コンサルファームへの入社までの流れについて徹底解説
2024年06月24日更新
近年、ハイクラス人材にとってコンサルティングファームはとても人気な転職先となっています。
コンサルティングファーム自体の成長が目覚ましく、採用意欲も高いため、業界未経験の方の採用も今後一層増えていくと想定されます。
そこで本記事では、主に他業種からコンサル業界への転職を検討されている方向けに、未経験からのコンサル転職時に抑えておくべきことと、コンサル転職の全体の流れについてご紹介したいと思います。
本記事を読んでいただければ未経験からのコンサルティングファーム転職について全体のイメージをつかんでいただくことができると思いますので、ぜひご一読ください。
監修者
山口 翔平
Yamaguchi Shohei
株式会社MyVision代表取締役
早稲田大学を卒業後、JTB、オリックス生命を経てコンサルティング転職に特化した人材紹介会社へ入社。 長年のエージェント経験を基に、より多くの求職者様に対して質の高い転職支援サービスを提供するため、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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コンサルティングファームへの入社までの流れについて
一般的な転職期間
転職期間は人によって様々ですが一般的には3〜5ヶ月程度の期間を要します。
転職活動を「準備フェーズ」と「選考フェーズ」に分けると、通常は準備フェーズに1ヶ月、選考フェーズに2〜4ヶ月ほどかかります。準備フェーズは比較的短いですが、選考フェーズになるともう少し期間が必要となります。転職を成功させるためには、それぞれのフェーズで以下のようなタスクが必要になります。
- 準備フェーズ:情報収集や書類対策、面接対策など
- 選考フェーズ:書類選考、適性試験、面接など
ただし、この期間はあくまで目安です。人によっては1ヶ月で転職活動を完了させる方もいますし、半年以上時間をかける方もいます。
転職に要する期間は、転職希望者の方の置かれている状況や転職の方針によって左右されます。
転職活動の期間に影響する要素
また、転職に要する期間は、転職希望者の方の置かれている状況や転職の方針によって左右されます。
以下のような要素が転職活動の期間に影響を与えます。
- 転職希望者の状況
- 転職方針
転職希望者の状況
コンサルティング業界での就業経験がある方であればそこまで期間を要しませんが、未経験からコンサルティング業界に転職する場合は、業界に関する情報収集や面接対策等、それなりの準備が必要になります。
現職の業務との兼ね合いでどのくらいの時間を転職活動にさけるのか、どのくらいの頻度で面接対策に時間を使えるか、によっても転職に要する期間は異なります。
転職方針
転職の方針として、何社のコンサルティングファームを受けるのか、どのような系統のコンサルティングファームを受けるのかなどによっても転職期間は変わってきます。
総合系ファームや業務/IT系ファームの場合は1〜3回面接が行われるのに対して、戦略系ファームの場合は4〜6回程度と面接の回数も多い傾向にあり、その分転職期間は長くなります。
加えて希望のコンサルティングファームに内定をもらえるまで転職を続けるのか、内定はもらえたが希望の条件に届かなかった場合はどうするのか等、転職希望者の方針にも大きく影響を受けます。
エージェント活用のメリット
ここまでコンサル転職にかかる大まかな期間について解説しました。かなり長丁場でかつ、しっかりとした準備が求められることがご理解いただけたかもしれません。
ここでコンサル転職をより効率的に、またより理想の転職活動を実現するために、転職エージェントの活用について解説します。
コンサルティングファームへの転職において、エージェントの活用は特に大きなメリットを持ちます。
エージェントに依頼するメリットは以下の観点が挙げられます。
- 情報収集:コンサル転職の概要や各ファームの特徴といった基本情報のインプット
- 応募先企業の選択:数あるファームの中から個々人の経歴やキャリア志向に応じた最適な応募先を検討
- 面接日程の調整:転職希望者とコンサルファームに間に入り、面接日程を調整
- 選考対策:過去の面接内容やノウハウをもとにケース面接などの各種選考対策を実施
- 転職活動全体の効率化:短縮できるタスクを効率化し、選考対策に時間をかけられるように
- 非公開求人の紹介:ファームとの強いコネクションがあるためご紹介できるポジションが多く存在します。
- 給与交渉:より理想の待遇を得るために、ファームと候補者が一体となりアピールすることが可能です。
一般的に、コンサル転職では複数のコンサルティングファームを並行して同時に受けるため、選考日程の調整や、内定後の入社タイミングの調整など複雑になりがちです。そのためエージェントを介することで日程調整部分の負担を極力減らすことができます。
また、コンサルティングファームの選考は他の業界の選考と異なり、ケース面接という論理的思考力や問題解決力を見るための試験があります。 ケース面接対策を未経験者が独力で実施するのは非常に困難なため、転職エージェントによる支援を受けた方が、内定獲得率は大きく向上します。
弊社MyVisionでも、戦略系ファーム出身のメンバーを中心にケース面接のサポートを手厚く行っておりますので、お気軽にご相談下さい。
コンサル転職の準備の流れ
続いてコンサルティング転職を行うために必要な準備についてご紹介します。
コンサルティングファームへの転職に必要な準備は大きく3つあります。
- 情報収集
- 書類準備
- 選考対策
それぞれについて解説していきます。
情報収集
転職を始める際に最初に必要なことは、コンサルティング業界に関する情報収集です。
特にコンサル未経験からの転職の場合は、業界の概要からコンサルティングファームの種類、働き方など様々な情報を知っておく必要があります。これらを一人で行うと多くの時間を要するため、一般的にはコンサルティングファームを専門に転職支援しているエージェントから、必要な情報をインプットすることが多いです。情報収集はエージェントなどを活用して効率的に行い、選考結果への影響が大きい選考対策に時間をかけるのが転職活動のコツです。
書類の準備
続いて応募書類の準備です。
一般的なコンサルティング転職のフローは下記になります。
- 書類選考
- webテスト・適性試験
- 面接
- 内定
そのため書類選考はコンサル転職を進めていく上で、まず突破しなくてはいけない最初のフェーズとなります。
書類選考では一般的な転職活動と同様に「履歴書」や「職務経歴書」が必要となります。
自身のこれまでの経験がコンサルティングファームでどのように活かせるのか、志望動機などと合わせて一貫性を持たせる必要があります。書類作成においては、通過するためのある程度決まった形式があります。弊社にご相談いただければ書類作成においてもサポートさせていただきますのでお気軽にご相談下さい。
コンサルティング転職において書類選考で失敗してしまうことは非常にもったいないため、丁寧かつ確実に進めていきたいステップです。
選考対策
続いて、選考対策についてです。選考対策は大きく「適性試験の準備」と「面接の準備」です。
適性試験の準備
適性試験とは一般的にはWebテストなどで受験者の能力や性格を判定し、採用の判断材料にするものです。コンサル転職でも適性試験が行われコンサルタントとしての最低限の能力を判断する為に用いられます。
適性試験の内容はコンサルティングファームによってSPIやGAB、GMAT、判断推理など様々な種類のものがあります。そのため自身の希望するファームがどのような適性試験を課してるのか事前に確認し、それぞれの対策を行う必要があります。
適性試験は正しい対策を行えば十分に突破可能なため、必要な試験に特化し準備をするのが突破のコツです。
面接の準備
コンサルティングファームの面接としてケース面接は非常に有名ですが、ファームによってはケース面接を行わないところもあります。
そのため自身の希望するファームがどのような面接を行っているのか事前に調べた上で対策を行う必要があります。また、エージェントを利用することでこのような各ファームの面接の特徴についても知ることができます。
ケース面接では主に面接官とのディスカッションを通して、論理的思考力や問題解決力、コミュニケーション能力などコンサルタントとして活躍するための適正を現場のコンサルタントの視点で判断されます。
またケース面接を行わない場合は通常の面接と同様に、これまでの経験や志望動機を通して、どのようにコンサルティングファームで活躍することができるのか適性を判断されます。仮にケース面接を行わない場合でも、志望動機の論理の一貫性や質問に対する応答内容から論理的思考力が見られています。
コンサルティングファームの面接においては、十分な準備が必要となるためスケジュールには余裕を持って無理のない計画で準備を行う必要があります。
コンサル転職の選考の流れ
続いてコンサル転職の選考の流れについてご紹介します。
コンサル転職に必要な事前準備が整ったらファームへの応募を開始します。
複数社のコンサルティングファームの選考を受ける場合は2〜4ヶ月ほどかけて選考を行い、最終的に入社するファームを決めていきます。
以下の流れに沿ってそれぞれ説明していきます。
- 書類選考
- webテスト・適性試験
- 面接
- 内定
書類選考
書類選考では、多くの場合は職務経歴書と履歴書を提出します。またファームによっては志望動機が必要となる場合もあります。
書類を提出後は、大体1週間程度で合否の判定が出ます。
書類選考に通過したら次のステップはwebテスト・適性試験です。
志望動機・職務経歴書の書き方については下記の記事で詳しく解説しています。
webテスト・適性試験
webテスト・適性試験はSPIやGAB、GMAT、判断推理などファーム毎に形式が異なります。受験方法は自宅のPCで受ける場合と指定の会場で受ける場合の2パターンあります。
ファームが指定する方法で試験を行い、通過した場合は面接へと進みます。
面接
通常は、一つのファームで2〜3回の面接を行いますが、ファームによっては4〜5回の面接を行う場合もあります。面接では十分な対策が必要となるため、前もって準備を行う必要があります。
コンサルティングファームの面接においては、一般企業の人事部との面接ではなく、現場で働いているマネージャー以上のコンサルタントが面接を行います。また、最終面接に近づくにつれ面接を行うコンサルタントの役職も上がり、最終面接では役員が出てくることが一般的です。
面接フェーズでは現職の業務と並行して、面接を進めていく必要があるため、日程調整が重要となります。そのためエージェントに相談しながら面接スケジュールを調整していくことが一般的です。
ケース面接の対策・例題に関しては下記の記事で解説しています。
内定
見事面接を突破すると内定となります。複数社のコンサルティングファームを受けている場合は、このタイミングで内定をもらったコンサルティングファーム各社を比較検討し、入社するファームを決定する必要があります。
一般的には、内定後1〜2週間ほどで入社の意思表示をする必要があります。そのためコンサルティングファームを複数社受けている場合は、内定がでるタイミングを揃えて選考スケジュールを調整する必要があります。
しかし、選考フローはファーム毎に異なり、かつ各ファームがどのタイミングで内定を出すのか判断することは非常に難しい為、一般的に転職希望者はエージェントを介してスケジュールを調整し内定が出るタイミングを揃えて面接に臨みます。
また、このタイミングで給与を含む条件交渉も行われる場合が多いですが、ベースとなる職位やポジションは面接の段階である程度決められていますので、基本的にはその決められたレンジの中での条件交渉となります。
従って、職位やポジションを大幅に上げたい場合は面接の段階でアピールしてすり合わせていく必要があります。こういったコミュニケーションについても事前にエージェントと準備しておくことをおすすめします。
条件交渉が完了した後に、正式にオファーを受諾すると、晴れて入社となります。
まとめ
ここまで、コンサルティングファームへの転職について、事前準備から選考フローまでの概要を紹介させていただきました。
特にコンサルティングファームへの転職では事前準備やスケジュール調整が重要であることをお伝えさせていただきました。
未経験からのコンサルティング転職は事前準備など大変なこともある反面、自身のキャリアを飛躍させる大きなチャンスでもあります。昨今はコンサルティング業界が好調ということもあり、正しい準備・フローで進めていけば、誰にでもキャリアを広げるチャンスがあります。
MyVisionでは、コンサル転職に関する情報提供から、適切なファームや求人ポジションの紹介、選考対策まで、個々人の事情に合わせて幅広く支援しています。 コンサルティングファームへの転職を少しでも検討されているようでしたら、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。