FASはやめとけ?転職して後悔するといわれる6つの理由や激務の実態を解説
2026年09月17日更新
FASへの転職を検討しているものの、「激務で後悔するのではないか」「自分には向いていないのでは」と不安を感じている人もいるでしょう。とくに監査法人や金融機関、事業会社の経理・財務などからFASを目指す場合、仕事内容や働き方の違いを十分に理解しないまま転職すると、入社後にギャップを感じる可能性があります。
FASは、案件の山場で労働時間が長くなりやすい一方、M&Aや財務領域の専門性を高めやすく、その後のキャリアにもつながる仕事です。本記事では、FASが「やめとけ」「転職して後悔する」といわれる理由をはじめ、慎重に検討したほうがいい人の特徴、転職する価値、後悔を防ぐために確認したいポイントまで解説します。FASへの応募や内定承諾を迷っている人は、判断材料として参考にしてください。
まずは情報収集から始める
著者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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監修者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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目次
FAS(財務アドバイザリー)の求人情報
【SV統轄】サスティナビリティコンサルタント(サステナビリティ開示支援・社内体制構築支援)
想定年収
-
勤務地
東京都(千代田区大手町)
業務内容
・監査法人におけるサステナビリティ開示対応支援(主に時価総額5,000億円以上の企業を対象) ・SSBJ・CSRD等のサステナビリティ開示基準への対応に向けたプロジェクト管理およびPMO業務 ・サステナビリティ関連のリスク・機会の特定、および将来的な財務影響の分析・算定支援 ・開示基準対応に必要となるサステナビリティ関連情報の収集・管理体制(業務プロセス・システム)の構築支援 ●業務内容の変更の範囲:全ての業務への配置転換あり
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【大手町】サポートスタッフ(BC企画部)
想定年収
350~500万円
勤務地
東京都(千代田区大手町)
業務内容
【BC企画部とは】 ビジネスコンサルティング企画部(以下BC企画部)は2023年1月より発足した新しい部署です。 全社組織的には、ビジネスコンサルティング事業部(以下BC事業部)と共に ビジネスコンサルティング部門(以下BC部門)に所属しています。 【業務内容】 (1)「全社事業計画プロジェクト。 補助金支援業務」 ⇒中堅中小企業向け補助金業務の全社事務局。 大規模成長投資補助金、成長加速化補助金、省力化補助金、新事業進出補助金を中心に ➀企画業務 ➁ナレッジ体系化業務 ➂現場メンバーのサポート業務 ④申請書類の品質管理業務 などを対応しています。 (2)「BC事業部の企画部門」 ⇒中堅中小企業を対象とした成長支援および再生支援など、 企業が事業継続する過程において、いろいろな局面に応じた支援を行う業務です。 ➀企画業務 ➁ナレッジ体系化業務 ➂中期事業計画策定のひな型作成 ④BC部門の社内ポータルの作成 ⑤東海、関西、九州各エリアへのBC事業のナレッジの展開 をサポートします。 ●会計系コンサルティングファームのサポートスタッフとして以下の業務を担当いただきます。 当面の慣れる間は、補助金業務関連に従事して頂きます。 (1)事務関係の庶務作業 ・企画部および事業部内の管理資料作成 ・提案書およびディスカッションペーパー作成補助、報告書の基礎データ入力・作成、体裁チェック ・営業事務(契約書、請求書等の処理、調査費等の経費申請等) (2)補助金およびコンサルティング現場でのサポート業務 ・各種エクセルデータ作成、パワーポイントでのグラフやチャート作成、AI活用による補助金審査サポート ・PL、BS、CFなどの財務分析サポート ・クライアントとの会議における議事録作成サポート ・統計データ等の加工・分析 (3)補助金関連業務の情報収集および社内展開 ・経産省の補助金事務局、専門コンサル等からの最新情報を入手 ●変更の範囲:会社の定める業務
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【岡山】サポートスタッフ
想定年収
300~500万円
勤務地
岡山駅周辺
業務内容
2027年1月に開設予定の岡山支店にて、拠点長およびコンサルタントの業務サポートを中心に、支店運営に関わる事務業務を担当いただきます。 当社では、地域企業に対して、事業承継、事業再生、経営コンサルティングなどの支援を行っています。 本ポジションには、コンサルタントが顧客対応や案件推進に専念できるよう、各種資料の作成、スケジュール調整、情報整理などを、正確かつスピーディーに進めていただくことを期待しています。 岡山支店における最初のサポートスタッフとして、拠点長と相談しながら業務の進め方を整え、円滑な支店運営を支えていただくポジションです。 大阪支社や広島支店のサポートスタッフとも連携し、既存拠点の進め方を参考にしながら業務を行っていただきます。 <具体的な業務> ・コンサルタント・拠点長の業務サポート ・拠点長のスケジュール管理および日程調整 ・顧客訪問や社内会議の日程調整 ・顧客訪問、打ち合わせ、会議に必要な資料の準備 ・Word、Excel、PowerPointを使用した資料作成および修正 ・提案書、見積書、企画書等の作成補助 ・データ入力、集計および情報整理 ・資料のコピー、ファイリング、文書管理 ・郵便物、お礼状、電報等の作成および手配 <支店運営に関する総務・庶務> ・電話、来客、業者対応 ・郵便物の作成、発送および到着確認 ・備品の在庫管理、発注および納品対応 ・会議準備 ・契約書、請求書、伝票等の事務処理 ・IT機器の不具合発生時における社内担当部署への連絡および作業補助 ・その他、岡山支店の運営に必要な事務・庶務業務 変更の範囲:会社の定める業務 <関西エリアについて> ・関西エリアは大阪・京都・広島の3拠点で構成されており、九州を除く西日本をカバーしています。 ・明るく、活気あふれており、些細なことでも相談しやすい環境です。 ・エリア全体で100名が所属し、平均年齢37歳。 ・さまざまなバックボーンがある方ばかりですので、自由な社風です。 (内訳) 税務系コンサルタント 20名 会計系コンサルタント 20名 その他専門コンサルタント(人事・システム・M&A・国際)25名 サポートスタッフ 25名
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【大手町】労務コンサルタント※労務コンサル経験者(HR事業部)
想定年収
500~1,000万円
勤務地
東京都(千代田区大手町)
業務内容
主な業務領域/労務・人事制度・研修・組織開発など様々な領域の業務を行っています ・上場やM&Aに向けた労務DD、労務コンサルティング ・企業合併などに応じた、人事制度・労務管理体制の統合支援 ・HR領域アドバイザリー業務(労務顧問、人事アドバイザリー) ・人事制度(等級・評価・給与)の設計・運用 ・役員報酬制度の設計 ・サクセッションプラン・人材育成施策の企画 ・組織開発・エンゲージメント向上施策 ・プロダクト(パッケージ)開発 ※戦略策定〜導入支援まで一気通貫で担当するため、裁量と成長機会が大きい環境です。 ●変更の範囲:会社の定める業務 ●入社後の想定業務 入社後は、IPO・M&Aに伴う労務DDや労務改善アドバイザリー、労務顧問業務などの労務コンサルティングを中心にご担当いただきます。 また、当社では労務課題の解決にとどまらず、人事制度設計や企業統合に伴う人事・労務管理体制の統合支援まで一貫して支援しているため、労務領域に加えて人事制度コンサルティングにも携わっていただきます。 さらに、人的資本経営支援や企業統合支援、研修・セミナー講師など、HR領域全般へ専門性を広げていただくことも可能です。 なお、実務経験の浅い方については、OJTを通じて基礎知識やコンサルティングスキルを習得しながら、段階的にプロジェクトへ参画いただきますのでご安心ください。 案件/プロジェクト事例 <案件のルート/業界> 安定した案件基盤: 金融機関からの紹介(約8割)および社内他部署との連携により、質の高い案件が安定的に寄せられます。 多彩なクライアント: スタートアップから上場企業まで、中堅・中小企業を中心に業界を問わず幅広いフェーズを経験可能です。 戦略的なアサイン: 専門領域のマネージャーが一人ひとりのスキルやキャリアプランを考慮し、最適なプロジェクトをアサイン。 個々の成長フェーズに合わせ、着実なスキルアップを支援します。 少人数精鋭のチーム: コンサルタント1〜2名、アシスタント1名を基本単位とし、一人ひとりが大きな裁量を持ってクライアントに伴走します。 <案件発生~デリバリーまでの流れ> ご紹介: 金融機関や社内の他部門より、HR領域の課題を抱えるクライアントの紹介を受けます。 ヒアリング: クライアントへ訪問・面談を実施し、組織の現状や潜在的な課題をヒアリングします。 提案・スコープ設定: 課題に対する解決策を策定し、コンサルティング内容を提案。 具体的な支援の範囲(スコープ)を確定させます。 デリバリー: プロジェクトをキックオフ。 戦略の策定から現場への導入・定着まで、一気通貫で支援を行います。 ※当社は、金融機関と強いパイプがあるため、独力での新規顧客開拓は現在は行っておりません <コンサルティング事例> ・複数会社の企業統合に伴う、人事制度・労務管理体制の統合及び設計・改善 ・IPOやM&A時の人事/労務デューデリジェンス ・企業の抱える労務課題に対しての労務改善コンサルティング ・労務顧問(顧問業務は労務アドバイザリーに限定しているため、給与計算や社会保険手続き業務はありません) ・企業の人事制度設計、運用支援 ・各種研修やセミナーの実施 ※労務DDや労務改善支援をきっかけとして、その後の人事制度改定やPMI支援など中長期的なプロジェクトへ発展するケースも多くあります。 <今後の方針> 主力である人事制度構築案件で培ったノウハウを土台に、現在はIPOやM&Aにおける労務DDや、企業の人事制度・労務管理体制の統合支援、人的資本開示に関わる役員報酬設計など、より経営に直結する領域へも支援の幅を広げています。 HRTechの活用を含め、時代の変化に先んじた新たなコンサルティング価値の創出に取り組んでいきます。 ●入社事例 ・30代 上場会社の人事マネージャー → 労務コンサルファーム → AGSコンサルティング(マネージャー) 事業会社とコンサルティングファーム双方での経験を活かし、企業統合に伴う人事制度・労務管理体制の統合をリード。 労務DDやPMIにおける労務管理体制の統合支援を中心に担当。現在は人的資本経営支援や人事制度設計プロジェクトにも携わるなど、労務領域にとどまらないコンサルタントとして活躍しています。 ・20代 事業会社 → 社労士法人 → 労務コンサルファーム → AGSコンサルティング(コンサルタント) 事業会社・社労士法人・コンサルティングファームで培った知見をもとに、IPO・M&Aに伴う労務DDや労務改善アドバイザリーを実行。その他にも複数会社の人事制度の統合・設計から数千人規模の労務改善プロジェクトまで、多様なコンサルティング業務に携わっています。
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【福岡支社】ビジネスコンサルタント(企業成長・企業再生)
想定年収
500~1,000万円
勤務地
福岡県(福岡市)
業務内容
総合アカウンティングファームである弊社の九州エリアにおいて、 主に事業成長・再生の分野でのコンサルティング業務に携わっていただきます。 <具体的なプロジェクト内容> ①成長支援 ・中期経営計画策定(資本コスト経営視点の導入、事業ポートフォリオ再設定) ・次世代育成(理念/歩みの共有、MVVの確認) ・磨き上げ(M&A伴走、FA) ・経営管理体制構築支援(原価計算、システム連携等) ②再成長支援 ・決算分析・支援(資金繰り状況把握、現状分析、改善計画、金融機関対応) ・コベナンツヒット見込み(財務分析・事業分析・事業計画・金融機関対応) ・不採算事業/グループ会社対応(現状分析・課題と解決方針の検討) ③再生支援 ・資金ショート懸念(資金構造・実態把握・資金見通し・対応策検討) ・再建計画策定(資金繰り確認・財務/事業DD・事業計画・第三者機関対応) ・再生型M&A(財務/事業DD・スポンサー探索・第三者機関他対応) ・上記のプロジェクトを主軸として、その他複数のプロジェクトに参画頂きます。 (ご自身のスキル・経験を鑑みマネージャーとの面談のうえ) <その他プロジェクト例> ・M&Aにおける財務/税務DD、企業価値評価 ・組織再編、M&A戦略・PMI支援・IPO支援(資本政策の策定、会計制度の構築、内部管理体制の構築等) ・上場会社支援(決算開示支援等)・人事制度設計 九州エリアについて ●オフィスの雰囲気・環境 ・相談しやすいフラットな組織: 明るく活気があり、職歴や年齢に関わらず意見を言い合える風通しの良さがあります。 ・チームで育てる文化: プロジェクトは複数名のチーム制です。 OJTや定期的な1on1面談を通じて、未経験の業務も安心してスタートできるバックアップ体制を整えています。 ●データでみる福岡支社 人員構成: 38名(エリア長・支社長含む) 有資格者: 税理士 9名 / 公認会計士 9名 年齢層: 20代後半~50代前半のメンバーが活躍中
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FASは「やめとけ」「転職して後悔する」といわれる6つの理由
FASが「やめとけ」「転職して後悔する」といわれる背景には、長時間労働だけでなく、アサインの不確実性や業務内容とのギャップ、専門知識の習得負担などがあります。
まずは、FASへの転職前に知っておきたい6つの理由を解説します。
案件の山場では長時間労働になりやすい
案件の山場で長時間労働になりやすいことは、FASが「やめとけ」といわれる代表的な理由のひとつです。
M&Aやデューデリジェンス(DD)では、入札期限や契約締結日、レポート提出日など、動かしにくいスケジュールに沿って業務を進めます。期限が近づくと、追加分析や資料修正、関係者との調整が重なり、平常時より稼働が高まりやすくなります。
ただし、年間を通して常に同じ忙しさが続くわけではありません。案件の進行状況によって繁忙と閑散の差が生じやすく、特定の時期に業務負荷が集中する働き方になりやすい点が特徴です。
勤務時間を一定に保ちたい人にとっては、この波の大きさが負担になりやすく、入社後に「想像していた働き方と違った」と感じる要因になり得ます。
希望する案件にアサインされるとは限らない
希望する案件に必ず参加できるとは限らない点も、FASへの転職後にギャップを感じやすい理由のひとつです。
FASでは、サービスラインによって担当業務が大きく異なります。主な領域は以下のとおりです。
- 財務デューデリジェンス(DD)
- バリュエーション
- 事業再生
- M&Aアドバイザリー
さらに、配属部門やその時点で動いている案件によって、実際に任される仕事にも差が生じます。M&A全体に幅広く関わりたいと考えて入社しても、財務分析や企業価値評価など特定領域の経験が中心になるケースもあるでしょう。
希望していた経験を積めない期間が続くと、入社前に描いていたキャリアとのズレを感じやすくなります。とくに、特定のM&A領域で専門性を高めたい人ほど、アサインの違いが転職後の満足度に影響しやすいでしょう。
M&Aのイメージとは異なる地道な作業も多い
M&Aに関わる華やかな仕事を想像して転職すると、実務とのギャップから後悔につながることがあります。
FASの現場では、対象企業から受け取った資料を読み込み、数値の変化や不自然な点を確認し、分析結果を資料に落とし込む作業が多く発生します。前提条件に矛盾がないかを確かめたり、追加で必要な情報を洗い出したりするなど、細かな確認を積み重ねる場面も多いです。
経営層への提言や重要な意思決定に関わる機会はあるものの、日々の業務すべてが交渉や戦略立案というわけではありません。むしろ、精度の高い判断材料をつくるための分析や検証が、実務の土台になります。
こうした作業を単調に感じる人は、入社前のイメージとの違いに戸惑いやすいでしょう。一方で、数字や資料から企業の実態を読み解くことに面白さを感じられる人には、専門性を磨ける環境です。
幅広い専門知識を継続して身につける必要がある
扱うテーマごとに必要な知識が変わるため、継続的な学習を負担に感じる人はFASで苦労しやすいです。
FASでは、財務・会計を土台としながら、案件によって税務、法務、業界構造、事業モデルなど周辺領域への理解も求められます。すべてを専門家と同じ深さで把握する必要はありませんが、プロジェクトを進めるうえで必要な論点を短期間でキャッチアップする場面は多くあります。
さらに、会計基準や税制、M&Aを取り巻く実務は変化するため、これまで身につけた知識だけで長く対応し続けるのは難しい仕事です。
知識の更新を負担に感じる人にとっては、この学び続ける環境そのものがストレスになり、転職後の後悔につながる可能性があります。
責任やプレッシャーが大きい
重要な意思決定に関わる仕事だからこそ、責任の重さを負担に感じる人はFASでプレッシャーを抱えやすいです。
FASが扱うのは、企業買収や事業再生など、会社の経営に大きな影響を与えるテーマです。分析結果や作成した資料が、投資判断や取引条件を検討する際の材料として使われることもあります。
そのため、数字の誤りや前提条件の見落としを防ぐために、高い精度が求められます。若手であっても、自分が担当した分析について根拠を説明しなければならない場面があり、緊張感を持って仕事を進めることが必要です。
大きな案件に関われることをやりがいに感じる人がいる一方、常に高い精度を求められる環境が精神的な負担になる人もいます。責任の重さに対する感じ方は、FASとの相性を左右する要素のひとつです。
前職との働き方やカルチャーの違いに戸惑いやすい
前職との仕事の進め方や求められるスピードの違いも、FASへの転職後に戸惑いやすい要因です。
FASはプロジェクト単位で業務が進むため、限られた期間で情報を集め、分析し、成果物にまとめる必要があります。前職によって感じやすいギャップは、以下のとおりです。
- 事業会社出身:自社業務を継続的に担当する働き方から、案件ごとにテーマや関係者が変わる環境へ移る
- 監査法人出身:決められた手続きに沿う業務から、案件ごとに論点を考えながら進める場面が増える
- 金融機関出身:社内外の調整に加え、短期間で分析結果を成果物としてまとめる力も求められる
仕事内容そのものに興味があっても、前職と同じ進め方を想定していると、転職後のギャップにつながりやすいでしょう。
【MyVision編集部の見解】 FASが「やめとけ」といわれる6つの理由は、すべてを同じ重さで捉える必要はありません。案件の期限にともなう繁忙は個人では変えにくい一方、アサインや担当領域は応募先のファーム・部門によって差が出るものです。地道な分析や継続的な学習への感じ方は、本人の志向との相性によっても変わります。
この違いを切り分けずに判断すると、ひとつの懸念だけでFAS全体を候補から外したり、反対に自分では許容しにくい特徴を軽視したりしやすくなります。評判の多さを見るよりも、 「環境を変えれば解消できる問題か」「FASという仕事そのものにともなう特徴か」「自分の価値観と合うか」 の3点で見極めるほうが、転職後の納得感につながります。
元コンサルが徹底伴走
▼FAS系コンサルについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

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FASへの転職を慎重に考えたほうがいい人
FASは、働き方や求められるスキルとの相性によって、転職後の満足度に差が出やすい仕事です。
以下では、FASへの転職を慎重に考えたほうがいい人の特徴を3つ紹介します。
ワークライフバランスや勤務時間の安定を最優先したい人
仕事よりも生活リズムの安定を優先したい人は、FASへの転職を慎重に考えたほうがよいです。
FASでは、業務量を完全に自分の都合だけでコントロールすることは難しく、時期によって仕事の比重が高まることがあります。そのため、働き方に対して以下のような希望が強い人は、負担を感じやすい傾向があります。
- 毎日の退勤時間を大きく変えたくない
- 平日夜や休日の予定を崩したくない
- 仕事と私生活の時間配分を安定させたい
一方で、一定期間は仕事に比重を置き、その経験を将来のキャリアにつなげたい人であれば、FASの働き方を受け入れやすい場合があります。自分が転職で何を最優先したいのかによって、向き不向きが分かれやすい仕事です。

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
FASへの適性は、長時間働けるかだけで決まるものではありません。年収や専門性を含めて転職で何を優先したいのかを考えると、自分に合う選択肢を判断しやすくなります。
財務・会計の数字を扱う仕事に苦手意識がある人
財務・会計の数字を扱うことに強い苦手意識がある人も、FASへの転職は慎重に検討したほうがよいです。
FASでは、企業の財務状況や事業の収益性を数字から読み解く場面が多くあります。計算そのものが得意かどうかよりも、数値の変化から原因を考えたり、数字を根拠に仮説を立てたりすることに抵抗がないかが問われます。
とくに、以下のような感覚が強い場合は、入社後に負担を感じやすいでしょう。
- 財務諸表を見ること自体に抵抗がある
- 数字の背景を考える作業を苦痛に感じる
- 会計知識を継続的に学ぶことを避けたい
一方、現時点で知識が十分でなくても、数字を使って企業の状態を読み解くことに興味を持てる人であれば、学習によって補える余地があります。知識量だけでなく、財務・会計に向き合う姿勢も適性を判断するポイントです。
受け身で仕事を進めたい人
指示を受けてから動く働き方を好む人も、FASでは適応に時間がかかりやすいです。
FASの業務では、与えられた作業をこなすだけでなく、案件の目的を踏まえて何を確認すべきかを考える場面があります。必要な情報が不足していれば追加で確認し、分析結果に違和感があれば原因を掘り下げる姿勢も求められます。
とくに、以下のような働き方を好む人は負担を感じやすいでしょう。
- 手順が細かく決まった業務を中心に担当したい
- 判断は上司に任せ、自分は指示された範囲に集中したい
- 自分から論点を見つけて動くことに苦手意識がある
一方、自分で考えながら仕事を進めることに抵抗がなく、必要に応じて周囲へ相談しながら前に進められる人は、FASの業務スタイルに馴染みやすい傾向があります。
「やめとけ」といわれてもFASへ転職する価値がある理由
FASには働き方や業務負荷の厳しさがある一方で、転職によって得られるリターンもあります。
ここからは、年収、専門性、その後のキャリアという3つの観点から、FASへ転職する価値を解説します。
高水準の年収を目指しやすい

FASへ転職する価値のひとつは、専門性や経験に応じて高水準の年収を目指しやすいことです。
実際にMyVisionで掲載しているFAS・財務アドバイザリー関連の求人を見ると、想定年収は以下のように設定されています。
| 企業・ポジション | 想定年収 |
|---|---|
| ユニヴィスグループ/M&AアドバイザリーTAX | 600万~1,200万円 |
| グローウィン・パートナーズ/財務会計・業務改革コンサルタント(経験者採用) | 600万~1,500万円 |
| 山田コンサルティンググループ/事業承継コンサルタント | 500万~1,200万円 |
このように、FAS・財務アドバイザリー領域では、経験やポジションによって年収1,000万円を超える水準も狙えます。業務負荷の高さがある一方で、専門性を高めながら収入アップを目指せる点は、FASへ転職するメリットのひとつです。
ただし、求人情報の上限額がそのまま入社時の年収になるわけではありません。実際の提示額は、これまでの経験や専門性、採用時の職位などによって変わります。
FAS(財務アドバイザリー)の求人情報
【SV統轄】サスティナビリティコンサルタント(サステナビリティ開示支援・社内体制構築支援)
想定年収
-
勤務地
東京都(千代田区大手町)
業務内容
・監査法人におけるサステナビリティ開示対応支援(主に時価総額5,000億円以上の企業を対象) ・SSBJ・CSRD等のサステナビリティ開示基準への対応に向けたプロジェクト管理およびPMO業務 ・サステナビリティ関連のリスク・機会の特定、および将来的な財務影響の分析・算定支援 ・開示基準対応に必要となるサステナビリティ関連情報の収集・管理体制(業務プロセス・システム)の構築支援 ●業務内容の変更の範囲:全ての業務への配置転換あり
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【大手町】サポートスタッフ(BC企画部)
想定年収
350~500万円
勤務地
東京都(千代田区大手町)
業務内容
【BC企画部とは】 ビジネスコンサルティング企画部(以下BC企画部)は2023年1月より発足した新しい部署です。 全社組織的には、ビジネスコンサルティング事業部(以下BC事業部)と共に ビジネスコンサルティング部門(以下BC部門)に所属しています。 【業務内容】 (1)「全社事業計画プロジェクト。 補助金支援業務」 ⇒中堅中小企業向け補助金業務の全社事務局。 大規模成長投資補助金、成長加速化補助金、省力化補助金、新事業進出補助金を中心に ➀企画業務 ➁ナレッジ体系化業務 ➂現場メンバーのサポート業務 ④申請書類の品質管理業務 などを対応しています。 (2)「BC事業部の企画部門」 ⇒中堅中小企業を対象とした成長支援および再生支援など、 企業が事業継続する過程において、いろいろな局面に応じた支援を行う業務です。 ➀企画業務 ➁ナレッジ体系化業務 ➂中期事業計画策定のひな型作成 ④BC部門の社内ポータルの作成 ⑤東海、関西、九州各エリアへのBC事業のナレッジの展開 をサポートします。 ●会計系コンサルティングファームのサポートスタッフとして以下の業務を担当いただきます。 当面の慣れる間は、補助金業務関連に従事して頂きます。 (1)事務関係の庶務作業 ・企画部および事業部内の管理資料作成 ・提案書およびディスカッションペーパー作成補助、報告書の基礎データ入力・作成、体裁チェック ・営業事務(契約書、請求書等の処理、調査費等の経費申請等) (2)補助金およびコンサルティング現場でのサポート業務 ・各種エクセルデータ作成、パワーポイントでのグラフやチャート作成、AI活用による補助金審査サポート ・PL、BS、CFなどの財務分析サポート ・クライアントとの会議における議事録作成サポート ・統計データ等の加工・分析 (3)補助金関連業務の情報収集および社内展開 ・経産省の補助金事務局、専門コンサル等からの最新情報を入手 ●変更の範囲:会社の定める業務
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【岡山】サポートスタッフ
想定年収
300~500万円
勤務地
岡山駅周辺
業務内容
2027年1月に開設予定の岡山支店にて、拠点長およびコンサルタントの業務サポートを中心に、支店運営に関わる事務業務を担当いただきます。 当社では、地域企業に対して、事業承継、事業再生、経営コンサルティングなどの支援を行っています。 本ポジションには、コンサルタントが顧客対応や案件推進に専念できるよう、各種資料の作成、スケジュール調整、情報整理などを、正確かつスピーディーに進めていただくことを期待しています。 岡山支店における最初のサポートスタッフとして、拠点長と相談しながら業務の進め方を整え、円滑な支店運営を支えていただくポジションです。 大阪支社や広島支店のサポートスタッフとも連携し、既存拠点の進め方を参考にしながら業務を行っていただきます。 <具体的な業務> ・コンサルタント・拠点長の業務サポート ・拠点長のスケジュール管理および日程調整 ・顧客訪問や社内会議の日程調整 ・顧客訪問、打ち合わせ、会議に必要な資料の準備 ・Word、Excel、PowerPointを使用した資料作成および修正 ・提案書、見積書、企画書等の作成補助 ・データ入力、集計および情報整理 ・資料のコピー、ファイリング、文書管理 ・郵便物、お礼状、電報等の作成および手配 <支店運営に関する総務・庶務> ・電話、来客、業者対応 ・郵便物の作成、発送および到着確認 ・備品の在庫管理、発注および納品対応 ・会議準備 ・契約書、請求書、伝票等の事務処理 ・IT機器の不具合発生時における社内担当部署への連絡および作業補助 ・その他、岡山支店の運営に必要な事務・庶務業務 変更の範囲:会社の定める業務 <関西エリアについて> ・関西エリアは大阪・京都・広島の3拠点で構成されており、九州を除く西日本をカバーしています。 ・明るく、活気あふれており、些細なことでも相談しやすい環境です。 ・エリア全体で100名が所属し、平均年齢37歳。 ・さまざまなバックボーンがある方ばかりですので、自由な社風です。 (内訳) 税務系コンサルタント 20名 会計系コンサルタント 20名 その他専門コンサルタント(人事・システム・M&A・国際)25名 サポートスタッフ 25名
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【大手町】労務コンサルタント※労務コンサル経験者(HR事業部)
想定年収
500~1,000万円
勤務地
東京都(千代田区大手町)
業務内容
主な業務領域/労務・人事制度・研修・組織開発など様々な領域の業務を行っています ・上場やM&Aに向けた労務DD、労務コンサルティング ・企業合併などに応じた、人事制度・労務管理体制の統合支援 ・HR領域アドバイザリー業務(労務顧問、人事アドバイザリー) ・人事制度(等級・評価・給与)の設計・運用 ・役員報酬制度の設計 ・サクセッションプラン・人材育成施策の企画 ・組織開発・エンゲージメント向上施策 ・プロダクト(パッケージ)開発 ※戦略策定〜導入支援まで一気通貫で担当するため、裁量と成長機会が大きい環境です。 ●変更の範囲:会社の定める業務 ●入社後の想定業務 入社後は、IPO・M&Aに伴う労務DDや労務改善アドバイザリー、労務顧問業務などの労務コンサルティングを中心にご担当いただきます。 また、当社では労務課題の解決にとどまらず、人事制度設計や企業統合に伴う人事・労務管理体制の統合支援まで一貫して支援しているため、労務領域に加えて人事制度コンサルティングにも携わっていただきます。 さらに、人的資本経営支援や企業統合支援、研修・セミナー講師など、HR領域全般へ専門性を広げていただくことも可能です。 なお、実務経験の浅い方については、OJTを通じて基礎知識やコンサルティングスキルを習得しながら、段階的にプロジェクトへ参画いただきますのでご安心ください。 案件/プロジェクト事例 <案件のルート/業界> 安定した案件基盤: 金融機関からの紹介(約8割)および社内他部署との連携により、質の高い案件が安定的に寄せられます。 多彩なクライアント: スタートアップから上場企業まで、中堅・中小企業を中心に業界を問わず幅広いフェーズを経験可能です。 戦略的なアサイン: 専門領域のマネージャーが一人ひとりのスキルやキャリアプランを考慮し、最適なプロジェクトをアサイン。 個々の成長フェーズに合わせ、着実なスキルアップを支援します。 少人数精鋭のチーム: コンサルタント1〜2名、アシスタント1名を基本単位とし、一人ひとりが大きな裁量を持ってクライアントに伴走します。 <案件発生~デリバリーまでの流れ> ご紹介: 金融機関や社内の他部門より、HR領域の課題を抱えるクライアントの紹介を受けます。 ヒアリング: クライアントへ訪問・面談を実施し、組織の現状や潜在的な課題をヒアリングします。 提案・スコープ設定: 課題に対する解決策を策定し、コンサルティング内容を提案。 具体的な支援の範囲(スコープ)を確定させます。 デリバリー: プロジェクトをキックオフ。 戦略の策定から現場への導入・定着まで、一気通貫で支援を行います。 ※当社は、金融機関と強いパイプがあるため、独力での新規顧客開拓は現在は行っておりません <コンサルティング事例> ・複数会社の企業統合に伴う、人事制度・労務管理体制の統合及び設計・改善 ・IPOやM&A時の人事/労務デューデリジェンス ・企業の抱える労務課題に対しての労務改善コンサルティング ・労務顧問(顧問業務は労務アドバイザリーに限定しているため、給与計算や社会保険手続き業務はありません) ・企業の人事制度設計、運用支援 ・各種研修やセミナーの実施 ※労務DDや労務改善支援をきっかけとして、その後の人事制度改定やPMI支援など中長期的なプロジェクトへ発展するケースも多くあります。 <今後の方針> 主力である人事制度構築案件で培ったノウハウを土台に、現在はIPOやM&Aにおける労務DDや、企業の人事制度・労務管理体制の統合支援、人的資本開示に関わる役員報酬設計など、より経営に直結する領域へも支援の幅を広げています。 HRTechの活用を含め、時代の変化に先んじた新たなコンサルティング価値の創出に取り組んでいきます。 ●入社事例 ・30代 上場会社の人事マネージャー → 労務コンサルファーム → AGSコンサルティング(マネージャー) 事業会社とコンサルティングファーム双方での経験を活かし、企業統合に伴う人事制度・労務管理体制の統合をリード。 労務DDやPMIにおける労務管理体制の統合支援を中心に担当。現在は人的資本経営支援や人事制度設計プロジェクトにも携わるなど、労務領域にとどまらないコンサルタントとして活躍しています。 ・20代 事業会社 → 社労士法人 → 労務コンサルファーム → AGSコンサルティング(コンサルタント) 事業会社・社労士法人・コンサルティングファームで培った知見をもとに、IPO・M&Aに伴う労務DDや労務改善アドバイザリーを実行。その他にも複数会社の人事制度の統合・設計から数千人規模の労務改善プロジェクトまで、多様なコンサルティング業務に携わっています。
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【福岡支社】ビジネスコンサルタント(企業成長・企業再生)
想定年収
500~1,000万円
勤務地
福岡県(福岡市)
業務内容
総合アカウンティングファームである弊社の九州エリアにおいて、 主に事業成長・再生の分野でのコンサルティング業務に携わっていただきます。 <具体的なプロジェクト内容> ①成長支援 ・中期経営計画策定(資本コスト経営視点の導入、事業ポートフォリオ再設定) ・次世代育成(理念/歩みの共有、MVVの確認) ・磨き上げ(M&A伴走、FA) ・経営管理体制構築支援(原価計算、システム連携等) ②再成長支援 ・決算分析・支援(資金繰り状況把握、現状分析、改善計画、金融機関対応) ・コベナンツヒット見込み(財務分析・事業分析・事業計画・金融機関対応) ・不採算事業/グループ会社対応(現状分析・課題と解決方針の検討) ③再生支援 ・資金ショート懸念(資金構造・実態把握・資金見通し・対応策検討) ・再建計画策定(資金繰り確認・財務/事業DD・事業計画・第三者機関対応) ・再生型M&A(財務/事業DD・スポンサー探索・第三者機関他対応) ・上記のプロジェクトを主軸として、その他複数のプロジェクトに参画頂きます。 (ご自身のスキル・経験を鑑みマネージャーとの面談のうえ) <その他プロジェクト例> ・M&Aにおける財務/税務DD、企業価値評価 ・組織再編、M&A戦略・PMI支援・IPO支援(資本政策の策定、会計制度の構築、内部管理体制の構築等) ・上場会社支援(決算開示支援等)・人事制度設計 九州エリアについて ●オフィスの雰囲気・環境 ・相談しやすいフラットな組織: 明るく活気があり、職歴や年齢に関わらず意見を言い合える風通しの良さがあります。 ・チームで育てる文化: プロジェクトは複数名のチーム制です。 OJTや定期的な1on1面談を通じて、未経験の業務も安心してスタートできるバックアップ体制を整えています。 ●データでみる福岡支社 人員構成: 38名(エリア長・支社長含む) 有資格者: 税理士 9名 / 公認会計士 9名 年齢層: 20代後半~50代前半のメンバーが活躍中
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岡﨑 健斗
Okazaki Kento
年収レンジの上限だけを見て応募先を選ぶのはおすすめできません。入社時の職位や担当業務、その後の昇格可能性まで確認すると、長期的な年収の伸びを比較しやすくなります。
M&A・財務領域の専門性を高められる
FASへ転職する価値は、M&Aや財務に関する実務経験を積み、専門性を高められる点にもあります。
案件を通じて身につけやすい主な経験は、以下のとおりです。
- 財務情報をもとに企業の実態を分析する力
- 企業価値を評価するための考え方やモデル作成の経験
- M&Aにともなうリスクや論点を見極める力
- 経営判断に必要な情報をまとめ、相手に伝える力
こうした経験は、単なる会計知識にとどまらず、企業の価値や事業の将来性を財務面から判断する力につながります。
また、案件ごとに異なる業界や経営課題へ向き合うため、特定分野の知識だけに偏らず、実務を通じて財務・M&A領域の理解を広げやすい点もFASの特徴です。
経験を活かせる次のキャリアが広い
FASへ転職する価値は、身につけたM&A・財務の経験を、その後の幅広いキャリアで活かしやすい点にもあります。
FAS経験者の主なキャリアとしては、以下が挙げられます。
- PEファンドや投資銀行などの投資・金融領域
- 事業会社の経営企画やM&A部門
- 同業FASやコンサルティングファーム
- スタートアップや成長企業の財務責任者・CFO候補
FASでは、企業価値評価や財務分析、M&Aに関する実務を経験するため、企業の成長戦略や投資判断に関わるポジションへつなげやすい傾向があります。
また、同じFAS業界内でも、Big4系から独立系へ移って担当範囲を広げたり、特定領域に強いファームへ移って専門性を深めたりする選択肢があります。FASを最終地点とせず、その後のキャリアを見据えて経験を積める点も魅力のひとつです。
FASの働き方はファームや部門によって異なる
FASの働き方は、所属するファームや部門、担当するサービスラインによって大きく変わります。
ここでは、Big4系FASと独立系FASの違い、サービスラインごとの繁忙度、残業時間の目安を見ていきます。
Big4系FASと独立系FASの働き方の違い
Big4系FASと独立系FASでは、案件の進め方や担当範囲に違いがあり、働き方にも差が出やすいです。
主な違いは、以下のとおりです。
| 項目 | Big4系FAS | 独立系FAS |
|---|---|---|
| サービス体制 | M&A、DD、バリュエーション、事業再生など専門領域ごとに分かれやすい | 戦略立案からM&A実行、PMI、事業再生まで幅広く担当するケースがある |
| 担当範囲 | 特定領域を深く経験しやすい | 案件全体を広く経験しやすい |
| 案件の進め方 | 各領域の専門家と連携しながら進める | 少人数で複数の論点を横断して担当するケースもある |
| 働き方の特徴 | 分業体制のなかで専門性を高めやすい | 担当範囲が広い分、業務の切り替えが多くなりやすい |
Big4系では、サービスラインごとに専門チームを設け、複数の専門家が連携して案件を進める体制が一般的です。一方、独立系FASでは、M&Aや事業再生などの案件で、戦略立案から実行支援まで幅広く関わるケースがあります。
そのため、Big4系は特定領域の専門性を深めやすく、独立系は案件全体を見渡す経験を積みやすい傾向があります。ただし、実際の担当範囲や業務負荷はファームや配属部門によって異なるため、分類だけで働き方を判断しないことが大切です。
▼Big4系FASについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

Big4 FASとは?各社の違いや年収・キャリアパスを解説
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サービスライン別の繁忙期と業務負荷
FASは、サービスラインによって業務負荷が高まりやすいタイミングが異なります。
主な違いは、以下のとおりです。
| サービスライン | 業務負荷が高まりやすい局面 | 主な要因 |
|---|---|---|
| 財務デューデリジェンス | 調査開始後からレポート提出前 | 限られた期間での財務分析、追加資料の確認、論点の検証 |
| M&Aアドバイザリー | 入札・契約交渉・クロージング前 | 関係者との調整、条件交渉、資料作成が集中しやすい |
| バリュエーション | 評価結果の提出前 | 前提条件の検証やモデル修正が重なりやすい |
| 事業再生 | 再生計画の策定・実行局面 | 金融機関や経営陣との調整、計画修正への対応が発生しやすい |
このように、FASの忙しさは「毎年この時期が繁忙期」と一律に決まるわけではありません。担当する案件の進行状況やサービスラインによって、負荷が集中する局面が変わります。
そのため、同じFASでも働き方の体感は配属先によって異なります。FAS全体を一括りにして「常に激務」と捉えるより、どの業務で、どのタイミングに忙しくなりやすいのかを見るほうが実態に近いです。
FASへの転職で後悔しないためにやるべきこと
FASへの転職で後悔を避けるには、応募前から仕事内容や働き方、自分が得たい経験まで具体的に確認しておく必要があります。
ここからは、転職前に押さえておきたい4つのポイントを解説します。
応募前に募集要項でサービスラインと担当業務を照らし合わせる
FASへの転職で後悔を防ぐには、応募前に募集要項を確認し、自分が希望するサービスラインと実際の担当業務が一致しているかを確かめることが有効です。
同じFASでも、財務デューデリジェンス、バリュエーション、M&Aアドバイザリー、事業再生など、募集ポジションによって任される仕事は異なります。企業名やFASという職種名だけで判断すると、入社後に想定していた業務とのズレが生じる可能性があります。
募集要項を見る際は、以下の項目を確認してください。
- 所属予定のサービスライン
- 主な担当業務
- 想定される案件の種類
- 入社後に任される役割
- 応募要件として求められる経験やスキル
とくに、M&Aに関わりたいという理由だけで応募すると、実際には希望していた工程を担当できないケースがあります。自分がどの業務で経験を積みたいのかを明確にしたうえで募集要項と照らし合わせることで、入社後のミスマッチを減らしやすくなります。
面接でアサインの決まり方と繁忙期の実態を質問する
FASへの転職で後悔を避けるには、面接の段階でアサインの決まり方と繁忙期の実態を確認しておくことが大切です。
募集要項だけでは、実際にどのような案件へ配属されやすいのか、忙しさがどの時期に集中するのかまでは把握しにくい場合があります。とくにFASは、同じファームでも部門やサービスラインによって働き方が変わるため、現場に近い情報まで確認する必要があります。
面接では、以下のような点を質問すると実態をつかみやすいです。
- アサインはどのような基準で決まるのか
- 希望する案件を伝える機会はあるのか
- 直近ではどのような案件が多いのか
- 繁忙期はどの局面で発生しやすいのか
- 案件が重なる時期の働き方はどうなるのか
残業時間の平均だけを聞くよりも、忙しくなる条件や案件配属の仕組みまで確認したほうが、入社後の働き方を具体的に想像しやすくなります。
FASで得たい経験と、その後のキャリアを言語化する
FASへの転職で後悔を防ぐには、入社後に得たい経験と、その先に目指すキャリアを具体的にしておくことが有効です。
FASは、財務デューデリジェンス、バリュエーション、M&Aアドバイザリー、事業再生など、経験できる領域によって身につく強みが変わります。将来像が曖昧なままだと、目の前の案件をこなすだけになり、数年後に希望するキャリアへつながりにくくなる可能性があります。
転職前には、以下のような観点で考えておくと、自分に必要な経験を見極めやすいです。
- どのM&A・財務領域の専門性を高めたいか
- 何年程度FASで経験を積みたいか
- 将来はFAS内で専門性を深めたいか、別の業界へ移りたいか
- 次のキャリアでどのような役割を担いたいか
FASへの転職そのものをゴールにせず、数年後にどのような仕事をしていたいかまで考えることで、応募先やサービスラインを選ぶ基準も明確になります。
複数のFASを比較して働き方の差を把握する
複数のFASを比較すると、同じFAS業界でも仕事内容や働き方に差があることが見えてきます。
比較する際は、年収や知名度だけでなく、以下のような項目を並べて確認してください。
- 主力となるサービスライン
- 案件の規模や種類
- ひとりあたりの担当範囲
- アサインの決まり方
- 繁忙期の業務負荷
- 入社後に想定されるキャリア
たとえば、特定領域を深く経験しやすいファームもあれば、複数の業務を横断して担当しやすいファームもあります。候補を1社に絞る前に複数社を比較することで、自分が希望する仕事内容や働き方に近い環境を見つけやすくなります。
【MyVision編集部の見解】 最初から1社に絞って転職活動を進めると、そのファームの働き方をFAS業界の標準だと思い込みやすくなります。とくに、仕事内容・アサイン・将来のキャリアの3点は、求人票だけでは違いが見えにくい項目です。
比較する際は「どこが優れているか」を決めるより、自分が避けたい条件と得たい経験を基準に各社を見るほうが適しています。希望する案件に携われても、働き方やその後のキャリアが合わなければ、転職後の満足度は下がりかねません。複数社を同じ基準で比べることで、自分にとって譲れない条件も見えやすくなります。
企業別の過去問と想定問答を用意
FASに転職するならMyVision
FASへの転職では、求人票だけではわかりにくい部門ごとの違いや、アサインの実態まで確認したうえで応募先を選ぶことが重要です。
MyVisionでは、FASを含むコンサル業界の転職支援に特化し、各ファームの求人紹介だけでなく、候補者の経験や希望するキャリアに合わせた応募先の提案もおこなっています。FASといっても、財務デューデリジェンス、バリュエーション、M&Aアドバイザリー、事業再生など、配属先によって仕事内容は大きく異なります。
そのため、「FASに行くべきか迷っている」「どのサービスラインが自分に合うかわからない」という段階から相談可能です。仕事内容や働き方、将来のキャリアまで踏まえて比較することで、入社後のミスマッチを抑えやすくなります。
FASへの転職を検討している人は、情報収集の段階でもMyVisionに相談してみてください。
相談はすべて無料(登録1分)
よくある質問
Big4 FASは激務ですか?
Big4 FASは、案件の山場やレポート提出前などに業務負荷が高まりやすいです。ただし、常に激務とは限らず、所属部門やサービスライン、担当案件によって働き方は異なります。
未経験からFASへ転職すると後悔しやすいですか?
未経験だから後悔しやすいとは限りません。ただし、仕事内容や求められる専門性を十分に理解しないまま転職すると、入社後にギャップを感じる可能性があります。応募前に担当業務や働き方を確認しておくことが大切です。
FASを辞めたあとのキャリアにはどのような選択肢がありますか?
FAS経験者の主な転職先には、PEファンド、投資銀行、事業会社の経営企画・M&A部門、同業FAS、コンサルティングファームなどがあります。財務分析や企業価値評価の経験を活かしやすい点が特徴です。
登録1分の簡単3ステップ
まとめ
FASが「やめとけ」「転職して後悔する」といわれる背景には、案件の山場での長時間労働やアサインの不確実性、専門知識の習得負担、責任の重さなどがあります。一方で、高水準の年収やM&A・財務領域の専門性、その後のキャリアの広がりは、FASへ転職する大きな魅力です。
大切なのは、FAS全体の評判だけで判断せず、自分が許容できる働き方や得たい経験と照らし合わせることです。ファームや部門、サービスラインによって仕事内容や繁忙度は異なるため、応募前に複数社を比較して、自分に合う環境かを見極めてください。
FAS転職では、「どのファームが有名か」よりも「どの部門で、どの経験を積めるか」が入社後の満足度を左右します。MyVisionでは、FAS各社の求人や選考情報をもとに、希望する仕事内容や将来のキャリアまで踏まえて応募先を検討できます。FASへ進むべきか迷っている段階でも、まずは情報収集として相談してみてください。
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