NTTデータの年収は高い?最新データから実態を徹底解説
2025年10月27日更新
NTTデータは、国内最大級のシステムインテグレーターとして安定した経営基盤と高い技術力を誇ります。公共・金融・法人・グローバルと幅広い分野で社会インフラを支える同社は、年収面でも多くのIT人材から注目されています。
本記事では、有価証券報告書や口コミサイトなどの最新データをもとに、NTTデータの平均年収や年代・職種別の水準を詳しく解説します。さらに、給与体系やボーナス制度、昇給の仕組み、他社との比較から見た“年収の実態”を明らかにします。
「NTTデータの年収は本当に高いのか」「どのくらいキャリアを積めば年収1,000万円に届くのか」など、転職やキャリア形成を考えるうえで役立つ情報を網羅していますので、NTTデータの年収について気になる方は、ぜひ参考にしてください。
著者

稲田 誠也
Inada Seiya
慶應大学卒業後、健康食品メーカーでのデジタルマーケティング、台湾支社長としての事業再生を経て、ベイカレントにて戦略コンサルティングに従事。MyVisionでは、未経験からのコンサル転職、ポストコンサル転職の両面に対して、キャリアプランを叶えるためのポジションサーチ、徹底的な選考対策を強みとする。
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監修者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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NTTデータとは?
NTTデータは、NTTグループのなかでもITソリューションを担う中核企業です。官公庁や金融機関、一般企業に向けて、システム開発や運用、デジタル戦略の支援を行っています。
国内にとどまらず、50カ国以上で事業を展開しており、グローバルSIerとして確固たる地位を築いています。安定した経営基盤に加え、先端技術を取り入れた挑戦的なプロジェクトが多いことも特徴です。
ここでは、NTTデータの企業概要や事業内容、そしてグループ内での位置づけを詳しく見ていきます。
企業の基本情報・事業内容
NTTデータは、1988年に日本電信電話公社(現NTT)から分離・独立して設立された国内最大級のIT企業です。本社は東京都江東区にあり、グループ全体の従業員数は約19万人にのぼります。
日本を代表するシステムインテグレーターとして、官公庁や金融機関、民間企業など幅広いクライアントのIT基盤を支えています。社会インフラの運用を担う存在として高い信頼を得ています。
主な事業内容は以下のとおりです。
- システム開発・運用などのITソリューション事業
- DX支援、AI・クラウド・データ分析領域への取り組み
- コンサルティングから運用までの一貫支援体制
- 公共、金融、法人、医療、製造など多様な業界への提供実績
NTTデータは、安定した経営基盤のもとで先端技術を積極的に取り入れ、社会全体のデジタル化を推進するリーディングカンパニーです。
| 会社名 | 株式会社NTTデータ |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都江東区豊洲3-3-3 豊洲センタービル |
| 設立年月日 | 2022年(令和4年)11月1日 |
| 代表者 | 代表取締役社長 鈴木 正範 |
| 資本金 | 1,000百万円(2023年11月1日現在) |
| 公式サイトURL | https://www.nttdata.com/jp/ja/ |
NTTグループ内での位置づけ
NTTデータは、通信事業を担うNTT東日本・NTT西日本、モバイル通信のNTTドコモなどと並ぶ、NTTグループの主要中核企業の一つです。グループのなかでは「情報システム・ITソリューション」を専門領域としています。
NTTグループは、持株会社の日本電信電話株式会社(NTT)を頂点に、以下の通り5つの主要事業会社で構成されています。
- NTT東日本・NTT西日本:固定通信・地域ネットワーク事業
- NTTドコモ:モバイル通信・スマートライフ事業
- NTTコミュニケーションズ:法人向け通信・クラウドサービス
- NTTデータ:システムインテグレーション・ITソリューション
- NTT Ltd.(海外法人):グローバルITサービス・海外戦略拠点
このなかでNTTデータは、通信基盤を活用して企業や行政のデジタル化を支える立場にあります。NTTグループの技術力や顧客基盤を背景に、公共・金融・法人領域などで高いシェアを誇っています。
また、近年はグローバル戦略を強化し、欧米・アジアなどで大型ITサービス企業を買収するなど、海外市場でのプレゼンスも拡大しています。NTTグループのなかでも、最も国際的な事業展開を進める企業といえます。
主要な事業領域(公共・金融・法人・海外)
NTTデータは、社会や企業活動の根幹を支えるITソリューションを幅広く展開しています。事業は「公共」「金融」「法人」「海外」の4領域に分かれており、それぞれに強みがあります。
主な事業領域と内容は以下の通りです。
| 事業領域 | 主なクライアント・内容 | 特徴・強み |
|---|---|---|
| 公共分野 | 官公庁・自治体・医療機関など | 行政システム、マイナンバー、防災・医療情報システムなど社会インフラを支える大型案件が中心 |
| 金融分野 | 銀行・証券・保険などの金融機関 | 勘定系・決済系システムの開発やデジタルバンキング支援。高い信頼性とセキュリティを強みとする |
| 法人分野 | 製造・流通・通信・エネルギー業界など | AI・IoT・クラウドを活用した業務改革やDX推進を支援。多様な業界のDXニーズに対応 |
| 海外分野 | 北米・欧州・アジア地域の企業・政府 | グローバル拠点でのSI事業を展開。欧州企業の買収などにより海外売上を拡大中 |
この4領域をバランスよく展開することで、NTTデータは安定した経営基盤を確立しています。国内外の幅広いクライアントに支えられ、景気変動にも強い収益構造を維持しています。
NTTデータの平均年収と給与水準
NTTデータの年収は、国内IT業界のなかでも比較的高水準に位置しています。安定した経営基盤と大規模プロジェクトを抱える事業特性から、長期的に安定した収入を得やすい環境です。
一方で、職種や年齢、役職によって給与レンジには大きな差があります。特にSEやコンサルタント職は成果に応じて報酬が上がる傾向が見られます。
ここでは、有価証券報告書や口コミサイトの最新データをもとに、NTTデータの平均年収や年代別・職種別の給与水準を詳しく解説します。
有価証券報告書・口コミサイトから見る平均年収
NTTデータの平均年収は、2025年3月期の有価証券報告書によると約923.4万円です。前年の約905万円に比べて微増しており、安定した高水準を維持しています。 (引用:2025年3月期有価証券報告書、2024年3月期有価証券報告書|NTTデータ)
安定した業績と長期的な雇用が、年収面でも堅実な推移を見せているといえるでしょう。
一方で、口コミサイト「OpenWork」に投稿された社員の自己申告ベースでは、平均年収は約766万円となっています。実際の支給額は職種・年齢・勤続年数によって差があり、ボーナスや残業代の有無も個人差が出やすい要素です。
年代別の平均年収(20代・30代・40代・50代)
NTTデータの年収は、年代が上がるにつれて着実に上昇していく傾向があります。若手のうちから一定の水準を得られ、キャリアを積むごとに安定して昇給していくのが特徴です。
OpenWorkに投稿された社員データをもとにした年代別の平均年収は以下の通りです。
| 年代 | 平均年収 | 年収レンジ |
|---|---|---|
| 25歳 | 530万円 | 424万円〜664万円 |
| 30歳 | 707万円 | 565万円〜885万円 |
| 35歳 | 847万円 | 677万円〜1,059万円 |
| 40歳 | 948万円 | 757万円〜1,186万円 |
| 45歳 | 1,21万円 | 816万円〜1,277万円 |
| 50歳 | 1,074万円 | 858万円〜1,344万円 |
| 55歳 | 1,107万円 | 885万円〜1,385万円 |
引用:OpenWork
30代後半以降は年収が1,000万円前後に達し、課長・部長クラスではさらに上を目指せる水準です。年功要素を残しつつも、成果や役職に応じた昇給幅が設定されています。
このように、NTTデータでは安定した昇給カーブが描かれており、長期的なキャリア形成を前提にした報酬設計となっています。
職種別の年収(SE・コンサル・営業・研究職など)
NTTデータでは、職種によって年収レンジに差があります。プロジェクト規模や担当領域の広さによって報酬が変動し、技術職よりも営業や開発職で高年収を得ているケースが見られます。
OpenWorkのデータによる職種別の平均年収は以下の通りです。
| 職種 | 平均年収 | 年収レンジ |
|---|---|---|
| SE(システムエンジニア) | 713万円 | 280万円〜1,300万円 |
| コンサルタント | 735万円 | 400万円〜1,280万円 |
| 営業 | 774万円 | 290万円〜1,300万円 |
| 開発 | 789万円 | 315万円〜1,800万円 |
引用:OpenWork
いずれの職種も幅広い年収レンジとなっており、役職や担当案件の規模によって大きく変動します。開発職は上限が高く、専門技術やマネジメントスキルを兼ね備えた人材ほど高年収を実現しています。
NTTデータは、専門領域を極める「プロフェッショナル職」と、組織を率いる「マネジメント職」の双方でキャリアを築けるため、努力次第で報酬を大きく伸ばせる環境です。
新卒・中途入社別の初任給・入社時年収の目安
NTTデータの新卒初任給は、学歴や職種区分(グレード)によって異なります。公式採用サイトによると、月給は28万円〜32万円程度が目安です。 (参考:NTT DATA新卒採用サイト)
ボーナス(年2回)や各種手当を含めると、初年度の年収は約400万円〜450万円前後になるケースが一般的です。大手SIerのなかでも高水準であり、入社初期から安定した給与を得られる環境といえます。
一方、中途入社の場合はこれまでの経験・スキル・採用職種によって年収水準が大きく変わります。特にマネジメント層やコンサルタント職では、初年度から700万〜1,000万円台で提示されるケースも見られます。
このように、NTTデータは新卒・中途いずれの採用でも市場平均を上回る給与レンジを維持しており、スキルや実績に応じて柔軟に報酬が決定される点が特徴です。
NTTデータの給与制度・報酬体系
NTTデータの給与は、職種や役職、等級によって細かく定められています。長期雇用を前提とした安定的な給与制度を採用しており、成果に応じた昇給・昇格の仕組みも整備されています。
基本給に加え、賞与や各種手当、残業代などが支給されるため、実際の年収は個人の働き方や担当プロジェクトによって変動します。ボーナスや福利厚生の水準も高く、生活の安定性を重視した制度設計となっています。
ここでは、NTTデータの給与体系や報酬の内訳、ボーナス支給ルール、福利厚生制度について詳しく解説します。
基本給・賞与・手当の内訳
NTTデータの給与体系は、基本給+賞与+各種手当で構成されています。安定した固定給をベースに、成果や在籍年数に応じた昇給が行われる仕組みです。
賞与は年2回(6月・12月)に支給されます。業績や個人評価を反映する形で変動し、年間では基本給の4〜6か月分程度が支給されるケースもあります。
手当制度も充実しており、社員一人ひとりのライフステージに合わせた支援が整っています。主な手当は以下の通りです。
- 子育て・介護手当:家庭と仕事の両立を支援
- リモートワーク手当:在宅勤務環境の整備を補助
- 通勤手当:実費支給
このように、NTTデータは基本給の安定性に加え、ボーナスや手当を通じて社員の働きやすさと生活の質を支えています。給与面でも長期的に安心できる環境が整っているといえます。
ボーナス支給額・残業代の取り扱い
NTTデータのボーナスは、年2回(6月・12月)支給されます。支給額は業績と個人評価を基準に決定され、年間で基本給の5.5カ月〜6カ月前後が目安です。
業績が好調な年度には支給額が増える傾向があり、特に評価の高い社員にはプラス査定が行われます。安定した経営基盤を背景に、景気変動に左右されにくい水準を維持しています。
残業代は、役職や部署によってみなし残業の有無が異なる点が特徴です。一般社員は実働時間に応じて時間外手当が支給され、管理職や裁量労働制の対象者はみなし残業込みの給与体系が適用されるケースがあります。
全社的には、勤務時間の可視化と働き方改革を進めており、過度な残業を防ぐ仕組みが整っています。
福利厚生・住宅補助などの待遇
NTTデータは、グループ全体で充実した福利厚生制度を整えています。社員の生活基盤を支え、長く安心して働ける環境づくりを重視しています。
住宅補助制度は地域や家族構成に応じて支給され、首都圏勤務の場合は特に支援が手厚い傾向があります。持家取得支援や社宅制度も一部で利用可能です。
主な福利厚生は以下の通りです。
- 住宅関連制度:住宅補助費の支給
- 休暇制度:年次有給休暇、リフレッシュ休暇、アニバーサリー休暇
- 健康支援:健康診断、メンタルヘルス相談、クラブ・同好会支援
- 資産形成:企業年金、財形貯蓄、持株会制度
- ライフサポート:子育て・介護支援、在宅勤務手当、リモートワーク環境整備支援
また、グループ共通の福利厚生プログラム「NTTベネフィット・パッケージ」により、旅行・レジャー・自己啓発などの優待サービスも利用できます。
安定した給与に加え、生活面の支援も充実している点がNTTデータの魅力です。
NTTデータの年収が高い理由
NTTデータは、国内IT業界のなかでも高い給与水準を維持しています。その背景には、NTTグループとしての安定した経営基盤と、公共・金融・法人などの大規模案件を数多く手がける事業特性があります。
また、成果主義と年功序列をバランスよく組み合わせた評価制度も特徴です。スキルや成果に応じて報酬が上がる仕組みが整っており、専門性の高い人材が正当に評価されやすい環境となっています。
ここでは、NTTデータの年収を支える4つの要因について詳しく解説します。
安定した経営基盤と案件規模の大きさ
NTTデータの年収水準を支える根幹には、NTTグループの一員としての強固な経営基盤があります。通信インフラを担うグループ各社と連携し、長期的に安定した案件を受注できる体制を築いてきました。
官公庁や大手金融機関などを中心に、公共・社会インフラを支えるプロジェクトを多数保有しています。これらは数年単位で継続するケースが多く、収益の安定性を高める要素となっています。
取引先の多くが国内外の大手企業である点も特徴的です。高付加価値の案件を継続的に手がけることで、利益率の高い構造が形成され、社員の報酬にも還元されやすい仕組みが整っています。
このように、堅実な経営と大型案件の安定供給が、NTTデータの高い年収水準を支える理由といえるでしょう。
成果主義と年功序列を組み合わせた評価制度
NTTデータの年収が安定しながらも上昇しやすいのは、成果主義と年功序列を両立させた評価制度を導入しているためです。勤続年数に応じて昇給が行われる一方で、成果を上げた社員が正当に報われる仕組みが整っています。
昇給・昇格は年1回の評価面談を通じて決定されます。プロジェクト成果やスキルの習熟度、チームへの貢献など、複数の観点から総合的に判断される点が特徴です。
管理職層になると、売上やプロジェクトの収益性といった数値目標の達成も評価項目に含まれます。
この仕組みにより、安定的に働きながらも努力次第で年収アップを狙える環境が整っています。特に若手や中堅社員でも実績を出せば早期昇進できるケースが増えており、モチベーション高く働ける制度設計です。
グローバル展開・高度人材の報酬水準
NTTデータの年収が高い背景には、グローバル事業の拡大と高度専門人材への積極的な報酬投資があります。世界水準のスキルを持つ社員には、成果に応じた高額報酬が支払われる仕組みが整っています。
同社は現在、50カ国以上で事業を展開しており、欧州を中心にM&Aを重ねてグローバル化を加速中です。海外拠点では現地の給与水準や成果基準を取り入れ、海外駐在手当や外貨建て報酬なども支給されています。
さらに、AI・データ分析・クラウドなど先端分野を担うエンジニアやコンサルタントには、国内基準を上回る報酬レンジが設定されています。特定領域で高い専門性を持つ人材ほど、早期に年収1,000万円を超えるケースも少なくありません。
このように、NTTデータはグローバル展開を通じて報酬制度を多様化させ、専門性と成果を正当に評価する環境を整えています。これが、同社の年収が業界内でも高水準を維持している理由の一つといえるでしょう。
公共・金融・製造など多様な業界案件による利益構造
NTTデータの年収が高い理由には、複数の業界に分散した安定的な収益基盤があります。公共・金融・製造などの幅広い領域を手がけることで、特定分野の景気変動に左右されにくい構造を築いてきました。
公共分野では、官公庁や自治体の基幹システムを長期的に受託し、継続的な契約が利益の柱となっています。金融領域では、銀行や保険会社を中心に、デジタル化やキャッシュレス対応などの需要を的確に取り込んできました。
製造や流通の分野では、AIやIoTを活用した生産効率化の支援を強化しています。高付加価値のプロジェクトが多く、利益率の高いビジネスモデルが確立されています。
こうした多様な業界からの安定的な受注が、NTTデータの業績を下支えしている状況です。結果として、収益の安定性が報酬面にも反映され、業界内でも高い年収水準を維持する要因となっているでしょう。
NTTデータと他社の年収比較
NTTデータの年収水準は、国内SIerのなかでも上位に位置しています。安定性と給与のバランスに優れ、外資系IT企業ほどの成果連動型ではないものの、国内企業としては十分に高水準といえるでしょう。
一方で、アクセンチュアやIBMなどの外資系コンサルティングファームと比べると、成果による変動幅はやや小さい傾向があります。その分、景気変動や個人評価の影響を受けにくく、安定した報酬が得られる点が特徴です。
ここでは、富士通・日立・NECといった国内大手SIerや、アクセンチュア・KPMGなどの外資系企業と比較し、NTTデータのポジションを明らかにします。
国内SIerとの比較
※富士通・日立・NEC
NTTデータの平均年収(約923万円・2025年3月期)は、国内大手SIerの中でもほぼ同水準に位置しています。富士通・日立製作所・NECと並ぶ水準であり、業界全体のなかでも高い安定性を保っています。
最新の有価証券報告書によると、各社の平均年収は以下の通りです。
| 企業名 | 平均年収(有価証券報告書より) | 決算期 |
|---|---|---|
| NTTデータ | 約923.4万円 | 2025年3月期 |
| 富士通 | 約930万円 | 第125期(2024年度) |
| 日立製作所 | 約960万円 | 第156期(2024年度) |
| NEC | 約963万円 | 2024年度 |
引用: 2025年3月期有価証券報告書|NTTデータ 2024年度(第125期)有価証券報告書|富士通 第156期有価証券報告書|日立製作所 2024年度有価証券報告書|NEC
この数値を見ると、NTTデータはやや控えめな位置にあるものの、差はごく僅かです。公共・金融分野など長期案件の割合が高いため、収益構造が安定しており、年次による変動が小さい点が特徴といえるでしょう。
また、富士通や日立が製造・ハードウェア事業を併営しているのに対し、NTTデータはITソリューション事業に特化しています。そのため、売上構造の違いはあっても、給与水準は業界トップクラスの安定水準を維持しているといえるでしょう。
外資系ITコンサルとの比較
※アクセンチュア・IBM・KPMG
NTTデータの年収は、外資系ITコンサルティングファームとほぼ同水準にあり、近年は成果主義を強める傾向にあります。従来の安定的な給与体系を維持しながらも、実績を重視する評価制度へと移行しつつあります。
OpenWorkのデータによると、外資系主要3社の平均年収は以下の通りです。
| 企業名 | 平均年収(OpenWorkより) |
|---|---|
| NTTデータ(参考:OpenWork) | 766万円(OpenWork)/約923.4万円(有価証券報告書) |
| アクセンチュア | 865万円 |
| IBM | 911万円 |
| KPMGコンサルティング | 906万円 |
引用:OpenWork
この比較から、NTTデータは外資系と同等の水準に位置していることがわかります。ただし、有価証券報告書と口コミデータでは差があり、実際の年収は職種・年齢・役職などによって幅があると考えられます。
外資系企業は成果に応じて年収の変動幅が大きい一方、NTTデータは安定性と成果主義の両立を図る報酬体系を採用しています。今後は、グローバル事業の拡大とともに成果評価をより重視する方向へ進むでしょう。
以下の記事では、ITコンサルティングを含む各カテゴリのコンサルファームの年収を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
社員の口コミ・評判から見るリアルな給与事情
NTTデータの給与に対しては、「日系SIerの中では高水準」「外資よりは控えめだが安定している」という声が多く見られます。全体的に給与面への満足度は高く、特に若手層の評価が目立ちます。
実際の口コミでは、次のような意見が寄せられています。
日系SIerの中では給与は割と良いと思います。新卒4年目のタイミングで主任に一律昇格するようになったため、若手は高い給与に満足している人も多いのではないかと思います。 引用:OpenWork
外資には及ばないものの、給与水準は高く、周囲を見ても満足している人は多いと感じる。 引用:OpenWork
業界全体でみれば十分な金額ではありますが、企業規模に比して考えると、物足りなく感じるところもあります。 引用:OpenWork
これらの口コミから、給与水準自体には一定の満足度がある一方で、企業規模との比較ではやや物足りなさを感じる層も存在することがわかります。
また、新卒から数年で主任へ昇格する仕組みが導入されたことで、若手の早期昇給につながっている点も特徴です。安定性とキャリア初期の昇給スピードを両立していることが、社員からの評価を高めている要因といえるでしょう。
転職でNTTデータの年収を上げるには?
NTTデータへの転職で年収アップを実現するには、スキルや経験を明確に示し、即戦力として評価されることが重要です。同社は年功的な昇給制度を残しつつも、近年は実績や専門性を重視する成果主義へと移行しています。
特に、クラウド・AI・データ分析などの先端領域に関する経験は高く評価されます。プロジェクトマネジメントやコンサルティングの実績がある人材は、初年度から高い年収オファーを得られる可能性もあるでしょう。
ここでは、転職時の年収査定に影響するポイントと、キャリアアップを実現するための具体的な方法を紹介します。
スキル・経験による年収査定の違い
NTTデータでは、保有スキルやこれまでの経験によって転職時の年収が大きく変わります。採用時にはポジションだけでなく、担当領域や専門性も総合的に評価される仕組みです。
特に評価が高いのは、クラウド・AI・データ分析・サイバーセキュリティといった先端技術領域のスキルです。これらの分野は需要が急増しており、経験者には高い年収レンジでオファーが提示される傾向があります。
また、プロジェクトマネージャーやリーダー経験を持つ人材は、マネジメントスキルを強みとして評価されやすい傾向があるのも特徴です。成果を数値で示せる実績がある場合は、採用段階で1〜2ランク上の給与テーブルが適用されることもあります。
このように、技術力に加えてマネジメント・コミュニケーション能力を兼ね備えた人材ほど高評価を得やすい状況です。転職前に自身の強みを整理し、スキルの市場価値を明確にすることが、年収アップの第一歩となるでしょう。
転職エージェントの活用
NTTデータでより高い年収を目指すなら、専門性の高い転職エージェントを活用することが効果的です。同社はポジションや職種ごとに採用要件が細かく設定されており、社外からの応募では情報を得にくい場合があります。
転職エージェントを通じて応募することで、非公開求人やポジション別の年収レンジを把握できます。応募書類の添削や面接対策を受けられる点も大きな利点です。
また、エージェントは希望条件やスキルに応じて交渉を代行します。自分では伝えにくい給与希望も、第三者の立場から適切に調整してもらえるため、結果的により高い条件での転職につながる可能性があります。
特に、コンサルティング業界やSIer転職に精通したエージェントを選ぶことで、社内評価基準に沿った戦略的な応募が可能です。年収アップだけでなく、長期的なキャリア形成の視点からもサポートを受けると良いでしょう。
マイビジョンでの転職事例
現在、MyVisionではSIerへの直接転職事例は公開されていませんが、NTTデータなどのITソリューション領域を志望する方にも参考になる「IT系ファームへの転職成功事例」を紹介します。
エンジニアとしての技術力を土台に、上流工程やコンサルティングへのキャリアアップを実現した好例です。
| 氏名 | K・Jさん |
|---|---|
| 最終学歴 | 東北大学 |
| 年齢 | 25歳 |
| 前職 | メガベンチャー/エンジニア |
| 転職後 | ブティック系コンサルティングファーム・コンサルタント |
| 年収変化 | 550万円→650万円 |
K・Jさんは、大手メガベンチャーでエンジニアとして3年間勤務した後、ビジネスサイドへ軸足を移すためコンサルタント職へ転職しました。
「技術を活かしながら、より広い視点でクライアントの課題解決に関わりたい」という想いから、MyVisionのサポートを通じて理想のキャリアを実現しています。
まとめ
NTTデータの平均年収は約923.4万円と、国内SIerのなかでも上位水準にあります。安定した経営基盤と多様な業界案件を背景に、長期的に安定した報酬を得やすい環境が整っています。
近年は、年功序列型から成果主義へと移行する動きが進んでおり、スキルや実績によっては早期に高年収を目指すことも可能です。クラウドやAIなどの先端領域に強みを持つ人材は、採用段階から高い評価を受けやすい傾向にあります。
外資系ほどの変動はないものの、安定性と成長機会を両立できる点がNTTデータの魅力です。転職を通じて年収アップを狙う場合は、専門エージェントを活用し、自身のスキルを正しく評価してもらうことが重要でしょう。
MyVisionが選ばれる理由
NTTデータのようなITソリューション企業への転職で年収アップを目指すなら、業界に精通した専門エージェントの活用が重要です。MyVisionが多くの転職者から選ばれている理由は、次の通りです。
- IT・コンサル業界に特化した専門支援:企業ごとの評価基準や年収レンジを熟知しており、職種・ポジションに応じた最適な提案が受けられる
- ハイクラス転職に強いキャリアアドバイザーの存在:業界出身のアドバイザーが多数在籍し、応募書類の添削から面接対策まで実践的なサポートを行っている
- 非公開求人や年収交渉のサポートが充実:一般には出回らないハイクラス求人の紹介に加え、希望年収の交渉を代行してもらえるため、より高条件での転職が可能
- IT業界・SIer出身者の支援実績が豊富:エンジニアからコンサルタント、DX推進担当など、ITスキルを軸にしたキャリアアップを多数サポート
MyVisionは、単なる転職支援ではなく「中長期的なキャリア形成のパートナー」として、理想のキャリア実現を全力でサポートしています。
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