ERP導入コンサルタントが魅せる破格の「グローバル対応力」【EYSCデジタル・プラットフォーム(DP)ユニット インタビュー】
2025年03月13日更新
企業紹介
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(以下、EYSC)は世界150以上の国と地域で、戦略、M&A、テクノロジー、人材などあらゆるテーマをカバーするグローバルコンサルティングファームです。あらゆる業界に精通する専門チームや最新のテクノロジー、グローバルのネットワーク、これまで培ってきた知見を通して企業の長期的な成長・発展を支援しています。本日は、同社の特徴と魅力について、デジタルプラットフォームチームの藤田氏、平田氏、望戸氏にお話を伺いました。
インタビュイー経歴
話し手

藤田氏
EYストラテジー・アンド・コンサルティング
パートナー
日系SIer、大手外資系コンサルティングファームを経ており、26年間のSAP導入コンサルタントとしての経験を持つ。EYでは、主に組み立て生産系製造業のグローバル企業を対象に基幹システムの刷新プロジェクトを担当。
話し手

平田氏
EYストラテジー・アンド・コンサルティング
マネージャー
EYでは、データガバナンスを管理するチームのマネージャーとして、グローバル案件をリード。以前は、別の外資系ファームで同様の領域の経験を積み、日系企業のグローバル展開を支援していた。
話し手

望戸氏
EYストラテジー・アンド・コンサルティング
シニアコンサルタント
2020年に新卒でEYに入社。現在は、グローバル案件を中心にSAP導入支援を担当。
目次
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グローバル案件の圧倒的優位性に引かれてEYへ
──本日は3名様にお越しいただきました。お一人ずつ自己紹介をお願いいたします。
藤田氏 主に組み立て生産系製造業のグローバル企業をお客さまとして、SAPロジスティクス領域を中心とする基幹システムの刷新プロジェクトを担当しています。大学を出て日系のSIerに就職して以来、SAP導入コンサルタントとしての経歴は26年になります。製造拠点や子会社へのSAP導入、バージョンアップ、M&AによるPMI対応、運用保守などと一連の経験を積み、大手外資系コンサルティングファームを経て、EYへ入社しました。
平田氏 私はマネージャーとして、グローバル案件を中心にデータガバナンスを管理するチームに所属し、リードを務めています。アジア太平洋、中国、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、米国といった拠点と連携しながら、日系企業のグローバル展開を支援するプロジェクトに携わっています。EYに転職したのは3年ほど前です。新卒で別の外資系ファームに入り、同じような領域で経験を積んできました。
望戸氏 2020年に新卒でEYに入社しました。テクニカルな知識や技能は何もなかったのですが、OJTでたまたまSAP導入案件を経験してから興味が湧いてきて、このユニットの一員になりたいと希望しました。プロジェクトの中で実際に基幹システムに接しながらいろいろなことを学び、知識が身に付くにつれて、楽しい、面白いと思えてきたのです。私も現在、グローバル案件を中心にロジ領域やPMOなどのSAP導入支援を担当しています。
──皆さんはなぜコンサルティング業界に引かれ、その中でもEYを選ばれたのですか。
藤田氏 私の場合は、とにかくグローバルの案件に関わりたいというのが大きかったですね。前職のファームも外資系だったのでそれなりに海外との接点はあったのですが、拠点によって立場に強弱があるため日本の存在感を出し切れず、やりにくさを感じていました。その点、EYは拠点同士の関係がフラットで、壁が低く、いわゆるコラボレーションの関係がつくりやすいと聞いていました。
そこに引かれて移ってみると、実際そのとおりで、これは日本の社内でもそうですが、関係者間で丁寧に合意形成を図りながら仕事を進める風土が根付いていることが分かりました。
平田氏 私もグローバル連携の強さに引かれてEYを選びました。それに加えて、あまり規模の大きなファームの成熟した組織の中で働くよりも、中規模でも成長過程にある組織のほうが楽しめそうだと思ったことも大きな理由です。仕事の小回りが利く、自分の裁量が広がる、伸びていくビジネスを実感することができます。
望戸氏 多種多様な業界のさまざまな課題に向き合えること、それに対して幅広いソリューションの選択肢を持ち、クライアントの事情に合った最適な提案をすることができる。そんなコンサルタントの仕事に引かれました。課題解決で社会に貢献できるのは、他の業界ではなかなか得られない魅力だと思います。
SAP導入支援を通じてクライアントの業務変革を実現
──デジタル・プラットフォームという部門の役割、ミッションについて改めてお聞かせください。
藤田氏 生産・販売・購買・会計といった企業の基幹業務を対象として、それらを支えるERP(基幹システム)を活用してクライアントの業務変革を支援しているユニットです。主にSAPの導入を想定していますが、現状の課題分析から始まり、構想・計画策定、PMO、実行、業務支援に至るまでの一連のソリューションを提供することが使命です。こうしたDXを進めるに当たってERPはもはや欠かせないベースであるという意味で、プラットフォームという名称を冠しています。
われわれの特長としては、構想・計画策定に強みを持ち、また他の外資系ファームにも増してグローバル案件を得意としていることです。日系企業のグローバル展開に即した海外拠点へのERP導入プロジェクト、いわゆるロールアウトの案件を中心に、反対に海外企業の日本展開に伴うロールインのプロジェクトも数多く手掛けています。
──最近特に伸びているのはどのような領域やプロジェクトでしょうか。
藤田氏 際立つところで言えば、M&Aの増大に伴い、買収先のシステムを統合する案件、あるいは統合相手に合わせてシステムを刷新するような案件が増えています。ただやはり、われわれが注力しているのは日系企業への支援、とりわけロールアウトの案件です。
そうしたお客さまのニーズとして顕著なことは、SAPの知見に加え、グローバル対応力への期待です。端的に言えば英語によるコミュニケーションスキルですが、それを兼ね備えたSAPのエキスパートが、クライアントの社内にも人材市場にも不足しているのが実情で、その部分の支援を強く求められているのを感じます。
そこで、クローズアップされるのが、先ほども申し上げたEYが得意とする合意形成の重要性です。クライアントに寄り添い、各方面の関係者と緊密にやり取りをしながら合意を得て、プロジェクトを進めていく。言葉や文化の異なる複数の国や地域をつなぐ案件であれば、なおさらそれが必要とされるのです。実際、EYのその強みが評価されてコンペで勝ち残る事例も増えています。
困難な多国間の合意形成もスムーズに推し進めるグローバル連携力
──グローバル案件では特に合意形成が重要とのことですが、実際にそのことを実感された事例をお聞かせいただけますか。
望戸氏 入社後の研修が終わってすぐにOJTとしてアサインされた案件ですが、各国に拠点を持つ日系企業がSAPシステムをグローバルで統一するに当たり、その運用に必要な売り上げや在庫に関するKPI指標をどう標準化させるかという課題がありました。
本社で設定した基準に統一したいところなのですが、各拠点ではそれぞれの事情に応じて運用してきた指標があり、独自の算定方法などもありますから、そう簡単には納得してもらえません。その間を取り持ち、いかに円滑に合意形成をもたらすか。とても難しいミッションだと思いました。
私たちの対応策としては、本社と各拠点の業務メンバーに対して個別にヒアリングを行い、それぞれの事情と意見を丁寧に聞き出していくことが第一段階。その上で、本社と同じ問題意識を共有する各拠点のキーパーソンとのコンセンサスを得て、現場の理解が得られるよう時間をかけて働きかけるという、多面的なアプローチで解決へと至りました。
そうした流れをつくり、スムーズに事を運ばせていく先輩方のノウハウを見て、私自身、多くのことを学ぶことができた案件でした。
──英語力を含むグローバル対応力についてはいかがですか。
平田氏 私も同様に、データガバナンスに関するグローバルルールの設定では苦心を重ねてきました。そもそも私のチームでは日常的に各国・地域の業務担当者やIT担当者との間で、詳細な要件の擦り合わせを英語で行う必要があります。特に各拠点に定着した固有の業務フローや、その国の法的要件などを背景とする議論は難易度が高く、話をまとめるにも一筋縄ではいきません。私自身、短期の留学経験や英語での業務経験はありましたが、当初はなかなかうまく推進できずに悩んでいた時期もありました。
例えば、グローバルで共通して製造・販売するような製品は品名や品目コードなどを一つに統合する必要がありますが、異なる地域で別々の名称・コードを使用していて法的要件などが衝突する場合、互いにとって変更は受け入れがたく、相当の調整力が求められることになります。ややもすれば各拠点がグローバルの方針自体に懐疑的となり、構想が頓挫しないとも限りません。
このようなケースでは、あくまでグローバルルールの順守を前提として解決策を探れるよう、まず本社側キーパーソンを核として各拠点の共通認識を確立することが重要です。その上で、双方の意見を聞き入れながら、それぞれに対して標準化がもたらす影響を整理し、各所のキーパーソンの協力も得て、最も影響が少ないと思われる調整案へと落とし込んでいきます。
私も当初は上司や先輩が実践するのを見て学んだのですが、EYの協業する力、推進力の大きさを肌で感じました。今では本社が求めるデータガバナンスの要件と各拠点のそれが対立する場面であっても、各者の事情を踏まえた落としどころを検討し、最終的に合意形成へ至るまで議論をリードできるようになりました。
サポーティブな環境が約束する組織と自分の果てなき成長
──そうした実務を通じて得られたご自身の成長についてはいかがでしょう。
望戸氏 自分自身の課題はチームに参加した時から明確で、テクニカルな知識の不足をどう補うかにありました。そこで助けてもらったのが、EYグローバルのメンバーです。各拠点のメンバーはいつでも相談に乗ってくれましたし、オフショアの開発メンバーは実際にシステムを動かしながら教えてくれました。そのようにして知識を学んだ上での提案ならば、お客さまと合意形成を図る際にも自信を持って私たちの考えを説明することができます。
平田氏 私は英語でのファシリテーションに壁を感じていた当時、自分のロールモデルとしていた上司のやり方を徹底的に分析することから現状打破を図りました。どんな事前準備をして、どのように関係者を巻き込み、どう議論を誘導して結論へと持っていくか。また、各所のキーパーソンに関する情報を集め、その人がどんな点に懸念を抱き、何を判断材料とする傾向にあるのか、性格や人柄まで含めて整理しました。同時に英語力を補強しつつ、議論の場で想定される質問への回答を英語で準備するなどを徹底しました。
そのかいがあって、今ではシンプルな要件の擦り合わせなら特に細かな準備をしなくても、英語で議論をハンドリングすることができるようになりました。また、そのことが、日本語でのファシリテーションスキルの向上にもつながったように思います。
藤田氏 二人のように自分自身の努力が前提ですが、国内外を問わず、サポーティブな環境が整っていることもEYという職場の魅力の一つです。これも、コミュニケーションの垣根が低い世界共通のカルチャーに起因するものだと思います。
──これからのDPユニットの成長に向けて、どのような人材を必要としていますか。
藤田氏 SAPをはじめとするERPへの確たる知見を備え、業務ユーザーの方々と深い対話ができること、特にそれを英語で行えるグローバル対応力にたけたメンバーを増やしていきたいと考えています。
それには「言葉」に強い人でなければなりません。われわれはテクノロジーの専門家ですが、コンサルタントである以上、自分の考えや議論の内容を言葉に発してきちんと伝え、それを文章にして著せる力が絶対に必要です。また同時に、相手の言うこと、書いた文章を確実に理解し、自分のものにできるスキルもおろそかにしてはいけません。
マインドの側面で言えば、お客さまが感じている疑問や懸念に対して常に敏感であり、その真意を見極めようと努めること。その根底にあるファクトをつかもうとする姿勢を持ってほしいと思います。特にグローバル案件ではこれがとても重要で、ささいなやり取りでも曖昧な部分は確認し、文章に残して共有する。そうしたことの積み重ねが、合意形成を可能にします。
──では最後に、応募者へのメッセージに代えてDPの魅力をお一人ずつお願いします。
望戸氏 新卒1年目の自分が、大切なお客さまのキーパーソンとじかに相対する場面に立てるとは、入社前は考えてもいませんでした。そんな機会を与えてくれる職場であること。そして、リモートワーク中心である私の働き方に適した配慮が随所にあり、居心地の良い職場であることに大きな魅力を感じています。
平田氏 フレキシブルな働き方が可能である点は強調したいですね。私自身、1年間の育休が明けたばかりなのですが、キャリアの連続性は自然に保たれていますし、忙しい業務の中でも子どもと関わる時間が十分に取れるよう調整することもできています。実は数カ月後に二度目の育休を予定していますが、それが足かせになることはないでしょう。
藤田氏 私からは仕事の魅力をもう一度。グローバル対応力が身に付き、キャリアの幅が格段に広がる場所です。言葉の苦労などはありますが、仕事の成果としてコミュニケーションが実を結んだ時の喜びは格別です。われわれは今後さらにグローバル案件を強化していきますので、ぜひ参画してください。
──ありがとうございました