/成長したと感じる点を教えてください
飯田氏抽象的かつ複雑で難易度の高い問題に対して、課題を特定し具体的な解決の方針まで考えられるようになった、という点で非常に成長を感じています。先ほどの研究開発の案件の例でも、今後どのような特許戦略で行くのか、どのような技術を実社会に適用させていくかという話がありましたが、やはり元々の依頼時には課題が漠然としていることが多いです。 入社した当初は漠然とした課題に対してどう取り組めばいいのかが分からず、プロジェクトリーダに指示を仰ぎながら取り組んでいましたが、最近は自分なりに問題を噛み砕いて構造化し、ゴールまでの方針を組み立てられるようになってきました。
──今後さらに成長していきたい点、ひいては個人のキャリアビジョンについて教えてください
お客様の窓口としてプロジェクトのスコープ等も調整する立場になってきているので、課題を抽出し指針を考案した後に、お客様と話し合い、合意形成した上で、プロジェクトを主導できるようになりたいと思っています。 また、ポジション的な話をすると、マネージャ層になっていきたいと思っているので、今後は私一人のインプットやアウトプットという視点だけでなく、チーム全体で品質の高いアウトプットをお客様に提供していくという視点でプロジェクトを進めていきたいです。
──プロモーションの話がちょうど出ましたが、経営研様のプロモーション制度や特徴を教えていただけますでしょうか
野中氏一概に決まっている訳ではなく絶対評価でなされている点が特徴です。飯田の場合ですと、入社して次の評価のタイミングでシニアコンサルタント(SC)になっているので、1年で昇進したことになります。コンサル未経験ということもあってコンサルタント(C)職位での入社だったのですが、すぐにキャッチアップしたので、1年でSCになってもらいました。 「力のある人はどんどん上げていく」というのは明確にチームの方針にしています。無理やり上げることはしないのですが、「その職位で何年経過したか」というのは一切気にしていません。上がれる人がいたらいくらでも上がって来てほしいと思っています。
──ほとんどのファームがプロモーションウィンドウ(= 次の職位に昇進するまでに必要な年数)を設定している中、実力さえあればすぐに上がれるという環境は、成長志向の高い若手にとっては非常に魅力的な環境だと思います。ありがとうございました。
転職候補者へのメッセージ
──最後は転職候補者様へのアピールを伺っていきたいです。改めてお二人が考える会社の魅力や特徴を教えていただけますか
飯田氏やはり様々な案件にアサインしていただけて経験の幅を広げられるところでしょうか。官民も問わないですし、領域としても調査や技術戦略、組織の企画推進、新規事業の立案、業務改革など、この2年間だけでもこれだけのプロジェクトに携わらせていただける環境は非常に恵まれていると思います。「好き嫌いせず何でも取り組む」という気持ちがあれば、本当に何でもやらせていただけるので、そうしているうちに、段々と自分が何を武器にすべきかが見えてきます。 他のファームだと、インダストリーやファンクションが限定されていることが多いと思うので、初めから自分のキャリアの方向性が固定されるところもあるかと思います。もちろんそれも大事なことではあると思うのですが、経営研の場合はプロジェクトでの経験を通じて、「こういうところが自分は得意なんだな」とか「こういうところはお客様に価値を提供できるかもしれない」といったことが幅広く見えてきます。自分のキャリアを考えていく上で、良い環境だと思います。
──どういう人が経営研様にフィットするか、どういう人に来て欲しいか教えていただけますか
野中氏今日は研究開発関連の案件に取り組んでいる飯田が出ていますが、実際にはもっと幅広い社会課題系の案件や戦略案件があります。 社会課題系の案件の特徴は、地方自治体や国などの行政、それから大学のような研究機関や複数の地場のステークホルダーを考慮しつつ、抽象度の高い問題を解いていくことです。そうした意味では、多種多様な案件/お客様を経営研は抱えていて、複雑な課題を複合的に解ける人ではないとフィットしにくいかもしれないと思っています。 そういった人材を育成していきたいと会社も考えているので、様々な案件・お客様と関わってもらい、その中で自分の専門性や強みを見つけてくれることを期待していますし、様々なものを結び付けて複合課題を解けるようなコンサルタントになってもらいたいと思っています。 自分の可能性をこれから広げていきたいと考えている人は、経営研のようなファームに来て、色んなことを経験することをお勧めします。 総括すると、色んなことにチャレンジして、自分で主体的に仕事をしたいという方に是非来てもらいたいと考えています。1つのプロジェクトにアサインされるのは2〜3人程度なので、全員がお客様の前に出て直接価値提供をする必要があります。主体的に動きたい人にとっては、この上なく良い環境だと思います。
──最後に、貴社への転職を検討されている方にメッセージをお願いします
飯田氏私も経営研に入って本当に充実した毎日を送っていて、2年いても全く飽きずに日々楽しく働いています。この会社に入社していただけたら飽きずに面白い案件に取り組み続けることができると思うので、志向性が合う方は是非一緒に働けたら嬉しいなと思っております。
野中氏何の分野をやりたいかが固まっている人は、その専門の道に行けばいいと思っています。逆に、若い人は特にそうだと思いますが、専門分野を模索中で、様々なことにチャレンジしたい方に来ていただければと思います。誇張なく、あらゆる産業あらゆる分野において、ピュアで難易度の高い問題解決に携わるチャンスを提供することができると思っています。当社の価値はそういう機会を提供できることだと思っているので、志向している部分が近いと感じた方は当社へ来ていただければと思います。
──熱いメッセージと貴重なお話をありがとうございました