コンサルの離職率が高い理由7選とファーム別のランキング
2026年04月02日更新
コンサルティングファームの離職率は約20%といわれ、一般企業と比べると高い水準です。高い離職率の背景には、キャリアアップのための転職やワークライフバランスの見直しなど、さまざまな要因があります。
一般企業との大きな違いは、比較的短いスパンでの転職がマイナスにならないことです。多くのコンサルタントは、多様な領域でスキルを磨き、事業会社への転職や独立起業などさまざまなキャリアへと進んでいきます。
一方で、業界全体で離職率改善へ取り組みが進んでいることも特徴です。本記事では、コンサルティングファームの離職率や離職理由、各企業の取り組みなどを詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
著者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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監修者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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コンサルタントの求人情報
【BI事-011-26】【ビジネスイノベーション事業部】大規模プロジェクトのPMO(案件推進メンバー)
想定年収
-
勤務地
東京都江東区
業務内容
●大規模・先進プロジェクトのPMO (TISインテックグループ受託案件、自社サービス開発、社外顧客支援) PJ計画/推進型支援:PJ計画策定、開発の実行支援(要件定義~サービスイン)、QCDRの見える化 ●PMコンサルティング業務(社外顧客支援) プロジェクト統括PMO支援:顧客PMの参謀役として、顧客の内製化または外部ベンダーを指揮統括するPMO実践サービス ●組織支援・教育・アセスメント(社内組織、社外顧客の情報システム部やシステム企画部など企業組織に対するサービス提供) 組織支援:プログラムマネジメント支援、プロジェクト管理標準化支援、品質保証活動支援、PM教育支援(能力/教育体系策定、教育計画策定)、PMO導入支援、オフショア推進、アセスメント ●ITソリューションサービス提供(自社開発のサービスマネジメント) データドリブンなプロジェクトマネジメントを実現するためのITプラットフォームサービスの開発、提供 ●新規事業創出、企画・営業 プロジェクトマネジメントにかかる、新規事業創出企画、営業戦略・顧客開拓 【プロジェクト例】 ・参謀型PMO:国際フォワーダーの基幹システム再構築プロジェクトにおいて、全体統括PMOとして、システムテストの計画・推進、開発ベンダーマネジメント、第三者評価の実施 ・PMコンサル:自動車メーカー・モビリティサービス事業のプロジェクトマネジメントを顧客サイドのPMとしてプロジェクト推進 ・社内向けPMO:TISが開発受託した大手カード会社の大規模プロジェクトにおいて、プロセス標準化・ルール整備、運営計画策定を実施し、運営業務を実行
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【I本1-007-26】【IT基盤サービス事業部】セキュリティコンサルタント(上流・戦略/ガバナンス領域)
想定年収
-
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東京都江東区
業務内容
●全社的なセキュリティ戦略・ロードマップの策定支援(事業戦略・IT戦略と連動した中長期的な施策設計) ●セキュリティリスクアセスメント/情報セキュリティアセスメントの実施(事業内容・IT環境を踏まえた現状評価、課題抽出、改善提案) ●ガバナンス・管理体制の設計および高度化支援(情報セキュリティ関連規程の策定、組織・プロセス・統制の整備、グループ・サプライチェーン対応) ●インシデント対応体制・CSIRTの構築および運用支援(体制設計、対応プロセス整備、レジリエンス強化) ●情報セキュリティ監査および各種認証対応支援(ISMS、プライバシーマーク、PCI DSS 等の認証取得・準拠対応) ●情報セキュリティ教育・訓練の企画および実施支援(階層別教育、インシデント対応訓練等を通じた組織成熟度の向上)
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【BI事-007-26】【ビジネスイノベーション事業部】◆基幹システム企画構想・DX戦略立案コンサルタント(案件推進メンバー)
想定年収
-
勤務地
東京都江東区
業務内容
当社ではDX戦略立案支援から基幹システム構想まで、幅広い領域のコンサルティングを手がけています。 さらに、メンバーはPool制を採用しているため、戦略案件とIT案件の垣根なく、様々なプロジェクトに関わる機会があります。 AI等先端テクノロジーを開発しているエンジニアが社内にいるため、AIエージェントなどの最先端テクノロジーを活用したコンサルティング案件も豊富で、常に新しい挑戦ができる環境です。 【テーマ例】 ①DXコンサルティング事業推進 主にTISのインダストリー事業部、サービス事業部と連携し、DX戦略の立案、組織ケイパビリティの向上、中長期の計画策定、システムグランドデザイン・アーキテクチャの最適化、などのDXに関連するコンサルティング ②基幹システム企画構想の策定 ビジネス変革を目的とした各種テーマに応じた基幹システム企画構想の立案と、そのためのビジネスモデルや制度設計・業務プロセスのTOBE像の具体化を支援する上流コンサルティング ③新規サービス構築 社会課題解決や先端テクノロジーを活用した新規事業のアイデーション~実行支援までのトータル支援 ④AI/ロボット事業推進 AIエンジニアなどと一緒に導入の企画からPoC、実装まで、トータル的に顧客を支援し、実際の業務に活用できる先端テクノロジーの導入支援 【プロジェクト例】 1.システム企画構想策定:商社・メーカー ・企業グループ全体での経営改革を目指し、改革すべきテーマと将来像策定を支援 ・また経営改革と将来像を支えるグループ基幹システムのグランドデザインやロードマップ策定を支援 2.事業開発コンサル:エネルギー ・クライアント企業と関係性の深い自治体に対して、自然エネルギー×地方創生の事業立上支援 ・対象が過疎地ということもあり、地域の特性を生かした地方創生をベースにTISのアセットを活用した事業アイデアから検討を支援 3.自社サービス開発:SalesMAPs ・当事業部のAI知見を活用するビジネスとして、Painsの強い商談管理における自動化ソリューションの企画及び開発 ・企画、AIモデル、開発と当事業部のアセットをフル活用した事業を立上し、今後も事業企画から活性化予定 4.社内DX:データガバナンス ・大手テクノロジー企業におけるデータ利活用促進施策として、各システムの管理者と連携し、データ資産のたな卸し ・データスチュワード制の導入など、データガバナンスに必要なルール・体制の構築を推進 5.AI導入コンサルティング ・生成AIやAIエージェント等の導入にあたり、適用領域の選定やROI算出など、企業が実際に効果を出すための支援 ・開発も組織内のエンジニアが実施し、総合的に支援が可能
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【BI事-009-26】【ビジネスイノベーション事業部】◆経営管理・管理会計コンサルタント(M~SMクラス)
想定年収
-
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東京都江東区
業務内容
①経営管理ビジネス推進 TISのインダストリー事業部・サービス事業部、製品ベンダーと連携し、経営管理領域ビジネスの立案、サービス開発、組織ケイパビリティの向上、中長期の計画策定などの当領域に関連するコンサルティング ②経営管理案件のデリバリ データドリブン経営を目指した各種課題に応じた企画構想の立案と、そのためのビジネスモデルや制度設計・業務プロセスのTOBE像の具体化を支援する上流コンサルティング。 構想を実現するための手段(CCH Tagetikシステム開発等含む)の支援。 【プロジェクト例】 1.システム企画構想策定:商社・メーカー ・企業グループ全体での経営改革を目指し、改革すべきテーマと将来像策定を支援 ・また経営改革と将来像を支えるグループ基幹システムのグランドデザインやロードマップ策定を支援 2.経営管理システム構築:運輸業 ・データドリブン経営の足掛かりとして経営管理システム刷新すべく構築を支援
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【SP事-303-26】【サービスプラットフォーム事業部】顧客及び自社サービス向けCloud基盤企画
想定年収
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東京都江東区
業務内容
【担当業務】 「Oracle ERP基盤」「ミッションクリティカルデータベース基盤」の2領域を特に強みとしてビジネスを推進している。 既存ビジネス領域での強みを活かしながらサービス型へのビジネス転換を図るにあたり、ビジネス立ち上げにあたって以下の役割を期待したい。 既存領域の強みを活かした新規サービスの企画、立ち上げ 自社サービスプラットフォームへの新規サービス追加の企画、実装推進 【参考URL】 https://www.tis.jp/service_solution/DBTech/OCI_service/ https://blogs.oracle.com/opnjapan/post/opn-engineer-spotlight16
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コンサルの離職率は本当に高い?

コンサルティングファームの離職率は一般企業と比べると高く、20%程度とされています。この項目では、コンサルティングファームをBIG4・日系・外資系に分け、それぞれの離職率も含めて解説します。
【MyVision編集部の見解】
MyVision編集部では、「離職率の数字」だけを見て応募を避けることを推奨しません。なぜなら、コンサル業界における離職率は「ブラックだから辞める」だけでなく、「市場価値が上がり、より良い条件で引き抜かれた」というポジティブな卒業の割合が高いからです。
実際に、離職率が低いファームは、裏を返せば「他社から声がかからない環境」である可能性もあります。そのため、「長く働けるか」だけでなく、「辞めるときにどんな選択肢を持てるか」という出口戦略の視点で企業を選ぶことが重要です。
コンサルの離職率は約20%と高め
令和6年の全産業における離職率は15.1%(※)であり、コンサルティングファームの離職率約20%は高い水準です。一般的に離職率は働きやすさを示す指標のひとつとされているため、「過酷な労働環境なのでは?」とネガティブな印象を持たれることもあります。
しかしコンサルティングファームの場合には、キャリアアップなど新たな挑戦を求めるポジティブな理由で転職をするケースが多く見られます。
近年では、多くのコンサルティングファームが労働環境の改善に取り組み、離職率の低下を実現。業界全体で「働きやすく、成長できる環境作り」が進められており、今後さらに離職率が低下する可能性は十分に考えられます。
※参考:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」
コンサルの平均勤続年数は3〜6年が目安
コンサルティング業界の平均勤続年数は、3~6年程度がひとつの目安です。
3年あればひととおりのスキルが身につくという業界特有の考え方や、昇進のサイクルと重なるためです。
コンサルタントにとって転職は、より高いポストや年収、あるいは事業会社へのキャリアチェンジなど、次のステージへ進むための手段と捉えられることが多く、人材の流動性が高いこと自体が業界の健全なエコシステムといえます。
そのため、単純な勤続年数の短さだけで、企業の良し悪しを判断しない視点を持つことが重要です。
コンサルティングファーム別の離職率ランキング
ここからは、大手コンサルティングファームを中心に、離職率をランキング形式で解説していきます。ファームごとの正式な離職率は公表されていないため、口コミや公式情報をもとに、各ファームの傾向を分析しました。
コンサルBIG4の離職率
| ファーム | 離職率 |
|---|---|
| PwC | 約7.7% |
| EY | 約8% |
| デロイトトーマツ合同会社 | 約18% |
| KPMG | 約22% |
BIG4各社の離職率については、業界全体を対象とした公的な統計や、各社が横並びで比較できる公式データは公表されていません。
口コミや転職市場での評価を見ると、KPMGやデロイト トーマツについては、離職率の高さを指摘する声が一定数見られるのが特徴です。とくに、プロジェクトの繁忙期における業務量や、ワークライフバランスに関する厳しい意見が挙がることもあり、BIG4の中では相対的に離職率が高めと受け取られる傾向があります。
一方で、EYやPwCは、比較的定着率が高いと見られるケースが多い点が特徴です。なかでもPwCは、公式データにおいて、2024年度の離職率が7.7%とされています(※)。これは、同社が人材育成や柔軟な働き方の整備に注力していることの表れと捉えることもでき、BIG4の中でも安定した人員構成を維持しているファームの一例といえるでしょう。
※参考:PwC Japan有限責任監査法人「数字で見るPwC Japan有限責任監査法人」
ITコンサルティングファームの離職率
| ファーム | 離職率 |
|---|---|
| シンプレクス | 約8% |
| フューチャー アーキテクト | 約15% |
ITコンサルティング領域、とくにシンプレクスやフューチャーアーキテクトのような独立系ファームは、システムの実装から運用までを担う「エンジニア」としての側面を強く持っています。そのため、長期的な技術習得を前提とした育成文化が根付いており、コンサル業界全体の中では人材が定着しやすい傾向にあります。
実際に、シンプレクスはサステナビリティデータとして離職率を公開しており、その数値は約8%(※)と、業界平均(一般的に15〜20%程度)と比較して低い水準を維持しているのが特徴です。
一方、フューチャーアーキテクトについては離職率の数値を公表していないため口コミから推測するしかないものの、平均勤続年数がひとつの目安になるでしょう。同社の平均勤続年数は7.5年とされており、3〜5年で転職することが珍しくないコンサルティング業界において、社員が長期にわたって活躍している環境であることがうかがえます。
※参考:シンプレクス「サステナビリティデータ集」
日系コンサルティングファームの離職率
| ファーム | 離職率 |
|---|---|
| ドリームインキュベータ | データなし |
| アビームコンサルティング | 約8.2% |
| ベイカレント | 約10% |
日系の大手ファームにおいても、企業の成長フェーズやカルチャーによって人材の流動性は大きく異なります。
まず、東証プライム上場のベイカレント・コンサルティングとドリームインキュベータについては、平均勤続年数がひとつの指標となります。公開データによると、ドリームインキュベータは3.4年、ベイカレントは約4年(※)となっており、業界平均(3〜5年)の範囲内です。
ただし、この数字の背景には違いがあります。ベイカレントの場合、近年の急激な事業拡大にともない新規入社者が増加しているため、社歴の浅いメンバーが平均値を押し下げている(計算上の勤続年数が短くなる)という事情が大きく影響しています。
一方で、アビームコンサルティングは「日本発の総合ファーム」として、穏やかな社風と長期的な育成環境に定評があります。具体的な離職率は公表されていないため口コミを参考にしているものの、業界内でも離職率が低いファームとして認知されており、腰を据えてキャリアを築く社員が多いのが特徴です。
※参考:ベイカレント「有価証券報告書」」
外資系コンサルティングファームの離職率
| ファーム | 離職率 |
|---|---|
| マッキンゼー・アンド・カンパニー | データなし |
| アクセンチュア | 約10%以下 |
| A.T. カーニー | 約15%〜20% |
外資系ファームにおける人材の流動性は、戦略系か総合・IT系かによって、その大きく異なります。
まず、マッキンゼー・アンド・カンパニーやA.T. カーニーといった戦略系ファームは、伝統的に「Up or Out(昇進するか、去るか)」の文化が根付いています。短期間で高付加価値な成果を求められるため業務負荷が高くなりやすく、人材の入れ替わりは激しいです。ただし、これはネガティブな退職ばかりではなく、プロ経営者や起業家として次のステージへ進む文化が定着していることも、流動性を高める要因です。
一方で、デジタル領域や実行支援に強みを持つ総合系のアクセンチュアは、長期的なプロジェクトが多いことから、戦略系に比べて人材が定着しやすいといわれています。とくに同社は大規模な働き方改革(Project PRIDE)を推進しており、口コミでの離職率は10%以下です。
コンサルティングファームの離職率が高い理由7選
コンサルティングファームの離職率が高い理由は、以下7つです。それぞれの理由を、詳しく解説していきます。
- コンサルタントとしてのステップアップ
- コンサルタント以外へのキャリアチェンジ
- 専門性のミスマッチ
- 激務と長時間労働
- 評価制度と昇進構造によるプレッシャー
- プロジェクト依存の働き方による消耗
- 業界全体として人材流動性が高い
【MyVision編集部の見解】 一般的には「激務」が主な退職理由だと思われがちですが、MyVision編集部が現場で多くの相談を受ける中で感じる「本当に見るべきポイント」は、「昇進の壁」です。コンサルタントは、職位が上がるごとに求められる役割が「作業者」から「管理者・営業」へと大きく変化します。
「現場仕事は好きだが、マネジメントや営業はやりたくない」というスキルの不一致に直面したとき、多くの優秀なコンサルタントが「あえて昇進せずに、現場感のある事業会社へ移る」という決断をします。これはネガティブな理由ではなく、自分の適性を見極めた上での戦略的なキャリア選択といえるでしょう。
1.コンサルタントとしてのステップアップ
コンサルティングファームにはキャリアアップに前向きな人材が多く、転職が成長のための選択肢として受け入れられていることが、離職率が高い要因のひとつです。
一般的にコンサルティングファームでは、転職を通じて多様な業界に触れ、さまざまなプロジェクトを経験することがキャリアアップにつながると考えられています。
独立やベンチャー企業への転職など、コンサルタントとして培ったスキルを活かし、経営者や事業責任者として新たな道を切り拓く人も多くいます。
またコンサルティングファームで耳にすることの多い「Up or Out(昇進できなければ退職)」は、実際にはほぼありません。
多くの人が無理に退職を強いられるのではなく、キャリアアップのための自然な流れとして、より高い報酬や裁量を求めた転職をしています。
2.コンサルタント以外へのキャリアチェンジ
転職市場において、コンサルタントの経験があるビジネスパーソンは「ポストコンサル」と呼ばれ、他業界から高く評価されています。
コンサルティングの仕事は、さまざまな専門領域において経営者視点を持ち、問題解決のための提案から実行支援まで踏み込むのが特徴です。20代や30代など、若いうちから経営戦略や業務プロセスの見直しに携わった実績を持つ人もいます。
加えて、経営層との折衝やプレゼンテーションスキルなどのクライアント対応力、短期間で成果を出すためのプロジェクト推進力など、一般的な企業よりも多岐にわたるスキルを得られるのがコンサルタントです。
そのため一般企業と比べてキャリアチェンジの選択肢が豊富なことも、離職率を高めている要因です。
一定の経験を積んだコンサルタントは汎用性の高いスキルを有し、事業会社の役員や事業責任者といったハイポジションに抜擢されることもあります。
3.専門性のミスマッチ
コンサルティングファームには戦略・IT・財務など、さまざまな専門領域が存在し、それぞれで求められるスキルや適性が大きく異なるのが特徴です。
また近年では、IT系や人事系など特定の領域に特化した「〇〇系」と呼ばれるファームでも、ひとつの強みを持ちつつ、多方面に事業を展開するケースが増えています。
そのため、期待していた仕事内容とのギャップを感じるほか、求められるスキルの難易度が高く、適応が難しいと感じるケースもあります。
よくある例として挙げられるのが、戦略コンサルタントとして入社しても、実際にはITシステム導入支援やプロジェクトマネジメントが中心だったというケースです。
それらも重要な業務である一方で、戦略立案など上流工程を期待して入社した人にとっては、もの足りなさやジレンマを感じてしまうでしょう。
ほかには、特定の専門知識が必要とされて適応が難しいと感じたり、スピーディーなキャッチアップ能力が求められたりして、想像以上にハードルが高いと感じるケースもあります。
このように専門性のミスマッチによるギャップが離職の原因となることは多く、コンサルティングファームでの転職は事前のリサーチや適性の見極めが重要です。
4.激務と長時間労働
コンサルティングファームの離職率が高い理由には、長時間労働や過密スケジュールによるワークライフバランスの乱れもあります。
プロジェクトベースで動く仕事の特性上、プロジェクト開始時・中間報告会前・最終報告前など極端に忙しくなる時期があり、強いストレスを受けてエネルギーを消耗してしまう人もいます。
クライアント対応や資料作成などによる負担だけでなく、常に最新情報をインプットするための自己学習の時間も必要です。
このような業務負荷の高さから、プライベートの充実や健康面を考慮し、離職する人も多いのが現状です。
しかし、近年では各コンサルティングファームがワークライフバランスの改善に積極的に取り組んでおり、業界全体で長時間労働を是正する動きが進んでいます。
次の項目では、こうしたコンサルティングファームの労働環境改善の取り組みについて詳しく解説していきます。
5.評価制度と昇進構造によるプレッシャー
コンサルティングファームでは、評価制度や昇進構造そのものが心理的なプレッシャーとなり、離職につながるケースがあります。
とくに、年次ごとに期待される役割やスキルが定義されているファームでは、一定期間内に成果を示す必要があります。この構造は成長意欲の高い人にとっては魅力ですが、ペースが合わない場合は将来像を描きにくくなる要因です。
また、昇進や評価がプロジェクト単位で左右されるため、担当案件や上司との相性がキャリアに影響を与える場面もあります。
こうした環境を踏まえ、早期にキャリアの再設計を検討する人が一定数存在します。
6.プロジェクト依存の働き方による消耗
コンサルタントの働き方がプロジェクト依存であること自体が、精神的・体力的な消耗につながる場合があります。
新しいプロジェクトに参画するたび、業界知識のインプットや関係構築が必要なため、このサイクルが短期間で繰り返されることで精神的な疲労を感じる人もいます。
また、プロジェクトの進捗状況によって業務量が変動しやすく、生活リズムが安定しにくいことも特徴のひとつです。働き方が合わないと判断し、より継続性のある職種へ移るケースも見られます。
7.業界全体として人材流動性が高い
コンサルティング業界は、他業界と比べて人材の流動性が高いです。転職を前提としたキャリア形成が一般的で、企業側も一定の入れ替わりを想定しています。
背景には、コンサルタント経験が転職市場で評価されやすい点があります。経営視点や課題解決力を身につけた人材は、事業会社やスタートアップからの需要が高いためです。
その結果、離職率が高い=職場環境が悪いとは一概にいえません。
市場との接続が強い業界構造が、数値として表れている側面があることも理解しておきましょう。
コンサルティングファームの離職率改善に向けた取り組み
コンサルティングファームでは、前向きな転職が多い一方で、長時間労働や高い業務負荷などが理由で離職を選ぶ人も一定数いるのが現実です。こうした現状を受け、各ファームでは人材の定着を促し、働きやすい環境を整えるための施策を積極的に推進しています。
この項目では、業界全体の傾向を踏まえながら、具体的な取り組みを紹介します。
残業時間削減への取り組み
一般労働者の月平均残業時間は10時間(※1)ですが、コンサルティングファームの平均的な残業時間は40時間といわれています。
各企業の口コミにも残業時間の長さを指摘する声は多く、業界全体で長時間労働が常態化しやすいことが課題とされてきました。
残業時間削減に向けた取り組みとして、たとえばアクセンチュアでは「Project PRIDE(プロジェクトプライド)」(※2)という独自の働き方改革を推進しています。
さまざまな施策が含まれている改革ですが、残業時間削減への具体的な施策には、「残業の適用ルールを厳格化(18時以降の会議原則禁止)」「残業時間を含む約10項目をモニタリング」があります。
アクセンチュアでは半年ごとに全社員へのサーベイ調査をしながら改革を進め、一人あたりの残業時間1日平均1時間未満を達成。さらに離職率は、「Project PRIDE」実施前の約半分にまで低下しています。
業務プロセスの効率化やプロジェクトマネジメントの最適化を通じて、従業員の負担を軽減させた成功例です。
※1参考:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和6年分結果確報 ※2参考:アクセンチュア公式サイト
多様な働き方への取り組み
フルリモート勤務やフレックスタイム制の導入など、柔軟な働き方への取り組みは、離職率の改善や優秀なコンサルタントの確保に有効な人材戦略の一環です。
たとえば合同会社デロイトトーマツでは、多様な働き方をサポートするために、リモートワークとオフィス勤務のハイブリッドワークを導入しています。
フレックスタイム制度も非常に柔軟で、フレキシブルタイムとなる5時から22時の中で自由に出退勤時間を選択することが可能です。
さらに、不妊治療や大学院との両立といった従業員それぞれが抱える事情や状況に応じて、勤務時間・勤務条件などを個別に設定できる「フレキシブル・ワーキング・プログラム」も導入しています。
同社ではライフステージや多様な価値観に応じて、希望の働き方が実現できる仕組みを整備することにより、ワークライフバランスを向上させています。
休暇制度への取り組み
コンサルティングファームは「プロジェクト期間中の休みが無さそう」「自由に休暇が取れなさそう」などのイメージを持たれますが、近年では従業員の満足度向上と離職率改善のため、休暇制度を充実させるファームが増えています。
とくに有給休暇の取得率向上は、多くのコンサルティングファームが取り組んでいる施策のひとつです。前述したアクセンチュアの「Project PRIDE」における成果でも、有給取得率は70%から85%に上昇しています。
また、ベイカレントでは体調不良時の有給休暇「シックリーブ」を採用しているほか、子どもの看護休暇や私傷病休暇など、休暇取得を組織全体でサポートする体制を強化しています。
休むことが評価に影響しにくい環境は、持続可能なキャリア形成へとつながり、結果として離職率の低下にもつながる重要なポイントです。
※参考:ベイカレント公式サイト
キャリアサポートへの取り組み
キャリア形成に積極的な人材が多い業界だからこそ、企業側も「次のキャリアにつながるスキルの習得」を支援する姿勢を見せています。
コンサルティングファームでは、MBA取得支援、社内外のメンター制度、グローバル研修などが拡充されており、こうした支援制度は、転職者が企業を選ぶ際の重要な判断軸のひとつです。
たとえば世界中に120ヶ所以上のオフィスを有するマッキンゼー・アンド・カンパニーでは、毎年60ヶ所以上でのプロジェクトがあり、クライアント業務や海外研修プログラムを通じて、コンサルタントの国際的なキャリア形成を促進しています。
また、ベイカレントでは専門知見やコアスキルを高めるためのトレーニングや、各コンサルタントに専任のキャリア支援担当をつけるキャリア担当制度などがあり、人材育成に積極的です。
このように、企業内での昇進支援だけではなく、コンサルタント一人ひとりの確実な成長につながる支援制度が増加しています。
コンサルの離職率に関するFAQ
コンサルティング業界の離職やキャリアパスに関して、よくある質問とその実態を解説します。
Q.コンサルのやめどきはいつですか?
一般的には入社後3〜5年が昇進のタイミングがひとつの目安とされています。
コンサルタントとしての基礎スキルは、3年程度の実務経験でひととおり身につくといわれています。このタイミングで、事業会社へ転職してスキルを試したり、より条件の良いファームへステップアップしたりするケースが多く見られるためです。
また、シニアコンサルタントからマネージャーへ昇進する直前やマネージャー昇進後、実績を作ってからなど、キャリアの節目を退職のタイミングとして選ぶ人もいます。
Q.平均勤続年数が長いコンサルティングファームは?
外資系戦略ファームなどは人材の流動性が高い(平均3〜5年)傾向にありますが、日系シンクタンクなどは長期雇用を前提とした環境が整っており、勤続年数が10年を超える企業も珍しくありません。
代表的な例として、以下の2社が挙げられます。
| ファーム | 勤続年数 |
|---|---|
| 三菱総合研究所(MRI) | 13.9年(※1) |
| 野村総合研究所(NRI) | 14.8年(※2) |
このように、日系シンクタンクやSIer系ファームは、「コンサルタントとして専門性を磨きながら、長期的にキャリアを形成したい」と考える人にとって適した環境といえるでしょう。
※参考1:三菱総合研究所「有価証券報告書」 ※参考2 :野村総合研究所「有価証券報告書」
コンサルタントの求人情報
コンサルティング業界とひと口に言っても、実力主義の外資系から長期育成を重視する日系ファームまで、その特徴や労働環境は企業によって大きく異なります。
激務を乗り越えて短期間で成長したいのか、専門性を磨きながら長く働きたいのか、 あなたのキャリア観にマッチした環境を選ぶことが転職成功の第一歩です。
キャリアアップや環境の変化を求めて転職を検討している人は、各コンサルティングファームの求人を確認してみてください。
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●全社的なセキュリティ戦略・ロードマップの策定支援(事業戦略・IT戦略と連動した中長期的な施策設計) ●セキュリティリスクアセスメント/情報セキュリティアセスメントの実施(事業内容・IT環境を踏まえた現状評価、課題抽出、改善提案) ●ガバナンス・管理体制の設計および高度化支援(情報セキュリティ関連規程の策定、組織・プロセス・統制の整備、グループ・サプライチェーン対応) ●インシデント対応体制・CSIRTの構築および運用支援(体制設計、対応プロセス整備、レジリエンス強化) ●情報セキュリティ監査および各種認証対応支援(ISMS、プライバシーマーク、PCI DSS 等の認証取得・準拠対応) ●情報セキュリティ教育・訓練の企画および実施支援(階層別教育、インシデント対応訓練等を通じた組織成熟度の向上)
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東京都江東区
業務内容
当社ではDX戦略立案支援から基幹システム構想まで、幅広い領域のコンサルティングを手がけています。 さらに、メンバーはPool制を採用しているため、戦略案件とIT案件の垣根なく、様々なプロジェクトに関わる機会があります。 AI等先端テクノロジーを開発しているエンジニアが社内にいるため、AIエージェントなどの最先端テクノロジーを活用したコンサルティング案件も豊富で、常に新しい挑戦ができる環境です。 【テーマ例】 ①DXコンサルティング事業推進 主にTISのインダストリー事業部、サービス事業部と連携し、DX戦略の立案、組織ケイパビリティの向上、中長期の計画策定、システムグランドデザイン・アーキテクチャの最適化、などのDXに関連するコンサルティング ②基幹システム企画構想の策定 ビジネス変革を目的とした各種テーマに応じた基幹システム企画構想の立案と、そのためのビジネスモデルや制度設計・業務プロセスのTOBE像の具体化を支援する上流コンサルティング ③新規サービス構築 社会課題解決や先端テクノロジーを活用した新規事業のアイデーション~実行支援までのトータル支援 ④AI/ロボット事業推進 AIエンジニアなどと一緒に導入の企画からPoC、実装まで、トータル的に顧客を支援し、実際の業務に活用できる先端テクノロジーの導入支援 【プロジェクト例】 1.システム企画構想策定:商社・メーカー ・企業グループ全体での経営改革を目指し、改革すべきテーマと将来像策定を支援 ・また経営改革と将来像を支えるグループ基幹システムのグランドデザインやロードマップ策定を支援 2.事業開発コンサル:エネルギー ・クライアント企業と関係性の深い自治体に対して、自然エネルギー×地方創生の事業立上支援 ・対象が過疎地ということもあり、地域の特性を生かした地方創生をベースにTISのアセットを活用した事業アイデアから検討を支援 3.自社サービス開発:SalesMAPs ・当事業部のAI知見を活用するビジネスとして、Painsの強い商談管理における自動化ソリューションの企画及び開発 ・企画、AIモデル、開発と当事業部のアセットをフル活用した事業を立上し、今後も事業企画から活性化予定 4.社内DX:データガバナンス ・大手テクノロジー企業におけるデータ利活用促進施策として、各システムの管理者と連携し、データ資産のたな卸し ・データスチュワード制の導入など、データガバナンスに必要なルール・体制の構築を推進 5.AI導入コンサルティング ・生成AIやAIエージェント等の導入にあたり、適用領域の選定やROI算出など、企業が実際に効果を出すための支援 ・開発も組織内のエンジニアが実施し、総合的に支援が可能
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【BI事-009-26】【ビジネスイノベーション事業部】◆経営管理・管理会計コンサルタント(M~SMクラス)
想定年収
-
勤務地
東京都江東区
業務内容
①経営管理ビジネス推進 TISのインダストリー事業部・サービス事業部、製品ベンダーと連携し、経営管理領域ビジネスの立案、サービス開発、組織ケイパビリティの向上、中長期の計画策定などの当領域に関連するコンサルティング ②経営管理案件のデリバリ データドリブン経営を目指した各種課題に応じた企画構想の立案と、そのためのビジネスモデルや制度設計・業務プロセスのTOBE像の具体化を支援する上流コンサルティング。 構想を実現するための手段(CCH Tagetikシステム開発等含む)の支援。 【プロジェクト例】 1.システム企画構想策定:商社・メーカー ・企業グループ全体での経営改革を目指し、改革すべきテーマと将来像策定を支援 ・また経営改革と将来像を支えるグループ基幹システムのグランドデザインやロードマップ策定を支援 2.経営管理システム構築:運輸業 ・データドリブン経営の足掛かりとして経営管理システム刷新すべく構築を支援
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【SP事-303-26】【サービスプラットフォーム事業部】顧客及び自社サービス向けCloud基盤企画
想定年収
-
勤務地
東京都江東区
業務内容
【担当業務】 「Oracle ERP基盤」「ミッションクリティカルデータベース基盤」の2領域を特に強みとしてビジネスを推進している。 既存ビジネス領域での強みを活かしながらサービス型へのビジネス転換を図るにあたり、ビジネス立ち上げにあたって以下の役割を期待したい。 既存領域の強みを活かした新規サービスの企画、立ち上げ 自社サービスプラットフォームへの新規サービス追加の企画、実装推進 【参考URL】 https://www.tis.jp/service_solution/DBTech/OCI_service/ https://blogs.oracle.com/opnjapan/post/opn-engineer-spotlight16
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まとめ
コンサルティングファームの離職率は約20%と、一般的な企業よりも高い傾向にあります。しかし、その理由は必ずしも「激務」などのネガティブなものだけではなく、キャリアアップやスキル向上を目的とした「ポジティブな卒業」も多いのが特徴です。
コンサルティング業界は、あなたの市場価値を高め、将来的なキャリアパスを大きく広げてくれる魅力的なフィールドです。どのファームなら自分が輝けるかを見極め、戦略的な転職を実現させましょう。
「MyVision」では、業界出身のプロフェッショナルが、あなたの志向に合わせた最適なファーム選びをサポートします。ぜひ一度、無料のキャリア相談をご利用ください。
