コンサル転職に学歴は必要?その背景と、学歴に自信がない人が転職を成功させるためのポイントを解説
2025年05月01日更新
「やはり高学歴でないと難しいのでは?」「コンサルは学歴で判断されるって本当?」
コンサルティング業界への転職を考える方の中には、上記のように不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際、戦略系のトップファームには難関大学や海外名門校出身者が多く在籍し、応募の段階で学歴によるスクリーニングが行われるケースもあります。
しかし、高学歴でなくてもコンサル転職を成功させる事例もあります。
本記事では、コンサル業界に学歴フィルターがあるとされる背景を整理するとともに、学歴に自信がない方がコンサル転職を実現するためのポイントを解説していきます。
これからコンサルタントを目指す方や、転職活動に踏み出そうとしている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
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コンサル転職に学歴フィルターは一定あるものの、高学歴ではなくてもチャンスはある
コンサル業界には、いわゆる「学歴フィルター」が一定存在することは否定できません。
特に海外戦略ファームや日系のトップクラスの戦略コンサルティングファームでは、旧帝大や海外名門大学などの高学歴人材が多く集まっているのが実情です。
とはいえ、コンサル業界全体に目を向ければ、中途採用であれば高学歴以外の方でも転職できるファームは実際に存在します。
OpenWorkの口コミには、学歴がなくてもコンサル業界へ転職した旨が挙げられていました。
入社を決めた理由: 成長できる環境を求めて入社した。 高卒、中卒でも実力者は年収2000万を超えていた。 そういう人を何人も知っていた。 引用:OpenWork
また、業界自体多様なコンサルファームがあるため、「学歴が不安だからコンサルを諦める」という必要はありません。
コンサルタントの仕事で求められるのは、問題解決能力や論理的思考力、そしてクライアントへ価値を提供できる実績や経験です。
一定のフィルターが存在するものの学歴以外のスキルを磨き、戦略的に転職活動を進めることで、コンサル転職の可能性は十分に開けるでしょう。
コンサルに高学歴人材が多い理由
ここからは、実際に外資戦略ファームに所属するコンサルタントの出身大学の例を、表で紹介します。
下記は各ファーム公式サイトや公開情報を参考に、代表的な出身大学をまとめたものです。
ファーム名 | 主な出身大学例 |
---|---|
マッキンゼー | 東京大学、京都大学、一橋大学、慶應義塾大学、海外トップスクール(ハーバード、スタンフォードなど) |
ボストン コンサルティンググループ(BCG) | 東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、海外MBAホルダー |
ベイン・アンド・カンパニー | 旧帝大系、早慶、海外MBAホルダー |
A.T. カーニー | 旧帝大系、上位私立大学、海外トップ校 |
アーサー・D・リトル(ADL) | 東京大学、京都大学、海外有名大学など |
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上記のように一流大学や海外有名校出身のコンサルタントが目立ちますが、あくまで傾向の一つにすぎません。
ここからは、なぜコンサル業界に高学歴人材が多いのか、主に3つの理由を解説します。
- 応募者のスクリーニングのため
- 業務との親和性が高いため
- クライアントへの説得力が増すため
順番に見ていきましょう。
応募者のスクリーニングのため
コンサルファームは新卒・中途採用を問わず、人気が高い業界です。
世界的にも知名度の高い外資戦略ファームになればなおさらで、1次選考(書類選考)で数千人・数万人単位の応募者数になる場合もあります。
その中で、限られたリソースで効率的に選考を進めるには、初期段階で学歴によるスクリーニングを行う必要があります。
特に新卒の場合は社会人経験がなく、「ポテンシャル採用」となるため、学歴=地頭や努力の証明として扱われやすいのが現状です。
ポテンシャル採用とは、これまでの実績やスキルよりも、将来的な成長の可能性(ポテンシャル)を重視して行う採用手法のことで、新卒採用の場合は、社会人経験や実務実績がなく、将来どうなるかでの評価が中心となります。
したがって、旧帝大や海外の名門大学出身といった学歴は、最初の振るい分けとして分かりやすい指標となりやすいのでしょう。
業務との親和性が高いため
コンサルタントの主な業務は、クライアント企業の課題を論理的に構造化し、問題解決策を提案することです。
具体的に必要なスキルは以下の通りです。
- 仮説構築力や論理的思考力
- 数字を用いた定量分析スキル
- プレッシャー下でも粘り強く考え抜く「思考を持続する力(思考体力)」
このプロセスでは高い思考力や学習能力が不可欠であり、いわゆる地頭力が必要とされます。
もちろん学歴だけで地頭力の高さを一概に測ることはできませんが、高学歴層は、一般に難関試験や入試を突破してきた経験があり、一定以上の地頭や処理能力を持っていると見なされがちです。
高学歴の人材を採用することで、コンサルタントとしての基礎的な能力を担保しやすいと考えるファームが少なくないことも、採用時に学歴を見られる一因といえるでしょう。
クライアントへの説得力が増すため
高学歴の社員を雇うと、クライアントからの信頼感が高まることも一つの理由です。
高学歴はクライアント対応においてもプラスに働くことがあり、具体的に役立つシーンは以下になります。
- クライアント側(大手企業経営層)も高学歴であることが多い
- 「自分よりも学歴が低い人にコンサルされるのは…」という心理的抵抗がある
- コンサルファームとしてのブランディング向上にもつながる
コンサルファームのクライアントである大手企業にも、高学歴の方が多く在籍しています。
そのため、「自社社員と同等以上の学歴を持つコンサルタントが対応してくれるのか」という点を意識するクライアントも存在します。
コンサルタントに高いフィーを支払う以上、「学歴を含めて優秀な人に任せたい」と考える企業もあるのです。
学歴がすべてとは限りませんが、大学名や学位がクライアントにとって心理的な安心材料となり、ファームとしてのブランディングにもつながっていることは事実です。
それぞれの理由から、コンサル業界には高学歴人材が多く在籍しているといえます。
コンサル転職に資格はマストではない
コンサルタントとして働くうえで、特定の資格が必須になることはほとんどありません。
もちろん、持っていないよりはあったほうが評価されやすいケースもありますが、それだけで採用に直結するとは限りません。
ファームが重視しているのは、論理的思考力や課題解決力、コミュニケーション力といった実践的なビジネススキルです。
資格が必要とされるのは、ファームが取り扱う案件との親和性がある場合に限られ、具体的には以下の通りです。
業務内容・案件傾向 | 評価されやすい資格 | 補足ポイント |
---|---|---|
財務・会計デューデリジェンス、M&A | 公認会計士(CPA)、USCPA | 財務分析・企業価値評価スキルを活かせる |
経営戦略・事業再生 | MBA(国内・海外) | フレームワーク思考やケース分析経験が評価対象 |
中小企業支援・業務改善 | 中小企業診断士 | 幅広い経営知識や現場改善への実務適用力が強み |
財務基盤の構築・経理支援 | 簿記1級・2級 | 会計の基本的理解を証明できる |
国際会計・クロスボーダー案件 | USCPA、国際会計資格(IFRS検定など) | グローバル案件における専門知識として有効 |
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財務・会計系の案件が多いファームでは、公認会計士やUSCPAが歓迎されることもありますが、「活かせる場がある」からこその話です。
資格はあくまで補足的な強みであり、マスト条件ではないと理解しておきましょう。
学歴に自信のない人がコンサル転職を成功させるためにやるべきこと
学歴に不安がある方でも、ポイントを押さえて行動すればコンサル転職を成功させるチャンスは大いにあります。
ここでは主に4つの対策を紹介します。
- 職歴 を磨く
- 思考力を磨く
- 学歴を重視しないファームへの転職を挟む
- エージェントを利用する
順番に見ていきましょう。
職歴を磨く
中途採用では新卒ほど学歴が重視されません。
コンサルへの転職を目指すなら、まずは現職での実績を積み上げることが重要です。
たとえば売上目標の達成や事業立ち上げの経験など、成果やプロジェクトの実績を具体的な数字やエピソードで示せるようにしておきましょう。
具体的には以下の通りです。
アクション内容 | 企業からの印象 |
---|---|
売上や業務改善など数値で語れる成果を出す | 定量的な実績は説得力があり、成果主義のファームで高評価 |
課題発見→改善施策→実行のサイクルを経験する | 問題解決能力やPDCAスキルのアピールにつながる |
プロジェクト推進やチーム牽引を経験する | リーダーシップ・巻き込み力の証明となる |
顧客との交渉・提案経験を積む | クライアントワークに必要な対人スキルを伝えられる |
自発的な改善提案や業務効率化に取り組む | 主体性や改善志向の高さをアピールできる |
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上記のエピソードは、職務経歴書や面接でのアピールポイントになります。
学歴を補う強力な武器として活用できれば、採用担当者や面接官に好印象を与えられるでしょう。
思考力を磨く
コンサルティングの実務では、常にロジカルシンキング(論理的思考力)が求められます。
面接でもケース問題やフェルミ推定が出題されることが多いため、日頃から思考力をトレーニングしておくことが大切です。
思考力を鍛えるための具体的なトレーニングは以下の通りです。
やること | 具体例 | ポイント・習慣化のコツ |
---|---|---|
論理思考の本を読む | 『イシューからはじめよ』『ロジカル・シンキング』など | 章ごとに要約・アウトプットして定着を図る |
フェルミ推定に挑戦する | 「日本にある信号機の数は?」「1日に消費される卵の数は?」 | 毎日1問、スマホのメモに仮説→計算の流れを書く習慣をつける |
ケース問題を解く | 『東大ケーススタディ』『戦略コンサルの面接試験』など | 最初は模範解答を写経、徐々に自分で解法を組み立てる |
日常から「なぜ?」と問い続ける | 売れている商品の理由、ニュースの背景などを考察 | 因数分解・構造化を意識して仮説を立てる練習にする |
週1で「思考の棚卸し」をする | ノートや紙に「今週考えたこと・学んだこと」を整理 | ロジックで書き出すことで、論点整理・フレーム練習になる |
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ロジカルシンキングの書籍を読むことや、ニュースを見ながら「なぜこういう事象が起こるのか」「どう解決すべきか」などを自問自答してみるのがおすすめです。
面接対策としてフェルミ推定やケース問題を積極的に解いておくと、試験本番でも落ち着いて対応できるでしょう。
学歴を重視しないファームへの転職を挟む
もし最終的に目指すファームが厳格な学歴フィルターを敷いている場合、まずは学歴をあまり重視しないファームへ転職し、コンサルタントとしての実務経験を積む方法もあります。
学歴を重視しないファームの特徴は以下の通りです。
特徴 | 内容・理由 |
---|---|
即戦力重視の中途採用が中心 | 学歴よりも「職務経験・スキル・成果」で評価される傾向が強い |
中小・ベンチャー規模のファームが多い | 人柄や成長意欲を重視するカルチャーで、学歴フィルターが緩やか |
専門領域に特化している | IT・人事・地方支援など、業務スキルや経験の方が重視されやすい |
社員の経歴が多様 | 有名大学だけでなく中堅大学や高卒出身者も活躍している実績がある |
カルチャーフィット・主体性を重視 | 学歴よりも「自走力」「当事者意識」「現場への共感」などを採用基準とすることが多い |
ポテンシャル採用の枠がある | 若手や未経験でも「吸収力」や「コミュニケーション力」でチャンスを得られる |
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まずは、入りやすい会社へ転職し、経験を積んでから本気でいきたい会社へステップアップするのが現実的な手法です。
すぐに入れる会社でまずは経験を積み、キャリアアップを目指しましょう。
具体的なステップアップの流れの例は以下の通りです。
ファーストステップ(学歴不問の選択肢) | ステップアップ先 |
ベンチャー・中小規模コンサル(例:船井総研、識学) | 外資・総合系コンサル(アクセンチュア、デロイト等) |
IT企業・SIerのPM/企画職 | IT・DXコンサル(アビーム、アクセンチュア等) |
人材系・研修会社などの法人営業 | 組織・人事コンサル(リンクアンドモチベーション等) |
公認会計士・USCPA資格取得+会計事務所経験 | FAS系コンサル → 総合・戦略系へ |
外資BPO企業やPMO支援職 | 業務改善・上流コンサル |
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他にも、総合系コンサルティングファームや、独立系の中堅ファームなどでキャリアをスタートし、数年後に転職を図るという流れもあるでしょう。
ただし、その際に「いずれ別のファームへ転職するためのステップ」といった考えを面接などで公言するのは避けてください。
失礼にあたるだけでなく、入社後のキャリアや評価にも影響する可能性があります。
自分の都合だけを伝えるのではなく、会社側にメリットがあることを伝えるように意識してください。
エージェントを利用する
学歴に自信がない人ほど、コンサル業界に詳しい転職エージェントの活用は不可欠です。
コンサル特化型エージェントであれば、学歴よりも職歴やスキルを重視するファームを見極めてもらえるほか、自分の強みを適切にアピールするための書類添削・面接対策も受けられます。
エージェント活用のメリットは以下の通りです。
- 学歴フィルターの有無や基準を事前に把握できる
- 自分の職歴やスキルに合ったファームを紹介してもらえる
- 職務経歴書・志望動機の添削やケース面接対策のサポートが受けられる
- 学歴以外の「強みの言語化」ができる
特にコンサル業界は選考基準が特殊なため、一人で進めるよりも内定率が大きく変わることもあります。
独力で応募すると、学歴フィルターではじかれてしまう企業を選んでしまうケースも少なくありません。
そのため、エージェントを通して一人で転職活動を進めるよりも、効率よく内定獲得に近づけるでしょう。
学歴に自信のない人がコンサルファームへの転職を成功させた事例
ここからは、マイビジョン経由で転職を成功させた事例のうち戦略コンサルや総合系コンサルへの転身を果たしたお二方のケースをご紹介します。
内定実績がある方達と比べると、学歴が少し差があったにも関わらず、コンサル転職を成功させました。
学歴以外の強みをどうアピールすればよいのか、具体的なヒントにつなげてください。
事例①:Web系ベンチャーから外資戦略コンサルへ
H・Aさんのプロフィール | |
---|---|
学歴 | 地方私立大学卒 |
前職 | SIer(SEとして2年半勤務、主に運用保守業務) |
転職先 | ブティック系ファームのコンサルタント |
年収変化 | 350万円→400万円(約100万円増加) |
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H・Aさんは、大学卒業後、SIerで2年半にわたってSE業務に従事していましたが、キャリアの伸び悩みと年収に不満を感じて転職を決意しました。
MyVisionのアドバイザーは、H・Aさんが携わっていたマニュアル作成や課題抽出、関係部署との調整業務にPMO的な素養があることに注目。ITコンサルとの違いや業務内容の棚卸しを丁寧に行い、方向性を再設計しました。
その結果、未経験からでも挑戦できるブティック系ファームのアナリスト職に内定。面接では論点整理や伝え方まで細かくサポートを受け、年収も約100万円アップという成果を手にしています。
事例②:他業界・他職種から総合系コンサルへステップアップ
プロフィール | |
---|---|
学歴 | 地方国立大学卒 |
前職 | 市役所(公務員として勤務) |
転職先 | ブティック系ファームのコンサルタント |
年収変化 | 450万円 → 600万円(約150万円増加) |
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K・Fさんは大学卒業後、市役所で公務員として勤務。DXプロジェクトに関わった経験から「もっと専門性を活かした仕事がしたい」と考え、民間企業への転職を検討しました。
しかし、公務員からの転職は前例が少なく、他のエージェントでは消極的な反応が多かったとのこと。
そんな中、MyVisionの担当者は公務員出身者の転職支援実績が豊富で、終始ポジティブに向き合ってくれたことが決め手になりました。
官公庁案件に強いブティック系ファームを紹介され、志望動機の深掘りから面接対策まで徹底的な支援を受けて見事内定。
結果、年収は150万円アップし、キャリアの方向性も大きく拓けた事例です。
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まとめ
コンサル業界には一定の学歴フィルターが存在するものの、高学歴ではないからといって諦める必要はありません。
ファームによって重視するポイントは異なり、中途採用であれば実務経験や実績、思考力がより重視されます。
学歴に自信がない方は、現職での成果を積み上げたり思考力を磨いたりして強みを明確化するとともに、コンサル特化型エージェントを利用して戦略的に転職活動を進めるのがおすすめです。
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