ドリームインキュベータとは 特徴や年収を徹底解説
2026年02月26日更新
ドリームインキュベータ(以下、DI)は、100名以上のプロフェッショナルを擁し、日本のあらゆる分野のトップ企業に戦略コンサルティングサービスを提供しているファームです。DIのサービスラインは、経営戦略の策定からマネジメントコンサルティング、更には新規事業創出にかかわるビジネスプロデュースにまでおよびます。
選りすぐりの精鋭たちがクライアント企業が既存市場のみならず新規事業でもさらにプレゼンスを高めるための包括的なサポートを提供しています。
DIへの転職にご関心のある人はぜひ参考にしてください。
著者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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監修者

山口 翔平
Yamaguchi Shohei
株式会社MyVision代表取締役
早稲田大学を卒業後、JTB、オリックス生命を経てコンサルティング転職に特化した人材紹介会社へ入社。 長年のエージェント経験を基に、より多くの求職者様に対して質の高い転職支援サービスを提供するため、株式会社MyVisionを設立。
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ドリームインキュベータの基本情報:会社概要と事業内容
会社概要
社名:株式会社ドリームインキュベータ 代表者名:三宅孝之 設立年:2000 年 従業員数:143(2023年3月末時点) 資本金:5014百万円(2023年3月末時点) 売上高:301億円(2023年3月期実績) 株式公開:東京証券取引所 プライム市場
ドリームインキュベータの事業内容
DIはさまざまな切り口から顧客に対して戦略コンサルティングやビジネスプロデュースに関するサービスを提供しています。代表的なサービスラインをいくつか見てみましょう。
産業プロデュース
産業プロデュース事業は、社会課題を基点に政府と企業が連携して新たな産業の構想を誕生させることを目指すサービスです。このサービスの背景には既存ルール内での個別企業だけによる取り組みでは大きな構想の設計や実現はむずかしいという課題意識があります。
産業プロデュースをおこなうDIのコンサルタントは、産業の未来を創る大きな構想を描くと同時に、政府や企業などの各ステークホルダーを巻き込んでその構想を実現に向けてドライブしていくことも求められます。
戦略コンサルティング
DIのサービスは、ビジネスプロデュースに関連する新規事業の戦略策定に留まりません。
全社の成長戦略や、中期経営計画の策定、R&D/研究開発戦略、M&A戦略、営業改革や幹部育成などにいたるまで、企業・事業の成長に関連する幅広いテーマで、日本を代表するさまざまな大手企業に対して、戦略コンサルティングのサービスを提供しています。
事業創造支援
事業創造支援では、現状の常識の枠を超え、将来の成長を牽引するような新規事業創造の支援をおこなっています。DIの事業創造支援には「業界横断的な構想力」、「プロデュース型の推進力」、「手触り感のある提案力」という3つの大きな特徴があり、ほかの戦略コンサルティングファームと大きな差別化がなされていう点が特徴です。
とくにインキュベーション/投資事業を通じて得られる事業へのリアルな知見を活かした「手触り感のある提案力」はDIならではの独自の強みといえるでしょう。
インキュベーション/投資事業
DIは、コンサルティング機能の提供のみならずビジネスプロデュースの具現化に向けた投資機能の積極的な活用にも着目しています。自己資金によるプリンシパル投資の活動に加え、インド向けのDIインドデジタルファンドを運営しており、新たなイノベーションを創造するベンチャーおよび成長企業への投資・育成に積極的です。
戦略コンサルティングとインキュベーション/投資事業の両立によりそれぞれで得た知見やノウハウが相互に活用されるという好循環が生み出されているのは、DIの投資事業の大きな特徴です。
【MyVision編集部の見解】 MyVision編集部では、ドリームインキュベータを知るうえで事業内容の幅広さだけを基準に評価することは推奨しません。なぜなら、同社の本質は戦略と投資を横断しながら実行まで踏み込む点にあり、この構造を理解せずに入社するとミスマッチが起きやすいからです。
コンサル会社という枠ではなく、事業創造パートナーとしての立ち位置を自分の志向と照らし合わせて判断することが重要です。肩書きではなく、どのフェーズで価値を出したいのかを明確にすることで納得度は高まります。
ドリームインキュベータのコア・バリュー
コア・バリューとは、その会社のカルチャーや風土を特徴づける価値観です。DIでは「ミッション」、「ビジョン」、「バリュー」がそれぞれ策定されており、これらがDIのコアバリューを形作っています。
以下にDIの「ミッション」、「ビジョン」、「バリュー」をそれぞれ紹介いたします。
ミッション:「社会を変える 事業を創る」
DIではミッションとして「社会を変える 事業を創る」を掲げています。経営課題の解決に対して普遍的かつ有効な戦略コンサルティングスキルと、インキュベーションで培われた当事者的な経営力を有しており、ふたつの融合によるビジネスプロデュースを実践している点が特徴です。
DIでは一貫して、社会課題を解決し日本経済を元気にするための事業創造をおこなってきており、DIのミッションは創業時から変わらぬその姿勢をストレートに言語化したものといえます。
ビジョン:「挑戦者が一番会いたい人になる」
DIは創業依頼ビジネスプロデュースをおこない続けていますが、ビジネスプロデュースの実践において大切なのは最前線で挑戦し続ける経営者やビジネスパーソンに伴走することだとしています。
最前線で挑戦し続ける人々にとって最高の伴走者であり続けたいという想いがこのビジョンには込められています。
バリュー:「枠を超える。」
「領域の 枠を超えて 構想する」 「常識の 枠を超えて 戦略を立てる。」 「組織の 枠を超えて 仲間を集める。」 「自分の 枠を超えて 挑戦する。」
DIは社会を変える新しい事業の創出を目指しています。そして、そのためには発想の領域も、これまでの常識も、人と人とのつながりも、自分自身の可能性も、すべて従来の枠を超えていくことが必要であるという考えから上記のようなバリューを採用しています。
ドリームインキュベータで働く
ドリームインキュベータの案件の特徴
DIの案件の大きな特徴は新規事業関連の案件の比率が高いことです。
DIはビジネスプロデュースを業界をまたいだ構想を描き、社内外の資源を組み合わせて、数千億円規模の新事業を創造することと定義しています。以下に挙げる2点はDIの新規事業関連案件に見られる大きな特徴です。
事業創造の規模の大きさ
DIでは新規事業立案の際に短期的な利益よりも長期目線に立ち、業界横断的な発想で当該事業のみにとどまらず、その産業全体のあり方自体を変えてしまうようなアプローチを取ることが多いです。
したがって、必然的にステークホルダーも増え、案件としての規模も拡大します。
一気通貫の支援
DIはビジネスプロデュースを提供しているため、新規事業の構想・戦略を策定して終わりではなく、そこから仲間集めやルール作りなど戦略を事業の形に落とし込む過程にもコミットします。
ともすれば机上の空論になってしまいがちな通常の戦略コンサルティングとは一線を画しているのがDIの新規事業関連案件の大きな特徴といえるでしょう。
ドリームインキュベータのプロモーションの仕組み
DIの職位は以下のとおりです。
- ビジネスプロデューサー
- マネージャー
- シニアマネージャー
- 執行役員
昇進は年次によって決定されるのではなく、それぞれの職位に必要な能力を身につけ、期待される役割を果たせると判断されると昇進し次のステップの仕事を任されます。
各職位で期待される役割は以下のとおりです。
- ビジネスプロデューサー:顧客の成長というゴールに向けて、マネージャーのアドバイスのもとで、高い視座で課題を俯瞰しつつ、能動的に事業をプロデュースする。
- マネージャー・シニアマネージャー:現場のリーダーとして、大きなゴールを意識してプロジェクトを設計し、顧客およびチームメンバーをドライブする。
- 執行役員:プロジェクトの総責任者として顧客企業の成長にコミットする。また、DIの経営チームの一員として、DIの成長にも責任を負う。
また、ビジネスプロデューサーとして基礎を身につけた後は、マネージャーや執行役員を目指すのではなく、本人の希望に基づき専門性を高めていくというキャリアパスも存在します。
プロモーションに際して年齢に縛られることも少なく、希望すれば自らの専門性を磨く環境も提供されます。
ドリームインキュベータの育成制度
DIにはさまざまな育成プログラムが整えられており、学ぶ意欲さえあれば限りない成長を遂げられる環境が用意されています。
DIの育成制度をいくつか見ていきましょう。
Off-JT
職位ごとにOff-JTが設けられているのがDIの育成制度の特徴です。入社時には、戦略コンサルタントとしての基礎を身につけるために、ベーススキル研修と模擬ケース研修が用意されています。
また、マネージャー昇進後にはクライアントや部下や案件全体をマネジメントする必要がでてくるため、マネージャー以上の社員を対象としたケースマネジメント研修とクライアントマネジメント研修をマネージャー昇進時に受講できます。
OJT
DIのOJTにおいて特筆すべきはメンター制度の存在です。各プロジェクトごとに、その案件直属の上司に加え、メンターから濃密なフィードバックを受けられます。
また、メンターとの1on1でのキャリア面談が半年に1回あり、メンターを通じてさまざまな世界や業界を垣間見ることも可能です。
そのほかの制度
ほかにも、「イノベータースピーカーシリーズ」というプログラムを展開しています。「イノベータースピーカーシリーズ」は、国内外の起業家や研究者、VCを主にゲストとして招き、彼らとともに未来のビジネストレンドについて議論を深められるプログラムです。
一流のビジネスプロデューサーとなるための好奇心や幅広い知識を身につけられるほか、会社支援のもと「語学研修」を受けることも可能です。
ドリームインキュベータのカルチャー
DIの特徴的なカルチャーをいくつか紹介します。
風通しの良さ
DIのカルチャーの大きな特徴のひとつとして挙げられるのは風通しの良さです。コンサルタントは直属の上司だけではなく、執行役員や自分の直属ではない上司などにも、進行中のプロジェクトやキャリアについて気軽にフィードバックを求めることが可能です。
マッキンゼーやBCGといった大手戦略ファームに比べるとコンサルタントの人数が少ないことに加え、新規事業支援などボトムアップでのクリエイティブな発想が求められる案件の比率が高いことなどが風通しのよいカルチャーの定着につながっています。
スピードの速さ
既存事業の変革や中期経営計画の策定に比べ、新規事業の支援はトライアンドエラーをより多く繰り返すことが求められます。そうした新規事業支援案件の比率が高いこともあり、DIでは仕事の進め方にスピード感が求められると感じる社員の人も多いです。
バックグラウンドの多様性
DIでは産業プロデュースなどの単一事業のみならず、政府などのプレーヤーも巻き込んで進めていく案件も非常に多いため、案件にかかわるステークホルダーが多様化する傾向があります。
また、案件を進行するコンサルタントのバックグラウンドもほかファームと比べると非常に多様という特徴があります。
ドリームインキュベータの福利厚生について
DIではすべての社員の心身の健康を支え、働きやすい職場環境を整えることに非常に力を入れています。
代表的な福利厚生は以下のとおりです。
- 借上社宅制度
- 慶弔見舞金制度
- 入社準備金前借制度
- 選択制退職金制度
- 従業員持株会
- 自社株交付制度
- 語学研修支援制度
- 就業不能所得補償制度
- ほか、各種社会保険完備
社員の健康管理への支援が非常に充実しているのもDIの福利厚生ならではの特徴です。
次に、健康管理支援の代表的な仕組みを挙げます。
- 生活習慣病予防検診補助(35歳未満)
- 人間ドック補助(満35歳以上)
- PET検査補助(満40歳以上)
- 医療費補助
- インフルエンザ予防接種、会社常備薬
- 産業医によるカウンセリング制度
- 健康保険組合
- EAP(外部専門家によるカウンセリングなど)
このようにDIは従業員の福利厚生にとても力を入れている会社といえるでしょう。
女性の働きやすさについて
DIでは社員一人ひとりがプロフェッショナルとして成果を出すための支援は惜しまないというカルチャーが根付いており、育休や産休に関する支援や制度が非常に充実しています。
また、社員の意見や要望を吸収して制度にする姿勢や、出産や子育てに対して非常に前向きな会社の雰囲気も特徴的です。
女性の働きやすさに関する代表的なエピソードをふたつ紹介します。
入社一年目に合わせた制度改革
ある社員が入社1年目で育休を取ろうとしたところ、社内規定で入社1年以内での育休取得が禁止されていることがわかりました。しかし、本人が人事に掛け合ったところそのルールは廃止され、入社1年目からでも育休を取得ができるようになりました。
執行役員も17時に退社
多くの会社では育休や子育て支援の制度が整っていても、形骸化しやすい一方で、DIでは執行役員自らが17時に退社し、育児や子どもの教育に力を注いでいる風潮があります。
また、社内共通のスケジューラーには「子育て」という項目が設けられていることからも、育児に対して積極的に取り組もうというカルチャーが強く根付いていることがうかがえます。
出典:ドリームインキュベータ 戦略コンサルDIが提案する「働きやすさの新常識」 パフォーマンス最大化のカギは「自由と自律」
▼ドリームインキュベータの実態について知りたい人は、以下の記事もおすすめです。
ドリームインキュベータの平均年収
戦略コンサルタントはほかの業種と比較して高収入であるといわれていますが、DIの場合はどうでしょうか。
下記にDIの役職別・年齢別の年収目安を紹介します。
職位別年収目安
- ビジネスプロデューサー:年収 550万円~1,100万円
- マネージャー:年収 1,200万円~1,500万円
- シニアマネージャー:年収 1,600万円~2,000万円
- 執行役員:年収2,000万円~
年齢別年収目安
- 25歳 約800万円(約600万円~1,000万円)
- 30歳 約1,400万円(約1,200万~約1,500万円)
- 35歳 約1,800万円(約1,600万~2,000万円)
- 40歳 約2,500万円(約2,000万円~)
※上記年収の目安は、公式サイトに掲載された情報ではありませんので、参考程度にご活用ください。
戦略コンサルティングファームは昇給スピードが総合コンサルティングファームと比べても早く、最速で20代前半のうちに年収1,000万円を超えます。自身の能力や出したアウトプットの質に応じて昇進スピードが決まるため、実力に応じた年収増を目指せる環境です。
直近の有価証券報告書によると、平均年収は1776万円(平均年齢は37.1歳)となっており、増加傾向が見てとれます。
【MyVision編集部の見解】 MyVision編集部で仮の条件で年収をシミュレーションしてみると、30歳でマネージャークラスに昇進した場合は約1,400万円前後、35歳でシニアマネージャーに到達すれば約1,800万円水準が想定されます。
ただし、これは昇進スピードや評価結果によって大きく変動します。DIは成果連動の側面が強いため、役職到達年齢と実績の質が収入に直結します。年収レンジの上限だけを見るのではなく、自分がどのポジションでどの価値を出せるのかまで考えることが重要です。
▼ドリームインキュベータの年収について詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。
DIの最近のトピック
トピック①元代表取締役社長山川氏の著書「瞬考」が発売
DIの前代表取締役社長の山川隆義氏の著書「瞬考」が2023年6月7日に発売され、ビジネス書としては異例の発売前重版も決定しました。
「瞬考」はエンジニア×戦略コンサル×ビジネスプロデュースという異質のキャリアを歩んできた著者が「ビジネスプロデュース」やそのために必要な「鋭い仮説」はどうすれば生み出せるのかということを自らの経験に即して書き下ろした内容です。
DIのメソッドやカルチャーを肌で感じたい人にはおすすめの一冊です。
出典:newscast 発売前重版決定!仮説を一瞬ではじき出す「瞬考」とは?AI時代に立ち向かうビジネスパーソン必見の一冊が登場
トピック②「ジャパンアルムナイアワード2022」にて審査員賞を受賞
DIは創業20周年を記念して、公式アルムナイネットワークを発足させました。発足以前のアルムナイ活動はDI主体によるものが中心でしたが、アルムナイネットワーク発足をきっかけにアルムナイ個人にフォーカスする機会が増加しました。
こうした点が評価されジャパンアルムナイアワード2022において審査員賞を受賞。今後もアルムナイネットワークの価値を高め、ひいてはそれをDIのブランディングにつなげるためにもさらなるアルムナイネットワーク活性化が期待されます。
出典:ドリームインキュベータ「ジャパン・アルムナイ・アワード2022」にて審査員賞を受賞、対談記事が掲載
トピック③電通グループと資本業務提携を結ぶ
DIと電通は2021年に資本業務提携を結びました。戦略コンサルティングと広告というそれぞれ一見離れた事業領域に属しているように見える両者ですが「顧客企業の事業創造を支援しトップラインの成長に貢献する」というコアバリューは実は共通しており、今後はそれぞれの強みを活かした協業のあり方を模索していきます。
ビジネスのクリエイティブな側面に強みを持つ両社のコラボレーションの進展は極めて興味深いものになるでしょう。
出典:東洋経済ONLINE 電通グループとドリームインキュベータの挑戦
DIのように戦略と投資を横断するファームでは、公開情報だけでは見えにくい評価基準やプロジェクト特性も存在します。MyVisionでは、戦略ファームへの転職支援に精通したコンサル転職に強いアドバイザーを通じて、選考傾向やキャリアパスの実例を踏まえた具体的なアドバイスをおこなっています。
自分の経験がDIでどう評価されるのかを知りたい人は、まずは気軽にキャリアの悩みを相談してみてください。ぜひご相談ください。
ドリームインキュベータに関するFAQ
ドリームインキュベータについて、とくに多い疑問を補足します。
Q1.ドリームインキュベータは一般的な戦略コンサルと何が違いますか?
DIは戦略立案にとどまらず、事業創造や投資機能まで組み合わせて支援できる点が特徴です。構想から実行まで一気通貫で関与する案件も多く、提案型コンサルとは役割が異なる場合があります。
どのフェーズに深くかかわりたいかによって向き不向きがわかれるでしょう。
Q2.ドリームインキュベータに向いている人の特徴はありますか?
自ら課題を見つけて動ける主体性や、高い抽象度で構想を描く思考力が求められる傾向があります。また、新規事業や産業創造といったテーマに強い関心を持ち、変化の多い環境を前向きに楽しめる人には適した環境といえます。
一方で、安定した業務範囲を好む人には負荷が大きく感じられる可能性もあります。


