事業再生をコアとした総合コンサルティングを通じ、中堅企業の価値最大化に貢献する【山田コンサルティンググループ 執行役員高橋氏、副部長横地氏インタビュー】
2024年09月25日更新
企業紹介
山田コンサルティンググループ株式会社は、「健全な価値観」「社会貢献」「個と組織の成長」を基本理念として掲げ、高付加価値情報を創造・提供し、顧客の発展ひいては社会の発展に貢献することにより「存在する意義のある組織」であり続けることを目指しております。本日は経営コンサルティング事業本部執行役員の高橋様と副部長の横地様に、同社の特徴と魅力についてお話をお伺いしました。
インタビュイー経歴
話し手
高橋淳郎氏
山田コンサルティンググループ株式会社
執行役員 経営コンサルティング事業本部 事業再生コンサルティング事業部 部長
2004年、山田コンサルティンググループ入社。当初は主力事業である事業再生部門にて財務的な支援を全般的に担当。事業範囲の拡大に伴う組織改編を受け、事業再生の専門組織を立ち上げ、現職。入社以来20年間にわたり、事業再生支援に携わっている。
話し手
横地綾人氏
山田コンサルティンググループ株式会社
経営コンサルティング事業本部 事業再生コンサルティング事業部 副部長
大手鉄鋼メーカーにて製鉄所管理や営業企画に携わり2016年山田コンサルに参画。事業再生では特に収益改善・組織改善戦略及びその実行支援を得意とする。製造業専門のチームを率い素材業界に精通。日刊工業新聞や専門雑誌にてコラムも執筆。経営学修士(MBA)。
目次
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事業再生から成長戦略まで多角的に支援。中堅企業向けコンサルティングで高いプレゼンスを発揮
──はじめに、自己紹介からお願いします
高橋氏高橋淳郎と申します。2004年の弊社入社以来、企業の再生支援業務に携わっています。販売チャネル別の組織から事業・機能別の組織体制へ移行するタイミングで、事業再生部門を立ち上げる責任者として、私が現在部長を務めている事業再生コンサルティング事業部の創設を行いました。担当部門の主な事業は、財務状況や事業環境の悪化したお客様に向けた事業再生支援です。 弊社自体は現在、総合コンサルティングファームとしてお客様の状況に応じて持続的成長支援、事業承継、M&A、海外展開などの支援も行っています。
横地氏横地綾人と申します。 鉄鋼メーカーでの製鉄所の管理業務や本社での営業企画業務を経験した後、山田コンサルティンググループに入社しました。現在、入社して7年経ち、経営コンサルティング事業本部 事業再生コンサルティング事業部 副部長の立場で製造業チームを率いています。特に私は鉄鋼・非鉄を始めとした素材産業や自動車部品、工作機械のコンサルティングを強みとしています。事業再生分野では、財務的な再生に加えて収益性改善や組織改革等、成長のための実行支援が得意領域です。
──横地様が山田コンサルティンググループに転職された経緯について教えてください
横地氏コンサルティング業界を志望した理由は、会社のブランドに依存せず、個の能力での価値創出に挑戦したいという思いを持ったためです。大手の事業会社では、細分化された組織機能の中で、効率性や組織の求めた業務遂行が求められます。そういった大きな会社の中で安定を求める選択肢もありましたが、自由度の高いキャリアと個として挑戦する環境を求めました。
また、コンサルティング業界の中でも弊社に入社した決め手は、中堅・中小企業を中心に経営に近い視座で支援ができる思ったためです。大手企業での経験から、製造業や日本経済、サプライチェーンは中堅・中小企業で成り立っていると実感しました。また、中堅・中小企業の支援に身を置いた方が経営に近い領域でチャレンジができると思い、同領域に強みを持つ山田コンサルティングに入社しました。
──事業再生コンサルティング事業部の概要について教えてください
高橋氏事業再生コンサルティング事業部では、業務内容を医療に例えると、事業の健全化を図るための内科的アプローチと、自力では再生が難しい深刻な問題に対する外科的アプローチの両方を行っています。 まず、「内科治療」では、収益性やオペレーション改善といった事業面の支援を行っています。収益性の改善、コストの最適化、組織強化等ボトルネック解消に向けた改善の取り組みを行います。中堅・中小企業においては、赤字の要因が経営資源の制約やナレッジ・スキルの不足に起因し、経営指標の見える化等、経営の基盤が不十分であることも多いです。顧客企業の制約を踏まえつつ、推進のための仕組みづくりを並走しながらお手伝いします。 次に、「外科治療」では、自力での再生が難しい場合の支援として、具体的には危機対応や金融安定化への抜本的な改善を見据えた支援を行っています。そういったケースはM&Aの事業部と連携しスポンサー企業様を探し、資金投入を始めとする再生に向けた支援もお手伝いしています。
内科・外科では求められるスキルや知見が異なりますが、弊社はいずれの機能も保有しています。弊社では支援を通じて、顧客企業自身の自力での再生に寄与する付加価値提供を目指しています。例えば、横地のチームでは製造業のお客様を中心にそういったPL改善の支援に注力しています。
また、弊社は、事業再生の業界では老舗のポジションにあたります。公的機関の受託を受け、全国で再生支援の研修のコンテンツづくりやワークショップの講師を務めるといった業務も担当しています。
──財務面などの支援だけでなく、事業面での支援にも力を入れているのですね
高橋氏はい、事業の収益性向上やオペレーション効率化など事業全体を改善するための支援も増えています。私が弊社に入社した2004年頃は不良債権処理に関連する再生支援が主な案件でしたが、昨今は赤字の企業をどう再生するか、といったことがテーマとなる場合が多いです。財務面は金融機関の支援により外科的に窮境解消が見込める領域でもありますが、事業面は企業そのものが改善する必要があります。弊社もお客様への付加価値の最大化を追求する中で、PL改善に向けた支援に力を入れています。また、弊社で働くメンバーの観点でも、コンサルタントとして成長していくためにPL改善支援するスキルを伸ばしたいというニーズも強く、会社としても強化しています。
グループ内での部門連携により、ワンストップのコンサルティングサービスを提供
──クライアントを支援する際に、山田コンサルティンググループ内で連携することもあるのでしょうか
高橋氏はい、弊社では、グループ内の様々な部門間での連携が活発であり、ワンストップでのコンサルティングも強みとしています。4つ、特徴的な取り組みを紹介します。
1点目は、M&A事業部との連携です。事業再生の分野におけるスポンサー探索や不採算部門や非コア事業を切り離す等のカーブアウト案件では、上場企業のTOBやM&Aを扱う専門部隊と連携します。加えて事業買収などの知見も蓄積する部門でもあるため、前向きなM&Aに伴うデューデリジェンス等で財務面の支援を行います。
2点目は、税理士部門や法務部門との連携です。中小オーナー企業への支援が多いため、事業承継時の税務関連の知見が必要な支援については税理士部門と、事業の合併や分割などを伴う組織再編の際には司法書士を中心とした法務部門と連携を進め、ワンストップでコンサルティングを行っています。
3点目は、海外の現地法人との連携です。弊社は海外のネットワークや海外法人も保有しているため、顧客企業の海外拠点の事業撤退、進出・マーケット開拓など多岐にわたる支援も行っています。 直近では、コロナ影響や産業の構造変化を要因として自動車産業を支援する機会が多くなっていますが、その際には、海外拠点との連携が不可欠になっています。
横地氏高橋から申し上げた通り、M&A部門と連携する機会は多いです。 例えば、近年、独立資本の会社に留まらず、大手企業のグループ会社の再編に関わる案件が増加しています。大手企業が上場維持や資本収益性の観点で、グループ会社の事業をどう再生させるか、切り離しなどの再編を行うかなど方向性検討の支援を行うケースが増えています。加えて、類似の環境にある複数のグループ会社を抜本的に再設計する状況もあります。そういった場合は、M&A部門などの他部門を交え、資本戦略と事業戦略を絡めて検討します。
また、業界全体の収益性が低迷し、個社だけではなく業界全体で再編や再生が必要な事例も増加傾向です。業界内の有力企業がほぼ全て低収益に苦しむといったケースも発生しているため、上場企業やファンドといった資本力のあるプレイヤーとの協業を、弊社のM&A部門と資本戦略をともに検討し進めています。
経営者視点での課題解決とダイレクトな成果を感じれるのは、中堅企業向けコンサルティングならではの魅力
──コンサルタントとして山田コンサルティンググループで働く魅力について教えてください
高橋氏1点目は経営の視座が身につくことです。主に中堅企業の経営者をカウンターパートとして仕事をするため、会社の全体感を常に意識するようになります。特に再生案件は、会社という生き物がどう倒れ、いかに回復するかというダイナミズムを感じられることも醍醐味です。
2点目はダイレクトな成果を感じられる点です。事業再生の領域では、役務遂行を通じ、経営の結果としてのPLやBSの改善を定量指標として確認できます。結果、自分の価値提供がいかに顧客に影響を及ぼせているかについて、成果の実感刺激を得られ、それに伴う感謝も得られると考えています。再生を通じ、新たな投資実行や賞与支給などこれまで滞っていた要素が解消していく姿に伴走することで得られる充実感は大きいです。一方、会社存続が危機的状況で緊急度の高い支援も多いため、力になりたいというマインドが自身の成長にもつながると考えています。
横地氏1点目は徹底的にクライアント目線で働くことで成長できることです。弊社はクライアントを真ん中におき、クライアントの再生や価値の最大化に重点をおくことを大切にしています。故にお客様にとって最も有意義なソリューションや打ち手を考え抜きます。若手メンバーにおいても、自分が売りたいものを売るのではなく、お客様にとって必要な提案やそのために不足部分を誰と連携すべきか等を考え、それが日々仕事を遂行するため健全な成長にもつながってくると考えています。
2点目は、中堅企業へのプレゼンスの高さです。昨今、政府も日本経済や地域経済の核として中堅企業の成長に注目しています。中堅企業や準大手企業、また一大グループを築くオーナー企業のプロファイルやニーズを知り尽くしているプレイヤーは少なく、弊社の強みでもあります。これからのコンサルティング業界の新たな価値を作っていくフロンティアとも捉えています。
──山田コンサルティンググループのカルチャーについて教えてください
高橋氏お客様志向の強いメンバーが揃っています。実際に、弊社は前職の業務におけるプロダクトアウト的な発想に限界を感じて転職・入社したコンサルタントが多いです。営業重視の会社では目の前のお客様ではなく自社の商品を優先しなくてはならないケースも実態としてありますが、そういったジレンマを抱えることなく、弊社では、お客様思考で価値提供していきたいという思いを持って働くことができます。 時にお客様に歩み寄りすぎて収益性が見込めない案件が発生するため心配になる時もありますが(笑)、真っ直ぐな思いの取り組みが本人を強くし、お客様から感謝を得られる経験を積むことで一層成長できると考えているため見守るようにしています。表面的な収益性にとらわれず、お客様のために突き詰めて考え、価値提供の結果として報酬を得られる、という好循環が重要だと考えています。
横地氏仕事に対して真っ直ぐで一生懸命な方が多いです。企業再生の支援では、財務面のBSだけでなくPL改善、組織や企業文化の再生まで成し遂げることが求められます。その過程では、長期間にわたり辛抱強く顧客伴走を行い、お客様と共に成長したいというマインドがメンバーには染み付いていると思います。
ロジカルな正しさだけでなく、人の心を動かして企業の再生と成長に貢献する
──山田コンサルティンググループの今後の展望について教えてください
高橋氏価値、ブランド力を一層高め、真に必要な企業から声がかかるポジションを確立していきたいです。その過程として、「優秀なコンサルタントの拡充」が必要不可欠と考えています。近年弊社では一定の認知をいただける状況となってきているため、生産性かつ付加価値高く仕事に取り組める仲間を増やすことが最も重要だと考えています。我々の提供価値を磨き、仲間に迎えるメンバーがやりたいことを実現できる環境や文化を維持し、規模拡大を目指していきます。 また、特に再生案件などハードな仕事も多いため、「ワークシェアできる体制」を構築していくことにもチャレンジしています。メンバーを大切にしつつ共に成長していきたいと考えています。
──転職候補者様に向けて、メッセージをお願いします
横地氏弊社は経営から現場まで中堅中小企業の再生と成長にコミットし伴走します。プロフェッショナルとして企業経営者やミドルリーダーと本気の対話を重ね、困難な問いや苦しみの先にある大きな喜びをクライアントと分かち合うことは何よりのやりがいです。日本の中堅中小の多くはオーナー企業です。オーナー経営者や創業者は理屈だけでは動きません。中に入って自分自身で見て聴いて触れていくことで人間的成長もできると考えています。そんな手触り感のあるコンサルティングが弊社の醍醐味です。
高橋氏我々の価値提供はAIには取って代われないものと考えています。ロジカルに正しさを積み上げることはAIが優れているかもしれませんが、企業は法人格を持った生き物です。特にオーナー企業は、様々な判断軸があり、ロジカルな正しさだけでは顧客課題を解決できないところに仕事の面白さがあります。人の心を動かし、利害関係者それぞれの意見・視点を踏まえ、企業の再生・成長を実現していける点も弊社で働く魅力だと考えています。そういった点に興味を感じる方はぜひ弊社に来ていただきたいです。
──ありがとうございました