医療コンサルタントとは?仕事内容や大手企業一覧を紹介
2026年06月29日更新
医療コンサルタントとは、医療機関や製薬・医療機器メーカーが抱える経営・人材・制度対応などの課題を解決する専門職です。
経営改善や診療報酬制度への対応、DX導入や開業支援など、医療現場の持続可能性を支える幅広い役割を担っています。近年は人材不足や医療DXの加速、地域医療連携の必要性などにより、医療コンサルの需要は拡大傾向にあります。
そのため専門性を活かしてキャリアを築きたい人や、未経験から新たな挑戦を目指す人にとっても注目度の高い職種です。
本記事では、医療コンサルの仕事内容や年収、将来性に加え、未経験から転職を成功させるためのステップや選考対策まで徹底解説します。医療コンサルタントを目指すうえで必要な情報を整理し、キャリア検討の参考にしていただける内容です。
著者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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監修者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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目次
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医療コンサルティングの求人情報
【経営支援】リーダー候補/クリニック開業後の経営支援コンサルタント/IPO準備中/麻布台ヒルズ勤務
想定年収
420~650万円
勤務地
東京都港区
業務内容
【概要】 当社で開業サポートしたドクター/医療法人のパートナーとして、開業後に顕在化する様々な課題解決・経営支援などをお任せいたします。 100社程度の開業実績があり、非常に安定的な事業となっています。 エリアごとに担当を分担し(15施設前後・20クリニック程度)、定期的に開業している医師・歯科医師の院長と面談を行います。 毎月5~10名程の開業医とオンラインもしくは対面で面談を行います。 (出張あり) 面談の中で、採用やDX化などの困りごとを伺い、協力会社とともに課題解決の提案をします。 また業績好調の医院については分院展開の提案も行います。 【詳細】 ●医院・クリニック開業後の経営サポート(定期的な経営分析、売上向上のための戦略提案など) ●DX化運用支援(電子カルテ導入/オンライン予約システム整備等) ●再契約/賃料交渉 ●アップセル/クロスセル施策 ●施設メンテナンスの定期チェック等
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【経営支援(マネージャー候補)】麻布台ヒルズ勤務/クリニック開業後の経営コンサルタント/IPO準備中のコンサルティングファーム
想定年収
650~1,000万円
勤務地
東京都港区
業務内容
【職種】 開業後の経営支援コンサルタント 【概要】 当社で開業サポートしたドクター/医療法人のパートナーとして、開業後に顕在化する様々な課題解決・経営支援などをお任せいたします。100社程度の開業実績があり、非常に安定的な事業となっています。 エリアごとに担当を分担し(15施設前後・20クリニック程度)、定期的に開業している医師・歯科医師の院長と面談を行います。 毎月5~10名程の開業医とオンラインもしくは対面で面談を行います。(出張あり) 面談の中で、採用やDX化などの困りごとを伺い、協力会社とともに課題解決の提案をします。 また業績好調の医院については分院展開の提案も行います。 【詳細】 ・医院・クリニック開業後の経営サポート(定期的な経営分析、売上向上のための戦略提案など) ・DX化運用支援(電子カルテ導入/オンライン予約システム整備等) ・再契約/賃料交渉 ・アップセル/クロスセル施策 ・施設メンテナンスの定期チェック等
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【高輪会】外来事業部 メンバー
想定年収
400~500万円
勤務地
東京都港区
業務内容
歯科クリニックの経営参謀として、院長と連携しながら以下の支援を担っていただきます。 【詳細】 ●人材マネジメント(スタッフの採用・教育・評価) ●新しい患者さまに来ていただくための施策立案~実行 ●既存の患者さまに再来院いただくための施策立案~実行 ●診療所の収益、売上、原価率などの目標管理と達成のための支援 【入社後】まずは先輩社員と同行し、OJTを通じて現場スタッフとのコミュニケーションや経営分析の方法を徐々に身に着けていただきます。慣れてきたら自身でスケジュールを立て、主導的に活動していただきながら、相談などは定期的な部長・課長との1on1Mtg等を通じて解決していきます。 ●働き方 3医院程度を担当いただきます。※直行直帰・時差出勤可と柔軟な働き方が可能です。各担当医院に週1~2回訪問し、歯科医師や歯科衛生士・助手と一緒に目標達成に向かって様々な活動に主体的に取り組みます。 ●配属先情報 【外来事業部】9名(部長1名・課長1名含む)※メンバーはほとんどが業界未経験からのスタート
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【NSP】新規事業開発部(NSリヤンドの経営企画・内部統制・組織開発)
想定年収
800~1,500万円
勤務地
東京都港区
業務内容
(雇入れ直後) 急成長している、当社子会社であるNSリヤンド㈱の経営基盤を支えるため、組織構造の設計や中長期的な経営戦略の立案・実行、内部統制やリスク管理体制の構築、事業拡大に伴う各種企画業務を担っていただきます。 具体的な内容 ●中長期的な事業計画や経営戦略の立案・実行 ●企業成長を見越した組織構造・組織文化の設計 ●内部統制・リスクマネジメント体制の構築・強化 ●売上向上のための戦略立案と施策実行 ●業務プロセスの標準化・型化の設計 ●NSPグループと連携したブランディングプロジェクトの推進 ●経営企画部メンバーのマネジメント ●経営会議資料の作成および会議スケジュール管理 (変更の範囲) 当社及び関連会社が指示する業務全般
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【京都府宇治市】あじろぎ会経営サポート/入社後すぐ宇治病院へ出向
想定年収
800~1,200万円
勤務地
東京都港区
業務内容
(雇入れ直後) 入社後すぐに宇治市の社会福祉法人あじろぎ会 宇治病院へ出向していただき、ハンズオンでの経営サポート業務をお任せします。管理部門の関連業務を中心に、理事長の右腕として病院経営の一躍を担っていただきます。 ●具体的な内容 ・事務管理部門(経理財務・人事労務等)全般の管理マネジメント及び実務 ・人事制度の管理運用 ・コンプライアンス対応の推進と管理(主にはハラスメントと情報管理) ・各事業部門間の調整業務(制度運用や業務規程変更等に係る周知等)など (変更の範囲) 当社及び関連会社が指示する業務全般
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医療コンサルタントとは?

医療コンサルタントとは、病院・クリニックなどの医療機関や、製薬会社・医療機器メーカーなどの医療関連企業を対象に経営課題を解決するコンサルタントです。
一般企業向けのコンサルタントと異なり、病院やクリニック、製薬会社などを対象に、経営・制度対応・人材・DXといった幅広いテーマを支援します。
医療業界特有の制度や専門知識を踏まえて課題を整理し、持続可能な解決策を提示する点が特徴です。
主な支援領域には以下が挙げられます。
- 経営改善や収益性向上のアドバイス:収支の見直しや診療報酬制度を踏まえた戦略提案
- 医療DXやIT導入による業務効率化:電子カルテやオンライン診療の導入支援
- 人材採用・育成の仕組みづくり:採用計画の立案や研修制度の整備
- 新規開業やM&Aに伴う戦略策定:資金計画や事業統合に合わせた経営支援
医療コンサルタントは、現場の安定運営と成長の両立を実現する「医療機関の伴走者」としての役割を担っています。
医療制度改革や人材不足が進む今後の社会において、その必要性はますます高まると考えられます。
【MyVision編集部の見解】 一般的な紹介文では「経営改善」が強調されますが、MyVision編集部が重視する本当に見るべきポイントは、「医療現場の心理的ハードルを越える力」です。
医療現場は、一般企業に比べて「変革」に対する抵抗感が強い傾向にあります。いくら数字上で正しい経営戦略を立てても、多忙な医師や看護師の信頼を得られなければ、提案が実行されることはありません。
そのため、単なる分析スキル以上に、「現場の専門性(聖域)を尊重しつつ、共通言語で対話できる人間力」こそが、成果を出せるコンサルタントの真の差別化要因となります。
医療機関が抱える経営課題
医療コンサルタントが必要とされる背景には、医療機関を取り巻く厳しい経営環境があります。福祉医療機構が実施した2024年度の調査では、調査対象となった一般病院のうち、経常利益が赤字だった病院の割合は58.3%でした。
医療機関の倒産件数も増加傾向にあり、東京商工リサーチによると2024年は64件で、過去20年で最多となりました。内訳はクリニック32件、歯科医院25件、20床以上の病院7件で、病院だけでなく診療所や歯科医院の倒産も増えています。2025年に入っても、こうした高い水準が続いています。
人件費や医療材料費、給食費、光熱費など、病院運営に必要なコストは上昇を続けています。一方で、診療報酬による収入の伸びは、こうしたコスト上昇に追いついていません。その結果、収支のバランスが崩れ、病院経営を圧迫する状況が広がっています。
出典:福祉医療機構|2024 年度 病院の経営状況について 出典:東京商工リサーチ|2024年の医療機関の倒産状況
医薬品・医療機器メーカーが抱える課題
製薬会社や医療機器メーカーも、それぞれ異なる経営課題に直面しています。
製薬業界では、薬価が継続的に見直されることで、国内における収益面の圧力が強まっています。新薬開発には大きな研究開発費がかかる一方、開発した薬剤が上市にいたる成功確率は高くありません。グローバル企業との研究開発競争も激しく、新薬を生み出す力や海外への展開力の強化も求められています。
医療機器業界では、分野によって国際競争力に差があります。画像診断装置などの分野では、日本企業が強みを持つとされていますが、治療機器の分野では海外企業への依存度が高いのが実情です。
医療コンサルの大手企業一覧
医療コンサルティングを手掛ける企業は、事業領域によって主に「総合系コンサルティングファーム」「医療経営特化型」「製薬・医療機器関連特化型」の3つに分けられます。自身の深めたい専門性や、関わりたいフェーズによって適した企業は異なります。
それぞれのカテゴリごとの代表的な企業と、その特徴を以下の表にまとめました。
| 企業名 | カテゴリ | 特徴・主な支援領域 |
|---|---|---|
| デロイト トーマツ コンサルティング | 総合系 | 医療制度対応や地域医療体制の最適化から、製薬・医療機器企業へのグローバル支援まで、マクロ視点を含む包括的な支援に強み |
| PwCコンサルティング | 総合系 | 病院経営改善や働き方改革、DX推進を「現場を巻き込むスクラム型伴走支援」で実行する点に定評 |
| アクセンチュア | 総合系 | 先端テクノロジーとデータを活用し、精密医療導入やデジタルソリューション提供、地域DX推進をリード |
| 株式会社メディカルワイズ | 医療経営特化 | 中小規模の病院・クリニック向けに、収益向上や開業支援、人材紹介など実務直結型のコンサルティングを提供 |
| 株式会社医療経営研究所 | 医療経営特化 | 経営分析からシステム導入、自治体向け地域医療体制設計まで、中長期視点で現場に寄り添う支援を実施 |
| 総合メディカル株式会社 | 医療経営特化 | 経営分析、医師紹介(働き方改革支援)、設備リース最適化など複合課題をワンストップで支援 |
| IQVIA(アイキューヴィア) | 製薬・医療機器特化 | 世界的なヘルスケアデータと高度な分析力を活かし、臨床試験効率化から市場投入・マーケ戦略まで一貫支援 |
| シミックホールディングス | 製薬・医療機器特化 | 日本発のCROとして、治験支援から製造・販売支援まで医薬品ライフサイクル全体を包括支援 |
| エムスリー株式会社 | 製薬・医療機器特化 | 医師会員基盤「m3.com」を活用し、マーケティング支援や治験事業、医療DXを独自アプローチで展開 |
【MyVision編集部の見解】 MyVision編集部では、「医療知識の習得」だけを目的に転職することを推奨しません。医療コンサルの本質は「医療を学ぶこと」ではなく、「ビジネスの力で医療をアップデートすること」だからです。
実際に、医療職からコンサルを目指す方の中には「現場が嫌だから、知識を活かせるコンサルへ」と考える人がいますが、そのマインドではコンサル特有の「論理的思考」や「泥臭い実行支援」に耐えられません。あくまで「経営課題の解決」に軸足を置く覚悟が必要です。
▼コンサルタントの特徴について詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。
医療コンサルタントの仕事内容
医療コンサルタントの役割は多岐にわたりますが、共通するミッションは、医療現場の複雑な課題を整理し、持続可能な解決策を提示・実行することです。
支援対象によってアプローチは変わるため、医療機関向けと医薬品・医療機器メーカー向けに分けて整理します。
医療機関向けの仕事内容
医療機関向けのコンサルティングでは、経営面から現場の実務改善まで幅広い支援がおこなわれます。
代表的な業務領域は、以下のとおりです。
| 支援領域 | 目的 | 業務内容 |
|---|---|---|
| 経営戦略の立案・実行支援 | 外部環境に強い安定経営の実現 | 市場調査に基づく事業戦略の策定とKPI管理による現場浸透の支援 |
| 診療報酬・制度改定対応 | 制度改定による減収リスクの回避 | 改定内容が経営に与える影響を分析し、収益構造や診療体制を最適化 |
| 業務改善・効率化の提案 | 現場の生産性と医療品質の向上 | 診療・事務プロセスを分析し業務を標準化、労務管理の見直しを支援 |
| 人材採用・教育・研修 | 優秀な人材の確保と定着率の向上 | 採用戦略の立案や階層別研修の開発、評価制度整備の支援 |
| 開業支援 | 新規開業のリスク軽減 | 立地調査や資金計画策定、開業後の集患・広報活動までサポート |
| M&A・事業拡大 | 規模拡大による経営基盤の強化 | 財務・事業分析や統合効果の検討をおこない、必要に応じて弁護士や会計士などと連携しながら、交渉や統合プロセスを支援 |
| 医療DX・IT導入 | デジタル技術による業務効率化 | 電子カルテやオンライン診療の導入推進、運用ルール設計を支援 |
医薬品・医療機器メーカー向けの仕事内容
医薬品や医療機器メーカーに対するコンサルティングでは、製品開発や市場戦略の支援が中心です。
代表的な業務領域を、以下の表にまとめました。
| 支援領域 | 目的 | 業務内容 |
|---|---|---|
| 市場調査・戦略立案 | 新製品の市場投入における成功確率向上 | 競合分析や市場ニーズの調査、価格設定や販売戦略の検討を支援 |
| 製品戦略・マーケティング支援 | 製品特性を踏まえた訴求力の強化 | 製品の特性を活かしたマーケティング資料の作成や、上市時の戦略立案を支援 |
| 海外展開のサポート | グローバル市場での事業拡大 | 現地の規制や市場環境を踏まえたアドバイスをおこない、必要に応じて薬事に詳しい専門部署や外部機関と連携 |
| 組織のDX推進 | 業務効率化とデータ活用の高度化 | AIを活用したデータ分析や、営業活動を効率化するCRMツールの導入を支援 |
なお、臨床試験の計画策定や規制当局への申請手続きは、CRO(医薬品開発業務受託機関)や薬事コンサルティング会社、企業内のRegulatory Affairs担当者が主に担う領域です。
一般的な医療コンサルタントの業務とは区別されるため、薬事・臨床開発に特化したキャリアを目指す場合は、これらの専門機関や職種も併せて確認しておくとよいでしょう。
医療コンサルタントの年収
医療コンサルタントの平均年収は、MyVisionが取り扱う求人データを参考にすると約460万〜1,600万円が相場です。
未経験や若手層では400万円台後半からのスタートとなるケースもありますが、事業責任者候補やM&Aコンサルタント、マネージャー職などの上位ポジションでは年収1,000万円〜1,500万円を超える提示も珍しくありません。
この年収差の最大の要因は案件規模とクライアントの違いです。総合系ファームが製薬会社や官公庁向けの大規模・グローバル案件を扱うのに対し、医療特化型ファームは地域の病院やクリニックの経営支援など、中規模案件がメインとなるため、それが収益モデル(報酬)に反映されています。
医療コンサルタントに求められるスキル
医療コンサルタントには、コンサルティングの基本である「論理的思考力」や「課題解決力」に加え、人命にかかわる特殊な業界構造に対する深い理解が求められます。
最初からすべてを完璧に備えている必要はありませんが、選考で高く評価され、実務で直結する代表的な5つのスキル・経験を解説します。ご自身のキャリアの棚卸しに役立ててください。
医療現場のオペレーション理解
病院やクリニックがどのように回っているのか、事業フローや現場スタッフの心理を理解していることは非常に重要です。いくら優れた経営戦略を立てても、人手不足や特殊な業務フローといった現場の実情を無視した提案は実行されません。
医療機関での勤務経験や、医療現場に向けた業務改善の経験は、現場に寄り添った実行支援をおこなううえで強力な武器になります。
診療報酬制度に関する専門知識
医療機関の売上の大部分を占める「診療報酬」の仕組みを理解していることは、経営改善に直結するスキルです。
診療報酬は原則2年ごとに改定されるため、常に最新の制度動向をキャッチアップし、どの加算を取れば収益が向上するのかを分析・提案できる人材は、即戦力として重宝されます。
データ分析・統計解析スキル
レセプト(診療報酬明細書)やDPCデータ(診断群分類別包括評価)、電子カルテの記録など、膨大な医療データを経営に活用する動きが加速しています。
複雑な数値データを紐解いて経営的な示唆を出す分析経験や、統計解析ツール(RやSPSS、SASなど)を扱えるスキルがあれば、デジタル化が進む医療コンサルの現場で高く評価されます。
企画立案・プロジェクト推進の経験
医療業界での経験がなくても、「現状を分析して課題を特定し、企画を立案して現場を巻き込みながら実行する」というプロセスを経験していれば、コンサルタントとしての基本動作が身についていると見なされます。
事業会社での経営企画、新規事業立ち上げ、マーケティングなどのバックグラウンドは十分に活かせます。
財務・会計の基礎知識
クライアントである医療機関の健康状態(経営状態)を正確に把握するためには、財務諸表を読み解く力が欠かせません。
コスト削減や設備投資、M&Aなどの提案をおこなう場面も多いため、日商簿記2級程度の会計・財務知識をベースとして持っていると、提案の説得力と実現性が大きく増します。
医療コンサルタントにおすすめの資格
前提として、医療コンサルタントになるために「必須の国家資格」は存在しません。資格がなくても、戦略的思考や実務経験があればコンサルタントとして活躍することは十分に可能です。
しかし、特殊な規制や専門用語が飛び交う医療業界においては、体系的な知識を証明し、クライアント(医師や経営層)からの信頼を早期に獲得するツールとして、以下の資格を取得することは非常に有効です。
医療経営士
医療機関の経営に必要な知識を総合的に体系化した、医療コンサルタントに最も直結する民間資格です。
医療従事者が経営を学ぶため、あるいは一般企業のビジネスパーソンが医療業界の特殊性を学ぶためのスタンダードな資格として定着しています。3級から1級までありますが、コンサルティングの実務でアピール材料とするなら、より実践的な課題解決能力が問われる「2級以上」の取得を目指すのが効果的です。
中小企業診断士
国が認める唯一の経営コンサルタントの国家資格であり、財務・会計、人事・組織、マーケティング、法務など、企業経営にかかわる網羅的な知識を証明できます。
大規模な総合病院だけでなく、全国のクリニックや中小規模の病院は、実態として「中小企業」と同じ経営課題を抱えています。そのため、中小企業診断士の学習で得られる体系的なフレームワークは、医療法人の経営改善やM&A支援にそのまま応用が可能です。
医療情報技師
医療現場の業務プロセスと、情報システムの両方に精通した専門家であることを証明する認定資格です。
現在の医療業界では、人手不足の解消や医療の質向上のために「医療DX」が急務です。しかし、医療とITの両方を深く理解している人材は不足しています。医療システムの導入支援や、データ活用に関するコンサルティングをおこなうIT系の医療コンサルタントを目指す場合、この資格は極めて強い武器になるでしょう。
医療コンサルタントに向いている人
医療コンサルタントとして成果を出すには、専門知識だけでなく、一定の資質や思考の特性が求められます。
医療業界の現状や将来に深い関心を持ち、クライアントの目線で考えられる人は、医療コンサルタントに適しています。複雑な問題を分析し、データや事実をもとに論理的な解決策を提示できる人も求められる人材です。
医療業界は制度や技術の変化が続くため、新しい知識を積極的に学び続ける意欲のある人も向いています。
医療従事者や経営者など、異なる立場の人々と信頼関係を築くコミュニケーション能力も欠かせません。プロジェクトの多くはチームで進行するため、役割を分担しながら成果を出す協働力も重要な要素です。
医療コンサルタントのキャリアパス
医療コンサルタントは、専門性と経験を積み重ねることで、多様なキャリアパスを描ける職種です。
ここでは、一般的な成長過程と将来的な選択肢について解説します。
コンサルティングファームでの成長ステップ
初期キャリアでは、医療に特化したファームや総合系コンサルティング会社で、プロジェクトのサポート業務を担当します。データ分析や資料作成を通じて、医療業界の課題を理解する基礎を築く段階です。
経験を積むと、プロジェクトマネージャーとして計画立案から実行、クライアントとの交渉までを管理する役割に成長します。
さらに専門分野を確立すると、シニアコンサルタントやパートナーとして、戦略レベルの提案や新規クライアントの開拓に関わる立場を目指せます。
医療コンサル経験を活かした他分野への展開
医療コンサルタントとしての経験は、コンサルティングファームの外でも活かせます。
製薬企業や医療機器メーカーに転じ、経営幹部として分析力や戦略立案力を発揮する人もいます。医療コンサルで得た知見を、デジタルヘルスやAIを活用した医療系スタートアップの立ち上げに活かす例も珍しくありません。
一定の経験を積んだ後、フリーランスの医療コンサルタントとして独立する人もいます。
未経験でも医療コンサルタントになれる?
医療業界やコンサルティング業界の経験がなくても医療コンサルタントへの転職は可能です。 近年はDX化、M&A、働き方改革など医療機関の課題が複雑化しているため、異業種で培ったビジネススキルを持つ人材が広く求められています。
ただし、医療コンサルは専門性の高い領域であるため、選考では「コンサルタントとしての適性」と「これまでの経験の再現性」を厳しく見極められます。未経験から医療コンサルタントへの転職を成功させるには、これまでのビジネス経験で培ったスキルを軸に、能動的なインプットと専門的な選考対策を掛け合わせることが重要です。
たとえば、経営企画や無形商材の法人営業などで培った「現状分析から課題解決に至るプロセス」をコンサルティングの基礎スキルとして使用します。そのうえで、未経験であっても診療報酬改定などの業界トレンドを関連書籍で事前に学習し、医療課題に対する自分なりの仮説を持つ姿勢を示すこともひとつのアプローチです。さらに、選考の最大の壁となる「ケース面接」では医療特有のテーマが問われることが多いため、独学にとどまらず、エージェントからのプロのフィードバックを活用して論理的思考力を徹底的に磨き上げることが内定への最短ルートといえます。
【MyVision編集部の見解】 未経験者の方の面接でよく見受けられるのが、「医療現場に貢献したい」という熱意ばかりを先行してアピールしてしまうケースです。 たしかに熱意は重要ですが、ファーム側が面接で本当に知りたいのは「医療法人などクライアントの複雑な経営課題を、これまでの経験を使ってどう解決できるか」というビジネス上の再現性です。
「なぜ医療業界なのか」という志望動機に加えて、「なぜ未経験の自分が、プロのコンサルタントとして価値を出せるのか」を論理的に言語化する準備を怠らないようにしましょう。
医療コンサルタントに関するFAQ
医療コンサルタントへの転職や業界の動向について、よく寄せられる質問に回答します。
Q.医療コンサルのベンチャー企業は?
医療・ヘルスケア領域のベンチャー企業は、従来の「人が入り込んで支援する」コンサルティングファームとは少し毛色が異なります。
最先端のIT技術やビッグデータを活用し、自社のプラットフォームやSaaS(クラウドサービス)を通じて医療機関や製薬企業の課題解決をおこなう「ヘルステック企業」が多いのが特徴です。
代表的な企業としては、以下のような会社が挙げられます。
- エムスリー
- エムスリーキャリア
- エスエムエス
- メドレー
- JMDC
- メディカルデータビジョン
- キャンサースキャン
- MICIN
- キュアアップ
こうしたベンチャー企業は、コンサルタントとしての課題解決力に加え、事業創出やプロダクト開発に関わりたい人にとって非常に魅力的な選択肢です。
Q.医療コンサルタントになるには?
医療コンサルタントになるために必須の国家資格はありませんが、「コンサルティングの基礎スキル」か「医療業界での実務経験」のいずれか、あるいは両方が求められます。
まったくの異業種・未経験から挑戦する場合は、事業会社での経営企画、新規事業の立ち上げ、データ分析などの課題解決の経験を強くアピールする必要があります。
ファームによって求める人材像が大きく異なるため、医療業界に強い転職エージェントを活用し、自身のキャリアとマッチする企業を見極めるのが一番の近道です。
Q.医療コンサルタントの将来性は高い?
医療機関の経営改善や事業承継、医療DXの推進など、医療業界には専門的な支援を必要とする課題が複数あります。こうしたニーズを背景に、医療コンサルタントは今後も一定の需要が見込まれる職種です。
ただし、案件の内容や求められる専門性は時期によって変化するため、業界の動向を継続的に把握することを意識しましょう。
Q.製薬会社や医療機関での経験は医療コンサル転職で活かせる?
MRや営業企画、医療機関の事務職などの経験は、医療コンサルタントへの転職で活かせます。
医療現場の業務フローや診療報酬制度を理解していることは、現場に寄り添った提案をするうえで大きな強みです。選考では、業界知識をそのまま語るだけでなく、その知識を使ってどのように経営課題を解決できるかを言語化することが重要です。
製薬会社での営業経験がある場合は、顧客折衝や課題発見の経験を、コンサルティングの基礎スキルとして整理しておくとよいでしょう。
医療コンサルタントの求人情報
医療コンサルタントの求人は、総合系コンサルティングファームのヘルスケア部門から、医療経営に特化したファームまで多岐にわたります。
実際の募集要項を確認することで、求められるスキル要件や担当するプロジェクトのイメージ、待遇の目安をより具体的に掴めます。現在募集中の主な求人は以下のとおりです。
医療コンサルティングの求人情報
【経営支援】リーダー候補/クリニック開業後の経営支援コンサルタント/IPO準備中/麻布台ヒルズ勤務
想定年収
420~650万円
勤務地
東京都港区
業務内容
【概要】 当社で開業サポートしたドクター/医療法人のパートナーとして、開業後に顕在化する様々な課題解決・経営支援などをお任せいたします。 100社程度の開業実績があり、非常に安定的な事業となっています。 エリアごとに担当を分担し(15施設前後・20クリニック程度)、定期的に開業している医師・歯科医師の院長と面談を行います。 毎月5~10名程の開業医とオンラインもしくは対面で面談を行います。 (出張あり) 面談の中で、採用やDX化などの困りごとを伺い、協力会社とともに課題解決の提案をします。 また業績好調の医院については分院展開の提案も行います。 【詳細】 ●医院・クリニック開業後の経営サポート(定期的な経営分析、売上向上のための戦略提案など) ●DX化運用支援(電子カルテ導入/オンライン予約システム整備等) ●再契約/賃料交渉 ●アップセル/クロスセル施策 ●施設メンテナンスの定期チェック等
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【経営支援(マネージャー候補)】麻布台ヒルズ勤務/クリニック開業後の経営コンサルタント/IPO準備中のコンサルティングファーム
想定年収
650~1,000万円
勤務地
東京都港区
業務内容
【職種】 開業後の経営支援コンサルタント 【概要】 当社で開業サポートしたドクター/医療法人のパートナーとして、開業後に顕在化する様々な課題解決・経営支援などをお任せいたします。100社程度の開業実績があり、非常に安定的な事業となっています。 エリアごとに担当を分担し(15施設前後・20クリニック程度)、定期的に開業している医師・歯科医師の院長と面談を行います。 毎月5~10名程の開業医とオンラインもしくは対面で面談を行います。(出張あり) 面談の中で、採用やDX化などの困りごとを伺い、協力会社とともに課題解決の提案をします。 また業績好調の医院については分院展開の提案も行います。 【詳細】 ・医院・クリニック開業後の経営サポート(定期的な経営分析、売上向上のための戦略提案など) ・DX化運用支援(電子カルテ導入/オンライン予約システム整備等) ・再契約/賃料交渉 ・アップセル/クロスセル施策 ・施設メンテナンスの定期チェック等
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【高輪会】外来事業部 メンバー
想定年収
400~500万円
勤務地
東京都港区
業務内容
歯科クリニックの経営参謀として、院長と連携しながら以下の支援を担っていただきます。 【詳細】 ●人材マネジメント(スタッフの採用・教育・評価) ●新しい患者さまに来ていただくための施策立案~実行 ●既存の患者さまに再来院いただくための施策立案~実行 ●診療所の収益、売上、原価率などの目標管理と達成のための支援 【入社後】まずは先輩社員と同行し、OJTを通じて現場スタッフとのコミュニケーションや経営分析の方法を徐々に身に着けていただきます。慣れてきたら自身でスケジュールを立て、主導的に活動していただきながら、相談などは定期的な部長・課長との1on1Mtg等を通じて解決していきます。 ●働き方 3医院程度を担当いただきます。※直行直帰・時差出勤可と柔軟な働き方が可能です。各担当医院に週1~2回訪問し、歯科医師や歯科衛生士・助手と一緒に目標達成に向かって様々な活動に主体的に取り組みます。 ●配属先情報 【外来事業部】9名(部長1名・課長1名含む)※メンバーはほとんどが業界未経験からのスタート
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【NSP】新規事業開発部(NSリヤンドの経営企画・内部統制・組織開発)
想定年収
800~1,500万円
勤務地
東京都港区
業務内容
(雇入れ直後) 急成長している、当社子会社であるNSリヤンド㈱の経営基盤を支えるため、組織構造の設計や中長期的な経営戦略の立案・実行、内部統制やリスク管理体制の構築、事業拡大に伴う各種企画業務を担っていただきます。 具体的な内容 ●中長期的な事業計画や経営戦略の立案・実行 ●企業成長を見越した組織構造・組織文化の設計 ●内部統制・リスクマネジメント体制の構築・強化 ●売上向上のための戦略立案と施策実行 ●業務プロセスの標準化・型化の設計 ●NSPグループと連携したブランディングプロジェクトの推進 ●経営企画部メンバーのマネジメント ●経営会議資料の作成および会議スケジュール管理 (変更の範囲) 当社及び関連会社が指示する業務全般
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【京都府宇治市】あじろぎ会経営サポート/入社後すぐ宇治病院へ出向
想定年収
800~1,200万円
勤務地
東京都港区
業務内容
(雇入れ直後) 入社後すぐに宇治市の社会福祉法人あじろぎ会 宇治病院へ出向していただき、ハンズオンでの経営サポート業務をお任せします。管理部門の関連業務を中心に、理事長の右腕として病院経営の一躍を担っていただきます。 ●具体的な内容 ・事務管理部門(経理財務・人事労務等)全般の管理マネジメント及び実務 ・人事制度の管理運用 ・コンプライアンス対応の推進と管理(主にはハラスメントと情報管理) ・各事業部門間の調整業務(制度運用や業務規程変更等に係る周知等)など (変更の範囲) 当社及び関連会社が指示する業務全般
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まとめ
医療コンサルタントは、病院経営の改善から医療DXの推進まで幅広い領域を担い、将来性のあるキャリアパスを描ける職種です。
転職を成功させるには、仕事内容や年収、求められるスキルを正しく理解し、「自身の経験を医療現場の課題解決にどう活かせるか」を明確に整理することが第一歩です。ただし、コンサルティングファームの選考難易度は高く、医療業界特有の知識が問われるケース面接なども実施されるため、事前の綿密な準備が不可欠といえます。
MyVisionでは、元コンサルタントが実体験に基づいたケース面接対策や、医療業界に精通した情報提供をしています。具体的な支援内容やMyVisionのサポートの特徴をご確認いただき、キャリア選択にご活用ください。

