EYに第二新卒で転職するには?難易度や採用を目指すための対策について解説
2026年02月28日更新
BIG4の一角を担うEYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)は、グローバルな知見と風通しの良い社風でが特徴のコンサルティングファームです。
EYは第二新卒を積極採用しており、未経験からでも挑戦可能な環境が用意されています。
しかし、新卒同等以上の待遇が用意される分、選考ではケース面接が課されるなど決して容易ではありません。
本記事では、EYの第二新卒枠の実態や採用倍率の目安、未経験から合格を勝ち取るための専門性のアピール方法について徹底解説します。
著者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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監修者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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EYは第二新卒を積極採用している?
EYは公式サイトに第二新卒専用の採用ページを設けており、社会人経験を有する若手層を制度として積極的に採用しています。
給与水準は大卒で600万円、院卒で610万円と非常に高い水準が設定されており、所定労働時間も9時30分から17時30分までの7時間勤務です。
ただし、未経験から応募可能ではあるものの、選考プロセスには書類選考や適性検査に加えてケース面接が組み込まれています。
単なる若手の欠員補充のような完全ポテンシャル採用ではなく、入社後すぐにコンサルタントとして自走できる高い素養が求められます。
EYの第二新卒採用の難易度と倍率
EYの第二新卒採用は専用枠が用意されているとはいえ、高い給与水準とBig4のブランド力から応募が集中するため、選考を突破するのは至難の業です。
採用倍率と学歴の目安
口コミによるとEYSCの採用倍率は約4.7倍です。第二新卒枠であっても職務経歴書の提出が求められるため、ポテンシャルだけでなく前職での実績評価の側面も強く持ち合わせています。
選考工程にケース面接が組み込まれていることや初年度から年収600万円スタートの好待遇であることを踏まえれば、必然的に応募者のレベルは上がり、新卒採用時よりもさらに高水準な論理的思考力が求められる激戦になると考えるのが妥当です。
未経験(非コンサル)からの合格率と出身業界の傾向
未経験者からの具体的な合格率は非公開ですが、出身業界の縛りはなく前職の業界自体が合否を決定づけることはありません。
銀行出身者であれば高度な財務分析の経験、IT業界であればプロジェクト推進や要件定義の実績、メーカーであれば業務改善や原価管理のノウハウといったように、自身の専門性をいかにコンサルティング業務に直結するスキルとして応用できるかが鍵になるでしょう。
評価の軸となるのは、業界知識の深さではなく、課題解決力や定量的な実績、そしてそれを別の環境でも発揮できる再現性です。
EYの年収・手取りの内訳
EYの給与水準は、Big4をはじめとする外資系コンサルティングファームの中でも高く設定されています。
年齢や勤続年数ではなく、実力に基づいた役職(ランク)によって年収レンジが明確に定められているのが特徴です。
ここでは、各役職の給与モデルや、EY独自の支給体系に基づく月々の手取り額の目安について詳しく解説します。
年収ランク別の給与モデル
各ランクの年収レンジの目安は以下のとおりです。
| 役職 | 年収 |
|---|---|
| アナリスト | 約500万〜600万円 |
| コンサルタント | 約550万〜700万円 |
| シニアコンサルタント | 約700万〜1,000万円 |
| マネージャー | 約1,000万〜1,400万円 |
| シニアマネージャー | 約1,400万〜1,800万円 |
| ディレクター | 約1,800万〜3,000万円 |
| パートナー | 約3,000万円 |
EYでは年齢や勤続年数ではなく、実力と現在の役職によって給与が決定されます。
第二新卒の場合は、主にアナリストかコンサルタントからのスタートです。
【MyVision編集部の見解】
MyVision編集部で仮の条件で年収をシミュレーションしてみると、25歳の役職(アナリスト)は、約550万円。28歳の役職(シニアコンサルタント)の場合は、約850万円あたりの年収が想定できます。
25歳の場合は、前職での社会人経験年数や基礎的なIT・語学スキルがベース給与に影響する傾向があり、28歳の場合は、プロジェクトにおける稼働率(チャージアビリティ)やクライアントからの評価が業績賞与(パフォーマンスボーナス)に大きく影響する可能性があるからです。
第二新卒枠でのスタートであっても、入社後のキャッチアップ次第で数年以内にシニア層へプロモーションし、一気に給与テーブルを上げる(20代で800万円超え)ことが十分に可能な仕組みです。
月収・賞与の内訳と手取り額の目安
EYの標準的な給与体系は、提示された年俸額を「14分割」する形式です。12ヶ月分の月給に加え、夏と冬にそれぞれ1ヶ月分(1/14)が固定賞与として支給されます。これに加えて、個人の評価や会社業績に応じたパフォーマンスボーナス(業績賞与)が別途支払われる場合もあります。
国税庁の源泉徴収税額表等をもとに、年俸840万円(シニアコンサルタント層)を想定したモデルケースを比較します。
参考:国税庁 源泉徴収税額表
ボーナスありの場合
年俸840万円を14分割(月額面60万円)し、固定賞与として夏冬に各1ヶ月分を受け取る標準的なケースです。
| 項目 | 金額・内容 |
|---|---|
| 基本給(月額) | 約60万円(年俸の1/14) |
| 賞与(年2回計) | 約120万円(夏・冬 各1ヶ月分)+別途業績賞与 |
| 推定手取り額(月) | 約45万円 |
| 備考 | 手取り額は社会保険料や各種税金を控除した額面の約75%として推計 |
毎月の基本給には固定残業代が含まれているケースが多く、月々の手取りは比較的安定しています。
一方で、個人の評価やファームの業績に連動して支払われる「業績賞与」が別途加算されるため、成果次第で実際の年収は提示額からさらに上振れする見込みがあります。
ボーナスなし(年俸制)の場合
上位の職階や中途採用時の契約形態によっては、年俸をシンプルに「12分割」して毎月支給するケースもあります。同じ年俸840万円(月額面70万円)でボーナス比重がない場合の比較です。
| 項目 | 金額・内容 |
|---|---|
| 基本給(月額) | 約70万円(年俸の1/12) |
| 賞与(年2回計) | なし(別途業績賞与のみの場合あり) |
| 推定手取り額(月) | 約52万円 |
| 備考 | 固定ボーナスがない分、毎月の安定した手取り収入が大きくなる想定 |
固定ボーナス(夏・冬)がない分、毎月の手取り額が底上げされてキャッシュフローが安定するのが特徴です。
賞与月にまとまった収入がない代わりに日々の生活設計が立てやすく、安定した収入をベースに働きたい人に適した支給形態といえます。
EYの選考フローと試験対策
EYの第二新卒採用における選考プロセスは、基本的に以下のフローで進行します。
- エントリーシート(ES)提出
- 本選考エントリーおよび適性検査
- グループディスカッション
- 個人面接(複数回)/ワークショップ
- 内定
採用選考プロセスは状況により変更になる場合がありますが、オンラインでの実施にも対応しています。
適性検査を通過した候補者のみがグループディスカッションへ進み、その結果をもって面接やワークショップへと案内される構造です。
各フローで求められる能力が異なるため、段階ごとの対策が必須となるでしょう。
適性検査の種類と対策
EYは適性検査の形式を公式には明示していませんが、過去の受験者の口コミによると、SPI形式のWEBテストやテストセンターが採用されているケースが多いといわれています。
Big4のブランド力と高い給与水準から優秀な応募者が殺到するため、書類選考を通過するための正答率のボーダーラインは非常に高く設定されていると推測されます。
一般的な合格ラインである6〜7割程度で満足せず、言語・非言語ともに最低でも8割以上のスコアを安定して叩き出せるよう問題集を用いた徹底的な反復練習をおこなうことが重要です。
面接・ケース面接の傾向と過去問
EYの面接における最大の関門は、論理的思考力と課題解決能力をシビアに測るケース面接です。
フェルミ推定を用いた市場規模の算出や、特定の企業に対する売上向上施策といったビジネスケースが出題され、限られた時間内で論理的に仮説を組み立てる能力が問われます。
また、人物評価のパートにおいては「なぜほかの総合コンサルティングファームではなくEYなのか」という志望動機が鋭く深掘りされます。
EYのカルチャーや注力領域を深く理解したうえで、自身の前職での実績や今後のキャリアビジョンと一貫性を持たせて語れるように準備しておくことが不可欠です。
【MyVision編集部の見解】
一般公開されている情報だけでは、ケース面接における「論理的思考力の高さ」や「フレームワークの知識」が決め手となるかもしれません。
しかし、MyVision編集部が重視する本当に見るべきポイントを分析すると、①EYの「協調性」を重んじるカルチャーへの適応力②ディスカッション時の柔軟なヒアリング姿勢③チーム内での自分の役割の言語化、の指標が自分のなかで正しい優先度か丁寧に判断するべきです。
単に「自分の頭の回転の速さを見せつける」という判断を間違えると、EY特有の「風通しの良さ・チームワーク重視」の社風と合わないとみなされ、面接で落とされてしまうケースもあります。
実際に、自分の論理を押し通そうとして面接官との対話が成立しなかった例もあるので、自分が「どのようにチームの議論に貢献できるか」という指標理由は自分の中で言語化できるレベルまで落とし込めるとよいでしょう。
頻出質問への回答ポイント
第二新卒特有の質問として、「なぜ短期間で前職を退職したのか」と「前職の経験をEYでどう活かすか」は多くの場合で問われます。
早期離職の理由について、前職の環境への不満などネガティブな要因をそのまま述べるのは厳禁です。客観的な事実とそこからの学びを提示し、「EYの環境でなければ達成できない明確な目標がある」というポジティブかつ論理的な理由へ昇華させる必要があります。
また、前職の経験を語る際は、特定の業界知識や業務スキルとしてではなく、「複雑な課題を分析・構造化し、解決策を実行した」「利害関係者を巻き込んでプロジェクトを推進した」といった、コンサルティング業務に直結する汎用的な問題解決スキルに変換してアピールすることが重要です。
EY入社後の育成環境とキャリアパス
EYでは、未経験からでもコンサルタントとして早期に立ち上がり、継続的に成長できるよう、グローバル水準の体系的な育成プログラムが用意されています。
また、個人のライフステージの変化に合わせた柔軟な働き方やキャリア形成を後押しする独自の支援制度も充実しており、中長期的に活躍できる環境が整っているのも大きな魅力です。
ここでは、EY入社後の育成環境やキャリアパスを具体的に解説します。
未経験者向けの研修カリキュラム
EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)は、未経験からでもグローバルで活躍できる一流のコンサルタントを育成するため、体系的な研修プログラムと自律的な成長を促す支援体制を整備しています。
| 研修領域 | 主な学習内容 |
|---|---|
| マインドセット | ビジネスマナー、コンサルタントの提供価値、プロフェッショナルマインドの醸成 |
| コンサルタントスキル | ロジカルシンキング、プレゼンテーション、仮説構築・リサーチ、ドキュメンテーション、ファシリテーション など |
| テクニカルスキル | 各ユニットやEY Global主催の専門研修(暗号資産、金融×生成AI、M&A、サイバーセキュリティ、サプライチェーンなど) |
さらに、働きながらオンラインで取得を目指せる「Tech MBA」や、個人のライフスタイルに合わせて柔軟に学べる「EY Badges」など、継続的なスキルアップを後押しする制度も充実しています。
ワークライフバランスと離職率の実態
EYでは単なる「ワークライフバランス」に留まらず、メンバー自身がプライベートとキャリアの両立を管理する「ワークライフマネジメント」を推進しています。
とくに妊娠・出産・子育て期におけるサポートは手厚く、コアなしのフレックスタイム制度や在宅勤務に加え、週3~4日勤務や短時間勤務を選べる「フレキシブルワークプログラム」など、法定基準を大きく上回るEY独自の支援策が整備。
ビーシッター利用補助や休職中のe-Learning支援、さらには男性の積極的な育児参加を後押しする風土も定着しています。
そのほか、運動部から文化部まで多種多様なクラブ活動を通じた社内交流も活発です。
個人のライフイベントとキャリアのステップアップを両立させながら、中長期的に働き続けられる環境が整っているといえます。
まとめ
EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、戦略策定から実行支援までを一貫して担うBig4を代表するファームであり、第二新卒であっても高度なケース面接が課されるなど選考ハードルは高いといえます。
しかし、厳しい選考を突破した先には、未経験からでも一流のコンサルタントへ着実に成長できる体系的な研修プログラムや、個人のライフステージに寄り添う柔軟な働き方支援策が豊富に用意されています。
こうした魅力的な環境を手に入れるためには、高い論理的思考力を証明するための実践的なケース対策や、自身のポータブルスキルを的確にアピールする準備が不可欠です。
EYへの転職を確かなものにするためにも、コンサル業界特有の徹底した面接対策ノウハウを持ち、非公開求人の紹介にも強みを持つMyVisionをぜひ活用してみてください。
EYの第二新卒転職に関するFAQ
第二新卒としてEYへの転職を目指す際によく生じる、求められる即戦力性やほかのBig4との違い、配属や転勤に関する疑問について解説します。
Q. 第二新卒でも「即戦力」を求められますか?
ポテンシャルだけでなく、一定の即戦力性も求められます。
選考にケース面接が含まれるため、前職で培った論理的思考力や課題解決力を提示しつつ入社後に早期キャッチアップできる成長可能性を証明する必要があります。
Q. ほかのBig4(デロイト、PwC、KPMG)との最大の違いは何ですか?
四大監査法人グループ(Big4)は総じて幅広い総合コンサルティングを提供していますが、サービスにおける強みの置き方や組織カルチャーに違いがあります。
EYの最大の特徴は、戦略コンサルティング部門である「EY-Parthenon(EYパルテノン)」を有し、高度な戦略策定から現場での実行支援までをシームレスかつ一貫して提供できる点です。
どの領域の顧客課題に強いか、またグローバル連携や部門間移動のしやすさといった社内文化の面で、各社との差別化が図られています。
Q. 地方配属や転勤はありますか?
明確な国内転勤のルールは公表されていません。
ただし、コンサルタントはプロジェクトベースの働き方が基本となるため、アサインされる案件によっては地方クライアント先への訪問や常駐、一時的な勤務地の変更が発生する可能性があります。
