ストラテジー&ハンズオンセクター立ち上げ。“価値=対価”の企業理念を体現する新たなコンサルティングモデルに迫る【株式会社プロレド・パートナーズ インタビュー 代表取締役 佐谷氏、大城氏】
2024年09月27日更新
企業紹介
プロレド・パートナーズは、2009年に設立された東証プライム上場の経営コンサルティングファームです。創業当初からの主力事業である、成果報酬型を軸としたコストマネジメント、マーケティングに加え、PEに特化した企業支援、戦略実行伴走型コンサルティング等の事業立ち上げや、テーマ別では物流や環境といった領域にも拡大を進めています。 今回は代表取締役の佐谷様とコンサルタントの大城様に、新たに立ち上げたストラテジー&ハンズオンセクターの特徴と魅力についてお話を伺いました。
インタビュイー経歴
話し手
佐谷進氏
プロレド・パートナーズ
代表取締役
東京芸術大学美術学部卒業後、ジェミニ・コンサルティング、ブーズ・アンド・カンパニー(現PwCコンサルティング合同会社)にて、大手プラント工業のリエンジニアリング、大手都銀の営業戦略の策定、経済産業省依頼のリサーチなどの経営コンサルティングを経験。その後、不動産運用(REIT)会社を経て、2009年12月プロレド・パートナーズを創業。
話し手
大城雄太氏
プロレド・パートナーズ
ストラテジー&ハンズオンセクター コンサルタント
大学卒業後、2004年にエンターテイメント商材の中間流通商社へ入社。10年の営業・マーケティング経験を経て、情報システム室へ異動。基幹システムリプレイスプロジェクトにおいて、要求分析・要件定義といった上流工程やPM・PMOを経験し、2023年プロレド・パートナーズに入社。
目次
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投資フェーズの一定期間を無償で実施。成果報酬型コンサルティングの新たな形を構築
──まずは、自己紹介をお願いします
佐谷氏東京芸術大学卒業後、ジェミニ・コンサルティング、ブーズ・アンド・カンパニー(現PwC Strategy&)にてコンサルティング業務に従事しました。その後、不動産運用(REIT)会社であるジャパン・リート・アドバイザーズ株式会社で不動産投資業務を経験し、2009年12月頃に、元々の友人でリクルートやアクセンチュアに在籍経験のあった山本と一緒にプロレド・パートナーズを立ち上げました。 私はこれまでコンサルティング業務とファンドでの不動産投資を経験しましたが、報酬体系の観点では、成果を得ないと報酬を得ることができないファンドの方が潔いと感じていました。また、格差社会が問題となり始めた2009年頃からは、「頑張っているのに儲からない」という悲劇的な状況をなんとかしたいという想いを強くもつようになりました。こうした背景から、”価値=対価”をビジョンに掲げ、クライアントに価値を提供できた時だけ報酬をもらえる成果報酬型のコンサルティングをメイン事業に、弊社プロレド・パートナーズを創業しました。”価値=対価”は今でも当社の重要なビジョンであり、本日ご紹介するストラテジー&ハンズオンセクターの立ち上げにもその思いが根底にあります。
大城氏大学卒業後、おもちゃ・ゲームなどエンターテイメント商材の中間流通を手がける会社に入社しました。営業、マーケティングといった領域で経験を積んだ後、情報システム室にて、販売・物流などの領域を扱う基幹システムのリプレイスプロジェクトでPM・PMOを経験しました。コンサル業界は未経験ですが、前職での経験を活かせると感じてプロレド・パートナーズに入社しました。
──ストラテジー&ハンズオンセクターを立ち上げられた経緯について教えてください
佐谷氏当社は2009年から”価値=対価”を体現する成果報酬型コンサルティングを中心に事業展開し、2018年にマザーズに上場しました。成果報酬型コンサルティング事業では売上規模が100億円~3,000億円の企業を主に支援しています。成果報酬の特性上、例えば売上2兆円規模の企業ではコスト削減額が100億円単位になり、それに連動して報酬も数十億円単位と高額になりすぎるケースがあるため、この事業では中堅企業をターゲットとしています。 その後、2020年に東証一部に市場変更し”価値=対価”を基本原則として新たなビジネスモデルを模索する中で、PEファンドの株式会社ブルパス・キャピタルを立ち上げました。ファンド事業では、売上数億円~100億円程度の企業をターゲットとしています。こうした規模の企業に成果報酬型でコスト削減の支援を行うと、先ほどとは逆に報酬は数百万円規模に収まりますが、株式取得でリスクをとりバリューアップすることにより数億~数十億円単位でリターンを得ることができるビジネスモデルです。 このようにターゲットを広げながら事業を展開してきた中で、新たに売上数兆円規模の大企業をターゲットにするべく立ち上げたのが、ストラテジー&ハンズオンセクターです。この事業では最初の1~2か月間を投資フェーズと定め、コンサルティングを無償で提供する点が特徴です。クライアントの期待値を超える提案やパフォーマンスを出した際には、固定報酬で有償契約をしていただきます。リスクを取ったコンサルティングであれば、従前から私たちプロレドが志向する価値を大企業にも提供できるのではないかと考え、このセクターを立ち上げました。
新たなコンサルティングモデルにより、以前より支援テーマの幅は拡張。クライアント評価も上々
──コンサルタント視点では、成果報酬型モデルはどのような点が大きな特徴になるのでしょうか
佐谷氏これまでの成果報酬型モデルでは定量成果を測れる領域に限り支援してきましたが、ストラテジー&ハンズオンセクターの伴走型モデルでは定性的な評価でも報酬を得ることが可能になったため、支援できるテーマの幅が拡大しました。特に当社が強みをもつ、調達、業務改善、DX、売上改善、新規事業の売上拡大といった領域を手がけることが多いです。具体的には、業務部門のアウトソーシング化や、事業の海外展開、グループ会社の調達部門の改革、基幹システムの構築によるシステムのリプレイスのプロジェクトなどを支援しています。
──成果報酬型コンサルティングについて、クライアントからはどのような評価を得ているのでしょうか
佐谷氏まず、「こんなにリスクをとってくれるのか」という言葉をいただくことが多いです。当社がリスクをとってクライアントのチームに入り込み、クライアントの情報をしっかりキャッチアップした上で提案を行うため、固定報酬に移行していただいた時点で一般的なファームよりも質の高い提案が可能になります。例えば、クライアントの役員層と現場の温度感が違うといった失敗を限りなく回避することができ、クライアントとのリレーションを高めることができています。また、提案と実行の担当者が同じなので、各フェーズでコンサルティングの質にギャップが生じることもありません
プロレドへの入社の決め手は「自己成長を加速できる環境」があったこと
──大城様の転職の経緯について教えてください
大城氏一言でいうと、「自己成長を加速させたい」というのが転職における1番のテーマでした。前職では基幹システムのリプレイスを手掛け、ゼロから道を切り開くプロジェクトマネジメントの面白さを体感し、自分の成長も感じました。プロジェクトの完遂が見えてきたタイミングで、ITインフラの運用保守部門の責任者を拝命し、日々勉強・模索しながら仕事に取り組んでいましたが、「プロジェクトマネジメントの経験を活かし、様々な企業や組織の課題解決に貢献したい」というという思いが強くなり、コンサル業界への転職を検討し始めました。
──数あるコンサルティングファームの中で、プロレド・パートナーズを選んだ理由について教えてください
大城氏大手コンサルまで含めて領域を絞らずに転職活動を行いましたが、前職が社員1000人規模の会社だったため、今度は自分が開拓者となれるようなベンチャー企業でチャレンジしたいという思いがありました。その中でプロレド・パートナーズに出会い、「大城さんの経験を活かして 一緒にストラテジー&ハンズオンセクターの成長戦略を描いてほしいです」というお話をいただけたことが非常に魅力的でした。また、プロレド・パートナーズが掲げている”価値=対価”というビジョンに共感できたことも決め手となりました。私自身、価値提供にコミットすることの大変さと、その先にある成長を経験から学んでいたため、このビジョンを共に実現することが自己成長のさらなる加速につながると考え、入社を決めました。
──大城様は現在どのようなプロジェクトに参画されているのでしょうか
大城氏私は現在大手の医療機器メーカーにおける次世代医療機器開発プロジェクトにPMOとして参画し、プロジェクトマネージャーが担当しているあらゆる業務を支援しています。クライアントにヒアリングをする中で、計画立案や体制構築といったプロジェクトの立ち上げにともなう一連の業務を、外部ノウハウを活用しながら固めていきたいという課題をもっていることがわかりました。それらの課題に対して今後3ヶ月のロードマップや各種資料の作成方法などを提供し、「この先も伴走してほしい」と思っていただくことで、契約の継続に繋げることを目指しています。
──コンサル未経験からプロレド・パートナーズに参画されましたが、どのようにしてコンサルティングワークのキャッチアップを進められたのでしょうか
大城氏前提として、プロジェクトマネジメント業務に関しては、コンサルでも事業会社でもバリューを発揮するための要諦は変わらないと感じています。その上で、プロレド・パートナーズのコンサルタントと一緒に働いて改めて学んだのは、プロフェッショナルとしての仕事の質やクライアントと共に伴走して成果を出すことへの拘りです。具体的なキャッチアップの方法としては、三点です。一つ目は積極的に質問することで疑問点をクリアにし、とにかくやり方を真似しながら自分自身に落とし込むといった自主的かつシンプルなものです。二つ目は、当社ではノウハウをシェアし合う文化が根付いており、案件の共有会や、専門領域の経験を持った方による研修などがあり、そういった機会も上手く活用しています。三つ目は、個人的に、新たな業種や仕事に挑む際には、沢山の本を読み、先人達の知恵を活用することを心がけています。
伴走型コンサルティングをマーケットに浸透させ、”価値 = 対価”となる世界を実現する
──コンサルタントの成長環境としてのストラテジー&ハンズオンセクターの魅力を教えてください
佐谷氏一般的にコンサルティングファームではパートナーがメインで提案活動を担いますが、ストラテジー&ハンズオンセクターではマネージャークラスから提案活動の主体者となり、大きな裁量を持つことが可能です。加えて、提案した案件のPMを自分で担うため、提案から実行までの一連フェーズを経験できます。経験が浅いうちは難しさも感じると思いますが、数年後には提案から実行まで一貫したコンサルティングを提供する力が身に着きます。もちろん足りない部分はパートナー陣が全面的にプロジェクトをサポートします。当セクターで得た経験は、どのような環境でもリーダーとして活躍できる力になるはずです。他ファームでマネージャー職を数年務めるだけでは身に付かないような経験ができるため、短期間で力を付けたいコンサルタントにとっては非常に魅力的な環境ではないでしょうか。
──大城様が、入社後に改めて感じたプロレド・パートナーズの魅力を教えてください
大城氏当社の社員は本当に良い人が多いと感じます。というのも、当社が大切にしている価値観に「多様性を受け入れ、敬いと思いやりを持って人々に接する」を意味する”COMPASSION”というものがあり、その価値観を社員一人一人が体現していると感じる機会が多いからです。また、リモートワークやフルフレックスといった働きやすさに加え、 定期的な対面でのイベントも充実しています。社員同士の懇親を深められる場となっており、暖かい雰囲気で働ける会社です。
──今後のストラテジー&ハンズオンセクターの展望について教えてください
佐谷氏現在、既存のコンサルタントチームからの異動に加え、外部からも優秀なメンバーが集まっています。今後はこのコンサルティングモデルをブラッシュアップしていくことで、様々なクライアントから「コンサルティングファームがリスクを取って提案してくれることは当たり前だよね」と言ってもらえるように、当セクターにおけるスキームをマーケットに浸透させていきたいです。このモデルは、クライアントにとって間違いなく価値があることに加え、コンサルタントにとっても先ほど申し上げたような成長環境という観点でプラスになると思っています。コンサルタンティングファームには「報酬が高すぎる」といった批判もありますが、それ故にリスクをとって”価値=対価”を実現していきたいです。
──ストラテジー&ハンズオンセクターが求める人材を教えてください
佐谷氏伴走型コンサルティングでは、最初に無償の投資期間を設けて内部に入り込み、そのうえでクライアントの期待を超える提案を作る必要があるため、一定の経験や知識、推進力は大前提として重要です。しかしそれだけでなく、当社が大切にする”COMPASSION”を持っているかどうかを重視しています。プロジェクトによってはクライアント先に常駐する場合もあり、そこで各種ステークホルダーや様々なチームと密に連携しつつ日々ディスカッションを行います。チームとしてプロジェクトを推進していく必要がある中で、他者への敬いや思いやりといった”COMPASSION”を持っていることは、チームで働き結果を出すために必須だと考えています。
──このタイミングでストラテジー&ハンズオンセクターに参画する魅力について教えてください
佐谷氏単にコンサルティングキャリアを積めるというだけでなく、新たなコンサルティングモデルを世の中に広めていくという新規事業的な側面にも携わることができます。今期~来期中にはストラテジー&ハンズオンセクターが当社の売上ポートフォリオのメイン事業になることを目指して事業拡大を進めており、組織規模も100人単位で拡大していくフェーズです。そのため、将来的にチームのマネジメントだけでなく、事業責任者や執行役員を目指していきたい方が参画するには最適なタイミングです。また、この事業の成長が会社全体の成長にも大きく影響すると考えていますので、そういった面でもチャレンジを楽しんでいただけるかと思います。
──最後に、転職を検討されている方向けのメッセージをください
佐谷氏コンサルティングファームは、極端に言うと不況でも人をリストラすれば倒産することはありません。そういった背景もあり、これまでリスクをとる企業が少なかった業界だと考えています。しかし、リスクをとることによって責任が生じ、緊張感が生まれ、最終的には提案やコンサルティングの質の向上につながります。リスクをとることはコンサルタントにおいてもクライアントにおいてもとても大切です。当社は会社としてリスクをとることを通して、質の高いコンサルティングやご自身の成長を楽しめる環境を作っていますので、興味がある方は是非お話しさせてください。
──ありがとうございました