コンサルを経て見えた「AI時代のキャリア戦略」 ——成長を望むなら、なぜ今“事業会社”という選択肢なのか
2026年10月16日更新

株式会社エス・エム・エス H.Oさん インタビュー
NTTコミュニケーションズ、エス・エム・エス、コンサルティングファームのリブ・コンサルティング、そしてビジネスチャット「Chatwork」やBPaaS事業を手がけるkubell(クベル)。4社を経験し、2度の転職の末に、H.Oさんは再びエス・エム・エスへと戻ってきた。 VC、コンサルタント、事業責任者。キャリアの選択肢を自分なりに整理し、実際にコンサル・事業会社の両方を経験してきたからこそ語れることがある。成長を求めるなら、どんな環境を選ぶといいのか。Oさんが実体験から感じてきたことを聞いた。
インタビュイー経歴
話し手

H.O氏
株式会社エス・エム・エス
人事企画グループ
新卒でNTTコミュニケーションズに入社し、グローバルネットワークサービスの保守・運用に従事。タイの現地法人への駐在を経て、2社目としてエス・エム・エスへ入社。金融事業のセールス・マーケティング統括を経験後、コーポレート部門で新卒採用の責任者、経営管理を歴任し、約6年間在籍。その後、実行に強みを持つ経営コンサルティングファーム「リブ・コンサルティング」を経て、「kubell」でBPaaS事業の立ち上げフェーズにおける採用・組織開発の責任者を担当。2026年、エス・エム・エスに再ジョインし、現在は人事企画のメンバーとして全社の人材マネジメント戦略の企画・実行を担う。
目次
──まず、これまでのキャリアの概要を教えてください。
H.O氏新卒でNTTコミュニケーションズに入社し、グローバルネットワークサービスの保守・運用からキャリアをスタートしました。そこから2社目として、エス・エム・エスに入社しています。エス・エム・エスでは、金融事業のセールス・マーケティング統括、コーポレート部門で新卒採用の責任者、経営管理と、約6年間で大きく3つの役割を経験しました。3社目は、リブ・コンサルティングにて、住宅・不動産領域に特化した経営コンサルティングを1年ほど担当しました。4社目は、ビジネスチャット「Chatwork」やBPaaS事業を展開するkubellに、BPaaS事業の新規立ち上げ直後のタイミングで入社し、デリバリースタッフの採用や組織開発の責任者を担っていました。そして2026年、再びエス・エム・エスに戻ってきて、今は人事企画のメンバーとして、全社の人材マネジメント戦略の企画・実行を担っています。
──NTT時代はどんな経験をされたんですか?
H.O氏私が新卒入社する半年くらい前に、インドに運用拠点を置く米国企業をグローバルネットワークサービスの保守機能として買収していた経緯があり、そのPMIプロセスにメンバーとして関与していました。担当していたプロジェクトのスコープは買収先のオペレーションと日本のオペレーションの統合です。ネットワークインフラというなかなか触れることのできない領域、そして大規模かつグローバルな運用を経験できたことはとても学びになりました。一方で大企業では縦割りの組織に属することが多いため、バリューチェーンの全体感や、全社と自組織間の戦略的紐づきなど、仕事の全容を解像度高く理解することについてはあまりできていなかったと思います。それが変わるきっかけになったのが、タイにある現地法人への駐在経験です。タイの現地法人は売上規模でいえばベンチャー企業くらいのサイズ感。企業全体の組織が見渡せる規模で、組織を横断するプロジェクトに多数関わらせていただいたことで、仕事の面白みや経営というものの輪郭が見えてくる感覚がありました。
なぜ2社目にエス・エム・エスを選んだのか
──転職のきっかけを教えてください。
H.O氏きっかけは、日本に戻る際に直面した人事制度上の制約でした。帰国後は元々の保守の組織に最低でも5年間は留まらなければならないというルールがあることが後から発覚したのです。タイでの経験を通じ、将来のキャリアイメージにおいて経営や戦略といったテーマを意識するようになっていた私にとって、保守の現場で追加の5年間を過ごすことは、そうしたキャリアから遠ざかるリスクになると考え転職を決めました。
──転職にあたり、どんな選択肢を検討したんですか?
H.O氏専門領域を決めきれていない中で、当時は3つの方向性を考えていました。1つはVCなどの投資サイド、2つ目は事業会社の中でM&Aなどを主導する財務担当、そして3つ目が事業会社の中で事業責任者を目指す道です。1つ目と2つ目は元々投資が好きだったこともあり候補として考えていたのですが、最終的には当時色々な方とお話させていただいた中で、お金は余っているが、むしろ実際に事業を伸ばせる人材が少ない、という話を聞いて、自分の中で引っかかるものがあったんです。最終的には、価値を生み出す主体としての経験や専門性がないまま投資サイドのプロになっていくことに対し、やはり当時の自分はなんとなく違和感があり、事業責任者に近いキャリアを目指してみることにしました。
──選考過程ではコンサルからも内定を得ていたそうですね。それでも事業会社、しかもエス・エム・エスを選んだ決め手は?
H.O氏当時未経験だった私が、すぐに事業を見るポジションに就くのは難しいと想定していたためコンサルも受けていました。しかしありがたいことに事業開発のポジションでオファーをいただいたので、遠回りせず事業会社に飛び込みました。 事業会社の中でも、他社と比較しエス・エム・エスを選んだ理由は、戦略と人です。エス・エム・エスの全社戦略や思想は、社会貢献性と資本主義が高度にハイブリッドされた美しいものに感じました。単純にすごいな、と。特にユニークだと感じたのは、初期の段階から、ワンプロダクトで伸ばしていくのではなく、マーケットや前提となる社会背景を高い解像度で理解した上で、複数事業でシナジーを効かせることを前提にしながらグロースさせていくモデルです。成長性と複雑性が高いマーケットを選定し、小さなビジネスから参入して当該領域について学習しながら周辺に拡張していく。当時すでに40近い事業を有機的につなげていて、バーティカルSaaSという概念すらまだない時代に、人材領域から介護領域のSaaSへと展開していく様子は、とても魅力的に映りました。 また、同時に人の雰囲気にも惹かれていました。選考過程で出会った方々が、とても優秀であることはもちろん、共通して人格がすごく柔らかい。自信がありながらも、自分たちの正しさを押し付けてこない、他者を尊重する気質を感じていました。
6年間の在籍を経て、なぜコンサルへ
──エス・エム・エスでは約6年間、金融事業のグロース、新卒採用の責任者、全社経営管理と役割を広げてこられました。そこからなぜコンサルへ移ったんですか?
H.O氏理由は大きく2つあります。1つ目は自分自身の能力開発です。エス・エム・エスが大事にしている、複雑なものを複雑なまま捉えること、そしてセンスメイキング(※1)を起点として統合的に思考し発想を広げ戦略に昇華していく、という問題解決のアプローチは、当時の自分も少しずつできてきている実感がありました。ただ、そこからさらに大きな役割を務めていくには、逆にコーゼーション的なアプローチ(※2)で問題解決していくプロセスも、遥かに高いレベルで身につけていかないと苦しいと感じていたんです。当時、経営管理のポジションにいたこともあり、特にそうした力が必要でした。
(※1)行動を起点とした十分量の一次情報から事象を感知・察知し、戦略、戦略の前提、その他のコンテキスト等を踏まえ、筋の良い概念化を行うこと
(※2)ゴールから逆算して、定石や適切なフレームワーク等を活用しながら、計画的に実行していくような考え方
2つ目は、自身のキャリアの在り方そのものの模索です。エス・エム・エスでは、小規模事業のグロースから始まって、新卒採用、経営管理、を一通り経験し、次のキャリアについて考えるタイミングでもありました。事業への関わり方を、改めて投資サイド・事業責任者・コンサルタントという3つのオプションで考えてみたときに、コンサルタントは1度に関与できる事業(案件)の数という「広さ」と、投資家よりも現場に踏み込める「深さ」の、ちょうどいいとこ取りができるのではと考え、キャリアの中で一度は経験してみたいと思いました(後から率直に振り返れば、一つの事業にコミットする心構えができていなかったという側面もあったと思います)。そうした背景の中で、特にリブ・コンサルティングは、コンサルの中でも実行支援に強みがある会社でもあり、その状況に合っていると感じていました。
コンサルで得たもの、そして事業会社でなければできないこと
コンサルタントとしての経験は、Oさんに何をもたらしたのか。そして、事業会社と比べたときに見えてきた限界とは何だったのか。
──コンサルで得られた経験を教えてください。
H.O氏コンサルではソリューションかインダストリーのどちらかに軸足を置くことが多いのですが、ソリューションがロックされないように、私はインダストリー軸(住宅・不動産の領域)を選びました。結果として、想定していた通り一定幅広いソリューション(とその前提となる経営課題)について、ある程度の型で理解し、解決の支援をしていくプロセスを経験できたと思います。
実務経験を通じ、手触り感のない領域でも、問題解決自体のプロセスを知っていることで、分からないなりに前に進められる。そうしたコーゼーション的な思考体系を得られたことは、本当に良かったと思っています。
また、リブ・コンサルティングは育成やマネジメントの体系化に非常に強みのある会社だったので、そういったプロセスも大変勉強になりました。そして最後に、次の会社に移るきっかけにもなったのですが、中小企業の経営の実態(特に人手不足に起因する経営リスク)と、コンサルティングだけでは解決しきれない領域(コンサルを使うと単価が合わないため支援しきれない領域全般)があり、その課題の大きさを中から体感できたことも私にとって大きな経験でした。
──一方で、事業会社と比べて「難しい」「やりづらい」と感じた点はありますか?
H.O氏3つあります。1つ目は、自分の意思をどれだけ込められるか、という点です。コンサルの仕事は、基本的にはクライアントの前提(思想や戦略、あらゆるものに対する解釈など)に依存します。プロジェクトとして与件をもらい、そこにアプローチしていくわけですが、クライアントの前提自体を修正できる範囲には構造的に限界があります(少なくとも途方もなく時間を要します)。そのため、良い悪いの話ではないのですが、“クライアント満足”を追求することが目的である以上、成果を“最大化”しようとする上では、制約の多い仕事だとは感じました。そういう意味で、非常に高いレベルの「利他性」が求められる仕事だと思います。
2つ目は、前段の話とも一部関連しますが、成果創出の方法論上の制約です。平たく言ってしまえば「好き勝手できない」ということなのですが(笑)、コンサルティングというビジネスモデルの特性、つまり顧客課題を起点としたプロジェクトワークであることや、活用できるコンテキスト(特にその会社の歴史や思想、人間関係、文化、その他のありとあらゆる意思決定背景など)の量に制約があることなどを踏まえると、多くのケースではコーゼーション型で進めていくことが基本になります。不確実性の高い課題に対し、この結果が得られたからそもそもこうした方がいいんじゃないか、というように、「実行の結果得られたインサイトを起点に戦略をたびたび更新・再構築していくこと」を前提として、戦略を進めていくアプローチを取ることは難しい。思考技術の話に置き換えれば、新しいアイデアやイノベーションを生み出す際にも用いられる「アブダクション(仮説的推論)」が使いづらい、とも言えるかなと思います。
3つ目は、プロジェクトの終了によってクライアントが変更になるとともに、コンテキストやクレジット(≒信頼)がリセットされてしまうことです。事業会社の場合、退職しない限りはそれらが積み上がっていくので、在籍期間の長さに応じて仮説で踏み込める範囲が拡大したり、クレジットや関係性という資産をベースに新しい役割にチャレンジできたり、また、経験学習の際に統合できる情報量が多いことで、物事を進める上でのセンスが磨かれたりするメリットがあると感じています。
再入社をして感じるエス・エム・エス企画職の魅力
──コンサル、そしてkubellでの組織開発を経験したうえで、エス・エム・エスに再ジョインされましたが、その理由を教えてください。
H.O氏まず前段として、私は長い間、職種観点でのアイデンティティを持ち切れずにいたのですが、kubellでの組織開発の経験を通じ、「経営と組織の接続」という役割に関して専門性を深めていきたいと考え始めていました。人や組織に関する領域は、IQに偏った眼差しだけで見つめても筋の良い課題抽出ができないことが多く、明確にEQに根差した視点が必要です。 一方で、経営判断は基本的にIQ的思考で動きます。だからこそ、EQで捉えた感覚を資本主義の論理(IQ)に変換するプロセスが必要であり、その双方を繋ぐ役割において、過去に様々な職種を経験してきた自分のキャリアが統合されて生きる感覚があったのです。 「この領域であれば矜持を持って仕事ができるかもしれない」という手応えを得たことで、キャリアに対する意識も変わりました。これまでは成長を追い求めてきましたが、今度はより「組織や社会へ貢献すること」に軸足をシフトしたいという気持ちが強くなっていきました。
その頃、エス・エム・エスが「第三創業」と位置づける代表交代のタイミングにあることを知り、気になっていました。連続的な事業開発でマーケットを切り拓いてきた創業期。勝ち筋を見出した領域を中心にグロースしてきた第二期。そしてそれらの礎の上で、さらなる非連続な成長を目指して新たな挑戦をしていく「第三創業」のフェーズ。率直に面白そうだなと思っていました。そんな折、kubellでの役割がひと段落したタイミングが重なり、自身の社会人人生のベースを作ってくれた会社にもう一度貢献したいという気持ちが徐々に強まり、再入社を決めました。
また、組織開発とは「経営理念やミッションの実現に資する組織コンセプトを創り、実現していくプロセス全般」だと私は捉えています。エス・エム・エスでは、経営理念として「永続」「成長」「貢献」を追求しているため、外部環境や社会の要請を踏まえ自社のあり様を柔軟に変容させていくことが求められます。こうして外部との接点の中で自己のあり方を模索したり更新したりする考え方は、私個人の価値観とも深く重なっていました。仕事で向き合うべきテーマと個人の探究テーマが重なり、自然体で挑戦ができると思えたことも、大きな決め手です。
──再入社して感じる、エス・エム・エスの企画職ならではの面白さはどこにありますか?
H.O氏特筆すべきは「過去の専門性に依存しない業務アサイン」と「役割の大きさ」の2つかなと思います。エス・エム・エスが身を置いている変化の大きいマーケットに適応するには、過去の専門性に過度に依存せず、未知の領域でも再現性高く成果を創出できる力が欠かせません。そうした力を養うために、未経験の領域に対しても積極的にチャレンジさせる機会提供を行うことがしばしばあります。そしてその能力が高まっていくと、必然的に任される役割も大きくなっていくわけです。 私自身のエス・エム・エスにおけるキャリアもまさにそうで、初期配属は1→10フェーズの金融事業におけるセールスでした。NTT時代はセールスもマネジメントも経験がなかったのですが、エス・エム・エスに入社してから数か月程度で4名のマネジメントを担うことになり、また程なくして未経験だったマーケティングも兼務することになりました。正直、初めの数か月は未知のことだらけで、思うような貢献ができず本当に苦しかったことを鮮明に覚えています。辛抱強く待ってくれた当時の上長や周りのメンバーに対する感謝は生涯忘れられません。
そして配属から1年ほどで慣れてきた頃、全社で新卒採用を本格的に立ち上げることになり、その責任者ポジションにアサインされました。「エス・エム・エスあるある」の一つなのですが、未経験の仕事を任される際、「どの仕事もだいたい一緒だから大丈夫だよ」と言われることがよくあります。若干極論な気はしていますが(笑)、新卒採用でいえば、中身はマーケティングやセールスの要素が色濃いので、成果を創出するために必要な能力を要素分解したときに、その構造が近いという意味合いです。 実際にやってみると確かに、初期配属の経験で積み上がっている能力があり、比較的スムーズに対応ができたと思います。その過程で、戦略の描き方や実行との繋ぎ込みの感覚も学びました。そして新卒採用にも慣れてきた頃に、(例によって未経験ですが)管理会計を担う経営管理のポジションに異動になりました。この時は「どの仕事もだいたい一緒だよ」の法則が通じず、初めは非常に苦労しましたが、管理会計の基盤システムの運用や構築から始まり、国内外を含めて当時40を超える数の事業に対する、予算策定・予実管理・月次戦略会議の運営などの役割を3年ほど担いました。
そして今、私がエス・エム・エスに再入社した際の役割は、未経験の「人事企画」です。中身として人事制度改定のようなものをイメージしていたのですが、蓋を開けると実際に求められているのは人事戦略の策定そのものでした。10年後のあるべき姿を描くようなテーマの企画を、メンバークラスが主として担っています。一般的な会社であれば部長クラスの方が担ってもおかしくない役割だと思いますが、それが普通に降ってきます。もちろん最後はマネジメントがしっかり入りますが、それくらいのレベルで裁量を持たせてもらえるので、とてもやりがいがあり面白いです。
このように、大きな役割を未経験でも任せる「機会提供」の文化が、エス・エム・エスで企画職を務める際の面白さの一つです。ちなみに私の場合は職種を変え続けてきましたが、同じ職種の仕事を継続されている方の中でも、比較的短い時間軸でマネジメントのレイヤーや規模が変わったり、担当する事業が変わったり、或いは新たな戦略オプションに挑戦してみたりなど、ありとあらゆる変化に対しチャレンジできる環境があります。能力の成長はもちろんですが、その過程で人間的にも成長できると思いますので、辛いこともありますがとても面白い環境です。
──再入社して感じた、エス・エム・エスの特徴は何ですか?
H.O氏仕事のやりがいについてはこれまでお話させていただいた通りですが、企業文化として存在する「誠実さへの拘り」は特徴的であると思います。私はこれまで新卒採用や経営企画など、経営に近いポジションにいたので、1つ1つの経営判断や、人に対する扱い、マネジメントの仕方を見てきましたが、誠実さから逸脱している判断や言動を目にしたことがありません。これは本当に誠実なのか、ということが、経営判断の場でも議論されます。行動指針や価値観の一つとして掲げる会社は世の中にも数多存在すると思いますが、経営陣からメンバーまで、ここまで徹底して意識している組織には出会ったことがありません。 私が初めて面接を受けていた際に感じていた「人を尊重する気質」は、こうしたところから生み出されていたのだと思います。こうした文化が実現されている背景としては、クレド(人材理念から落とし込まれた行動指針)が浸透する仕組みや、クレドに即した採用活動が一定実現されているといった仕組み的な側面もあると思いますが、そもそもの創業者の思想や価値観が、次世代の経営者に継承され、それが実行されてきた結果によるものが大きいと思っています。
成長したいなら、事業会社という選択肢
コンサル、事業会社の両方を経験してきたOさんに、若手・中堅のビジネスパーソンへ伝えたいことを聞いた。
──若手のキャリアを考える上で、コンサルと事業会社はどちらがおすすめだと思いますか?
H.O氏あくまで私の経験からの所感ですが、「コンサルタントになりたい」という明確な意思があるわけではなく、ビジネスパーソンとして成長することがその時点における主な目的であれば、エス・エム・エスのような事業会社も、優先的に検討いただくのがよいのではないかと思います。理由としては、コンサルの実務を通じて得られる問題解決の型や専門性は、徐々にAIによって民主化されてきているためです。
これまでは、コンサルで体系的に学ぶフレームワークや定石自体にも大きな価値がありました。しかしこれからは、というよりも今すでに、AIが出してきたアウトプットを企業固有のコンテキスト(戦略的な文脈や前提の捉え方)に照らしてどのように解釈・判断できるのか、また、前例のないケースにおいて、コンテキストや積み上げた感覚を統合し、どのような問いを立てられるのか。ということが能力として問われる時代になってきていると思います。 つまり成果創出におけるプロセスの中で、「一般的な専門性や論理フレームワークを適切に活用できること」の価値が以前よりも相対的に下がり、より一層「実行」を前提として、「AIを活用しながら一般的な専門性と、企業固有のコンテキストや現場インサイトを統合させ、その統合知の質を高め続けながら、戦略を創り実行していくプロセス」に価値が移転していると思います。
より単純に言えば「AIに筋の良い正解を出させる力」が重要ということです。そしてこのプロセスを経験するためには事業会社の方がやりやすいのかなと思っています。なので一昔前と同じ感覚で、コンサルの実務を「修行の場」や、自分のアイデンティティが見つかる前の「モラトリアム期間」として安易に位置づけていると、少し危ういかもしれないですね。
──とはいえ、コンサルという仕事そのものに大きなやりがいを感じている方もいると思います。
H.O氏もちろんです。第三者機能として、専門性や判断軸を提供したり、経営者変革、協業支援、戦略策定、実行支援、等を行っていくことはコンサルティングファームだからこそ提供できる重要な価値だと思いますし、全く性質の異なる複数クライアントのプロジェクトを同時並行で経験できることもコンサルならではの面白さだと思います(その他にも、私が感知できていない沢山のやりがいもあると思います)。 なので、プロのコンサルタントを目指したい!と素直に考えている方は、迷わずチャレンジすべきだと思います。
──事業会社の中でも、特にエス・エム・エスが向いているのはどんな方だと思いますか?また、読者へのメッセージもお願いします。
H.O氏物事を突き詰めて考えることが好きな人は、とても向いていると思います。また、カルチャー面では前述のように「誠実さ」を大切にする文化があるので、ロジックや数字だけでなく、人や組織、ひいては社会に対する誠実さを大切にしたい方にとっては、とても居心地が良い環境だと思います。また、もう一つは成長したい方です。キャリア観点で能力が成長するためには、少なくとも4つの条件が重要だと思っています。 成長しているマーケットに身を置くこと、良い戦略があること、良い上長に巡り合うこと、そして熱意があり自己変容できる自分であること。 この4つが揃うと、人は飛躍的に成長しやすいと考えていまして、エス・エム・エスはこうした環境に溢れている、稀有な会社のひとつだと思います。
社会に貢献しながら、同時に圧倒的に成長したいと思う方は、ぜひエス・エム・エスにエントリーしていただけると嬉しいです!ご応募お待ちしております!

