アクセンチュアの福利厚生を徹底解説!制度内容と他社比較を紹介
2025年11月27日更新
「アクセンチュアは激務と聞くけれど、福利厚生はどの程度整っているのだろう?」「総合系コンサルのなかで、働きやすさに違いはあるのだろうか?」
転職先としてアクセンチュアを検討するなかで、このような疑問を抱く方も多いでしょう。
結論として、アクセンチュアはさまざまな制度が整っており、働き方の柔軟性やキャリア形成を支える仕組みが充実しています。単に制度が「ある」だけではなく、実際に利用されている仕組みが多い点も特徴です。
本記事では、アクセンチュアの福利厚生を体系的に整理し、具体的な制度内容から口コミに基づくリアルな使われ方、さらに他社との比較まで詳しく解説します。
著者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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監修者

山口 翔平
Yamaguchi Shohei
株式会社MyVision代表取締役
早稲田大学を卒業後、JTB、オリックス生命を経てコンサルティング転職に特化した人材紹介会社へ入社。 長年のエージェント経験を基に、より多くの求職者様に対して質の高い転職支援サービスを提供するため、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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アクセンチュアの概要と福利厚生の全体像
アクセンチュアの福利厚生を理解するうえでは、まず企業としての特徴と、制度をどのような方針で設計しているかを押さえることが重要です。
ここでは、アクセンチュアの会社概要と福利厚生に対する考え方を簡潔に整理します。
アクセンチュアの特徴
| 会社名 | アクセンチュア株式会社(Accenture Japan Ltd) |
| 代表者名 | グローバル:ジュリー・スウィート(Julie Sweet)/ 日本オフィス:江川 昌史 |
| 設立年 | グローバル:1989年 / 日本オフィス設立:1995年 |
| 従業員数 | グローバル:約79万9,000人 (2024年12月時点) / 日本オフィス:約28,000人(2025年9月1日時点) |
| 資本金 | 3億5千万円 |
| 売上高 | グローバル:696.7億USドル(2025年度通期) / 日本オフィス:非公開(9期連続2桁成長を達成) |
| 株式公開 | ニューヨーク証券取引所 |
| 公式HP | https://www.accenture.com/jp-ja |
アクセンチュアは、戦略からシステム開発、運用支援までを包括的に提供する総合系コンサルティングファームです。デジタル・テクノロジー領域に強く、グローバルネットワークを活かした先進的なソリューションを持つ点が特徴です。
日本法人は大規模な組織で、業界別・領域別に専門チームが編成されています。幅広いプロジェクトを扱うため、多様な専門性を持つ人材が活躍できる体制が整っています。
世界各国との連携が多く、最新の事例や知見が集まりやすい環境です。こうしたグローバル性と事業領域の広さが、アクセンチュアならではの特徴といえます。
福利厚生の考え方・方針
アクセンチュアは、公式サイトにおいて「社員が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、ウェルビーイングとキャリア成長を支える環境を提供する」と明示しています。特にTotal Rewards(総合的報酬) の概念を掲げ、給与だけでなく、働き方・ヘルスケア・学習環境などを包括的に整える方針を取っています。
また、グローバルで掲げる経営方針「360° Value」のなかで、社員の成長と健康を重視する姿勢を明確に示しています。多様な人材が安心して働けることを価値創出の基盤と位置づけ、ワークライフバランス、メンタルヘルス、学習支援を福利厚生の重要な柱としています。
公式採用ページでも「社員が長期的にキャリアを築ける環境」を提供することを繰り返し強調しており、キャリアアップ支援や柔軟な働き方に関する制度を積極的に導入している点が特徴です。
アクセンチュアの福利厚生は “個人の成長支援” と “健康と働きやすさの確保” を両輪として設計されています。
アクセンチュアについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。会社概要について徹底的に解説しています。
アクセンチュアの主な福利厚生制度
アクセンチュアでは、生活面のサポートから健康支援、学習制度まで多様な福利厚生が整備されています。制度の種類が幅広く、働き方やキャリアのステージに応じて利用できる仕組みがそろっている点が特徴です。
ここでは、主要な福利厚生を紹介します。
ファイナンス関連制度
アクセンチュアでは、給与・資産形成・保障に関わる制度が幅広く整備されています。将来への備えやリスクへの対応まで考慮した仕組みが用意されており、長く働ける環境づくりにつながっています。
アクセンチュアのファイナンス関連の制度は以下の通りです。
| 制度名 | 内容 |
|---|---|
| 基本給 | 市場水準や職務内容に応じて設定される報酬 |
| ボーナス | 個人評価や業績に連動して支給される賞与 |
| 手当 | 時間外勤務手当、深夜勤務手当、出張手当、住宅手当、交通費支給など職務や働き方に応じた各種手当(内容は職種により異なる) |
| 確定拠出年金制度(DC) | 将来の資産形成に活用できる年金制度 |
| 従業員株式購入プラン(ESPP) | 自社株を15%割引で購入できる制度 |
| 長期収入所得補償(LTD) | 長期間の療養などで働けない場合の所得を補償(最大5年間、年収の約60%が保障) |
| パフォーマンスエクイティ | マネジメントレベル6以上の社員を対象に成果に応じて付与される株式報酬 |
| 自発的株式投資プログラム(VEIP) | 対象となるリーダー層が毎月自社株を購入でき、年末に購入額の50%相当の譲渡制限付き株式ユニット(RSU)がマッチング付与される制度 |
| ファイナンス教育 | 社員とその家族が資産形成に役立つ金融知識を学べるプラットフォームにアクセス可能 |
| ポイント・割引サービス | 契約サービスで使えるポイント制度や割引優待 |
アクセンチュアのファイナンス関連制度は、日々の給与だけでなく、中長期的な資産形成やリスクへの備えまで視野に入れた構成です。従業員株式購入プランや株式報酬制度が設けられており、希望に応じて自社株を活用できる仕組みも整備されています。
また、ファイナンス教育やポイントサービスなど、日々の生活に役立つ制度も用意されています。働きながら将来設計を進めやすい環境です。
休暇・有給制度
アクセンチュアでは、多様な働き方を支えるために多目的な休暇制度を整備しています。年次有給休暇に加え、健康・家庭・社会貢献など幅広い目的で取得できる休暇が用意されています。
アクセンチュアの休暇・有給制度は以下の通りです。
| 制度名 | 内容 |
|---|---|
| 年次有給休暇 | 毎年9月1日に勤続年数・出勤率に応じて付与(通常15〜20日)。年度途中入社は按分付与 |
| 私傷病休暇(シックリーブ) | 保険診療の対象となる通院・入院時に取得可能(試用期間終了後) |
| 結婚・出産休暇 | 本人およびライフパートナーも対象の特別休暇 |
| 忌引休暇 | 家族・パートナーの葬儀の際に取得可能 |
| リフレッシュ休暇 | 一定期間勤務した社員が取得できる休暇 |
| ボランティア休暇 | 社会貢献活動のために取得できる制度 |
| その他 | 育児・介護に関する休暇や短時間勤務制度も整備 |
年次有給休暇は、勤続年数やマネジメントレベルに応じて付与日数が変動します。柔軟に取得しやすい仕組みで、プロジェクトの状況に合わせて計画的に活用できます。
また、傷病休暇や結婚・忌引休暇など、ライフイベントに対応した休暇制度も整っており、突発的な事情にも対応しやすい環境です。多様な働き方を支えるための休暇体系が用意されています。
カフェテリアプラン・ベネフィットステーション
アクセンチュアでは、会社の制度に加えて、健康保険組合が提供するカフェテリアプランや外部の優待サービスを利用できます。日常生活や健康管理をサポートする仕組みとして活用できる点が特徴です。
カフェテリアプランは、付与されたポイントの範囲で健康増進や生活支援などのサービスを自由に選べる制度です。オンラインで手続きができ、自分に合ったメニューを柔軟に利用できます。
ベネフィットステーションでは、宿泊施設、レジャー、映画、ショッピングなど幅広いジャンルの優待特典を利用できます。生活面の負担を軽減し、プライベートの充実にもつながるサービスです。
これらの外部サービスは、社員が自分のニーズに合わせて活用できる補助的な福利厚生です。日々の生活を支えるサポートとして利用できます。
健康・メンタルヘルスサポート
アクセンチュアでは、Well-being Hubを通じて社員が心身の状態を整えられるよう、多面的なサポート体制を整えています。仕事だけでなく、日常生活の悩みにも対応できる仕組みです。
従業員支援プログラム(EAP) では、ストレスや不安、職場の悩み、家庭やパートナーとの関係、法的・金銭的な相談まで外部専門家に秘密厳守で相談できます。プライベートを含めた幅広いテーマにアクセスできる点が特徴です。
また、睡眠改善やストレス軽減を支援するアプリやツールが提供されており、日々の生活習慣を整えるためのリソースにもアクセスできます。介護や金融管理に役立つサービスのほか、24時間利用できるチャットボットから匿名で助言を得ることも可能です。
さらに、トレーニングを受けたメンタルヘルス・アライが社内に在籍し、気軽に相談できる環境づくりを支えています。社員が健康的な状態を保ちながら働けるよう、複数の仕組みが組み合わされたサポート体系です。
家族・育児・介護支援制度
アクセンチュアでは、家族構成やライフステージに応じて利用できる育児・介護支援制度が整備されています。子育てや介護と仕事を両立できるよう、複数の具体的なサポートが提供されています。
| 制度名 | 内容 |
|---|---|
| 育児休業 | 一定の免責期間後、年収の約60%を補償 |
| ベビーシッター補助 | 初期費用100%会社負担、利用費は月2万円を上限に50%補助 |
| 育児コンシェルジュ | 育児に関する相談に専門スタッフが対応 |
| ライフパートナー制度 | 法的婚姻に限らず、関係性を証明できるパートナーにも制度適用 |
| 介護休業 | 要介護家族のサポートのため、最長1年間休職期間を延長可能 |
| 多様な働き方の制度 | フレックス、在宅勤務、短日・短時間勤務などが利用可能(条件あり) |
育児休業やベビーシッター補助は、子育て期の負担を軽減するための実用的なサポートです。育児コンシェルジュに相談できる点も特徴で、日常の悩みについて専門的なアドバイスを受けられます。
ライフパートナー制度は家族の形の多様性を尊重した仕組みで、パートナーにも各種福利厚生を適用できます。介護休業や柔軟な働き方の制度とあわせて、家庭の事情に応じた働き方を選択しやすい環境です。
教育・自己啓発支援
アクセンチュアでは、社員が継続的にスキルを伸ばせるよう、幅広い学習機会が整備されています。専門性の強化からリーダーシップ育成まで、多面的な成長を支援する仕組みです。
アクセンチュアの主な教育・自己啓発支援制度は以下の通りです。
| 制度名・領域 | 内容 |
|---|---|
| 研修・トレーニング | スキルやロケーションに応じて選択できる多様な研修プログラム |
| テクノロジー系資格支援 | Azure、AWS、Google Cloud、SAP、Salesforce、ServiceNowなどの資格取得が可能 |
| 業界知識の習得機会 | 業界リーダーとの協働を通じて専門知識を学べる環境 |
| 業務スキル習得支援 | 各分野で求められる技術的スキルを体系的に学習できる仕組み |
| リーダーシップ開発プログラム | キャリア段階に応じたリーダーシップ研修を提供 |
アクセンチュアは、継続的な学習に大規模な投資を行っており、社員が長期的に専門性を高められる環境を整えています。学習方法もオンライン・メタバース・対面などが組み合わされており、自分に合った方法で学べます。
また、プログラムにはアクセンチュアの専門家や世界的な企業、大学が提供しており、グローバル基準の知識に触れられる機会が豊富です。資格取得だけでなく、業界理解やリーダーシップスキルの習得にもつなげられます。
こうした制度を活用することで、社員は日々の業務に加えて長期的なキャリア形成を進めやすい環境です。
その他の福利厚生
アクセンチュアでは、主要制度以外にも社員の生活を支えるさまざまな福利厚生が用意されています。日常の健康維持や生活面のサポートにつながる仕組みです。
健康面では、定期健康診断や産業医による健康相談を受けられる環境が整っています。インフルエンザ予防接種の補助もあり、日常的な体調管理をしやすい点が特徴です。
また、健康保険組合が提供する生活支援サービスを利用でき、カフェテリアプラン以外の補助も活用できます。社内コミュニティ活動の支援や、キャリアや生活面の相談ができる社内窓口も整備されています。
さらに、健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険といった法定福利厚生も完備されており、安心して働ける基本的な体制が整っています。補助的な制度と組み合わせて利用できる点が魅力です。
入社祝い金は新卒のみ、中途採用は報酬制度で還元
アクセンチュアでは福利厚生だけでなく、報酬面の制度も関心を集めています。なかでも「入社祝い金があるのか」を気にする方は多く、採用区分によって仕組みが異なる点を理解しておくことが重要です。
アクセンチュアの入社祝い金は、新卒採用と中途採用で扱いが異なります。 特に中途では、短期的な一時金は基本的になく、長期的な報酬制度を重視する方針が取られています。
ここでは、公式情報に基づいて入社祝い金の実態と、中途採用で重視される報酬・昇給面の仕組みを整理します。
アクセンチュアの入社祝い金制度の実態
アクセンチュアの入社祝い金は、基本的に新卒採用で支給され、中途採用では一律の制度は設けられていません。 新卒では「初年度に入社祝い金として30万円を受け取った」という口コミも複数確認されています。(引用:OpenWork)
一方で、中途採用でも地方採用・ロケーションフレキシビリティ採用では、北海道、福島、宮城、群馬、愛知、福岡、熊本拠点に入社した方に、入社祝い金が支給されると公式に明示されています。ただし期間限定の施策として案内されており、恒常的な制度ではない点に注意が必要です。(参考:地方採用・ロケーションフレキシビリティ採用情報|アクセンチュア)
中途採用では、短期的な入社祝い金よりも、評価に応じた昇給や報酬制度で還元する方針が取られており、入社後のパフォーマンスを重視した仕組みが特徴です。
中途採用では長期的報酬と昇給スピードが魅力
アクセンチュアの中途採用では、成果が評価に直結しやすい仕組みが整っており、結果を出した分だけ報酬や役割が早期に引き上げられる点が特徴です。入社時の一時金よりも、入社後のパフォーマンスによって収入を伸ばせる環境です。
評価は年次のサイクルで実施され、貢献度が昇給やボーナスに反映されます。成果を上げ続ければ短期間で給与レンジが変わることもあり、実力次第でスピード感を持って報酬を高められます。
さらに、株式報酬が付与されるケースもあり、短期の昇給だけでなく中長期のリターンが得られる点も魅力です。実力を正当に評価する文化が根付いており、中途入社者でも早期にマネジメント層を目指しやすい環境です。
以下の記事では、コンサル業界や外資系企業で多く導入されている、入社一時金(サイオンボーナス)について解説しています。入社祝い金に興味のある方は、ぜひ御覧ください。
社員の口コミから見る福利厚生のリアル
アクセンチュアの福利厚生は制度の種類が多く、実際にどの仕組みがよく利用されているのか気になる方も多いでしょう。公式の制度内容だけでなく、社員の声を通じて利用状況や満足度を知ることは、働きやすさを判断するうえで役立ちます。
ここでは、口コミから見える人気の制度と、社員が感じている満足点・改善点を紹介します。
社員がよく利用している人気制度
アクセンチュアでは、実際の社員口コミから、日常的に利用しやすい制度に人気が集まっていることがわかります。特にシックリーブや資格取得支援、家賃補助、自社株購入制度は多くの社員が活用している制度として挙げられています。
ある社員は次のようにコメントしています。
Sick Leave(傷病休暇)は助かってますね。通常の有給休暇とは別に160時間/年(無休ではなく有給)付与され、通院のために使えます。あとは、SAPのように自費だと高額負担になる資格の補助もあるので(所属組織次第、条件あり)、Tech系の資格取得を目指す人も多いです。 引用:OpenWork
別の口コミでは、生活面のサポート制度が高く評価されています。
ありがたいと感じているのは、シックリーブ(保険適用の通院時は年間180時間の範囲内で有給休暇扱い)、家賃補助(M未満、3万円/付き※賃貸。持ち家問わず)、自社株買い割引ですね。 引用:OpenWork
これらの口コミから、体調不良時に利用できる追加の有給や、高額な技術資格の補助、住居費支援、株式購入制度など、実生活に直結する制度が多く利用されていることがわかります。日常の働きやすさを支える制度への支持が特に高い傾向です。
福利厚生に対する社員の満足度と改善の声
アクセンチュアの福利厚生に対しては、全体として満足度の高い声が多く見られます。生活面の支援や働き方に直結する制度が手厚い点が評価されています。
ある社員は次のようにコメントしています。
残業代、住宅手当、退職金がつくので、福利厚生はいいと思う。 引用:OpenWork
また、健康支援や語学学習など多面的なサポートに対しても肯定的な声があります。
福利厚生はよいと思う。EAPサービスや英会話教室の補助、カフェテリアプラン等 引用:OpenWork
一方で、改善というほどではないものの、運用面に疑問を感じたという声もあります。語学支援制度に関しては次のような意見が寄せられています。
仕事に役立ちそうな英語のレッスンは出席や宿題に縛られ仕事と両立できそうにない感じで、結局、気休め程度の英会話スクールしか出席できないため、疑問を感じた。 引用:OpenWork
全体として、アクセンチュアの福利厚生は種類が多く評価も高いものの、制度によっては利用しづらさを感じるケースもあることがわかります。制度の充実度と併せて、実際の使いやすさを把握することが重要です。
他社コンサル企業との福利厚生比較
アクセンチュアへの転職を検討している方は、同時にデロイトやPwCなど他の総合系コンサルも候補に入れていることが多いです。どこも激務と言われる環境だからこそ、「どのファームなら自分の働き方やライフプランに合うのか」を見極めることが重要です。
単体で制度内容を眺めているだけでは、アクセンチュアの福利厚生が「コンサル業界のなかで見て手厚いのか、標準的なのか」が判断しづらい場面もあります。他社と並べて比較することで、アクセンチュアの強みと弱み、そして自分が何を優先したいのかが具体的に見えてきます。
以下は、アクセンチュアとコンサル業界の主要企業との福利厚生を比較した表です。
| 項目 | アクセンチュア | デロイトトーマツ | PwCコンサルティング | KPMGコンサル | EYストラテジー&コンサル |
|---|---|---|---|---|---|
| 休暇制度 | ・年次有給 ・シックリーブ ・ボランティア休暇など | ・ 年次有給 ・特別有給など | ・年次有給 ・特別有給 ・リフレッシュ休暇 ・特別休暇 ・ボランティア休暇など | ・年次有給 ・慶弔 ・Multi-Experience Program(兼業制度) ・ライフプラン支援休暇 ・サバティカル休暇など | ・年次有給 ・慶弔 ・裁判員 ・看護休暇あり |
| 育児・介護支援 | ・ベビーシッター補助 ・育児コンシェルジュ ・介護休業最大1年 | ・不妊治療休業 ・配偶者出産特別休暇 ・産後パパ育休 ・育児・介護クーポンなど | ・育児休業 ・ベビーシッター補助 ・出産特別休暇 ・介護特別休暇 | ・ 配偶者出産休暇 ・子の看護休暇 ・ベビーシッター育児支援補助など | ベビーシッター利用等補助 |
| 働き方の柔軟性 | ・フレックス ・リモート ・短時間勤務 | ・フレックス ・国内遠隔地居住制度 ・配偶者帯同休職制度 | ・ハイブリッドワーク ・フルリモートワーク ・コアなしフレックスタイム | ・短時間勤務 ・フレックス ・在宅 ・一時退勤 | ・フレックス ・リモート ・遠隔地リモート |
| 資格取得支援 | Tech資格(AWS、SAP等)に強い | ・e-Learning ・語学研修 ・資格補助 | ・ 語学学習支援 ・資格取得支援 | 教育支援制度 | ・ 簿記 ・語学支援 ・ITスキル ・サステナブルMBA ・テクノロジーMBA ・資格取得維持費補助制度 |
| 長期インセンティブ | 株式報酬(ESPP、VEIP、RSU)あり | 原則なし | 基本なし | 基本なし | 基本なし |
| 住宅手当 | 等級によって支給あり | なし | なし | なし | なし |
| メンタルヘルス | EAP、アプリ支援 | 多数の専門家によるコンサルテーションやカウンセリング | ・ストレスチェック ・メンタルヘルス研修 ・相談窓口 ・カウンセリング ・職場復帰支援 | メンタルヘルス支援 | 社内外相談窓口あり |
| 特色 | グローバル外資らしく柔軟性とTech支援が強い | ライフサポートが手厚く安定性が高い | 福利厚生の充実度が高いトップ層 | 会計支援と教育制度が安定 | 休暇制度の厚さに定評 |
アクセンチュアは外資系らしく、働き方の柔軟性やTech資格支援、株式報酬に強みがあります。特に株式報酬が得られる点は、Big4にはほとんど見られないアクセンチュア独自の特徴です。
一方で、デロイトやPwCなどは休暇制度やライフサポートが厚く、育児・介護など生活面の支援が充実している傾向があります。特別休暇の種類や運用もBig4の方が多く用意されている場合があります。
Tech資格を中心にキャリアアップしたい場合はアクセンチュアが有利ですが、生活基盤の手厚さを重視するならBig4が向くケースもあります。福利厚生の「厚さ」と「柔軟性」のどちらを重視するかで選択肢が変わる点が特徴です。
アクセンチュアの福利厚生に関するよくある質問
アクセンチュアの福利厚生は制度の種類が多いため、細かい内容まで把握しにくいと感じる方もいるでしょう。特にカフェテリアプランや住宅手当、退職金などは、転職を検討する際に詳細を知りたい項目です。
ここでは、よく寄せられる質問を取り上げ、制度の実態をわかりやすく解説します。
カフェテリアプランではどんな特典が利用できますか?
カフェテリアプランでは、テーマパークや宿泊施設の割引、スポーツ施設の優待など、多様な特典を利用できます。主なメニューは次の通りです。
- ディズニーなどのテーマパークチケット割引
- スポーツジム・フィットネス・ヨガスタジオの優待
- 全国のホテル・旅館の宿泊割引
- 旅行・レジャー関連サービスの優待
- 健康増進プログラム・生活支援サービスの割引
アクセンチュアのカフェテリアプランは、健康保険組合が提供するポイント制サービスを利用し、上記の特典から自由に選択できる仕組みです。テーマパークやジムなど人気の特典もそろっており、ライフスタイルに合わせて活用できます。
このように、日常の楽しみから健康管理まで幅広く使える点が、アクセンチュアのカフェテリアプランの特徴です。
住宅手当や家賃補助はどのような内容ですか?
アクセンチュアの住宅手当は、等級や雇用区分によって支給条件が異なる仕組みです。家賃補助が適用される場合、一定額の月額補助が支給されるケースがあります。
住宅手当は全社員一律ではなく、等級によって支給の有無や金額が変動します。賃貸・持ち家を問わず対象になるケースがある一方、職種や等級により適用されないこともある点に注意が必要です。
アクセンチュアは外資系企業として住居よりもキャリア支援や柔軟な働き方を重視する傾向があり、住宅手当に関しては日系大手と比較すると個別条件に基づく設計になっています。具体的な支給額や対象条件は、選考時やオファー面談で確認するのが確実です。
退職金制度はありますか?
アクセンチュアには一般的な日本型の退職金制度(退職一時金制度)はありませんが、長期的な資産形成を支援する確定拠出年金(DC)制度が整備されています。
外資系企業では退職一時金を設けず、企業型確定拠出年金を中心とした資産形成制度を採用するケースが多く、アクセンチュアも同様の仕組みです。拠出された資金は運用によって将来の受取額が変動し、自身の投資方針に基づいて運用商品を選択できます。
また、従業員株式購入プラン(ESPP) などの株式関連制度を活用することで、退職金に代わる中長期的な資産形成を行う社員も多い傾向です。長く働くほど成果に応じたリターンを得やすい仕組みが中心となっています。
具体的な拠出額や運用の選択肢は入社時に案内されるため、詳細は選考フェーズで確認してください。
まとめ
アクセンチュアの福利厚生は、総合系コンサルのなかでも制度の幅が広く、働き方の柔軟性やキャリア形成支援が充実しています。
休暇制度、育児・介護支援、確定拠出年金や株式購入制度など、長期的に働ける仕組みが整っており、制度の多くが実際に利用されている点も特徴です。他社との比較でも、キャリア成長とワークライフバランスの両面を重視したい方に向いている環境といえます。
一方で、制度の適用条件や詳細は職種・等級によって異なるため、個別に確認することが重要です。
MyVisionでは、アクセンチュアの求人動向や選考対策に精通したコンサルタントが、あなたのキャリアと照らし合わせながら最適な選択をサポートします。アクセンチュアへの転職を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。




