30歳の平均年収と中央値は?手取りや中小・大手別、男女別のデータを解説
2025年12月26日更新
30歳の平均年収はおおよそ450万円前後とされていますが、自身の年収がこの水準と比べて高いのか低いのかを気にする人は多いでしょう。「30歳で今の年収は妥当なのか」「周囲と比べて遅れていないのか」と感じる場面も少なくありません。
ただし、平均年収は全体をならした数値のため、個人の状況をそのまま反映するとは限りません。そのため、中央値や手取り額、エリア別・大手と中小の違いまで含めて確認することが重要です。
本記事では、30歳の平均年収を起点に、男女別・手取り・中央値・エリア別・企業規模別のデータを整理して解説します。ぜひ目を通してみてください。
著者

門山 友輔
Kadoyama Yusuke
システムベンダーで経験を積んだのち、大手転職エージェントであるパソナにてIT/コンサル業界向けの転職支援に従事。半期MVP6回、年間MVP受賞、全社売上レコード更新などの実績を有する。
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監修者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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30歳の平均年収はいくら?
国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、30歳を含む30〜34歳の平均年収は、448.7万円と示されています。
この数字は、30歳単体の平均ではなく、男女合計の平均値です。そのため、内訳を見ると男女で年収水準に差があることも珍しくありません。
以下では、30歳の年収をより具体的に把握するため、男女別の平均年収、手取りの目安、中央値といった切り口から解説します。
30歳の男女別平均年収
30歳の平均年収は、男女別に見ると水準に大きな差があります。国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、30歳を含む30〜34歳の平均年収は、男性が約512万円、女性が約362万円です。
| 男性 | 女性 |
|---|---|
| 511.6万円 | 361.5万円 |
出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
30〜34歳は、勤続年数の積み重ねにより昇給や昇格の機会が増え、役割や責任の違いが年収に反映されやすくなる年代です。
男女間の差が出やすい背景として、出産・育児などのライフイベントにより勤務時間や働き方が変わる人が増える点も影響しています。
30歳の手取りの平均
30歳の平均的な手取り額は、月あたり約30万円前後がひとつの目安です。年収ベースでは、おおよそ369万円程度に相当します。
手取り額が額面年収より少なくなるのは、給与から税金や社会保険料が差し引かれるためです。主に控除される項目を、以下にまとめました。
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 所得税
- 住民税
これらの控除額は、年収水準や居住地、扶養の有無などによって変動します。そのため、同じ年収であっても、実際の手取り額には差が生じるのが特徴です。
30歳の年収の中央値
30歳の年収の中央値は、おおよそ400万円が目安です。平均年収よりもやや低い水準となっており、より実態に近い数値と捉えられます。
中央値とは、年収を低い順から並べたときにちょうど真ん中に位置する金額です。一部の高年収層の影響を受けにくく、一般的な30歳の年収感覚を把握しやすいでしょう。
平均年収が約450万円前後であるのに対し、中央値が400万円程度にとどまることから、年収分布には幅があることがわかります。平均に届いていない場合でも、年収分布の中心から大きく外れているとは限りません。
30歳のエリア別の平均年収
30歳の平均年収は、勤務地域によって水準に差が見られます。企業数や産業構成、賃金水準の違いが反映されやすく、とくに都市部では年収が高くなる傾向です。
| エリア | 年収(概算) |
|---|---|
| 東京 | 5,046,800円 |
| 大阪 | 4,560,800円 |
| 愛知 | 4,567,800円 |
| 福岡 | 4,735,900円 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」 各都府県の30〜34歳の所定内給与額を12ヶ月分に換算し、年間賞与その他特別給与額を加算して算出しています
東京の平均年収は約505万円と、ほかエリアと比べて高い水準です。本社機能や高付加価値産業が集積していることに加え、賃金水準の高い大手企業が多い点が影響していると考えられます。
一方で、エリア別の平均年収は生活コストとも密接に関係するものです。年収の数字だけで判断せず、住居費や物価を含めた実質的な生活水準もあわせて考えることが重要といえます。
30歳の企業規模別の平均年収
一般的に、大手企業と中小企業では賃金体系や昇給ペースに違いがあり、その差が年収に表れやすいです。
ここでは、30歳時点の年収水準について、大手企業と中小企業に分けて整理しますので、それぞれの特徴を把握して、自身の年収を考える際の参考にしてください。
大手企業
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、大手企業の30〜34歳の所定内給与額は、高めに推移していることがわかります。
以下は、同調査における大手企業の所定内給与額(月額)をもとに、12ヶ月分で換算した平均年収の目安です。
| 区分 | 平均年収 |
|---|---|
| 男性 | 4,124,499円 |
| 女性 | 3,542,400円 |
| 男女計 | 3,913,200円 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」 本表の平均年収は、所定内給与額(月額)に12を掛けて算出したものであり、賞与やその他特別給与額は含まれていません
大手企業では、体系的な賃金制度や定期昇給が整備されているケースが多く、30歳前後でも安定した給与水準になりやすい点が特徴です。
一方で、賞与を含めた実際の年収は、上記の金額を上回る場合が多い点も押さえておく必要があります。
中小企業
30歳の平均年収は、中小企業では大手企業と比べてやや低い水準になる傾向があります。
以下は、同調査の中企業・小企業の所定内給与額(月額)を平均し、12ヶ月分に換算した平均年収の目安です。
| 区分 | 平均年収 |
|---|---|
| 男性 | 3,591,000円 |
| 女性 | 3,088,800円 |
| 男女計 | 3,399,000円 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」 本表の平均年収は、中企業・小企業の所定内給与額(月額)を平均したうえで12を掛けて算出したものであり、賞与やその他特別給与額は含まれていません
中小企業では、企業規模や業績によって賃金水準の幅が大きく、昇給ペースにも差が出やすい点が特徴です。
一方で、成果が評価に直結しやすい環境や、早い段階から裁量を持てるケースもあり、年収の伸び方は個人や企業によって大きく異なります。
まとめ
30歳の平均年収は、国税庁のデータをもとにすると450万円前後がひとつの目安です。ただし、この数値は30〜34歳の平均であり、男女差やエリア、企業規模によって実態には幅があります。
実際には、中央値は約400万円、手取りは月30万円前後が目安となり、平均年収だけでは判断しきれません。自分の立ち位置を正しく把握するには、複数の指標をあわせて見ることが重要です。
年収水準に課題を感じている場合、環境を変えることで改善の余地が広がるケースもあります。
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