ITコンサルは第二新卒でもなれる?転職に成功するポイントや必要スキルを解説
2025年03月30日更新
ITコンサルティングファーム(ITコンサル)とは、ITに関する高い専門性を強みとして、クライアントの経営課題を解決するコンサルティングファームです。
第二新卒の方の中には、「未経験から第二新卒でITコンサルになれるのか」「第二新卒でITコンサルになるには、どうやって求人を探せばよいのか」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ITコンサルティングファームの中には、第二新卒歓迎の求人を募集している企業が多数存在します。
この記事では、ITコンサルティングファームで第二新卒の採用が実施されている背景や、ITコンサルを目指す際のポイント、転職活動の流れなどを解説します。第二新卒でITコンサルタントとしての転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
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第二新卒で未経験からITコンサルになることは可能
未経験の第二新卒がITコンサルタントになることは可能です。 そもそも第二新卒とは、新卒で入社した会社を3年以内に退職し、転職を希望する者のことを指します。明確な定義はありませんが、主に4年制大学卒業の場合で25~26歳、大学院卒の場合で27~28歳程度の方が該当します。
第二新卒の採用は、ポテンシャルを重視して行われるケースが多いです。そのため、未経験で実績がなくても採用される可能性は十分にあります。
企業がITコンサルを第二新卒で採用する背景
近年は特に、第二新卒の採用に力を入れているITコンサルティングファームが増えてきています。なぜ第二新卒採用に力を入れているのか、その主な理由は以下のとおりです。
- 人材不足の企業が多いため
- 新卒採用の競争が激しくなっているから
- 第二新卒はある程度のビジネススキルを既に持っているから
それぞれの理由について、詳しく解説します。
人材不足の企業が多いから
コンサル業界の市場は年々拡大しており、案件の数も増えています。この主な背景として、近年社会全体でDXが推進されていることが挙げられます。1つ目はITの知見が乏しい企業がコンサルティングファームを頼り、案件が増えている現状があります。
2つ目はDXの課題を問い合わせてくる企業の業種は多岐にわたります。そのため、多様なバックグラウンドを持つ人材を採用することで、幅広い案件に対応できるようにするという狙いもあるのです。
新卒採用の競争が激しくなっているから
新卒採用の競争が激化していることも、第二新卒の採用が増えている要因の1つです。 コンサル業界全体として人材需要が高まっている一方で、少子化により新卒の人数自体が減っているという現状があります。
それゆえ、新卒採用で採用予定だった人数を獲得できなかった、という企業もしばしばあるようです。新卒採用で獲得できない人材を集めるために第二新卒への需要が高まっている側面もあるといえます。
第二新卒はある程度のビジネススキルを既に持っているから
第二新卒の場合、新卒とは異なり、すでに一定のビジネススキルを持っている候補者も多いです。その分、実務未経験だったとしても、企業側が教育にかける時間やコストを抑えられるというメリットがあります。
第二新卒がITコンサルになるメリット
では、第二新卒としてITコンサルタントを目指すメリットとしてはどのようなことが挙げられるでしょうか。 それぞれのメリットについて詳しく解説します。
ポテンシャル採用が狙える
一般的な中途採用の場合、ITコンサルタントとしての経験やスキルが求められる場合が多いです。しかし、第二新卒の場合は、未経験でもポテンシャルで採用されることが多いため、新卒で入った会社が全く別の業種だとしても採用される可能性があります。
また、入社後は研修があるケースが多いため、コンサルタントとして働くための体系的な知識を身につけられる点もメリットだといえるでしょう。
若いうちから重要なポジションで活躍できるチャンスがある
前述した通り、ITコンサルティング業界は拡大しており、積極的に採用活動を行っている企業が多いです。
会社の規模が拡大しているなら、若手のうちからチームのリーダーを任されたり、重要なプロジェクトにアサインされるケースがあるかもしれません。
年収の水準が高い
ITコンサルタントは年収が高い傾向にある点も、メリットの一つです。 厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、ITコンサルタントの平均年収は684万9,000円です。 職業を問わない給与所得者全体の平均年収が460万円であることを踏まえると、ITコンサルタントの年収水準は高いといえるでしょう。
参考:厚生労働省「ITコンサルタント|職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag」
プロジェクトを通して多様な業界での経験を積める
ITコンサルティングファームは、業界を問わずさまざまな企業からDXに関する案件を受注します。そのため、仕事を通して幅広い業界の知識を身につけられる点もメリットといえるでしょう。得られた知識は、今後のキャリアアップや将来的な転職の際に活かせます。
ITコンサルとして第二新卒で採用されやすい人の特徴
前述したとおり、第二新卒でITコンサルタントを目指す場合、実務未経験でも、適性があると判断されれば採用される可能性が高いです。 ITコンサルとして採用されやすい人の特徴としては、以下が挙げられます。
- 論理的思考力(ロジカルシンキング)がある
- コミュニケーション力が高い
- 精神的・体力的にタフである
- 学習意欲がある
それぞれの特徴について、詳しく解説します。
論理的思考力(ロジカルシンキング)がある
ITコンサルタントは、クライアントの経営状況を踏まえたうえで、課題を特定し、適切な解決策を提案する仕事です。調査や分析、仮説立てなど、顧客への提案に至るまでの過程で論理的思考力が求められます。
高いコミュニケーション力がある
ITコンサルタントの仕事では、クライアントの現状や課題をヒアリングし、解決策をわかりやすく説明することが求められます。
また、プロジェクトを進めるにあたっても、自社内のエンジニアやチームのメンバーたちとコミュニケーションを取りながらタスクを進めなければなりません。そのため、コミュニケーション力が重視されます。
精神的・体力的にタフである
ITコンサルタントは、クライアントの経営課題を解決するために、戦略を練り、プロジェクトを推進する役割を担います。時には、プロジェクトを成功させられるかどうかがクライアントの未来をも動かすことがあります。
こうしたプレッシャーに耐えられる精神的な強さや、限られた時間の中でプロジェクトを成功させるためのタフな体力も求められる要素です。
学習意欲がある
ITコンサルタントの仕事においては、ITに関する知識だけでなく、クライアントの業界や社会全体の動向、会計や税務、法律などの知識も必要になります。常に最新の情報をキャッチアップし、業務に活かす姿勢が求められるでしょう。
ITコンサルに第二新卒で転職する際の流れ
実際に第二新卒でITコンサルティングファームに転職する際、どのような流れで転職活動を行えばよいのでしょうか。
- コンサルティング業界の理解を深める
- 自分に適した企業を探す
- 履歴書や職務経歴書を作成する
- 面接対策を行う
コンサルティング業界の理解を深める
まずは、ITコンサルティングファームを含むコンサルティング業界全体の理解を深めるところからスタートしましょう。
コンサルティング業界の中には、ITコンサルの他にも戦略系、総合系、会計系、人事系などさまざまなコンサルティングファームがあります。また、ITコンサルティングファームの中でも、企業によって得意とする領域はさまざまです。 業界内でどんな企業が成長しているのか、それぞれの企業にどんな強みがあるのかなど、幅広い情報を収集しましょう。
自己分析を行い、自分に適した企業を探す
コンサルティング業界について理解を深めたあとは、自己分析を行ったうえで、どんな企業が自分に適しているかを明確にしましょう。
企業によって、求める人物像は異なります。その企業の求める人物像が、今の自分や、将来目指す方向性とマッチしているかを確認しながら、選考を受ける企業を決めましょう。 企業を探す際の方法としては、主に以下のような方法があります。
- 企業の公式サイト・採用サイトから求人を探す
- 転職情報サイトで求人を探す
- 転職エージェントに相談する
- スカウトサービスを利用する
第二新卒歓迎の求人を募集している主な企業
実際に第二新卒歓迎の求人を募集しているITコンサルティングファームとして、下記が挙げられます。気になる企業がある方は、ぜひチェックしてみてください。
- アクセンチュア
- PwCコンサルティング
- アビームコンサルティング
- デロイト トーマツ サイバー
- KPMG FAS
履歴書や職務経歴書を作成する
応募してみたい企業が決まったら、履歴書や職務経歴書といった、選考に必要な書類を作成しましょう。
志望動機の項目では、なぜその企業を選んだのかという理由や、ITコンサルタントという職業に興味を持ったきっかけをはっきり記載することがポイントです。
また、ITコンサルタントとしての経験がなかったとしても、仕事へのやる気や、コンサルタントに適した能力をアピールできるようなエピソードがあれば、自己PRの欄に必ず記載するようにしましょう。
前述した通り、ITコンサルタントには論理的思考力が求められます。文章を作成する際は、事実を羅列するだけでなく、その根拠や背景を明確にし、論理的に筋が通った文章になるよう心がけましょう。
面接対策を行う
書類選考が終わったあとは、採用面接があります。事前に受け答えを練習したり、よくある質問に対する回答を考えておき、面接当日にスムーズにやりとりを進められるようにしましょう。
ITコンサルタントは、クライアントと直接話す機会が多いため、第一印象が重要になります。人の第一印象は、言葉や話の内容よりも、外見や動作、表情、話し方などによって大きく左右されると言われています。
そのため、面接でも服装や身だしなみはもちろん、話すときの表情を意識することがポイントです。
会話の中では、主張や事実とその根拠をセットにして伝えるようにしてみてください。ITコンサルタントに求められるスキルである、論理的思考力のアピールにつながります。また、学習意欲の高さや体力・精神力のアピールにつながるようなエピソードがあれば、積極的に伝えるようにしましょう。
ITコンサルに第二新卒から転職した事例
マイビジョンでは、SIerやITエンジニアからITコンサルタントへとキャリアアップを果たす転職成功事例が多く報告されています。
前職でSIerのSEとしてシステム開発・運用を担当していたKさんは、業務の大半が下請けの作業で、主要な設計や方針決定には関与できない環境に不満を感じていました。新しい技術に触れる機会も少なく、「このままでは市場価値の低い人材になってしまう」と危機感を覚え、転職を決意されました。
転職先を検討する中で、ITコンサルタントなら要件定義やPMOなど、より上流の業務に携わることができると考え、ITコンサルファームへの転職を目指すことになったそうです。複数のエージェントと話をする中で、マイビジョンの岩井の業界知識と豊富な経験が決め手となり、支援を依頼されました。
特に、岩井自身がSIerとITコンサルの両方を経験していたため、Kさんが目指すキャリアパスについて的確なアドバイスを受けることができたといいます。
面接対策では、早い段階で志望度が低い企業を受けて場慣れし、本命の企業では自信をもって臨めるように戦略を立てました。当初はコンサル業界特有の面接形式に苦戦することもありましたが、岩井との模擬面接を重ねたことで、面接の通過率が大幅に向上。
結果として、第一志望のファームへの内定を勝ち取り、年収も500万円から650万円へとアップしました。
転職後は、求められるクオリティが格段に上がり、日々キャッチアップを重ねながら業務に取り組まれています。長期的なキャリアはまだ模索中とのことですが、できるだけ早く昇進し、さらに上流工程で活躍できるよう努力を続けていく意向です。
SIerからITコンサルへの転職において、適切な準備とサポートがいかに重要かを示す好例と言えるでしょう。
まとめ
第二新卒でもITコンサルタントへの転職は十分に可能です。企業側もポテンシャル採用に積極的であり、論理的思考力やコミュニケーション力、学習意欲があれば未経験からでも挑戦できます。
転職を成功させるには、業界理解を深めた上で自分に合った企業を選び、履歴書や面接対策をしっかり行うことが重要です。ITコンサルティング業界は成長を続けており、早期に経験を積めば将来的なキャリアの選択肢も広がります。ぜひ本記事を参考に、転職活動を進めてみてください。
「たくさんある企業の中から自分に合った企業を見つけるのが難しい」「自己分析が苦手で、何をアピールしたらよいかわからない」など、一人で転職活動を進めるのが難しいとお悩みの方は、転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか。
MyVisionは、コンサル業界への転職に特化した、業界随一の支援実績を持つ転職エージェントです。第二新卒のコンサル転職に関する情報提供から、適切なファームや求人ポジションの紹介、選考対策まで、一人ひとりの事情にあわせた転職支援を提供しています。
コンサルティングファームへの転職を少しでも検討されているようでしたら、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。
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