シンクタンク年収ランキング|年代・役職別の年収や外資コンサルとの比較も紹介
2025年12月25日更新
シンクタンク業界は高年収と安定性を兼ね備えたキャリアとして注目されていますが、「実際にどのシンクタンクの年収が高いのか」と気になる人は多いでしょう。
本記事では、シンクタンク業界の年収ランキングを軸に、主要シンクタンク各社の平均年収比較から、高給与を支える仕組み、年代・役職別の年収目安、ほか業界との違いまでを整理しました。
あわせて、高年収なシンクタンクへ転職するために押さえておきたい難易度や評価ポイントも解説しますので、キャリア選択の判断材料としてぜひ参考にしてください。
著者

長田 快
Osada Kai
慶應大学卒業後、MURC、DTCにて戦略策定・消費財領域を中心に案件組成~デリバリーリードに従事。MyVisionでは、自身の経験・人脈を生かしたポストコンサル・エグゼクティブに対する、コンサルタント個々人が抱く悩みに即した、ファームごとの深い情報提供を軸とした支援に強みを有する
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監修者

北野 雄大
Kitano Yudai
株式会社MyVision取締役
名古屋大学を卒業後、トヨタ自動車、デロイトトーマツコンサルティング、エクサウィザーズを経てコンサルティング業界特化のエージェントに入社。その後、株式会社MyVisionを設立。 大企業~コンサル、スタートアップまでの幅広い経験を活かしたキャリア支援に強みを持つ。
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目次
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【最新版】シンクタンク業界の平均年収ランキング
シンクタンクとは、企業や官公庁を主なクライアントとして、政策提言や経営戦略の立案、IT・システム構築支援などをおこなう専門性の高い組織です。金融機関や大手企業グループを親会社に持つケースが多く、安定した経営基盤と高付加価値なサービスを背景に、高い年収水準を実現している点が特徴といえるでしょう。
ここでは、こうしたシンクタンク業界のなかでも、年収水準の高い企業をランキング形式で紹介します。
あわせて、各社の立ち位置や給与傾向の違いにも触れながら、「どのシンクタンクが自分の志向やキャリアに合うのか」を考えるための視点を整理しましたので、ぜひご覧ください。
なお、シンクタンクの定義や役割、コンサルティングファームとの違いについて詳しく知りたい人は、以下の関連記事もおすすめです。
1位:野村総合研究所(NRI)
| 順位 | 1位 |
| 企業名 | 野村総合研究所(NRI) |
| 平均年収 | 1,320万円(出典:2025年3月期有価証券報告書)1,012万円(出典:OpenWork) |
野村総合研究所の平均年収は、有価証券報告書ベースでは1,320万円となっており、国内シンクタンクのなかで最も高い年収水準の企業です。
この高年収を支えている背景には、野村グループの中核企業としての強固な収益基盤があります。コンサルティングに加え、金融・産業分野におけるITソリューション事業の比重が高く、高利益率のビジネスモデルを確立している点が特徴です。
OpenWorkの年収(1,012万円)との差が生じている理由としては、算出方法の違いが挙げられます。有価証券報告書は管理職・ベテラン層を含めた全社員平均である一方、OpenWorkは現場層の投稿が中心となるため、実務担当者に近い体感値が反映されやすい傾向です。
高い専門性と成果が求められる環境ではあるものの、年収水準・事業の安定性・キャリアの広がりを重視する人にとって、野村総合研究所はシンクタンク業界の最上位候補といえるでしょう。
2位:三菱総合研究所(MRI)
| 順位 | 2位 |
| 企業名 | 三菱総合研究所(MRI) |
| 平均年収 | 約1,082万円(出典:2025年9月期有価証券報告書) 884万円(出典:OpenWork) |
三菱総合研究所の年収水準は、有価証券報告書ベースで約1,080万円となっており、国内シンクタンクのなかでもトップクラスです。野村総合研究所に次ぐ2位という結果からも、高付加価値人材への報酬水準の高さがうかがえます。
この水準を支えている要因が、三菱UFJフィナンシャル・グループとの強固な関係性です。政策提言や社会インフラ、産業構造改革といった中長期テーマを多く手がけており、研究・コンサル双方で専門性の高い業務が収益の源泉といえます。
OpenWorkの年収(884万円)との差は、算出対象の違いによる影響が大きいと考えられるでしょう。有価証券報告書は管理職やベテラン層を含めた全社員平均である一方、OpenWorkは若手・中堅層の投稿比率が高く、現場感に近い水準が反映されやすい点が特徴です。
短期的な報酬の伸びだけでなく、専門性を軸にした安定的なキャリア形成を重視する人にとって、三菱総合研究所は有力な選択肢といえます。
なお、三菱総合研究所の年代別・職種別の年収や評価制度の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。
3位:NTTデータ経営研究所
| 順位 | 3位 |
| 企業名 | NTTデータ研究所 |
| 平均年収 | 930万円(出典:OpenWork) |
NTTデータ経営研究所の年収は、OpenWorkベースで930万円とされており、国内シンクタンクのなかでも高水準に位置づけられます。非上場のため公式の年収開示はないものの、IT・コンサル両面での専門性を背景に、安定した年収レンジを形成している点が特徴です。
同社の強みは、NTTデータグループの一員として培ってきたIT領域の知見と、経営・社会課題に踏み込むコンサルティング力の掛け合わせにあります。DX戦略や公共・社会インフラ分野の案件が多く、技術理解と論理的思考の双方が求められる業務構造が、報酬水準を下支えしているといえるでしょう。
ITバックグラウンドを生かしつつ、経営視点を備えたコンサルタントとして成長したい人にとって、NTTデータ経営研究所は年収とキャリアのバランスが取りやすい選択肢です。
なお、NTTデータ経営研究所の年収水準や評価制度、キャリアパスについては、以下の記事で詳しく解説しています。
4位:三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)
| 順位 | 4位 |
| 企業名 | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC) |
| 平均年収 | 884万円(出典:OpenWork) |
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの年収は、OpenWorkベースで884万円とされており、国内シンクタンクのなかでも高水準に位置づけられます。金融系シンクタンクとしての安定性と、専門性の高い業務内容を踏まえると、堅実な年収レンジといえるでしょう。
同社の特徴は、三菱UFJフィナンシャル・グループの知見を背景に、金融・経済・産業分野に強みを持つ点です。政策提言や調査研究に加え、企業向けコンサルティングや制度設計支援など、中長期視点のテーマを多く扱っています。
金融・政策領域の専門性を高めながら、安定した環境で長期的にキャリアを築きたい人にとって、三菱UFJリサーチ&コンサルティングは有力な選択肢といえるでしょう。
なお、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの年収水準や働き方、キャリアパスについては、以下の記事で詳しく解説しています。
5位:大和総研
| 順位 | 5位 |
| 企業名 | 大和総研 |
| 平均年収 | 723万円(出典:OpenWork) |
大和総研の年収は、OpenWorkベースで723万円とされており、国内シンクタンクのなかでは中位に位置づけられます。突出した水準ではないものの、安定した報酬レンジを維持している点が特徴です。
同社は大和証券グループのシンクタンクとして、金融・資本市場分野に強みを持っています。調査・研究に加え、制度設計やITソリューション支援まで幅広く手がけており、専門性を生かした堅実な案件が収益の基盤です。
金融領域の専門知識を深めながら、安定した環境でキャリアを積み上げたい人にとって、大和総研はバランス型の選択肢といえます。
なお、大和総研の年収水準や評価制度、働き方については、以下の記事で詳しく解説しています。
6位:みずほリサーチ&テクノロジーズ
| 順位 | 6位 |
| 企業名 | みずほリサーチ&テクノロジーズ |
| 平均年収 | 718万円(出典:OpenWork) |
みずほリサーチ&テクノロジーズの年収は、OpenWorkベースで718万円とされており、国内シンクタンクのなかではやや落ち着いた水準に位置します。一方で、安定した経営基盤と職種の幅広さを踏まえると、堅実な報酬レンジと評価できるでしょう。
同社は、みずほフィナンシャルグループの一員として、リサーチ・コンサルティング・ITサービスを横断的に提供しています。とくにIT・システム領域の比重が高く、金融インフラや業務基盤を支える役割を担っている点が特徴です。
ITスキルや金融知見を生かしつつ、安定した環境で長期的にキャリアを形成したい人にとって、みずほリサーチ&テクノロジーズは現実的な選択肢のひとつといえます。
なお、みずほリサーチ&テクノロジーズの年収水準や働き方、評価制度については、以下の記事で詳しく解説しています。
7位:日本総合研究所(JRI)
| 順位 | 7位 |
| 企業名 | 日本総合研究所(JRI) |
| 平均年収 | 709万円(出典:OpenWork) |
日本総合研究所の年収は、OpenWorkベースで709万円とされており、今回のランキングでは7位に位置します。ほかの大手シンクタンクと比べると控えめな水準に見えるものの、安定性と専門性を重視した報酬設計が特徴といえるでしょう。
同社はSMBCグループの中核シンクタンクとして、金融・産業分野のリサーチや政策提言、ITソリューションまで幅広い業務を担っています。社会性や公共性の高いテーマを多く扱うため、短期的な成果よりも中長期視点での価値創出が求められる環境といえるでしょう。
安定した基盤のもとで専門性を磨き、金融・社会課題に腰を据えて向き合いたい人にとって、日本総合研究所は長期的なキャリア形成がしやすい選択肢です。
なお、日本総合研究所の年収水準や評価制度、キャリアパスについては、以下の記事で詳しく解説しています。
シンクタンクの年収構造と高給与を支える要因
シンクタンクの年収水準が高い理由は、単に「待遇が良いから」というひと言では説明できません。資本構造やビジネスモデル、人材に求められる専門性、さらに年代や役職、職種ごとの役割の違いが複合的に影響しています。
ここでは、シンクタンク業界の年収構造を多角的に整理し、「なぜ高年収が実現できるのか」「どのようなキャリアを描くと年収が伸びやすいのか」を具体的に解説しました。
ランキングの数字だけでは見えにくい背景を理解することで、自身のキャリアや転職判断をより現実的に考えるための視点を持てるはずです。
シンクタンクの年収が高い背景(資本力・ビジネスモデル・専門性)
シンクタンクの年収が高水準にある背景は、主に「資本力」「ビジネスモデル」「専門性」の三点に整理できます。
| 資本力 | 金融機関や大手企業グループを親会社に持ち、安定した収益基盤を有している |
| ビジネスモデル | リサーチ・コンサル・ITを掛け合わせた高付加価値型のサービスを展開している |
| 専門性 | 政策・金融・ITなどに精通した希少性の高い人材が集まっている |
シンクタンクは、親会社の安定した収益基盤を背景に、人材投資や中長期視点での事業運営が可能な資本力を持っています。景気変動の影響を受けにくい構造が、年収水準の安定を下支えしている点が特徴です。
次に、ビジネスモデルとしては、調査や提言にとどまらず、構想策定から実行支援、システム導入まで一貫して関与するケースが多く見られます。高付加価値な業務を継続的に提供できるため、利益率の高い案件を創出しやすい環境といえるでしょう。
さらに、シンクタンクでは高度な専門性を備えた人材が求められます。論理的思考力やIT知見、産業・政策への深い理解を併せ持つ人材は希少であり、その価値が報酬水準に反映されやすい点も高年収を支える要因です。
年代・役職別の年収水準とキャリアパス
シンクタンクの年収水準やキャリアの伸び方は、年齢だけで決まるものではありません。多くの企業では「どの役割を担っているか」「どの専門領域で価値を発揮しているか」が評価の軸となっており、年代と職位が連動する形で年収レンジが形成されています。
ここでは、シンクタンクにおける年代・役職別の年収水準と、そこから広がるキャリアパスの考え方を整理しました。あわせて、業界全体の傾向をつかみやすくするため、具体例として年収水準の高いシンクタンクを参照しながら解説していきます。
年代・役職別の年収水準
シンクタンクでは、年代そのものよりも「担う役割や職位」によって年収が大きく変わる傾向があります。ここでは、年収水準の高いシンクタンクの代表例として、野村総合研究所 をもとに、年代別・役職別の目安を整理しました。
全社平均の年収水準(参考)
- 1,320万円(出典:2025年3月期 有価証券報告書)
- 1,012万円(出典:OpenWork)
有価証券報告書の数値は全社員平均であり、管理職・ベテラン層を含む点が特徴です。一方、OpenWorkは現場層の投稿が中心となるため、実務担当者に近い体感値が反映されやすい傾向があります。
年代別の推定年収イメージは以下のとおりです。
| 年代 | 推定年収 | 推定範囲 |
|---|---|---|
| 25歳 | 603万円 | 456万円~796万円 |
| 30歳 | 921万円 | 697万円697~1,217万円 |
| 35歳 | 1,155万円 | 875万円~1,526万円 |
| 40歳 | 1,321万円 | 1,000万円~1,745万円 |
| 45歳 | 1,459万円 | 1,105万円~1,928万円 |
| 50歳 | 1,577万円 | 1,194万円~2,083万円 |
| 55歳 | 1,611万円 | 1,219万円~2,128万円 |
出典:OpenWork
20代後半から30代にかけて年収の伸びが大きく、40代以降は役職や専門性によってレンジが広がっていく構造が読み取れます。年齢が上がるにつれて一律に昇給するというより、役割の拡張や成果に応じて差がつきやすい点が特徴です。
また、役職別の年収レンジは以下を参考にしてください。
| 役職 | 年収レンジ |
|---|---|
| メンバー | 500万円~700万円 |
| アソシエイト | 700万円~850万円 |
| シニアアソシエイト | 950万円~1,200万円 |
| エキスパート | 1,300万円~1,600万円 |
| マネジメント/チーフエキスパート | 1,800万円~ |
出典:OpenWork
役職が上がるにつれて、年収レンジだけでなく裁量や責任の範囲も大きく変化する点が特徴です。それぞれの役職でどのような役割が求められるのかについては、次章で詳しく解説します。
キャリアパス
シンクタンクのキャリアパスは、昇進の有無だけで語れるものではありません。ここでは、シンクタンクの中でも年収水準・制度の整備度が高い野村総合研究所を例に、キャリアパスの考え方を整理します。
あくまで一例ではあるものの、専門性を軸に長期的な成長を促す設計は、多くの大手シンクタンクにも共通する傾向です。
▼野村総合研究所におけるキャリアパスの考え方
| キャリアの観点 | 内容 |
|---|---|
| キャリアの基本構造 | マネジメント職と専門職を選択できる複線型 |
| 専門性の形成 | 志向に応じた専門領域を選び、継続的に深めていく |
| 評価の軸 | 役職だけでなく、専門性や成果を段階的に評価 |
| スキルの磨き方 | 実務経験と研修を通じて専門性を高める設計 |
| 長期キャリア | 年齢に関係なく専門性を生かし続けられる |
野村総合研究所では、特定分野の第一人者を目指す専門職志向と、組織やプロジェクトを率いるマネジメント志向のいずれも選択できます。そのため、管理職にならなければ年収が頭打ちになる、といった構造ではありません。
また、年齢に応じたキャリア自律支援が整えられており、40代以降も専門性を軸に価値を発揮し続けられる点は、シンクタンクならではの特徴です。役職よりも「どの分野でどのような価値を出すか」が、キャリアと年収の伸びを左右する環境といえるでしょう。
職種ごとの年収の違い(経営/IT/研究)
シンクタンクでは、同じ企業内であっても職種によって年収水準に違いが生じる傾向があります。ここでは代表例として、野村総合研究所のOpenWorkにおける職種別平均年収をもとに、「経営」「IT」「研究」という切り口で整理しました。
▼職種別の年収水準の目安
| 職種 | 年収水準の目安 |
|---|---|
| 経営 | 約1,093万円 |
| IT | 約985万〜1,328万円 |
| 研究 | 約874万円 |
(上記は野村総合研究所におけるOpenWorkの職種別平均年収を参考に、本見出しに合わせて再整理した数値です。実際の年収は、役割や経験、評価によって異なります)
経営系の職種は、企業の経営課題や事業戦略に直接関与する役割を担うため、比較的高い年収水準になりやすい傾向があります。成果や責任範囲が評価に反映されやすく、職位の上昇に伴って年収も伸びやすい点が特徴です。
IT系の職種は、技術を担う立場からプロジェクト全体を統括する立場まで幅があり、役割によって年収レンジに差が出やすいといえます。エンジニア・SEよりも、プロジェクトマネジメントを担う層のほうが高年収になりやすい点は、シンクタンクに限らずIT領域全体に共通する傾向です。
研究系の職種は、ほかの職種と比べると年収水準はやや落ち着いています。一方で、政策や経済、産業構造といった専門性の高いテーマに継続的に取り組める点が特徴であり、年収よりも専門性の深化や社会的意義を重視する人に向いた職種です。
未経験からシンクタンクへの転職で年収アップは可能?
シンクタンクへの転職は、未経験からでも年収アップを狙える選択肢です。即戦力となる専門知識だけでなく、これまでの職務経験で培ったスキルやポテンシャルを評価する採用がおこなわれています。
コンサルティングやIT、政策提言といった複数領域で人材需要が続いているため、業界未経験であっても、過去の経験と業務内容に親和性があれば、十分にチャンスを見込めるのです。
ここでは、中途採用市場におけるシンクタンクの需要を整理したうえで、未経験者が評価されやすいポイントや、入社後の昇給スピード・評価制度の実態を解説します。年収アップを前提にシンクタンクへの転職を検討している人は、判断材料として活用してください。
中途採用市場におけるシンクタンクの需要
中途採用市場において、シンクタンクの人材需要は引き続き堅調です。企業や行政が直面する課題が高度化するなかで、調査・分析から実行支援まで担える人材へのニーズが高まっています。
とくに、経営戦略、DX推進、制度設計といった領域では、コンサルティングやIT、事業会社での実務経験を持つ人材が求められる傾向です。そのため、新卒採用に加えて中途採用を活用し、異業界出身者を積極的に受け入れる動きが定着しています。
このように、シンクタンクの中途採用は継続的な需要を背景におこなわれており、未経験であっても経験の親和性次第では十分に検討対象となる市場といえるでしょう。
未経験者が評価されるポイント
シンクタンクの中途採用では、業界経験そのものよりも「再現性のあるスキルや思考力」が重視される傾向です。未経験であっても、以下のポイントを満たしていれば評価対象になりやすくなります。
| 評価ポイント | 見られている内容 |
|---|---|
| 論理的思考力 | 課題を構造的に整理し、筋道立てて説明できるか |
| 業務の再現性 | 過去の成果をほかのテーマでも再現できるスキルがあるか |
| 専門領域との親和性 | IT、金融、産業、政策など既存経験が業務に生かせるか |
| 学習意欲・吸収力 | 新しいテーマや知識を自律的に学べる姿勢があるか |
| ドキュメント作成力 | 調査結果や提案内容を分かりやすく資料化できるか |
シンクタンクの業務では、正解のない課題に対して仮説を立て、検証し、他者に伝える力が求められます。そのため、業界知識の有無よりも、思考プロセスやアウトプットの質が評価されやすい点が特徴です。
また、IT・金融・事業企画などの実務経験を持つ人は、特定領域の専門性として評価されるケースもあります。
未経験であっても、自身の経験を「どのテーマで生かせるか」まで言語化できれば、選考の通過率は大きく高まるでしょう。
入社後の昇給スピードと評価制度の実態
シンクタンクでは、入社後すぐに大幅な昇給が起こるケースは多くありません。役割や専門性の広がりに応じて、段階的に年収が引き上げられていく評価制度が採られています。
多くのシンクタンクでは、年齢や在籍年数よりも「どのレベルの業務を担っているか」が評価の軸です。調査・分析を中心とした役割でも評価はおこなわれますが、プロジェクト設計や対外対応を担う立場になることで、評価がより直接的に報酬へ反映されやすくなる傾向があります。
未経験で入社した場合、初年度は現年収と同水準、もしくはやや抑えめとなるケースが一般的です。ただし、専門性が評価されるフェーズに入ると昇給幅が大きくなりやすく、中長期では年収アップを実現する人も少なくありません。
このように、シンクタンクの昇給は短期的な上昇よりも、役割拡張に応じた積み上げ型で進む点が特徴です。入社後にどの分野で価値を発揮するかが、年収の伸びを左右する重要なポイントといえるでしょう。
シンクタンクへの転職を成功させるポイント
シンクタンクへの転職を成功させるには、情報収集だけでなく、戦略的な準備が欠かせません。年収水準や企業規模だけで判断すると、選考や入社後のミスマッチにつながる可能性があるためです。
シンクタンクは一括りにされがちですが、ファームごとに強みとカラーは大きく異なります。加えて、選考では論理性や専門性、再現性のあるスキルが厳しく見極められるため、一般的な転職対策だけでは不十分です。
ここでは、各ファームの特徴を踏まえた志望動機の作り方から、難易度の高い筆記・面接を突破するための対策、さらに適正年収を引き出すための転職エージェント活用法までを解説します。シンクタンクへの転職を確実に成功へ近づけたい人は、ぜひ参考にしてください。
各ファームの「強み」と「カラー」を理解して志望動機を作る
シンクタンクへの転職では、ファームごとの強みやカラーを踏まえた志望動機が不可欠です。
シンクタンクは同じ業界に属していても、得意とする領域や立ち位置は大きく異なります。政策・公共分野に強みを持つファームもあれば、金融・ITソリューションを軸に成長してきた企業もあり、求められる人材像や評価の観点にも違いがあるのが一般的です。
そのため、志望動機を作る際には、「なぜシンクタンクなのか」だけでなく、「なぜそのファームなのか」を明確にすることが重要といえるでしょう。自身の経験や強みが、どの領域で、どのように価値を発揮できるのかまで言語化できると、説得力は大きく高まります。
具体的には、各ファームの事業内容や主要クライアント、プロジェクト事例を確認し、自分の志向やキャリア観と照らし合わせて整理するのがおすすめです。ファームのカラーと自身の強みが重なるポイントを見つけることが、納得感のある志望動機につながります。
難易度の高い選考を突破するための筆記・面接対策
シンクタンクの選考を突破するには、一般的な転職対策に加えて、論理性と専門性を可視化する準備が必要です。筆記試験・面接のいずれにおいても、思考プロセスや再現性のあるスキルが厳しく確認されます。
筆記試験では、文章読解や論理問題、ケース形式の設問が出題されることが多いです。正解そのものよりも、前提の置き方や論点整理の妥当性が評価されやすいため、日ごろから構造化して考える訓練が欠かせません。
面接では、過去の経験をもとに「どのように課題を捉え、どう解決してきたか」を具体的に問われます。単なる実績の羅列ではなく、背景・仮説・行動・結果を一貫したストーリーで説明できるかが重要です。
また、志望動機についても抽象的な表現は避け、ファームの強みや事業領域と自身の経験を結び付けて語る必要があります。事前に想定問答を整理し、第三者からフィードバックを受けて磨き込むことで、選考通過の確度は大きく高まるでしょう。
業界に精通した転職エージェントを活用して「適正年収」を引き出す
シンクタンクへの転職で年収アップを実現するには、業界に精通した転職エージェントの活用が有効です。個人での応募では見えにくい評価軸や年収レンジを把握できる点が、大きなメリットといえます。
シンクタンクの年収は、職種や役割、専門性によって幅があり、企業ごとの評価基準も一様ではありません。業界理解の浅い状態で交渉に臨むと、実力に見合わない条件で合意してしまうリスクがあります。
その点、シンクタンクやコンサル業界に詳しいエージェントであれば、各ファームの報酬体系や評価の考え方を踏まえたうえで、適切な年収水準を見極めた交渉が可能です。過去の採用事例や評価傾向をもとに、どのスキルや経験が年収に反映されやすいかを具体的に示してもらえる点も、心強いポイントといえるでしょう。
また、年収交渉だけでなく、書類や面接でのアピールポイントを整理できる点も重要です。自分では強みと認識していなかった経験が評価対象になるケースもあるため、第三者の視点を取り入れることで、転職成功の確度を高めやすくなります。
シンクタンクへの転職ならMyVisionへ
シンクタンクへの転職を成功させたい人には、業界特化型の転職支援をおこなうMyVisionの活用がおすすめです。
MyVisionは、コンサルティング業界やシンクタンク領域に精通したアドバイザーが在籍しており、各ファームの強みや評価基準を踏まえたアドバイスを提供しています。公開情報だけでは把握しにくい採用背景や人物要件を共有できるため、自身の経験をどのように訴求すべきかが明確になる点が特徴です。
また、MyVisionでは書類添削や面接対策に加え、過去の支援実績をもとにした年収レンジのすり合わせや条件交渉もサポートしています。未経験からの挑戦であっても、評価されやすいポイントを整理したうえで選考に臨めるため、納得感のある転職を実現しやすくなるでしょう。
まとめ
本記事では、シンクタンク業界の年収ランキングを軸に、各社の年収水準や高給与を支える背景、職種・年代別の年収傾向、未経験から年収アップを目指す際の考え方までを解説しました。
シンクタンクは日系企業のなかでも報酬水準が高く、専門性や役割の広がりに応じて中長期的な年収アップを狙いやすい環境といえます。一方で、ファームごとの強みやカラー、選考の難易度には違いがあり、十分な企業理解と戦略的な準備が欠かせません。
自身の経験や志向をどの領域で生かすのかを明確にすることが、転職成功の鍵といえるでしょう。
シンクタンクへの転職を本気で検討するなら、業界に精通した転職エージェントの活用が有効です。MyVisionでは、シンクタンクやコンサル業界に特化した知見をもとに、企業選びから選考対策、年収交渉まで一貫したサポートを提供しています。
納得感のある条件でキャリアアップを目指したい人は、MyVisionへの相談から一歩を踏み出してみてください。
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