戦略コンサルタントとビジネスコンサルタントの違い|年収・適性を解説
2026年05月01日更新
コンサル転職を考え始めると、戦略コンサルタントとビジネスコンサルタントの違いが気になりますよね。
この記事では、ビジネスコンサルタントと戦略コンサルタントとの違いを仕事内容、クライアント、年収、スキル、転職難易度で比較して解説します。
MyVisionでは、コンサル転職に成功した実績が豊富にあり、ケース面接対策なども個別に徹底サポートしています。「まずは軽く話を聞いてみたい」「非公開求人だけ見てみたい」など、ぜひ情報収集として気軽に活用してみてください。
著者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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監修者

山口 翔平
Yamaguchi Shohei
株式会社MyVision代表取締役
早稲田大学を卒業後、JTB、オリックス生命を経てコンサルティング転職に特化した人材紹介会社へ入社。 長年のエージェント経験を基に、より多くの求職者様に対して質の高い転職支援サービスを提供するため、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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戦略・経営コンサルタントの求人情報
【BI事-010-26】【ビジネスイノベーション事業部】経営管理・管理会計コンサルタント(ディレクタークラス)
想定年収
-
勤務地
東京都江東区
業務内容
①経営管理ビジネス推進 TISのインダストリー事業部・サービス事業部、製品ベンダーと連携し、経営管理領域ビジネスの立案、サービス開発、組織ケイパビリティの向上、中長期の計画策定などの当領域に関連するコンサルティング ②経営管理案件のデリバリ データドリブン経営を目指した各種課題に応じた企画構想の立案と、そのためのビジネスモデルや制度設計・業務プロセスのTOBE像の具体化を支援する上流コンサルティング。 構想を実現するための手段(CCH Tagetikシステム開発等含む)の支援。 【プロジェクト例】 1.システム企画構想策定:商社・メーカー ・企業グループ全体での経営改革を目指し、改革すべきテーマと将来像策定を支援 ・また経営改革と将来像を支えるグループ基幹システムのグランドデザインやロードマップ策定を支援 2.経営管理システム構築:運輸業 ・データドリブン経営の足掛かりとして経営管理システム刷新すべく構築を支援
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【BI事-016-26】【ビジネスイノベーション事業部】AIドリブンな新規事業創造、課題解決型営業(マネージャークラス)
想定年収
-
勤務地
東京都江東区
業務内容
以下の業務をご担当いただきます。 AI/分析ビジネスを提案し、顧客のビジネス拡大に貢献いただくことです。 ・営業計画の策定 ・リード獲得(マーケティング活動の企画・推進)、商談の提案ストーリーの構築と、受注のための全体コントロール 【プロジェクト事例】 ・生成AIを活用したナレッジ検索の高度化、体験型アプリのレコメンドアルゴリズム、画像解析による船の沈み具合の計測、製造装置異常検知、金融業界顧客の優良顧客化に向けた分析、製薬業界向けの研究及び営業高度化の分析(MMM等)
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【Findy Team+事業部】事業開発(海外事業立ち上げ)
想定年収
600~1,000万円
勤務地
東京都品川区
業務内容
海外事業開発の立ち上げ組織です。Findy Team+SaaSプロダクトの海外進出を目的に、当社役員と密にコミュニケーションを取りながら、ビジネスモデルの調査・企画からスタートし、立ち上げ後はCountry Managerとして、自らの手で海外事業の成長を牽引いただく可能性のあるポジションです。 具体的な業務内容は、これまでのご経験や得意分野に合わせて相談の上で決めさせていただきますが、以下現在チームで行っている業務の一例を紹介します。 ●韓国・台湾の市場調査とターゲット選定 ●Findy Team+のGo-to-Market戦略の作成 ●ハンズオンでの新規顧客開拓 *「Findy Team+」は、エンジニア組織のパフォーマンス向上を支援するSaaSサービスです。 GitHubやJiraなどを解析し、エンジニア組織のパフォーマンスを可視化することで、生産性向上をサポートしています。2021年10月に正式リリース以降、約300社(トライアル含む)の企業にお使いいただいております。 ※Findy Team+(海外向けLP) https://en.findy-team.io/
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マネージャー〜シニアマネージャー
想定年収
1,200~2,000万円
勤務地
東京都港区
業務内容
マネージャー/シニアマネージャーとして、クライアント企業に対する提案活動・受注した案件の品質管理・チームマネジメントに従事していただきます。 また、単にコンサルタントとしてセールスミッションを負うのみならず、 ●2029年時価総額500億円での上場 ●それに向けた資本集約的な事業構造への転換 に対し経営幹部として関与いただくことを期待しております。 マネージャー/シニアマネージャーとしてのミッション 入社後は主に以下の評価項目について要件を満たすことが求められます。 ●収益責任: ・年間1億円〜4億円相当の案件のマネジメント これは既存の当社顧客基盤を引き継いだ収益もカウントする前提の数字 ・新規部署・新規アカウントへの提案活動による案件受注 ●提案活動: ・クライアントの置かれた事業環境・既存の経営戦略を正しく理解したうえで、現状の課題を特定し、その解決に向けた取り組みを提案し受注する
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ディレクター/マネージングディレクター
想定年収
1,800~5,000万円
勤務地
東京都港区
業務内容
ディレクター/マネージングディレクターの皆様には 当社経営メンバーとして企業価値向上にコミットしていただく前提でご入社を頂きます。 入社後の主なミッションは以下を想定しています ●当社が企業価値向上を果たす上でのボトルネックの特定およびその解決 ●2029年の上場達成後にいかにして複利的な成長を実現するかにむけての戦略構築 ●自らが営業活動を行うことによる収益獲得 ●ファームとしての人材基盤強化に向けたマネジメント・採用活動 なお、ご入社に際しては入社後のミッションを明確化した書面(オファーレター)を作成し、両者確認の上、オンボーディングに進むプロセスを想定しています。 ディレクター/マネージングディレクターとしてのミッション 入社後は主に以下の項目について要件を満たすことが求められます。 (評価制度の全体像についてはエージェント経由で採用資料を取得し、ご参照ください) ●収益責任: ・年間4億円〜相当の案件のマネジメント ※入社後2年程度で上記の収益基盤を構築していただくことを想定 ※なお案件リードや顧客基盤は会社が十分に提供可能 ・新規部署・新規アカウントへの提案活動による案件受注 ●提案活動: ・クライアントの置かれた事業環境・既存の経営戦略を正しく理解したうえで、現状の課題を特定し、その解決に向けた取り組みを提案し受注する
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戦略コンサルタントとビジネスコンサルタントの違いを一覧で比較
| 比較軸 | 戦略コンサルタント | ビジネスコンサルタント |
|---|---|---|
| 主な仕事内容 | 全社戦略・新規事業戦略・M&A戦略 | 業務改革・IT導入・組織変革・実行支援 |
| クライアント | CEO・CFOなど経営トップ | 事業部長・部長クラス |
| プロジェクト期間 | 2〜4ヶ月の短期 | 半年〜数年の中長期 |
| 年収レンジ(中堅クラス) | 1,500〜2,500万円 | 1,000〜1,800万円 |
| 求められる主軸スキル | 仮説思考・構造化・経営層との対話力 | 業務知識・実行力・関係者調整力 |
※年収レンジはあくまでも目安です。
戦略コンサルタントとビジネスコンサルタントの違いは、関わる経営課題のレイヤーとプロジェクトの時間軸で分かれます。戦略コンサルは経営層と短期で動き、ビジネスコンサルは事業部と中長期で並走するというのが大枠の構図です。
ビジネスコンサルタントとは何か?
ビジネスコンサルタントという言葉は、文脈によって指す範囲が変わり、主に3つの解釈があります。
①戦略以外の総合系コンサル全般を指すケース
最も多い使われ方が、戦略コンサル以外の幅広いコンサルタントをまとめて呼ぶ用法です。業務改革、IT導入、組織変革、人事制度設計、サプライチェーン改革といった、戦略立案より実行・定着フェーズに重心がある領域を担当する人を広く指します。
このとき、ビジネスコンサルタントは「経営コンサルタント」「総合コンサルタント」とほぼ同義で使われます。
②大手ファーム内の職種名として使われるケース
アクセンチュアやPwCコンサルティングなど、戦略から実行まで一気通貫でサービスを提供する大手ファームでは、社内に戦略コンサルタント職と並列でビジネスコンサルタント職というポジションが存在します。
この場合、ビジネスコンサルタントは特定企業の職種名であり、業界全体を指す言葉ではありません。アクセンチュアの「ビジネスコンサルタント」とPwCの「ビジネスコンサルタント」では、求められるスキルやキャリアパスが異なります。同じ言葉でも会社によって意味が違うため、ファームごとに確認が必要です。
③コンサルタント全般を指す上位概念として使われるケース
一般メディアや書籍、入門書などでは、ビジネスコンサルタントは企業の経営課題を解決するコンサルタント全般という最も広い意味で使われることもあります。
広い意味では、戦略コンサルもITコンサルもFASも、すべてビジネスコンサルタントに含まれます。新聞記事や入門書で「ビジネスコンサルタントの仕事」というタイトルを見かけたら、この上位概念としての使い方である可能性が高いです。
▼経営コンサルタントについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。
戦略コンサルタントとは
戦略コンサルタントとは、企業の経営層に対して、全社戦略・事業戦略・M&A戦略・新規事業戦略といった上流の意思決定を支援するコンサルタントです。
クライアント企業のCEOやCFOといった経営トップが直接のカウンターパートになります。プロジェクト期間は2〜4ヶ月程度の短期が中心で、少人数のチームで集中的に分析と提言をおこなうのが特徴です。
戦略コンサルタントの仕事内容と支援領域
戦略コンサルタントが扱うテーマは、大きく以下のような領域に分かれます。
・全社戦略(企業の中長期ビジョン、事業ポートフォリオ再編)
・事業戦略(個別事業の市場ポジショニング、競争戦略)
・M&A戦略(買収候補の選定、デューデリジェンス、PMI戦略)
・新規事業戦略(新規参入領域の探索、事業計画策定)
・コスト構造改革(経営層判断レベルの大規模なコスト削減)
いずれも、経営トップが意思決定する前提で進めるテーマです。実行フェーズはクライアント側、もしくは別ファームに引き継がれることが多く、戦略コンサルが現場の業務改善に常駐するケースは限定的です。
戦略コンサルタントのクライアントとカウンターパート
戦略コンサルタントの直接のカウンターパートは、CEO・CFO・CSO(Chief Strategy Officer)といった経営層です。日本企業の場合は社長や経営企画担当役員が該当します。
カウンターパートが経営トップであるため、提案資料は1ページの示唆に膨大な分析と思考が背景にあるという作りになります。少人数のチーム(パートナー1名+マネージャー1名+アナリスト2〜4名程度)で、短期間に集中して仮説検証をおこなうのが特徴です。
代表的な戦略コンサルファーム
戦略コンサルファームは、外資戦略系と日系戦略系に大別できます。
| 分類 | ファーム名 |
|---|---|
| 外資戦略(MBB) | マッキンゼー・アンド・カンパニー/ボストン・コンサルティング・グループ/ベイン・アンド・カンパニー |
| 外資戦略(その他) | A.T.カーニー/ローランド・ベルガー/Strategy&(PwC傘下)/アーサー・D・リトル |
| 日系戦略 | ベイカレント・コンサルティング戦略部門/コーポレイトディレクション(CDI)/経営共創基盤(IGPI) |
※ファームの戦略事業区分は変更されている可能性もあるため、応募時は各ファームの公式情報をご確認ください。
中でもMBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)は外資戦略の代表格といえます。
▼戦略コンサルについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。
ビジネスコンサルタントとは
ビジネスコンサルタントとは、業務改革・IT導入・組織変革・実行支援まで幅広く担当するコンサルタントです。
戦略立案より「決まった戦略を、現場でどう動かすか」に重心があります。事業部長や部長クラスがカウンターパートになり、プロジェクトは半年〜数年の中長期、大人数体制で進めるのが基本です。
ビジネスコンサルタントの仕事内容と支援領域
ビジネスコンサルタントが扱うテーマは、戦略コンサルより広く、現場に近い領域までカバーします。
・業務プロセス改革(BPR、業務効率化、オペレーション改善)
・IT・デジタル導入(基幹システム刷新、SaaS導入、DX推進)
・組織・人事改革(組織再編、人事制度設計、タレントマネジメント)
・サプライチェーン改革(在庫最適化、物流再編、調達戦略)
・実行支援(戦略を絵に描いた餅にしないための定着支援)
いずれも、戦略の方向性が定まった後に動き出す領域です。クライアント側の現場と一緒にプロジェクトを進めるため、常駐に近い形で関わるケースもあります。
ビジネスコンサルタントのクライアントとカウンターパート
ビジネスコンサルタントのカウンターパートは、事業部長・部長・課長クラスが中心です。経営層と話す場面もありますが、日々の打ち合わせ相手は事業部の責任者と現場のリーダー層になります。
プロジェクトの規模は戦略案件より大きく、数十人〜100人規模のチームで動くケースもあります。アナリスト・コンサルタント・マネージャー・パートナーの階層で役割分担しながら、長期にわたってクライアントの変革を伴走するのが基本スタイルです。
代表的なビジネスコンサル系ファーム
ビジネスコンサル系のファームは、大きく分けて外資総合系、日系総合系、特化型に分けられます。
| 分類 | ファーム名 |
|---|---|
| 外資総合(BIG4) | 合同会社デロイト トーマツ/PwCコンサルティング/EYストラテジー・アンド・コンサルティング/KPMGコンサルティング |
| 外資総合(その他) | アクセンチュア/IBMコンサルティング |
| 日系総合 | 野村総合研究所(NRI)/アビームコンサルティング/ベイカレント・コンサルティング |
| 特化型 | リンクアンドモチベーション(人事・組織)/フューチャー(IT)/シグマクシス(業務・IT) |
アクセンチュアは社員数・案件数ともに国内コンサル業界で最上位クラスに位置し、戦略から実行まで一気通貫で支援するスタイルが特徴です。BIG4と呼ばれるデロイト、PwC、EY、KPMGは、もとは会計監査系のグローバルファームから派生したコンサル部門であり、財務領域に強みを持ちます。
参考:アクセンチュア公式サイト、PwCコンサルティング公式サイト
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【徹底比較】戦略コンサルとビジネスコンサルの違い 5軸
戦略コンサルとビジネスコンサルの違いを、仕事内容、クライアント、年収、スキル、転職難易度の5軸で具体的に比較していきます。
仕事内容の違い
仕事内容の最大の違いは、プロジェクトの時間軸と扱う課題の抽象度です。
戦略コンサルは、2〜4ヶ月という短期で「何をすべきか」の問いに答えます。経営トップに対して、データと仮説をもとに方向性を提示するのが主な仕事です。実行フェーズには深く関与しません。
ビジネスコンサルは、半年〜数年の中長期で「どうやってやるか」「実際に動かす」までを担当します。戦略が決まったあとの業務設計、システム導入、組織再編、現場への定着まで踏み込みます。クライアント企業の中に常駐し、社員と一緒にプロジェクトを進める日々が続きます。
戦略は短く深く、ビジネスコンサルは長く広く。これが時間軸の違いです。
クライアント・カウンターパートの違い
カウンターパートの役職レベルが違うため、求められる振る舞いも変わります。
戦略コンサルは、CEO・CFO・経営企画担当役員といった経営トップと直接対峙します。1on1で社長と議論する場面も日常的にあり、若手であっても経営層と渡り合うコミュニケーション力が問われます。
ビジネスコンサルは、事業部長・部長・課長クラスが日々の相手です。経営層への報告も発生しますが、メインは現場のリーダー層との合意形成と関係構築になります。プロジェクトを長期で進めるため、現場の信頼を得られるかどうかが成否を分けます。
年収の違い
戦略コンサルとビジネスコンサルでは、年収レンジが異なります。
| 役職 | 戦略コンサル年収目安 | ビジネスコンサル年収目安 |
|---|---|---|
| アナリスト/アソシエイト(新卒〜3年目) | 約700〜1,200万円 | 約500〜800万円 |
| コンサルタント/シニアコンサルタント(4〜7年目) | 約1,200〜1,800万円 | 約800〜1,300万円 |
| マネージャー(7〜10年目) | 約1,800〜2,500万円 | 約1,300〜1,800万円 |
| シニアマネージャー/プリンシパル | 約2,500〜3,500万円 | 約1,800〜2,500万円 |
| パートナー | 約4,000万円〜(数億円規模) | 約3,000〜5,000万円 |
参考:各社有価証券報告書
※年収レンジはファーム・成果評価・職位定義により幅があります。個別ファームの正式な年収体系を示すものではありません。応募時は各ファーム公式情報を必ず確認してください。
新卒入社時点で200〜400万円程度の差があり、役職が上がるほど差は広がります。たとえば、MBBの上位パートナークラスでは年収が数億円規模に到達するケースもあるとされています。
ただし、ビジネスコンサル系の中でもアクセンチュアやPwCコンサルティングのマネージャー以上は、戦略コンサルのコンサルタント職と並ぶ年収レンジに到達するケースもあります。一概に「戦略コンサルタントのほうが年収は高い」と言い切れない領域も存在するのが事実です。
求められるスキルの違い
戦略コンサルとビジネスコンサルでは、求められるスキルセットも異なります。
戦略コンサルで重要なのは、仮説思考、構造化、定量分析、ストーリーテリングです。膨大な情報から本筋を抽出し、経営層に刺さるメッセージに落とし込む力が問われます。短期決戦のため、思考のスピードと深さの両立が求められます。
ビジネスコンサルで重要なのは、業務知識、プロジェクト運営力、ステークホルダー調整力、実行力です。クライアント企業の業界・業務の理解が深いほど価値を出しやすく、関係者を巻き込んでプロジェクトを動かす力が成果に直結します。
転職難易度の違い
転職難易度は、戦略コンサルのほうが高いのが一般的です。
戦略コンサルは応募者数に対して採用枠が極めて少なく、書類選考から最終面接まで複数回のケース面接を通過する必要があります。
ビジネスコンサルは採用枠が大きく、職種・領域も多岐にわたるため、戦略コンサルより門戸は広めです。
同一ファーム内に戦略職とビジネスコンサル職がある理由
ここまでは戦略コンサルとビジネスコンサルを別物として比較してきましたが、近年は同一ファーム内に両方のポジションが存在するケースが増えています。代表例がアクセンチュアとPwCコンサルティングです。
アクセンチュアの「Strategy & Consulting」の構造
アクセンチュアは、社内に「Strategy(戦略)」と「Consulting(ビジネスコンサルタント)」という別々のキャリアトラックを持っています。
Strategyは、経営層向けの戦略立案を担当する少数精鋭の組織です。MBBに近い案件を扱い、年収レンジも戦略コンサル基準に近い水準になります。
Consultingは、業務改革、IT導入、デジタル変革、組織人事など、戦略から実行まで幅広く担当する大規模組織です。
両者は同じ会社にいながら、案件のタイプも、求められるスキルも、年収も異なります。「アクセンチュアに転職したい」と一括りに考えると、入社後にギャップを感じる人がいるのはこれも理由のひとつです。
参考:アクセンチュア公式サイト「Strategy & Consulting」
PwCの戦略部門(Strategy&)とコンサルティング部門の関係
PwCの場合、戦略コンサル部門は「Strategy&(ストラテジーアンド)」というブランドで運営されており、PwCコンサルティング合同会社のなかに位置づけられています。
Strategy&は、独立系の戦略ファームだったブーズ・アンド・カンパニーをPwCが2014年に統合してできた組織です。経営戦略立案を主軸とし、外資戦略系の流れを汲んでいます。
一方、PwCコンサルティングのビジネスコンサルタント職は、業務改革、IT、人事、リスク管理など幅広い領域を担当します。同じPwCの中でも、Strategy&とビジネスコンサルティングではキャリアの設計思想が異なるため、応募時にどちらを志望するかは明確に決めておく必要があります。
参考:PwCコンサルティング公式サイト、Strategy&公式サイト
同一ファーム内で職種を選ぶ際の判断軸
同一ファーム内で戦略職とビジネスコンサル職のどちらに応募するかは、以下の3点で判断するのが現実的です。
1点目は、現時点でのスキルセットです。経営トップ向けの戦略立案経験がある、もしくはケース面接で十分に戦える論理思考力が鍛えられているかどうかです。後者であれば戦略職、前者で実務寄りであればビジネスコンサル職が現実的なルートといえます。
2点目は、長期的に目指すキャリアです。ファーム内で戦略職からビジネスコンサル職への異動例は見られる一方、ビジネスコンサル職から戦略職への異動はハードルが高くなる傾向があります。
3点目は、年収レンジへの納得感です。同じファームでも、戦略職とビジネスコンサル職では年収に差が出ます。差を埋めるためにビジネスコンサル職で実績を積んでから戦略職を目指すルートもありますが、時間がかかる可能性があります。
戦略コンサルとビジネスコンサルに向いている人
戦略コンサルとビジネスコンサルは、向いている人のタイプも違います。それぞれの特徴を解説します。
戦略コンサルタントに向いている人
戦略コンサルタントに向いているのは、抽象度の高い課題に立ち向かえる人です。具体的には以下のようなタイプです。
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正解のない問いに対して、自分の頭で仮説を立てるのが好きな人
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短期間で深く考え抜くスタミナがある人
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経営トップと対峙して、議論をリードできる胆力がある人
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データと論理を武器に、ストーリーを構築する作業を楽しめる人
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プロジェクトが2〜4ヶ月で切り替わる流動性に耐えられる人
学歴や前職だけで決まるわけではなく、思考スタイルがフィットするかどうかが採用で大きく見られます。
ビジネスコンサルタントに向いている人
ビジネスコンサルタントに向いているのは、現場で人を動かして変革を実現したい人です。具体的には以下のようなタイプです。
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抽象的な戦略より、実際に組織や業務が変わるプロセスに関心がある人
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関係者の利害を調整しながらプロジェクトを進めるのが得意な人
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特定の業界・業務の専門知識を深めて、それを武器にしたい人
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長期間クライアントに関与し続ける伴走スタイルが性格に合う人
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チームで動くのが好きで、大規模プロジェクトの一員として活躍したい人
事業会社の業務経験、IT知識、語学力など、これまでのキャリアで得たスキルを活かしやすい職種でもあります。
どちらでもない選択肢もあり得る
ここまで戦略コンサルとビジネスコンサルの違いを比較してきましたが、自分のキャリアにとってどちらも最適でない場合もあります。
たとえば、事業の意思決定に関わりたいのであれば、事業会社の経営企画ポジションのほうが向いていることもあります。スピード感のある経営に近づきたいなら、ベンチャー企業のCxOポストが選択肢になります。投資の観点で経営に関与したい場合は、PEファンドや投資銀行という道もあります。
戦略コンサルかビジネスコンサルか、という二択の前に、そもそも自分が何をしたいのかを言語化する作業を飛ばさないことが、後悔のない選択につながります。
【MyVision編集部の見解】 戦略コンサルかビジネスコンサルか、選び方で多いのが「年収が高そうだから戦略コンサル」「未経験だからまずビジネスコンサルから」という決め方です。MyVision編集部としては、この決め方は推奨していません。
年収だけで戦略コンサルを選んだ結果、実際は実行や現場関与に強い興味があり、毎日の仮説思考が苦痛になって早期離職するケースを実際に見てきました。逆に、未経験を理由にビジネスコンサルから入った結果、本当に関心があったのは経営戦略で、後からキャリア天井を感じて再転職するケースもあります。
MyVisionが過去支援したケースでは、年収だけで戦略コンサルを選び、入社1〜2年で再転職相談に来られる方が一定数います。「日々の仮説思考が苦痛だ」「実行に関わりたい」という後悔が共通点です。逆に未経験を理由にビジネスコンサルから入り、キャリアに天井を感じて再転職を希望される方もいます。最初の選択で適性を外すと、次のキャリアにも影響が及びます。
選ぶ軸は、自分の思考スタイルとキャリアゴールです。年収やブランドは、その後でついてくる結果として見るのが、納得のいく転職につながります。
戦略コンサル・ビジネスコンサルに転職するためのポイント
両者の転職対策には、共通する部分とそれぞれ特有の部分があります。
共通して求められる準備
まず共通しているのは、自己分析と転職目的の言語化です。なぜコンサル業界に転職したいのか、その先で何を実現したいのかを、自分の言葉で説明できる状態にしておく必要があります。面接でも必ず問われる内容です。
次に、ケース面接の基礎対策も共通しています。戦略コンサルだけでなく、ビジネスコンサルでもケース面接は導入されているファームが多くあります。フェルミ推定と論理思考の基本は早めに着手しておくとよいでしょう。
そして、職務経歴書の作り込みも共通事項です。これまでの実績を、課題・アクション・結果のフレームで整理し、定量的に表現することが求められます。
戦略コンサル特有の対策
戦略コンサルを目指す場合、ケース面接の対策の深さが合否を分けます。フェルミ推定だけでなく、ビジネスケース、新規事業ケース、M&Aケースなど、複数のパターンを想定して練習量を積む必要があります。
論理思考の基礎は書籍で学びつつ、実際のケース問題を声に出して解く練習が効果的です。転職エージェントの中でも、実際にコンサル経験者からのフィードバックを受けられる環境があると、上達の速度も変わります。
▼ケース面接の対策を詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。
ビジネスコンサル特有の対策
ビジネスコンサルを目指す場合、これまでの業務経験をどうコンサル文脈で再解釈するかがポイントです。
事業会社でおこなってきた業務改善、システム導入、組織変革といった経験は、コンサル業務と地続きの内容です。職務経歴書で、課題の特定→解決策の設計→実行→定量的な成果という流れで記述すると、ビジネスコンサルの仕事と接続しやすくなります。
業界知識を強みにする場合は、その業界での具体的な成果と、業界の構造的な課題に対する自分なりの見解を準備しておくと、面接で評価されやすくなります。
転職エージェントを活用する
戦略コンサル・ビジネスコンサルの転職活動では、転職エージェントの活用がおすすめです。各ファームの内部情報や選考傾向など、エージェントを通すことで初めて得られる情報あります。
特に戦略コンサル出身者がアドバイザーとして在籍するエージェントであれば、ケース面接の対策やキャリアの相談まで踏み込んだ支援が受けられます。MyVisionはコンサル特化の転職エージェントとして、戦略コンサル出身者が直接サポートする体制を整えています。
よくある質問
戦略コンサルタントとビジネスコンサルタントについて、よくある質問を紹介します。
Q. 経営コンサルタント・総合コンサルタントとはどう違う?
A. 結論は、ほぼ同じ意味で使われている言葉です。
経営コンサルタントは、企業の経営課題全般を支援するコンサルタントを指す広い言葉で、戦略から実行まで含むケースが多くあります。
総合コンサルタントは、ファームの分類を指す言葉です。戦略から実行まで一気通貫で扱う「総合系コンサルファーム」(アクセンチュア、デロイト、PwCなど)に所属するコンサルタントを指します。職種というより、ファームのカテゴリ呼称です。
Q. 未経験から戦略コンサル・ビジネスコンサルに転職できる?
A. 可能です。年齢や前職のスキルによってルートが変わります。
戦略コンサルの未経験転職は、20代後半までで、論理思考力が高く評価される実績がある場合に現実的なルートが見えてきます。30代以降は、業界経験や専門性を武器にしたシニア採用での入り方が中心になります。
ビジネスコンサルの未経験転職は、戦略コンサルより門戸が広く、20代後半〜30代前半で事業会社の業務経験がある人なら現実的に検討できます。アクセンチュアやBIG4は中途採用枠が大きく、未経験から入るルートが整備されている部類です。
▼未経験のコンサル転職について詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。
まとめ
戦略コンサルタントとビジネスコンサルタントの違いについて解説しました。
戦略コンサルは、経営層と短期で動き、抽象度の高い意思決定を支援する仕事です。ビジネスコンサルは、事業部と中長期で並走し、変革の実行までを担当する仕事です。
ただし、ビジネスコンサルという言葉自体が文脈によって指す範囲が異なる点には注意が必要です。総合系コンサル全般を指す場合、ファーム内の特定職種を指す場合、コンサル全般の上位概念として使われる場合のパターンがあり、文脈で意味を読み取る必要があります。
戦略コンサルとビジネスコンサルのどちらを選ぶかは、年収やブランドだけで決めるのではなく、自分の思考スタイル、キャリアゴール、関わりたいクライアント層から逆算して決めるのが、後悔のない選択につながります。
自分にとって戦略とビジネスコンサルのどちらが合うか、もしくはそもそもコンサル以外の選択肢が向いているのかといった判断に迷う際は、コンサル出身者のキャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。





