ローランドベルガーの年収はいくら?他のコンサルファームとの比較とあわせて、転職するためのポイントを解説
2025年06月19日更新
¥ローランドベルガーは、製造業を中心とした分野で高い専門性を発揮しているドイツ発の独立系戦略ファームです。
MBBに次ぐ戦略ファームの一角として知られ、年収水準や裁量の大きさ、成果主義に基づく評価制度など、独自の特徴を持っています。
本記事では、ローランドベルガーの平均年収や職位別の報酬レンジ、他ファームとの比較、選考難易度、働き方のリアルまでを幅広く解説します。
目次
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ローランドベルガーの概要・特徴
ローランドベルガーは、ドイツ発祥の戦略系コンサルティングファームであり、製造業分野における高い専門性や、独立系としての経営スタイルが特徴です。
最初に、ローランドベルガーの概要や特徴を解説します。
概要
ローランドベルガーは、1967年にドイツ・ミュンヘンで創業された欧州最大級の戦略系コンサルティングファームです。
創業以来グローバルに展開を続けており、現在では世界50ヵ所以上にオフィスを構えています。
日本法人は1991年に設立され、東京オフィスを拠点に、日本企業へのコンサルティングサービスを提供しています。
ローランドベルガーの特徴は、「パートナーが株主である」という独立経営のスタイルです。
これは他の外資系コンサルティングファームに比べて経営判断の自由度が高く、短期的な利益ではなく中長期的なクライアントの成功にフォーカスしやすい体制といえます。
設立年 | グローバル:1967年、日本オフィス:1991年 |
従業員数 | グローバル:約3,000名、日本オフィス:約100名 |
資本金 | 非公開 |
売上高 | 非公開 |
株式公開 | 非公開 |
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ローランドベルガーは外資系でありながら独立性の高い運営方針を維持しており、経営の柔軟さが企業文化にも強く反映されています。
特徴
ローランドベルガーの特徴は、他のコンサルティングファームと比較して、製造業や自動車業界への強さが際立つ点です。
これは母体がドイツにあり、ドイツが世界的にも製造業大国であることと関係があるといえるでしょう。
戦略立案だけでなく、サプライチェーンやオペレーション改善など、実務面への深い理解と支援が期待できます。
またローランドベルガーは戦略系コンサルの中でもトップに君臨する「MBB」に次ぐポジションに位置づけられており、アーサー・D・リトル、ATカーニーなどと並ぶ「戦略ファームのTOP層」として、国内外で高い評価を得ています。
コアバリュー
ローランドベルガーでは、社員一人ひとりの行動の指針となる「コアバリュー」を明確に掲げています。
コアバリューとは、社内文化を形成すると同時に、クライアントとの関係性や成果創出にも直結する重要な考え方です。
ローランドベルガーの中核的な価値観は、以下の3つです。
- 起業家精神
- 卓越性
- 共感力
起業家精神とは現状に満足せず、常に新しい価値を生み出そうと挑戦し続ける姿勢です。
個々の社員が自律的に動き、リスクを恐れずイノベーションを追求します。
クライアントに対してもただの提案ではなく、本質的な変革を支援するパートナーとして伴走します。
卓越性は「目に見える成果」を重視し、クライアントが納得できる成果物を追求することです。
業界トップレベルの知見やベストプラクティスを取り入れ、常に最良のアウトプットを目指すカルチャーが根づいています。
共感力は多様性を尊重し、チーム内外を問わず信頼関係を築くことを重視することです。
単にロジックを組み立てるのではなく、クライアントの立場や状況を深く理解し、情熱をもって寄り添うことを大切にしています。
3つのコアバリューは日々の働き方や人材育成にも反映されており、「数字だけではない人間性のあるコンサルティング」+を重視するローランドベルガーの姿勢*が表れています。
ローランドベルガーの年収について
コンサルティング業界の中でも高水準な年収が期待できるローランドベルガーの年収が気になる方は多いでしょう。
ここからは、ローランドベルガーの平均年収や職位別のレンジ、そして年収が高くなる背景について詳しく解説します。
平均年収
年収に関する公式な情報は公表されていないものの、openworkの社員口コミによると、平均年収はおよそ1,300万円前後です。
コンサル業界を専門に扱うメディア「REMEDY」では1,710万円と記載されています。
MyVisionの調査結果比較対象として、国税庁が発表した令和5年分の「民間給与実態統計調査」によると、国内の給与所得者の平均年収は約460万円です。
比較するとローランドベルガーの年収は平均年収の約3~4倍で、コンサル業界における待遇の良さが際立ちます。
参考:openwork「ローランド・ベルガーの年収・給与制度」 参考:REMEDY「【2024年8月更新】ローランド・ベルガーの年収はなぜ高い?その理由や転職難易度、平均年収ランキングと役職別年収を動画を交えて徹底解説 【中途 / 新卒】」 参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」
職位ごとの年収レンジ
ローランドベルガーの年収は、職位によって段階が明確に分かれており、昇格ごとに数百万円単位でアップします。
年次や職位に応じた年収レンジは以下のとおりです。
アナリスト | 600万〜800万円 |
コンサルタント | 800万〜1,000万円 |
シニアコンサルタント | 1,000万〜1,800万円 |
マネージャー | 1,800万〜2,500万円 |
プリンシパル | 3,000万円〜 |
パートナー | 5,000万円〜 |
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アナリストからスタートしても着実に昇格すれば、30代で年収2,000万円以上を狙えるポジションに到達することも可能です。
マネージャー以上になるとプロジェクトの全体設計やチーム運営を任され、成果に応じた高額報酬が支給されるため、実力次第で年収は飛躍的に伸びる仕組みになっています。
ローランドベルガーの年収が高い理由
ローランドベルガーの年収が高い理由は、「高利益率のビジネスモデル」と「徹底した成果主義」によるためです。
そもそもコンサルティング業界は、設備投資などの固定費が少ない一方で、クライアント企業からの報酬は高単価となるため、本質的に高利益体質のビジネスモデルといえます。
なかでもローランドベルガーは成果主義を徹底した評価制度を採用しており、「成果を出せばその分だけ年収がハイペースに上がっていく」仕組みです。
ランクが上がるごとに年収が200万円ずつ昇給するとされているため、若手でも早期に高年収を実現できる可能性があります。
また賞与は最大で年俸の25%が支給されるため、個人の実績によっては、年収1,000万円を超えることもあるでしょう。
ローランドベルガーの年収をコンサル業界の他ファームと比較
ローランドベルガーの年収は、戦略系ファームの中でも上位に位置し、コンサル業界全体で見ても高水準です。
MBBよりはやや低いものの、BIG4やアクセンチュアなどの総合系コンサルよりは高いポジションにあります。
さらにブティック系ファームやシンクタンクと比べると1.5〜2倍程度の年収差があるため、コンサルティング業界では、年収はトップ層に分類されます。
ファーム名 | 平均年収の目安 |
---|---|
マッキンゼー | 約1,800~2,000万円 |
BCG | 約1,800万円 |
ベイン | 約1,700~1,800万円 |
ローランドベルガ | 約1,300~1,700万円 |
ATカーニー | 約1,400~1,600万円 |
アクセンチュア | 約1,100~1,300万円 |
BIG4 | 約900~1,200万円 |
ブティック系ファーム | 約700~900万円 |
シンクタンク | 約600~800万円 |
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ローランドベルガーは「MBBに次ぐ実力派戦略ファーム」として、年収面でもその地位を裏付ける水準であるといえます。
ローランドベルガーの年収を決める評価制度や育成制度
ローランドベルガーでは、半期ごとの360度評価と明確な職位制度を軸に、成果と成長に応じた納得感のある評価・報酬制度が整っています。
具体的には「半期ごとの評価制度」+「職位による明確なステップアップ」を採用しており、努力が正当に反映されやすい仕組みが特徴です。
評価は、年2回のタイミングで実施されます。
プロジェクト終了時に、プロジェクトマネージャーなどの上司だけでなく、関わった複数のチームメンバーからの360度評価が行われ、報酬・昇進が決まります。
また以下のように職位も明確に定められており、役割と期待されるアウトプットのレベルが段階的に整理されている点も、特徴といえるでしょう。
ジュニアコンサルタント | 調査・分析、資料作成など基礎業務 |
コンサルタント | 一部領域での仮設構築・実行支援 |
シニアコンサルタント | 論理整理・提案構成・小規模チームのリード |
プロジェクトマネージャー | 全体設計とクライアントハンドリング |
プリンシパル | 大型案件の推進・業界知見のリード |
パートナー | 組織運営・営業案件創出・チーム育成 |
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シニアコンサルタント以上になると年収の伸び幅も大きくなり、プロジェクトの責任範囲が広がることで、評価される要素も増えていきます。
また評価結果をもとにしたキャリア開発面談や育成支援も用意されており、自らの成長ビジョンに沿った目標設定が可能です。
ローランドベルガーへの転職を考えるときに知っておきたいポイント
ローランドベルガーは高い年収や成果主義の文化に惹かれ、転職を検討されることが多いファームですが、転職する際には「裁量と責任の重さ」や「働き方」、「選考難易度」なども含め、総合的に判断することが重要です。
ここからは、実際に働くうえで押さえておきたい3つの視点をご紹介します。
高い裁量には大きな責任が伴う
ローランドベルガーへの転職を考える際に知っておきたいポイントは、個人の裁量が大きく、自らの判断でクライアントへの提案や実行支援を行う機会が豊富にある点です。
ローランドベルガー業務スタイルは、一つのプロジェクトに対して1人が広範囲を担う「一気通貫型」が基本です。
一気通貫により、スピード感を持った提案や深いコミットメントができます。
しかしその分プロジェクトの成否や成果に対する責任も、非常に大きいといえます。
たとえば以下のすべてが、自身の判断と実行力にかかっているともいえる状況です。
- 戦略提案の説得力
- クライアントとの信頼構築
- チーム内の連携
裁量と成長を重視する人には魅力的な環境ですが、「自由=責任」でもあることは、転職前に認識しておくべき重要なポイントといえます。
残業代は支給されない
ローランドベルガーは年俸制のため残業代が支給されない点も、転職前に知っておきたいポイントです。
年俸制+賞与の給与体系によって高い年収は得られるものの、その裏には成果主義と長時間労働の可能性が存在します。
特にプロジェクトの繁忙期には深夜までの作業が続くこともあり、いわゆる「ハードワーク」の一面も否めません。
ただし案件と案件の合間には、数日から1週間単位のまとまった休暇が取得しやすいなど、メリハリのある働き方が可能な点も特徴です。
「高年収=高負荷」であるという側面も理解したうえで、自分の働き方のスタイルに合うかどうかを冷静に判断する必要があります。
選考のハードルは高い
ローランドベルガーは業界内でも転職難易度が高く、入社には十分な準備と実績が求められる点も知っておきたいポイントです。
マッキンゼーやBCGに次ぐ戦略ファームの上位に位置し、その選考水準も非常に厳しいことで知られるローランドベルガーは、中途採用では論理的思考力や成果実績・ビジネスへの深い理解など、複合的なスキルが評価されます。
特に未経験者にとってはハードルが高く、「今の職場でしっかりと成果を出してからチャレンジする」または「ブティック系ファームで経験を積んでからステップアップする」といった段階的なキャリア設計が現実的です。
憧れや年収の高さだけで飛び込むのではなく、地に足のついたキャリア戦略が求められるファームであることを忘れないようにすることが大切です。
ローランドベルガーに転職するには?
前述したとおり、ローランドベルガーへの転職は、業界内でも難易度が高い部類に入ります。
しかし的確なアピールと選考対策を行えば、十分にチャンスはあるといえるでしょう。
ここからは、転職を成功させるために押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
業界・職種の専門性をアピールする
ローランドベルガーへの転職を目指すなら、自身の業界経験や専門知識をコンサルティングにどう活かすかを明確に示すことが重要です。
ローランドベルガーは製造業や自動車業界に強みをもっており、業界特有のサプライチェーンやコスト構造、技術動向に対する深い理解が強く評価されます。
そのためこれらの業界で実務経験がある場合には、どのような知見を持ち、どうクライアント支援に応用できるかといった視点でアピールすると、即戦力としての評価を得やすくなります。
専門性を軸にした職務経歴書・面接準備を進めることが、転職成功への第一歩といえるでしょう。
ケース面接対策を入念に行う
ローランドベルガーの選考は、ロジカルな思考力を問う「ケース面接」が重視されます。未対策では突破が困難なため、事前の準備が必須です。
コンサル転職の登竜門ともいえるケース面接では、以下のビジネス課題に対して、自らの仮説と解決策を論理的に提示する力が求められます。
- 市場規模をどう見積もるか
- なぜ売上が伸び悩んでいるのか
ローランドベルガーは外資系戦略ファームの中でもトップ層に位置するため、出題内容も高度で、回答の質や構成力にシビアな評価が下されます。
そのためケース対策本を読むだけでなく、模擬面接を通じて実践的なトレーニングを積むことが不可欠です。
特に元コンサルや現役面接官経験者による指導を受ければ、現場感覚に即したフィードバックを得られ、合格可能性を高められます。
転職エージェントを活用する
ローランドベルガーのような戦略ファームを目指す場合、専門性の高い転職エージェントを活用することが、選考突破の近道です。
書類作成、面接対策、ケース演習など、求められる準備レベルが高い分、個人での対策には限界があります。
特に未経験から挑戦する場合は、企業ごとの評価基準や出題傾向を把握したプロのサポートが大きな武器になります。
実際にコンサル業界に特化したエージェントでは、過去の面接事例の共有や志望動機のブラッシュアップ、ケース面接の模擬練習といった実践的なサポートが受けられます。
成功確率を高めるためにも、自己流ではなくプロの力を借りて万全の準備を整えることが大切です。
MyVsion経由でローランドベルガーに転職成功した事例
ローランドベルガーのような戦略系ファームへの転職は難易度が高いですが、MyVisionを活用すれば、志望ファームへの転職も無理ではありません。
ここからは事例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
事例①
紹介する事例は、システムコンサルタントから戦略コンサルタントに転職した事例です。
この方は東京大学を卒業後、IT系ファームでシステムコンサルタントとして4年間勤務していました。
主に保守運用業務が中心で、新規システム導入や革新的なプロジェクトに関わる機会が少なく、戦略的思考力や問題解決力を磨くことが難しいと感じていたそうです。
転職のきっかけは大学時代の同級生が外資戦略コンサルに転職し、新規事業立案やM&A戦略などの大規模プロジェクトに携わっている話を聞き、自身も難しい課題に挑戦したいと強く思うようになったことです。
MyVisionは戦略ファーム出身のエージェントによるキャリア相談やケース面接対策の徹底指導、志望動機や職務経歴書のブラッシュアップを支援しました。
その結果、戦略ファームで求められるロジカルシンキングや問題解決力を習得し、外資戦略ファームのコンサルタント職に内定し、年収も600万円から750万円にアップしました。
参考:MyVision「システムコンサルタントから戦略コンサルへ 大規模プロジェクトに挑戦する理由」
コンサル転職をするならMyVision
ローランドベルガーのような戦略系ファームへの転職を目指すなら、コンサル転職に特化したエージェント「MyVision」の活用がおすすめです。
戦略コンサルへの転職は一般的な転職とは異なり、ケース面接や志望動機の一貫性、実務的な論理思考力の提示など、高度な対策が求められます。
MyVisionは専門性の高い選考に対応できる数少ないエージェントの一つです。
特に以下の点が、MyVisionがコンサル転職に強いとされる理由です。
- 元戦略コンサル出身者を中心とした支援体制
- ケース面接に強い実践型サポート
MyVisionには、実際にマッキンゼーやローランドベルガーなどの戦略系ファームで勤務経験のある元コンサルタントがキャリアアドバイザーとして在籍しています。
そのため現場目線でのアドバイスや、ファームごとの評価軸に即した指導が受けられます。
また最大の難関であるケース面接も、元戦略コンサルが面接官役となり、模擬面接を実施します。
実際の選考に限りなく近い環境で練習できるため、本番での思考プロセスやアウトプットの精度を高められます。
MyVisionは「知識を教える」だけでなく、「選考を勝ち抜く実践力を養う」支援に注力している点が大きな強みです。
ローランドベルガーのような高難度ファームへの転職を本気で目指すのであれば、MyVisionの伴走体制を利用し、成功率を大きく引き上げましょう。
まとめ
ローランドベルガーは、欧州発の独立系戦略コンサルティングファームとして、特に製造業や自動車業界に強みを持ち、年収水準も非常に高いことで知られています。
一方で高い裁量と成果主義が求められる環境であるため、転職には十分な準備と戦略が必要です。
なかでも年収を構成する評価制度や職位ごとの年収レンジ、他ファームとの比較から見える位置づけは、転職を考えるうえで重要な判断材料といえるでしょう。
選考対策において最も効果的なのが、戦略コンサル転職に特化したエージェントの活用です。
MyVisionは元コンサルによる指導やケース面接の実践型トレーニングを通じて、選考突破の可能性を飛躍的に高められます。
ローランドベルガーをはじめとする戦略ファームへの転職を目指すのであれば、情報収集と対策の質が重要です。
正しい準備をして、理想のキャリアへの一歩を踏み出しましょう。
あなたもコンサルタントとして
働きませんか?
コンサルタントへの転職をお考えの方は、
是非MyVisionにご相談ください。
ファームとのコネクションを活かし、
あなたの理想の転職が実現するよう転職先の紹介から面接対策に至るまで、
徹底的にサポートいたします。