商社とコンサルの違いを徹底比較!迷ったときのキャリア選択方法を解説
2025年10月20日更新
商社とコンサルは、いずれも日本のビジネスを支える人気の高い業界です。どちらも企業の成長や国際ビジネスに関わる仕事ですが、実際の役割や働き方、求められるスキルは大きく異なります。
一方で「商社とコンサルは何が違うの?」「どちらの方が自分に合っている?」「キャリアとしての将来性は?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、商社とコンサルの定義・仕事内容・年収・キャリアパスの違いを体系的に整理しました。
それぞれの働き方や向いているタイプ、転職可能性や将来性までを具体的に比較しながら、自分に合ったキャリアを考えるための判断材料をわかりやすく解説します。
著者

藤田 祐督
Fujita Yusuke
横浜国立大学卒業後、サイバーエージェントに入社。子会社副社長/COOとして新規事業の戦略策定〜ブランディング、プロダクトマネジメントまで一気通貫で推進。その後、アクセンチュアでの事業戦略立案・DX支援、NTTドコモでの新規事業立ち上げを経てMy Visionに参画。
プロフィール詳細を見る
監修者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
プロフィール詳細を見る
目次
全部見る
商社とコンサルは何が違う?
商社とコンサルは、企業や社会の課題を解決するという点で共通していますが、実際に担う仕事の内容やプロジェクトの進め方には大きな違いがあります。
ここでは、それぞれの代表的な業務を整理しながら、商社とコンサルがどのように価値を生み出しているのかを具体的に解説します。
商社とコンサルの定義・役割
商社とコンサルは、いずれも企業や産業の発展に貢献する存在ですが、担う役割は「実行を担う商社」と「戦略を支えるコンサル」で大きく異なります。
以下の表では、両者の定義と役割を整理しました。
項目 | 商社 | コンサル |
---|---|---|
定義 | 商品・資源・サービスの取引や事業投資を通じて収益を生み出す企業 | 企業や行政の経営課題を分析し、最適な戦略や改善策を提案する専門機関 |
役割 | 実際の取引やプロジェクトを通じて経済活動を動かし、事業を拡大させる | 客観的な立場から経営判断を支援し、組織の成長や改革を後押しする |
商社は「自ら取引を行う事業主体」、コンサルは「企業の課題を支援する事業主体」といえます。
この違いを理解することで、両業界のビジネスモデルの構造をより明確に把握できます。
価値提供の違い(実行型ビジネス vs 戦略支援型ビジネス)
商社とコンサルは、いずれも企業や産業の発展に関わりますが、価値を提供する方法とその手段は大きく異なります。
商社は自らが事業を動かして利益を生み、コンサルは経営課題を分析し戦略を示すビジネスとして位置づけられます。
項目 | 商社 | コンサル |
---|---|---|
価値提供の方法 | モノや資源の取引・事業投資を通じて利益を創出する | 経営課題の分析と戦略提案を通じて企業の成長を支援する |
主な手段 | 取引仲介、調達・販売、物流・金融、事業開発・海外投資 | 業界・市場分析、経営戦略立案、業務改善、DX・組織変革支援 |
商社は「実行を通じて成果を出す組織」、コンサルは「構想と戦略で成果を導く組織」といえます。
価値提供の方法が異なることが、商社とコンサルの大きな違いの一つです。
扱うテーマの違い(取引・事業開発 vs 経営・戦略)
商社とコンサルは、いずれも企業の成長を支える存在ですが、扱うテーマの領域は大きく異なります。
商社は実際の取引や事業投資を中心に、コンサルは経営戦略や組織改革を扱います。
商社では、営業、資源開発、海外進出、事業開発など、現場での実行を通じて事業を拡大します。
市場の変化に対応しながら、ビジネスチャンスを自ら創出する点が特徴です。
一方でコンサルは、企業の課題を特定し、経営戦略や業務改革、デジタル化の方向性を示します。
クライアントが最適な意思決定を行えるよう、分析と提言を中心に支援を行います。
項目 | 商社 | コンサル |
---|---|---|
主なテーマ | 取引、営業、投資、事業開発 | 経営戦略、業務改革、DX推進、組織変革 |
関わる領域 | 商流や現場など実際の事業運営 | 経営判断、制度設計、戦略立案 |
両者のテーマの違いを理解することで、ビジネスのどの段階で貢献できるかを明確にイメージできるでしょう。
商社とコンサルの仕事内容を比較
商社とコンサルは、どちらも企業や産業の成長を支える存在ですが、実際に担う仕事内容は大きく異なります。
ここでは、両者の代表的な業務内容を分野ごとに整理し、それぞれがどのような役割を果たしているのかを具体的に解説します。
商社の主な業務(営業・調達・投資・事業開発など)
商社は、国内外の企業や市場をつなぎ、取引・投資・事業運営を通じて新しい価値を創出する役割を担っています。
総合商社は多分野にわたる事業展開を行い、専門商社は特定領域に特化して高い専門性を発揮します。
以下の表に代表的な業務を整理しました。
業務区分 | 内容 |
---|---|
営業・販売 | メーカーや顧客企業の間で製品や原材料を取引し、契約を成立させる |
調達・物流管理 | 国内外から商品や資源を調達し、最適なサプライチェーンを構築・運営する |
投資・事業運営 | 有望な企業やプロジェクトに出資し、経営に参画して収益を得る |
新規事業開発 | 市場変化や技術革新に合わせて新しいビジネスを立ち上げる |
商社の業務は、モノ・資金・情報を動かしながら事業を生み出す「実行型ビジネス」です。
取引を通じて産業を支え、事業投資によって新たな成長機会を創出する点に特徴があります。
コンサルの主な業務(戦略立案・業務改革・DX推進など)
コンサルは、企業や行政が抱える課題を分析し、最適な戦略や仕組みを提案する専門職です。
経営の上流工程から実行支援まで関与することも多く、クライアントの成長を支えるビジネスとして位置づけられます。
以下の表に、代表的な業務内容を整理しました。
業務区分 | 内容 |
---|---|
経営戦略立案 | 企業全体の方向性を定めるため、経営課題を整理し中長期戦略を策定する |
業務改革 | 組織やプロセスの非効率を特定し、業務の最適化やコスト削減を支援する |
DX推進 | デジタル技術を活用し、業務の自動化や新たなビジネスモデルの構築を支援する |
組織・人材戦略 | 組織構造や人材配置を最適化し、企業文化や人事制度の改革を進める |
実行支援・PMO | 戦略の実現に向け、プロジェクト運営や進捗管理を行い成果を定着させる |
コンサルの業務は、分析・提案にとどまらず、企業が自ら変革を実現できるよう伴走する点に特徴があります。
近年は戦略から実行支援、DXやサステナビリティ領域まで対応範囲が広がっており、専門性と汎用性の両立が求められています。
コンサルの業務内容は以下でより詳しく解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。 内部リンク
働き方・環境の違い
商社とコンサルは、いずれも成果を重視するビジネス職種ですが、日々の働き方や職場環境には大きな違いがあります。
ここでは、両者の働き方や組織文化の特徴を整理し、それぞれがどのような環境で成果を上げているのかを解説します。
商社は「長期的な関係構築型」
商社の働き方は、取引先やパートナー企業との長期的な信頼関係を基盤とする点に特徴があります。
取引は単発で完結するものではなく、安定的な供給体制や継続的な協力を前提として構築されます。
業務範囲は幅広く、製品や原材料の調達・販売をはじめ、物流、金融、投資、事業運営まで多岐にわたります。
こうした活動の多くは複数年に及ぶ案件であり、現地企業や政府機関との連携を通じて、地域経済や産業の発展に寄与しています。
現場での調整力や人間関係の構築力が成果に直結する点が、商社のビジネスの特徴です。
このように、商社の働き方は長期的な関係構築に重きを置きながら、ビジネスを成長させていく点に強みがあります。
コンサルは「短期成果重視型」
コンサルの働き方は、限られた期間のなかで明確な成果を出す「プロジェクト型」のスタイルが中心です。
案件ごとに目標と期限が設定され、一定期間内に課題を分析し、解決策を提示・実行することが求められます。
業務は主にチーム単位で進められ、戦略立案や業務改革、DX推進など、経営課題の上流から実行支援までを担当します。
クライアント企業の経営層と直接議論を交わす機会が多く、常に高いプレッシャーのなかで迅速な意思決定と成果創出が求められます。
こうした環境は負荷が高い一方で、若手のうちから多様な業界経験と課題解決力を磨ける点が、コンサルならではの働き方の特徴です。
年収・待遇の比較
商社とコンサルはいずれも高い専門性が求められる職種ですが、報酬体系やキャリア初期の収入構造には明確な違いがあります。
ここでは、両者の年収水準や待遇の傾向を整理し、若手から管理職までのキャリアステージごとの違いを解説します。
若手ではコンサルの方が高水準
20代では、コンサルティングファームの方が商社よりも年収水準が高い傾向にあります。
成果主義を採用するコンサル業界では、実力に応じて早期に報酬へ反映されるためです。
以下は総合商社を代表する三菱商事とコンサルを代表するマッキンゼー・アンド・カンパニーの年次別の年収をまとめたものです。
年齢 | 三菱商事(総合商社) | マッキンゼー(戦略コンサル) |
---|---|---|
25歳 | 812万円(607万〜1,086万円) | 969万円(596万〜1,577万円) |
30歳 | 1,232万円(921万〜1,647万円) | 1,229万円(756万〜2,000万円) |
35歳 | 1,646万円(1,231万〜2,202万円) | 1,651万円(1,015万〜2,685万円) |
参考:OpenWork
若手層ではマッキンゼーがやや上回ります。
早期に高収入を得たい人にはコンサルが有利ですが、30代以降の安定的な昇給は商社に分があります。
商社は年功序列型で安定的に高収入へ
商社は、年齢を重ねるごとに確実に昇給していく「年功序列型」の給与体系が特徴です。
若手ではコンサルにやや劣りますが、30代以降は昇給カーブが緩やかに上昇し、安定的に高収入へ到達します。
一方、マッキンゼーのような戦略コンサルは成果連動型で、若手期の報酬は高いものの、年齢が上がっても報酬レンジはほぼ横ばいで推移します。
年齢 | 三菱商事(総合商社)推定年収 | マッキンゼー(戦略コンサル)推定年収 |
---|---|---|
25歳 | 812万円(607万〜1,086万円) | 969万円(596万〜1,577万円) |
30歳 | 1,232万円(921万〜1,647万円) | 1,229万円(756万〜2,000万円) |
35歳 | 1,646万円(1,231万〜2,202万円) | 1,651万円(1,015万〜2,685万円) |
40歳 | 1,930万円(1,443万〜2,582万円) | 1,814万円(1,115万〜2,951万円) |
45歳 | 2,044万円(1,528万〜2,734万円) | 1,630万円(1,002万〜2,652万円) |
参考:OpenWork
この比較から、30代半ば以降は商社の方が高水準で安定的に推移していることがわかります。
特に40代以降では海外駐在手当や役職給の上乗せが大きく、コンサルよりも安定した高収入を実現しやすい傾向にあります。
ボーナス・手当・昇給スピードの違い
商社とコンサルでは、給与の構成と昇給の仕組みに明確な違いがあります。
商社は安定的に報酬が積み上がる設計であり、コンサルは成果を重視した変動型の仕組みとなっています。
比較項目 | 商社 | コンサル |
---|---|---|
賞与(ボーナス) | 会社業績や組織全体の成果に連動し安定して支給される傾向が強い | プロジェクトや個人の成果に基づき変動幅が大きい |
手当 | 住宅・家族・海外駐在など生活支援系の手当が充実しており福利厚生も手厚い | 基本給に手当を含む報酬体系が多く制度はシンプル |
昇給スピード | 年次に応じて段階的に上昇し長期勤務で確実に報酬が増える | 成果評価による昇進・昇給が中心で実力次第で早期昇格も可能 |
報酬の安定性 | 高く景気や個人業績に左右されにくい | 成果やプロジェクト環境に応じて変動しやすい |
商社は長期的に安定した収入を築きやすく、生活基盤を重視する人に向いています。
一方、コンサルは成果が即報酬に反映されるため、挑戦的な環境を求める人に適しています。
キャリアパスと将来性の違い
商社とコンサルでは、キャリアの進み方や将来の展望に明確な違いがあります。
ここでは、それぞれの典型的なキャリアステップと将来性の方向性を整理し、強みの違いを具体的に解説します。
商社:実業・経営サイドへの展開が強い
商社のキャリアパスは、実業の現場に深く関わる点が最大の特徴です。
取引や事業投資を通じて経営に携わる機会が多く、将来的には自社グループや出資先企業の経営ポジションへと進むケースが一般的です。
商社では、若手のうちから海外案件や新規事業プロジェクトに関わることも多く、実践的なマネジメント経験を積める環境が整っています。
そのため、キャリアの中盤以降は経営企画や事業戦略、子会社経営などに進む人も多く、企業経営者として独立する道も開かれています。
また、近年では再エネ・インフラ・テクノロジーなど新規領域への事業投資が拡大しており、商社出身者が新興企業の経営やベンチャー投資分野で活躍する事例も増えています。
長期的な関係構築と実行力を基盤に、経営の現場に近いキャリアを築ける点が商社の大きな強みです。
コンサル:経営企画・起業・CXOなど多様な進路
コンサル出身者のキャリアは非常に幅広く、戦略立案や課題解決を通じて得た知見をもとに、多様な分野で活躍できる点が特徴です。
代表的な進路としては、事業会社の経営企画・新規事業部門への転職、ベンチャー企業での起業、さらにはCXO(経営幹部)ポジションへの就任などが挙げられます。
コンサルで培うのは、経営全体を俯瞰する分析力と、課題を構造的に整理して実行計画に落とし込む力です。
これらのスキルは業界を問わず活用できるため、外資系企業やスタートアップ、官公庁、国際機関といった多様なキャリア先に展開できます。
また、独立後に自身の専門分野を活かして起業するケースも多く、プロフェッショナルとしてのキャリアを自ら設計できる柔軟性も魅力です。
成果主義の環境で鍛えたスピード感と実行力を武器に、経営者や事業リーダーとして新しい価値を生み出す人材が数多く輩出されています。
どちらに向いている?適性チェック
商社とコンサルは、いずれも高い成果を求められる職種ですが、求められる資質や働き方のスタイルには大きな違いがあります。
ここでは、それぞれの仕事に向いている人の特徴を整理し、自分の志向や強みがどちらの環境に合うかを判断できるように解説します。
商社に向いている人の特徴
商社に向いているのは、人や組織との信頼関係を築きながら、現場でビジネスを動かすことにやりがいを感じるタイプです。
変化する環境に対応しながら、自ら行動して成果をつくり出す姿勢が求められます。
商社で活躍しやすい人の特徴は次の通りです。
- 対人コミュニケーションが得意で、関係構築に粘り強く取り組める
- グローバルな環境で働く意欲があり、異文化に柔軟に対応できる
- 営業や交渉など、現場での成果を重視する行動力を持っている
- 不確実な状況でも、自分で判断し行動を起こせる意思決定力がある
- 数年単位での長期プロジェクトや海外駐在など、腰を据えて成果を出すことに抵抗がない
商社では、特に成果だけでなく「信頼の積み重ね」が評価されます。
人との関わりを重視しながら、実際の事業を動かしていくダイナミックな環境で成長したい人に適しています。
コンサルに向いている人の特徴
コンサルに向いている人は、課題を論理的に整理し、短期間で成果を生み出すことにやりがいを感じるタイプです。
常に新しい業界・テーマに挑戦しながら、自ら学び続ける姿勢が求められます。
コンサルで活躍しやすい人の特徴は次の通りです。
- 複雑な問題を構造的に捉え、筋道立てて考えるのが得意
- データや事実に基づいて意思決定を行う合理的な思考を持っている
- プレゼンテーションや資料作成など、伝える力を磨く意欲がある
- 新しい知識を吸収し、スピード感を持って成果を出すことに前向き
- チームで議論しながら高い目標に挑戦することを楽しめる
コンサルの仕事は成果主義の側面が強く、短期的に結果を出すプレッシャーもありますが、その分、若いうちから大きな成長を実感できる環境です。
論理的に考え、目標に向かって集中できる人に向いています。
コンサルに向いている人の条件をもっと詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。 内部リンク
働き方・志向別の判断ポイント
商社とコンサルは、どちらも成果重視の職種ですが、働き方のスタイルや重視する価値観は大きく異なります。
以下の表では、志向や働き方の特徴をもとに、それぞれに向いている理由を整理しました。
特徴 | 理由 |
---|---|
人との関係構築を重視したい | 商社では顧客やパートナーとの長期的な信頼関係が成果につながるため、対人スキルが評価されやすい |
分析や課題解決に興味がある | コンサルはクライアントの経営課題を整理・分析し、戦略的な提案を行うため、論理的思考力が活かせる |
安定的なキャリアを築きたい | 商社は年功序列や手厚い福利厚生が整っており、長期的な昇給・昇格の仕組みが確立されている |
若いうちから成長したい | コンサルは成果主義が強く、早期にプロジェクトリーダーやマネジャーとして活躍できる環境がある |
実行を通じて成果を出したい | 商社は事業投資や取引など、現場で「実行する力」を重視するため、実践的な経験が積みやすい |
戦略で組織を動かしたい | コンサルは戦略立案や業務設計などを通じて、経営に直接的な影響を与えることができる |
このように、商社は人と現場を動かすタイプ、コンサルは、仕組みと戦略で動かすタイプと整理できます。
どちらが自分の価値観に合うかを明確にすることで、納得感のあるキャリア選択ができるでしょう。
商社からコンサルへの転職は可能?
商社とコンサルは業務内容や働き方が大きく異なりますが、実際には商社出身者がコンサル業界へ転職するケースは少なくありません。
ここでは、商社出身者が評価されるスキルや成功事例をもとに、転職を実現するためのポイントを整理して解説します。
商社出身者が評価されるスキル・経験
商社出身者は、事業を「実行」する立場で得た経験を通じて、コンサルに必要なビジネス基礎力を備えていると評価されます。
業界や地域を横断してプロジェクトを動かしてきた経験は、クライアントの課題解決に直結する強みとなります。
主に評価されるスキル・経験は以下の通りです。
- 事業構想力:新規取引や事業投資を通じて、ビジネスモデルを企画・構築してきた経験
- 交渉力・関係構築力:複数の企業や政府機関と連携しながら、長期的なパートナーシップを形成してきた実績
- 分析力・判断力:市場データや財務情報をもとに、事業の収益性やリスクを分析し意思決定を行ってきた経験
- グローバル対応力:海外案件・駐在経験を通じて、多様な文化や商習慣に適応してきた実務力
- 実行推進力:調査・戦略策定にとどまらず、実際に事業を運営し成果を出した経験
これらのスキルは、コンサルティング業務においても評価される要素になります。
戦略の実現可能性を意識した提案ができる点が、商社出身者の大きな価値です。
面接で重視されるポイントと成功事例
商社からコンサルへの転職では、現場で培った「実行力」や「事業感覚」を、いかに論理的に言語化できるかが評価の分かれ目になります。
ただ経験を語るのではなく、再現性のあるスキルとして説明できることが重要です。
面接で重視される主なポイントは以下の通りです。
- 問題解決能力:商社での営業・投資・事業開発を通じて、どのように課題を見つけ、解決策を立ててきたかを具体的に示す
- 再現性のある思考プロセス:感覚や経験に頼らず、データや事実に基づいて意思決定した事例を説明する
- 論理的コミュニケーション力:上司・顧客・取引先との議論を通じて、複雑な課題を整理・提案してきたプロセスを明確に語る
- 専門領域の理解度:扱ってきた業界知識(エネルギー・製造・金融など)を、コンサル案件にどう活かせるかを示す
- 成長意欲と学習姿勢:コンサルで必要となる新しいフレームワークや分析手法を自ら学ぶ姿勢をアピールする
問題解決能力や思考能力が重視されるために、面接ではフェルミ推定やケース問題の解き方なども確認されます。
商社での経験を「分析・構造化」などのコンサルの文脈で語れるように準備することで、転職に成功する事例もあります。
商社とコンサルの将来性
商社とコンサルはいずれも社会や産業の変化を支える重要な役割を担っていますが、その将来性は経済環境や技術革新の影響を強く受けます。
ここでは、商社とコンサルそれぞれがどのような方向に進化しているのかを整理し、今後のキャリア選択を考えるうえで押さえておきたいポイントを解説します。
商社:事業投資・再エネ・DX分野へ進化
商社は、従来の「モノの取引」中心のビジネスモデルから脱却し、事業そのものを構築・運営する方向転換が進んでいます。
具体的には、以下のような分野です。
- 事業投資
- 再生可能エネルギー
- DX
商社の強みであるネットワークと実行力が新たな価値を生み出しています。
今後は、投資・経営・デジタルの3領域を統合したビジネス展開が加速すると見込まれます。
社会課題の解決と収益性を両立させる「持続可能な事業経営」が、次世代の商社に求められる方向性です。
コンサル:戦略から実行支援・DX案件へ拡大
コンサル業界は、従来の戦略立案にとどまらず、実行支援やDX(デジタルトランスフォーメーション)分野へと業務領域を広げています。
企業の経営課題が複雑化・スピード化するなかで、提案だけでなく「実行まで責任を持つ支援」が求められるようになりました。
近年は、IT・データ分析・AIを活用した業務改革や、サステナビリティ経営の推進など、経営とテクノロジーを融合した案件が増加しています。
特に、企業のDX推進では、経営戦略・業務設計・システム実装を一体的に支援できるコンサルティングが高く評価されています。
今後は、クライアント企業に伴走する存在として、実行力と専門性を兼ね備えた人材の需要が一層高まると考えられます。
戦略から現場までをつなぐ役割を果たすコンサルタントが、企業変革の中心を担う時代が訪れています。
両者の共通点「事業を創る力」に注目
商社とコンサルは、アプローチや組織構造こそ異なりますが、最終的な目的は「新しい事業を創り出すこと」にあります。
商社は実行を通じて事業を動かし、コンサルは構想と分析を通じて事業を設計するという違いがありますが、どちらも企業や社会の事業を創る存在としての役割を果たしています。
以下の表では、両者の共通点とアプローチの違いを整理しています。
観点 | 商社 | コンサル |
---|---|---|
事業創出のスタンス | 実際に事業に投資・参画し、自ら運営に関わる | 経営課題を整理し、戦略や仕組みを設計する |
アプローチ | 現場での実行とネットワーク構築を重視 | データ分析とロジックに基づく提案を重視 |
成果の形 | 新規ビジネスや投資先企業の成長 | クライアント企業の業績改善や変革推進 |
必要なスキル | 行動力・交渉力・資金運用力 | 論理的思考力・分析力・プレゼン力 |
共通する本質 | 新しい価値を生み出し、社会や産業の発展に貢献する「事業創出力」 |
商社とコンサルは、立場の違いを超えて、事業を形にする力を競い合う関係にあります。
いずれのキャリアでも、データ分析力や構想力に加え、実行を通じて成果を出す力が今後ますます重要になります。
キャリア選択で迷ったらMyVisionへ
商社とコンサルは、どちらも社会に大きな影響を与える魅力的なキャリアですが、求められるスキルや働き方が異なるため、自分に合った方向性を判断するのは簡単ではありません。
そのようなときは、コンサル・戦略系キャリアに精通した転職エージェントMyVision を活用するのが有効です。
専門コンサルタントが個々の経歴や志向をもとに、最適なキャリアプランを提案し、商社・コンサル双方のキャリアを比較しながら長期的な成長をサポートします。
ここでは、MyVisionを活用するメリットと、実際に得られる支援内容を紹介します。
キャリアに精通した専門サポート
MyVisionには、コンサル業界出身者やコンサル転職支援の実績を豊富に持つキャリアアドバイザーが多数在籍しています。
累計8,000名以上の支援実績をもとに、商社出身者を含む多様な業界・職種の転職支援を行っており、個人の経歴や志向を踏まえた的確なアドバイスが受けられます。
特に強みとなるのは、コンサル業界の最新動向と採用ニーズを熟知している点です。
外資系・戦略系ファームから、総合・IT・人事系ファームまで、200社を超えるコンサルティング企業とのネットワークを持ち、非公開求人や独自ルートの案件紹介が可能です。
また、MyVisionのサポートは「転職ありき」ではなく、キャリアの方向性そのものを一緒に整理する姿勢に特徴があります。
現職での成長を含めた最適な選択肢を提案してくれるため、短期的な転職に限らず、中長期的なキャリア設計を考えたい方にも適しています。
商社からコンサルへの転職を検討している方にとって、実務理解と戦略的視点の両面から支援を受けられるのがMyVisionの大きな強みです。
商社出身者のコンサル転職実績が豊富
MyVisionは、事業会社経験者のコンサル転職支援に強みを持っています。
幅広いバックグラウンドを持つ人材が戦略・総合・IT・人事系コンサルティングファームへの転職を実現しています。
以下は、MyVisionを活用して商社からコンサルへ転職した方の事例です。
項目 | 内容 |
---|---|
氏名 | A・Sさん |
学歴 | 立命館大学 卒業 |
年齢 | 20代後半 |
前職 | 専門商社(海外子会社勤務・SCM業務) |
転職先 | 外資系コンサルティングファーム |
転職理由 | キャリア再設計の必要性・市場価値向上への意欲 |
転職後年収 | 600万円 → 750万円 |
キャリア展望 | 国内案件でスキルを磨き、将来的にはグローバル案件へ挑戦 |
立命館大学を卒業後、専門商社に入社したA・Sさんは、東南アジアの子会社でサプライチェーンや現地折衝業務を担当していました。
帰国を機にキャリアを見直そうと考え、MyVisionに相談しました。最初は転職よりも、自分の今後を整理したいという目的でした。
当初はコンサル業界への知識がほとんどなかったものの、担当アドバイザーから「SCMや海外折衝の経験はコンサルでも強みになる」と説明を受けたことで関心が高まり、挑戦を決意しました。
結果として、外資系コンサルティングファームへの転職が決まり、年収は600万円から750万円に上昇しました。
現在は国内案件で経験を積みながら、将来的にグローバル案件への参画を目指しています。
他にもMyVisionでは、多くの商社からのコンサルへの転職者を支援しており、以下に事例を載せているので気になる方は、参考にしてみてください。
キャリアの軸整理やケース面接対策も可能
MyVisionでは、応募書類の添削や求人紹介だけでなく、キャリアの軸整理から面接対策まで一貫したサポートを提供しています。
ただの転職支援にとどまらず、「なぜコンサルを目指すのか」「どのようなキャリアを築きたいのか」といった根本的な問いを一緒に深掘りし、言語化をサポートします。
特に強みとなるのが、ケース面接・フィット面接の実践的な対策です。
MyVisionには過去の面接データや合格者の回答パターンが豊富に蓄積されており、志望ファームごとの傾向に合わせた模擬面接やロールプレイ形式の練習が可能です。
現役または元コンサル出身のアドバイザーがフィードバックを行うため、実践的な改善につながります。
コンサル転職を成功させるための準備を、実務レベルで支援してもらえる点が、多くの候補者から高く評価されています。
まとめ
商社とコンサルは、ともに日本の経済や産業を支える中核的な存在です。
商社は実際に事業を動かし、グローバルな取引や投資を通じて価値を創出する「実行型ビジネス」です。
一方のコンサルは、経営課題を分析し、戦略立案から実行支援までを行う「戦略支援型ビジネス」です。
どちらのキャリアも、高い責任感と成果志向が求められますが、方向性や働き方は大きく異なります。
キャリア形成を考える際には、コンサル転職に特化したエージェントであるMyVisionの活用が有効です。
非公開求人の紹介やケース面接対策、キャリアの棚卸し支援を通じて、商社出身者を含む多くのビジネスパーソンが新しいステージへと踏み出しています。
専門家のサポートを得ながら、自分に最も合うキャリアのかたちを見つけていきましょう。
MyVisionが選ばれる理由
商社やコンサルへの転職を成功させるには、書類選考やケース面接、キャリア設計など、実務経験と論理性の両方が求められます。
しかし、コンサル業界や総合商社の選考は独特で、志望動機の明確化やキャリアの一貫性の整理、面接での自己PRを個人で最適化するのは容易ではありません。
そこで多くの候補者が活用しているのが、コンサル・戦略系キャリアに特化した転職エージェント MyVisionです。
- 元コンサルタントや戦略ファーム出身者が多数在籍し、業界別に最適な志望動機やアピール方法を指導
- ケース面接・フィット面接・ディスカッション型面接に特化した模擬演習や個別フィードバックを実施
- 公開されていない非公開求人や最新の採用動向、ファームごとの特徴を把握
- 入社後のキャリア形成や将来的なポジション設計まで見据えた長期的なサポートを提供
コンサル業界でキャリアアップを目指す方は、まずはMyVisionの無料相談を通じて、自分の強みと可能性を整理することから始めてください。
あなたもコンサルタントとして
働きませんか?
コンサルタントへの転職をお考えの方は、
是非MyVisionにご相談ください。
ファームとのコネクションを活かし、
あなたの理想の転職が実現するよう転職先の紹介から面接対策に至るまで、
徹底的にサポートいたします。