コンサル資料の作り方|特徴・フレームワーク・サンプル・就活対策まで徹底解説
2025年09月30日更新
コンサルタントの資料作成力は、意思決定のスピードと質を高めるために重要です。採用選考や社内外の提案の現場では、限られた時間で要点を伝え、相手を納得させる力が求められます。
しかし「どこから組み立てればよいか」「何を削り、何を残すか」でつまずく方が少なくありません。
本記事では、コンサル資料の特徴(シンプル・ロジカル・視覚的)を起点に、ピラミッドストラクチャーやロジックツリー、MECEといった基本フレームワークの使い方を紹介します。
転職のケース面接やインターンシップ、現場の提案業務にそのまま再現できるレベルを目指し、今日から使える基準と手順を解説します。
著者

稲田 誠也
Inada Seiya
慶應大学卒業後、健康食品メーカーでのデジタルマーケティング、台湾支社長としての事業再生を経て、ベイカレントにて戦略コンサルティングに従事。MyVisionでは、未経験からのコンサル転職、ポストコンサル転職の両面に対して、キャリアプランを叶えるためのポジションサーチ、徹底的な選考対策を強みとする。
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監修者

山口 翔平
Yamaguchi Shohei
株式会社MyVision代表取締役
早稲田大学を卒業後、JTB、オリックス生命を経てコンサルティング転職に特化した人材紹介会社へ入社。 長年のエージェント経験を基に、より多くの求職者様に対して質の高い転職支援サービスを提供するため、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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コンサル資料の特徴は?
コンサルタントが作成する資料は、限られた時間で相手を納得させ、行動につなげるために設計されています。
一般的な社内資料や報告書と異なり、シンプルで論理的、かつ視覚的にわかりやすい点が特徴です。
ここでは、コンサル資料の優れた点や基本的な特徴に加え、日常的に扱われる代表的な資料の種類を整理して解説します。
コンサル資料のここがすごい
コンサル資料が他のビジネス資料と大きく異なるのは、短時間で本質を伝え、相手を納得させる力にあります。
経営層やクライアントは詳細を読み込む時間が限られているため、要点を数分で理解できる設計が徹底されています。
コンサル資料の代表的な強みを整理すると以下の通りです。
特徴 | 内容 |
---|---|
スピード感ある理解 | 1スライド1メッセージで主張を明確にし、結論に直結させる |
納得感のある論理 | ピラミッド構造やロジックツリーで結論と根拠を一貫して示す |
強い説得力 | 数値・グラフ・図解を効果的に活用し、直感的な理解を促す |
これらの特徴により、コンサル資料は「意思決定を加速させるツール」として機能します。
情報の整理のみにとどまらず、次に取るべき行動を明確に提示できます。
コンサル資料の特徴(シンプル・ロジカル・視覚的)
コンサル資料の最大の特徴は、複雑な内容を短時間で理解できるよう「シンプル」「ロジカル」「視覚的」に設計されている点です。
これは、経営層や意思決定者に限られた時間で要点を伝えるために必須の要素です。
特徴 | 内容 |
---|---|
シンプル | 結論と根拠を端的に示し、不要な情報や装飾を徹底的に削ぎ落とす |
ロジカル | 課題→原因→解決策の流れやピラミッド構造で、一貫性のある論理展開を行う |
視覚的 | グラフ・チャート・図解を駆使し、複雑な情報を直感的に理解できるよう工夫する |
これら3つの要素により、資料を受け取る側は「何が問題で、どう解決でき、どんな効果があるのか」を一目で把握できます。
シンプルさは読み手の理解を助け、ロジカルさは納得感を高め、視覚的表現は記憶に残る効果をもたらします。
コンサルが扱う主な資料の種類(提案資料・分析資料・戦略資料など)
コンサルタントが日常的に作成する資料にはいくつかのパターンがあり、目的や利用場面によって内容や構成が変わります。
代表的な種類を整理すると以下の通りです。
資料の種類 | 内容 |
---|---|
提案資料 | 新規プロジェクトや改善施策をクライアントに提示するプレゼン資料。課題の背景、解決策、期待効果を明確に示す。 |
分析資料 | 市場調査やデータ分析の結果をまとめたレポート。現状の課題や示唆を定量的に提示する。 |
戦略立案資料 | 3C分析やSWOT分析などのフレームワークを活用し、経営や事業戦略を具体的に示す。 |
社内向け資料 | ナレッジ共有や検討用のために社内で利用される資料。成功事例や調査メモ、検討過程のまとめなどが含まれる。 |
いずれの資料にも共通するのは、「誰に何を伝え、どんな行動につなげたいのか」という目的が明確である点です。
資料の種類を理解して使い分けることで、プロジェクトの進行や提案の効果が大きく高まります。
コンサル資料作成の基本フレームワーク
コンサル資料がわかりやすく、説得力を持つ理由の一つが「フレームワークに基づいた構成」です。
課題を整理し、解決策を提示する際に、論理の一貫性や抜け漏れのなさを担保するために活用されます。
ここでは、代表的な4つの基本フレームワークを取り上げ、それぞれの特徴と活用方法を解説します。
ピラミッドストラクチャーで論理を組み立てる
コンサル資料の基本に位置づけられるのが「ピラミッドストラクチャー」です。
これは結論を最上位に置き、その下に根拠や具体的な事実を階層的に整理する思考法で、相手に理解しやすく、説得力のある構造を作り出します。
例えば「認知を拡大すべき」という結論を提示した場合、その下には以下のような論点を配置します。
- 市場拡大の余地がある
- 競合との差別化が可能
- (さらに下層に)それを裏づけるデータや具体例を整理
こうした構造により、読み手は「結論→理由→証拠」という流れで納得しやすくなります。
ピラミッドストラクチャーを活用すると、1スライドごとの主張も明確化でき、資料全体としても筋道の通ったストーリーを描けます。
結論から逆算して構成することで、論理がぶれず、受け手の意思決定を後押しできます。
ロジックツリーで課題を分解する
ロジックツリーは、複雑な課題を体系的に分解し、原因や解決策を整理するためのフレームワークです。
木の枝のように「課題→要因→さらに細分化された要因」と階層化することで、問題の全体像を見失わずに核心へ迫ることができます。
例えば「売上が伸びない」という結論を提示した場合、その下には以下のような論点を配置します。
- 認知数が増えない
- 顧客単価が上がらない
- (さらに下層に)新規集客不足・リピート率低下・商品構成の不一致など具体要因を整理
このように構造化することで、「結論→理由→証拠」の流れが明確になり、どの要因に優先的に対応すべきかを判断しやすくなります。
コンサル資料においては、ロジックツリーの結果をスライドに落とし込むことで、課題特定のプロセスや施策の根拠を直観的に伝えることが可能です。
感覚や経験則ではなく、構造的な分析を示すことで説得力を高められる点が強みです。
MECEの考え方で漏れや重複をなくす
MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)は、情報を「漏れなく、重複なく」整理するための基本概念です。
コンサルタントが資料を作成する際には必ず意識される考え方であり、論点の網羅性と明確さを担保します。
例えば「ターゲットを整理する場合、MECEを意識できているかどうか」で以下のような差が生まれます。
整理の仕方 | 内容 | 問題点/効果 |
---|---|---|
MECEを意識しない場合 | 「男性」「女性」「大人」「子ども」などを列挙 | 重複や抜け漏れが発生する恐れ |
MECEを徹底した場合 | 「大人」を「男性」と「女性」に分け、その下にさらに細分化 | 抜け漏れやダブりを防ぎ、網羅的に整理できる |
資料においてMECEが徹底されていると、読み手は「すべての可能性が網羅されている」と安心して議論に集中できます。
逆に、漏れや重複があると説得力が下がり、意思決定に支障が出やすくなります。
シンプルで正確な構造を保つために、MECEはコンサル資料の必須の考え方といえるでしょう。
ビジネスフレームワークの活用(3C・4P・SWOTなど)
コンサル資料では、3C分析・4P分析・SWOT分析といったビジネスフレームワークが頻繁に用いられます。
これらはクライアントとの共通言語として機能し、戦略を論理的に示すための基盤になります。
フレームワーク | 内容 |
---|---|
3C分析 | 「顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」の3つの視点から市場環境を整理し、課題を特定する |
4P分析 | 「製品(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「販促(Promotion)」の4要素に分け、マーケティング戦略を検討する |
SWOT分析 | 自社の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、外部環境の機会(Opportunities)、脅威(Threats)を整理して戦略立案につなげる |
これらのフレームワークを適切に使い分けたり組み合わせたりすることで、主観に偏らず、論理的で再現性の高い提案が可能になります。
コンサルファーム資料の実例
ここでは、実際に公開されているコンサルファームを例に、コンサル資料の特徴を解説します。
取り上げるのは、マッキンゼー(外資系)と野村総合研究所(日系)です。
両者の違いを理解することで、コンサル資料の多様性を把握できます。
マッキンゼーの資料は、政策提言や経営戦略を対象とした「結論ファースト・提言型」が特徴です。
特徴 | 内容 |
---|---|
結論ファースト | 各章・スライドの冒頭に結論や示唆を明確に提示し、その後にデータや分析を配置 |
論理の階層化 | 「結論→理由→データ」と展開し、短時間で理解できる構造を実現 |
視覚的表現 | グラフやチャートを多用し、数値や矢印を使って因果関係や比較を直感的に示す |
データドリブン | 統計・市場調査などの定量的根拠を活用し、説得力を高める |
政策提言 | 分析結果にとどまらず、ロードマップや実行ステップまで示し、意思決定を後押しする |
次に、野村総合研究(*NRI)*の資料の特徴を紹介します。
野村総合研究所の資料は、網羅的な情報整理と定量データの提示によって、客観性と説得力を兼ね備えている点が特徴です。
特徴 | 内容 |
---|---|
網羅性 | 調査経緯、方法、事例、イベント結果などを網羅的に記載 |
事例整理 | 自治体・事業者ごとの取り組みをフォーマット化し、横比較を容易にする |
文章主体 | 丁寧な記述を中心に、必要に応じて地図や図解を補助的に使用 |
定量分析 | アンケートデータを集計し、満足度・課題意識を数値で示す |
政策的示唆 | 調査結果に基づき、イベント改善や政策推進の提言を提示 |
外資系のコンサル資料は、結論を先に示しデータで裏づけることで、経営層の迅速な意思決定を支援する点が特徴です。
一方、日系のコンサル資料は、調査経緯や事例を丁寧に整理し、政策や現場で活用できる網羅的な知見を提供する点に強みがあります。
実際の資料を確認し、特徴を言語化することでも、資料作成のスキルを向上させることができます。
コンサル資料をわかりやすく作るコツ
コンサル資料は、短時間で相手に本質を伝え、納得感を得たうえで行動につなげることが目的です。
そのためには、内容の整理だけでなく、スライドの見せ方や構成にいくつかの工夫が必要です。
ここでは、資料作成時に意識すべき4つの具体的なポイントを紹介します。
1スライド1メッセージを徹底する
コンサル資料の基本原則は「1スライド=1メッセージ」です。
限られた時間で意思決定者に本質を伝えるためには、一枚の中に複数の論点を盛り込まず、一つの主張に絞り込む必要があります。
「1スライド=1メッセージ」を徹底することで、読み手は「何を伝えたいスライドか」を瞬時に理解できます。
例えば、売上改善の提案であれば「新規顧客獲得が売上拡大の鍵」とタイトルに明記し、その根拠やデータを本文に配置するだけで、主張が一目で伝わります。
逆に「新規顧客」と「リピート率向上」を1枚に同時掲載すると、焦点が分散して説得力を損ないます。
スライド作成の際は、以下の流れを意識すると効果的です。
- 結論をタイトルに置く(「〜すべき」「〜が課題」など明確な文章で)
- 根拠を2〜3点に絞る(図表や数値で裏付ける)
- 視線誘導を設計(十分な余白/強弱のある見出し/Z型の読み順を意識)
「1スライド1メッセージ」を徹底すると、各ページの主張が明確になり、資料全体のストーリーも一貫します。
結果として、読み手の理解が早まり、意思決定の後押しにつながります。
数字・グラフを活用して説得力を高める
コンサル資料において、数字やグラフは欠かせない要素です。
論理だけでは抽象的に見えてしまう主張も、数値で裏付けられることで一気に説得力が増します。
特に意思決定者は限られた時間で結論を判断する必要があるため、視覚的に理解できる形で提示することが重要です。
具体的な活用例は以下の通りです。
- 売上推移や市場規模は、棒グラフや折れ線グラフで示すことで「成長か停滞か」が直感的に分かる
- シェア比較や構成比は、円グラフで表すことで「競合との差」「重点分野」が一目で把握できる
数字を扱う際の工夫は以下を参考にしてください。
- 出典を明記する
- 単位を統一する
- 不要に細かいデータは載せない
結論を支える数字と、それを直感的に伝えるグラフを組み合わせることで、資料の説得力を最大化させられます。
ストーリー性を持たせる(課題→原因→解決策→効果)
コンサル資料は、ただのデータや論点の羅列ではなく、一貫したストーリーを持った構成でなければ相手に響きません。
「課題 → 原因 → 解決策 → 効果」という流れが効果的です。この順序で展開することで、受け手は自然に納得しながら提案を理解できます。
ストーリー展開のポイントは以下の通りです。
- 課題:なぜ議論が必要なのかを明確にする
- 原因:問題の背景を分析し、構造的に示す
- 解決策:解決の方向性や具体策を提示する
- 効果:数値や事例で成果を示し、実現可能性とインパクトを裏付ける
「課題 → 原因 → 解決策 → 効果」の流れは、会議や提案の場面で時間が限られているときにより効果的です。
受け手は「現状 → なぜ起きているのか → どう改善できるか → その結果どうなるのか」という一連のストーリーを追うだけで理解でき、意思決定がスムーズになるためです。
ストーリー性を持たせることは、資料の「わかりやすさ」と「納得感」を同時に高めるために欠かせない工夫といえるでしょう。
見やすさを意識したデザインの工夫(余白・フォント・色)
コンサル資料は「視覚的に理解しやすいこと」を最優先に設計されます。
そのためには、余白・フォント・色の使い方に加え、余計な装飾を排除する姿勢が重要です。
観点 | 内容 |
---|---|
余白 | 情報を詰め込みすぎず、十分な空白を確保することで、優先度が整理され視線誘導がスムーズになる |
フォント | 見出し・本文・注釈などでサイズや太さを統一し、シンプルで読みやすい書体を用いる |
色 | 強調箇所のみにアクセントカラーを使用し、その他はモノトーンを基調にする |
装飾排除 | 不要な背景・図形・装飾を使わず、視覚的に訴求するための最小限のデザインに絞る |
デザインの目的は「目立たせる」ことではなく「理解を助ける」ことです。
余計な装飾を避け、シンプルさと統一感を意識することで、読み手は内容に集中しやすくなります。
コンサル資料作成に必要なスキル・ツール
コンサル資料は、論理性と視覚性の両立が求められる特殊なアウトプットです。
そのためには、思考力と技術、さらに適切なツールの活用が欠かせません。
ここでは、資料作成に必要とされる代表的なスキルとツールを整理します。
論理的思考力・分析力
コンサル資料作成の出発点となるのが、論理的思考力と分析力です。
どれほどデザインやツールを駆使しても、根底のロジックが弱ければ説得力を持つ資料にはなりません。
課題を整理し、筋道を立てて解決策を導く力は、コンサルタントにとって最重要のスキルです。
求められる力の具体例は以下の通りです。
- 構造化の力:複雑な事象を分解して整理する力
- 分析の力:データや事実から因果関係を見抜く力
売上低迷の要因を分析する際に、「顧客減少」という現象にとどまらず、「新規顧客獲得の鈍化」「既存顧客の離脱率上昇」といった要素に分解し、それぞれを数値で裏付けることが必要です。
また、論理的思考力は資料構成にも直結します。
ピラミッドストラクチャーやロジックツリーを用いることで、「結論から根拠」「全体から個別」という流れを自然に組み立てられ、受け手にとって理解しやすい流れを作り出します。
「スライド作り」と聞くとデザインばかり焦点を当ててしまうことがありますが、論理的思考力と分析力は「資料の骨格」です。
これがなければ見栄えだけで内容の薄いスライドになりかねません。
コンサル資料作成において、最も磨くべき基礎スキルといえるでしょう。
PowerPoint・Excelなどの基本ツール
コンサル資料作成に欠かせないのが、PowerPointとExcelといった基本的なビジネスツールです。
PowerPointは、スライド設計の中心を担い、論点を視覚的に整理して伝えるための必須スキルといえます。
シンプルなレイアウト、統一されたフォントや色使い、整列や余白の工夫など、基本操作を徹底するだけで資料の見栄えと理解度は大きく向上します。
Excelは、数値分析やデータ整理において重要です。
グラフや表を直接PowerPointに貼り付けることで、資料に信頼性のある裏付けを与えることができます。
さらに、ピボットテーブルや関数を活用すれば、複雑なデータでも短時間で要点を抽出でき、論理的な資料構成の基盤となります。
また、意外と見落とされがちなのが「作成スピード」です。
コンサルでは急に提案内容が変更されることもしばしばあるため、見やすいスライドを素早く作成する力も大切なスキルです。
Tableauなどデータ可視化ツールの活用
近年のコンサル資料では、PowerPointやExcelに加えて、Tableauなどのデータ可視化ツールを活用するケースが増えています。
膨大なデータを迅速に処理し、視覚的に分かりやすい形で提示できることが最大の強みです。
Excelでもグラフは作成可能ですが、Tableauは数値を多角的に分析し、ダッシュボードとして動的に表示できる点が異なります。
例えば、売上データを地域別・商品別に切り替えて表示することで、課題の所在を瞬時に把握でき、クライアントとの議論が「勘や経験」ではなく、事実に基づいて進められるようになります。
また、Tableauで作成した図表をPowerPointに取り込めば、データの信頼性(Excelやデータベースに直結)と、資料としての説得力(PowerPointの構成力)を両立できます。
データ量が増大する現代において、可視化ツールの活用は「情報をどう伝えるか」の幅を広げる要素です。
特にDXやビッグデータ案件に取り組むコンサルタントにとって、Tableauのようなツールは必須スキルになりつつあります。
学習に役立つ書籍・研修・学習方法
コンサル資料作成力を高めるには、現場での経験に加えて継続的な学習が欠かせません。
書籍や研修は、基礎から応用まで体系的にスキルを伸ばす手段として有効です。
ここでは、思考法・実践テクニック・デザインの3つの観点から役立つ書籍を5冊まとめました。
書籍名 | 学べること |
---|---|
考える技術・書く技術 | 論理展開の方法、結論から根拠へ展開する思考法 |
イシューからはじめよ | 膨大な情報から重要論点を抽出し、資料全体のストーリーを定める方法 |
外資系コンサルのスライド作成術 | シンプルで分かりやすいスライドの作成法、実務に直結する23の図解テクニック |
マッキンゼー流 図解の技術 | 図解を通じたロジカルコミュニケーション、説得力ある資料表現 |
企画が通る PowerPointデザインの教科書 | フォント・色・余白の使い方、洗練されたスライドデザインの構築 |
これらを組み合わせることで、以下のような学びが得られます。
- 思考法の基盤(考える技術・書く技術、イシューからはじめよ)
- 実践的な作成技術(外資系コンサルのスライド作成術、マッキンゼー流 図解の技術)
- デザイン面の強化(企画が通る PowerPointデザインの教科書)
また、書籍でのインプットに加え、オンライン研修や演習を通じたアウトプットも効果的です。
PowerPointやExcelを題材にした実践形式の研修は、書籍で学んだ理論を実務スキルへと落とし込む最短ルートとなります。
就活・転職におけるコンサル資料作成の重要性
コンサルタントにとって資料作成は「日常業務の中心」といえるスキルですが、その重要性は実務だけにとどまりません。
就職活動や転職活動の場面でも評価の対象となり、キャリア形成の基盤を支える力となります。
ここでは、代表的な3つのシーンを取り上げ、資料作成力がどのように影響するのかを解説します。
コンサルインターンでの資料作成体験
コンサルファームのインターンでは、短期間で成果を形にする課題が課されるのが一般的です。
その中心となるのが、クライアント向けを想定した提案資料の作成です。
インターン期間は数日から数週間と限られるため、情報収集・分析・資料作成を極めて短いサイクルで進める必要があります。
この過程では「限られた時間で本質を見極め、分かりやすい形に落とし込む力」が試されます。
また、作成した資料は単なる成果物ではなく、評価基準の一部として扱われます。
論理的な構成力、ストーリーの一貫性、視覚的なわかりやすさなどが審査対象となり、その後の本選考に直結するケースもあります。
つまり、コンサルインターンの資料作成は「選考突破に直結する最初の実戦訓練」といえます。
ここで培ったスピード感と論理展開力は、転職活動や本選考に役立つ重要なスキルになります。
ケース面接で求められる資料作成力
コンサルの選考で実施されるケース面接では、与えられた課題を短時間で分析し、解決策を提示する力が試されます。
その際に重要となるのが「論点を整理し、構造化してわかりやすく伝える力」であり、これは資料作成力と直結しています。
面接官は、回答の正確性よりも論理の組み立て方と可視化のスキルを重視します。
ホワイトボードを使ってフレームワークで課題を分解したり、簡単な図表で解決策を整理したりする場面は、実務におけるスライド作成と同じ思考プロセスです。
さらに、限られた時間内で説得力のあるアウトプットを示すことが求められるため、「1スライド1メッセージ」や「MECEで漏れなく整理する」といった基本原則を応用できるかどうかが評価の分かれ目になります。
ケース面接は、単なる面接課題ではなく、実務の資料作成力を疑似体験する場です。
ここで磨いたスキルは、そのまま入社後のプロジェクトでも活かせます。
資料作成力がキャリアに直結する理由
コンサルタントにとって資料作成力は、キャリア形成を左右する基盤スキルです。
重要視される理由は次の3点に整理できます。
- 入社直後から即戦力として評価される
- 昇進スピードに直結する
- 他業界でも通用する汎用スキルとなる
まず、入社直後は提案資料や報告資料を短期間で作成する機会が多く、論理的で見やすい資料を仕上げられる人材は即戦力として高く評価されます。
逆に資料が不十分だと、提案そのものの価値まで疑問視されかねません。
次に、成果主義が強いコンサル業界では、資料の完成度がそのまま昇進スピードに影響します。
説得力あるアウトプットを安定して出せる人は、リーダーやマネージャーに早期抜擢されやすくなります。
さらに、資料作成力は汎用性が高く、経営企画やDX推進、スタートアップでの戦略立案など、他業界のキャリアでも強みになります。
論理を整理し、可視化する力はビジネス全般で通用するスキルです。
資料作成力は「評価される若手」から「リーダー人材」へと成長していくための推進力であり、キャリア形成の中心に位置づけられるといえます。
まとめ
コンサル資料は、単なるスライドではなく「論理を整理し、相手に伝わる形に変換するためのツール」です。
シンプル・ロジカル・視覚的という特徴を踏まえ、ピラミッドストラクチャーやロジックツリーなどのフレームワークを活用することで、短時間でも説得力のある資料を作成できます。
さらに、資料作成力は就活・転職の選考突破だけでなく、入社後のキャリア形成にも直結する重要なスキルです。
論理的思考力・分析力を土台に、PowerPointやExcel、Tableauなどのツールを使いこなし、学習を継続することで専門性を高められます。
「資料作成力を磨きたい」「プロフェッショナルな資料を仕上げたい」と考える方は、書籍や研修を通じて学習し、実務に活かすことで本質的で課題解決につながるコンサル資料が作成できるでしょう。
転職を見据えるならMyVisionのようなコンサル特化型エージェントを活用するのも効果的です。
元コンサル出身のキャリアアドバイザーから直接フィードバックを受けることで、資料作成力を実務目線で磨けるだけでなく、選考対策やキャリア設計まで一貫してサポートを受けられます。
効率的にスキルを伸ばしながら、自身の市場価値を高めていけるはずです。
あなたもコンサルタントとして
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是非MyVisionにご相談ください。
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