日立グループの経験知を結集させ、日本企業の変革にコミットするプロフェッショナル集団【株式会社日立コンサルティング 産業DXディビジョン 福永氏インタビュー】
2024年09月25日更新
企業紹介
日立コンサルティングは、国家の基盤技術を支えるインフラ技術と高度なITを組み合わせ、さまざまな業種や地域が抱える課題を解決する日系コンサルティングファームです。売上規模10兆円、従業員数約32万人の社会インフラともいえる存在である日立グループにおいて、コンサルティングに特化したサービス提供をミッションとし、豊かな社会の実現をめざしております。本日は、産業DXディビジョンの副ディビジョン長である福永さんに、主に管轄されている部門の特徴と魅力について、お話を伺いました。
インタビュイー経歴
話し手

福永竜太氏
日立コンサルティング
産業DXディビジョン 副ディビジョン長
2003年、日立製作所入社、2010年より日立コンサルティングへ転籍。製造業・流通業のクライアントを中心に、ものづくり、ロジスティクス、アフターサービス領域の業務改革やデジタル化を担当。現在はサプライチェーン・エンジニアリングチェーン、スマートマニュファクチャリング領域の責任者。
目次
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製造業の上流支援に特化したコンサルティングサービスを提供
──はじめに、自己紹介からお願いします
福永氏産業DXディビジョンで副ディビジョン長を担っている福永と申します。本日はよろしくお願いいたします。
──日立コンサルティングの概要について教えてください
福永氏弊社のコンサルティング部門は大きく、インダストリートランスフォーメーション、社会イノベーション、デジタル社会基盤、イノベーション&ストラテジーの4つのドメインで構成されています。その中で、私が所属するインダストリートランスフォーメーションドメインでは、製造業、流通業を中心としたクライアント向けにコンサルティングサービスを提供しています。ドメイン内には、私が所属する産業DXディビジョンがあり、さらにスマートマニュファクチャリングチームと、全社DXチームの2つのチームに分かれています。スマートマニュファクチャリングチームでは、製造業のサプライチェーン改革、ものづくり改革などの支援を行っています。全社DXチームでは、主にコーポレート側のビジネス改革を支援しています。また、弊社は東京に加えて名古屋にも拠点を有しています。名古屋エリアは製造業のクライアントが多く、産業DXディビジョンによる支援機会が多くあります。
──日立コンサルティングの案件の特徴について教えてください
福永氏日立コンサルティングは、日立グループの中でも上流に特化しているのが特徴です。日立グループにはSIの機能を持つ企業が多くあるため、日立コンサルティングでは上流工程の支援に特化することができます。日立コンサルティングが上流を担った後にSIのフェーズに入ると、その後はクライアントの参謀役としてのプロジェクト推進支援に立ち位置を変えながら伴走する、といった座組で支援している事例もあります。
──日立コンサルティングでは、日立グループの企業に向けた支援も行っているのでしょうか
福永氏はい、日立コンサルティング全体で見ると、日立グループ向け支援と外部企業への支援は4:6程度の比率です。ただ、私が担当しているスマートマニュファクチャリング領域では、日立グループ内企業向けの支援は1〜2割と少なく、8〜9割は外部企業向けとなっています。また、支援する外部企業のうち大半が大手企業という位置づけです。
現場の肌感覚や心を丁寧にとらえる愚直な支援が日立コンサルティングらしさ
──福永さんが日立コンサルティングに入社された経緯について教えてください
福永氏私は新卒で日立製作所に入社し、日立製作所内のコンサルティング部門に所属しました。その後、現在の日立コンサルティング所属となった経緯があります。 新卒の就職活動時では、コンサルティング業界を志望して就職活動を行っていましたが、その中で、ものづくり領域でのコンサルティングに興味を持ったこと、そして、たまたまお話しした社員の方が非常に魅力的で「この人と一緒に働きたい」と強く感じ、入社を決めました。
──現在日立コンサルティングに所属している方々はどのようなバックグラウンドをお持ちなのでしょうか
福永氏コンサルタントのバックグラウンドとしては、日立グループ出身者が20%程度、外部企業出身もしくは新卒の方が80%程度です。スマートマニュファクチャリング領域では、事業会社で実務経験を積んだ方が多く、鉄鋼、化学、食品、精密、医療機器、アパレル、物流など幅広い領域で専門的な知見を持つコンサルタントが所属しています。これらの方々は、前職での業務経験を活かし、世の中の企業変革に貢献したいという強い思いをもって入社されています。
──福永さんは日立コンサルティングの中でどのような仕事に携わられてきたのでしょうか
福永氏一貫して製造業のクライアントを支援してきました。担当したプロジェクトのテーマは幅広く、事業企画、業務改革、システム化構想などのフェーズに加えて、テーマとしてはマーケ・セールス改革からサービスビジネス化の支援などの経験を積んできました。30代半ばからは、スマートマニュファクチャリング、サプライチェーンを専門に担当しています。
──特に印象に残っているプロジェクトはありますか
福永氏数百人が関わり、100億円という大規模なシステム化に伴うプロジェクトは印象に残っています。非常に規模の大きい案件で、さまざまな人たちとヒリヒリするような緊張感の中で交渉を重ね、やり切った時の達成感は非常に大きかったです。 また、クライアントの業種幅が広く、エンターテイメント業界でのプロジェクトを担当したことも印象に残っています。華やかな世界を演出する裏側で、安全に稼働・運営し続けるためには地道で着実な仕事が必要なのですが、それをIT・デジタル技術を活用して高度化、効率化するというなかなかできない貴重な経験をしました。 他にもスマートファクトリーの支援を手がける中で、工場を視察する経験も毎回強く印象に残りました。視察の際に工場の現場の温度感、匂い、音を実感することで、臨場感をもって、地に足の着いた提案をすることが可能となります。そういったリアルな現場を視察する機会では毎回新たな発見があり、面白いものです。
──日立コンサルティングの強みについて教えてください
福永氏日立グループで培った経験値や方法論は大きな強みです。ご存じのように日立グループは多種多様な事業を手掛けています。お付き合いするほとんどのクライアントから「日立はどうしているの?」と聞かれます。日立での改革のノウハウや事例を基にコンサルティングすることはもちろん、失敗やそこから得られた学びを踏まえてクライアントに踏み込んだ提案ができることは強みだと考えています。 さらに、クライアントから弊社は「愚直でも決して逃げず支援してもらえる」と評価していただいています。「日立の看板を背負っている以上、全コンサルタントは必ず全力を出し切り価値を発揮する」というマインドで業務を行っています。
日立が培った業務改革ノウハウと、成長のために考え抜かれたアサインで早期の立ち上がりを実現
──コンサルタントの成長環境としての日立コンサルティングの魅力について教えてください
福永氏1つ目は、製造業母体のコンサル会社としてのノウハウを結晶させた、「HIPLAN@」等の業務改革の方法論を早期にキャッチアップできることです。コンサルティングの現場で方法論をそのまま適用できる訳ではありませんが、若手コンサルタントが型として覚える方法論としては非常に有用だと考えています。実際、私自身も若手の頃は非常に助けられました。 2つ目は、コンサル未経験でも安心してチャンレジできる環境があることです。弊社はUp or Outではなく、入社した方全員をしっかりと育成するマインドを持つ方が多く、教え合う/助け合うことが根付いたカルチャーが根付いています。 3つ目は、若手のうちから活躍できる機会が多いことです。弊社はSI案件がなく上流支援が中心となること、また、会社自体の規模が大きくはないため、プロジェクトチームは若い人中心で平均3〜4人程度の小規模な体制となることが多いです。若手のコンサルタントでも大きな役割を担っていただくため、活躍できる機会が多いことは魅力的だと考えています。 ※「HIPLAN」は(株)日立コンサルティングの登録商標です。
──プロジェクトへのアサインはどのような考え方で行っているのでしょうか
福永氏弊社では事業会社から中途入社される方が多く、そういった方々のファーストアサインは、その方にある程度の知見がある領域を対象としています。もちろん、コンサルタントとしての基本的なスキルはキャッチアップしていきますが、元々保有する業界知識が活かせる領域のプロジェクトへのアサインを通じて、早期に活躍し自信を得る機会を提供しています。 次に、ある程度コンサルティングに慣れてきたタイミングで、逆にその方の前職での知見が全く活きない領域へのアサインに挑戦してもらいます。知見がある領域の場合、なんとなく答えがわかってしまい、コンサルタントとして頭をフル回転させる機会が少なくなってしまうため、コンサルタントの幅を広げることができるようなチャレンジをしてもらいます。たとえば、エンターテイメント業界のプロジェクトでは、鉄鋼業界出身のメンバーをアサインしました。
“日本企業を変革する”という志のもと、ものづくり領域での変革に挑む
──今後の展望について教えてください
福永氏私が所属する産業DXディビジョンのスマートマニュファクチャリングチームにおいては、サプライチェーン全体での改革支援を強化していきます。カントリーリスクやカーボンニュートラルなど新しい社会課題が生じるにつれ、単体の企業だけでは実現できないことが増えてきています。サプライチェーンを本当の意味で繋げ、サプライチェーン全体の生産性を向上していきたいと考えています。その実現に向け、現在、各業界の研究を通じてクライアント業界の課題を特定し、提案を行うための準備を社内で進めつつ、支援中のクライアントとの構想企画の議論も始めています。 もうひとつは、クライアントの本質的なDXの推進です。今回、クライアントの製造領域の支援に強みを持つチームと全社DX改革に強みを持つチームを一体化し、あらゆる領域の変革を担えるように産業DXディビジョンへ再編しました。これまでは、工場、サプライチェーン、物流など各部門の改革を支援してきましたが、事業部門側だけでは改革し切れない部分もありました。さらに成果を出すためには、全社視点で継続的に人財を創出し、ツギハギでは無い良い仕組みにリファインし続けることが必要です。そういった改革をも担えるチームと一体化できたので、今後は企業全体の変革をより加速させていきたいと思っています。
──今後採用していきたい人財について教えてください
福永氏「日本企業を何とかしたい」「日本企業はこんなもんじゃないはず」そんな課題意識・志を持つ方にぜひとも来ていただきたいです。もちろん、製造業の専門性を持つ方は歓迎しますが、課題意識・志を持っているかどうか、を最も重視したいと考えています。 私自身、新卒入社したタイミングでは製造業に強い拘りがある訳ではありませんでした。しかし、実際に携わり支援していく中で、熱い思いを持ってものづくりに向き合う方々と関わることで改めて日本のものづくりの魅力を実感し、ビジネスの力でより輝かせていきたいという強い思いを持つようになりました。同じような課題意識・志を持っている方と一緒に働きたいと思っています。
──転職候補者様に向けて、メッセージをお願いします
福永氏私たちは“日本企業を変革する”という志を持ってコンサルティングに従事しています。日本の製造業に対する強い思いを持つ方にとっては、活躍できる非常に魅力的なステージを用意していますので、ぜひご応募お待ちしています。
──ありがとうございました