シンクタンクとは?言葉の意味やコンサルとの違い、年収や仕事内容を解説
2026年04月20日更新


シンクタンクは、政治、経済、科学分野の専門家が集まり、政府や企業からの委託に基づいて調査や研究をおこなう機関です。非営利の政府系シンクタンクは政策調査や提言を、民間系はコンサルティングビジネスを展開し、フィー収入を得ています。
とくに民間系では三菱総研や野村総研などが代表的で、グループ企業のリソースを活用し、長期的なコンサルティング案件にかかわることが多いです。
シンクタンクはその専門性から、コンサル転職市場でも転職希望者が高い傾向ですが、その具体的な活動内容やコンサルティングファームとの違いについては一般的な認識が低いままといえます。
コンサルティング業界の中で代表的な戦略系・総合系ファームについてはイメージできるものの、「シンクタンクは具体的に何をやっているのか」「シンクタンクとコンサルティングファームは何が違うのか」といった観点に答えられる人は少ない傾向です。
【この記事の要約】 ・シンクタンクの詳細やコンサルタントとの違い ・代表的なシンクタンクやそれぞれの平均年収 ・実際のシンクタンクのPJ事例
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著者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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監修者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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シンクタンクの求人情報
大 阪:資本戦略・事業承継・PMIコンサルタント/MS2-2
想定年収
-
勤務地
-
業務内容
【概要】 資本戦略・事業承継・PMIコンサルティング、およびM&Aアドバイザリー業務(FA業務)を組織内で・ワンストップで提供しています M&Aや、資本戦略・事業承継・PMIコンサルティングにおける個々の業務に精通する一方で、経営コンサルタントとして、多様なアプローチによりクライアントの経営課題の解決をトータルに支援しています <主なクライアント> 上場、非上場問わず、全国の様々な業種の大企業から中堅・中小企業まで幅広いクライアントを有します 三菱UFJ銀行を始めとするMUFGグループ各社との連携が密で、盤石な顧客基盤を有しています 【職務内容】 <プロジェクトリーダー層> 下記のいずれかの業務領域を中心に、プロジェクトリーダー、対顧客折衝、プロジェクトメンバーへのタスク付与・指導・育成の役割を担って頂きます (1) グループ組織再編コンサルティング(持株会社体制移行や、合併・分割・株式交換等の組織再編スキームの立案と実行実務支援) (2) グループ経営の仕組みづくり(ガバナンス・内部統制構築、経理業務等の業務改革、IPOに向けた社内体制整備、等) (3) 事業承継対策や株主構成安定化のための各種プランニングおよび実務支援 (4) 買収後の経営統合支援(PMI)(統合方針作成支援、統合事務局・分科会サポート、100日プラン作成支援等) <プロジェクトメンバー層> 下記のいずれか、または複数の業務領域において、プロジェクトリーダーの指導の下、各種タスク(情報収集、各種分析、資料作成、調整業務等)を遂行する役割を担って頂きます(案件のアサインは、ご自身の志向性を考慮の上で決定します) (1) グループ組織再編コンサルティング(持株会社体制移行や、合併・分割・株式交換等の組織再編スキームの立案と実行実務支援) (2) グループ経営の仕組みづくり(ガバナンス・内部統制構築、経理業務等の業務改革、IPOに向けた社内体制整備、等) (3) 事業承継対策や株主構成安定化のための各種プランニングおよび実務支援 (4) 買収後の経営統合支援(PMI)(統合方針作成支援、統合事務局・分科会サポート、100日プラン作成支援等) (5) M&Aアドバイザリー業務、M&A戦略立案、事業計画策定、資本政策等、上記各分野に関連する経営コンサルティング全般 【プロジェクト事例】 ・中堅製造業:持株会社・グループ組織再編を活用した事業承継対策 ・中堅上場企業:持株会社制移行にかかるアドバイザリー ・中堅上場企業:取締役会実効性評価支援 ・大手上場企業:経理関連業務の高度化支援 ・中堅建設業:統合委員会の設置・運営などのPMI(ポストM&A)支援 【募集部室】 コンサルティング事業本部経営戦略ビジネスユニット コーポレートアドバイザリー部
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大 阪:組織人事コンサルタント/HR2-1
想定年収
581~1,818万円
勤務地
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業務内容
HR第2部は、「新たな価値を創造する人材マネジメントの追究を通じて社会・企業・個人の成長と幸福に貢献する」をミッションとし、中・西日本における幅広いクライアントへ、人材戦略・人事制度設計から運用支援までを一気通貫で支援しています。 同時に、「中・西日本で一番腕のよい、コンサルティングを心から楽しめるチーム」を目指し、まずは我々自身が楽しく、且つチャレンジングに働くことができる社内体制も整えています。 ◇主なクライアント 顧客規模は、「中堅・中小企業から大企業」を対象に、規模を問わず幅広い顧客層を対象にコンサルティングを行います。 顧客業種は、製造業からサービス業まで幅広い分野を対象にしています。 ◇主な担当領域 ・人事制度構築(人材戦略策定、人事制度設計、要員計画・人材育成計画策定など) ・ジョブ型人材マネジメント ・グループ経営・グループ人材マネジメント ・ダイバーシティ推進 ・定年延長・シニア活躍促進 ・M&A・組織再編(人材マネジメント領域) ・人材育成体系構築 【職務内容】 人材戦略・人事制度設計から運用支援まで顧客企業の組織力・人材力向上に貢献する職務です。 基本的に複数のプロジェクトに参画いただき、担当タスクのアウトプット作成や顧客コミュニケーション等に従事していただきます。 プロジェクトリーダーのマネジメントの下、以下の通りプロジェクトが進むことが大半です。 ・内外の環境分析や顧客の現状に基づく、人材マネジメントの上の課題抽出と仮説構築 ・課題解決に向けたコンセプトの明確化とグランドデザインの策定 ・新制度等の設計の詳細化及び各種シミュレーション ・導入及び定着サポート ※入社後はプロジェクトメンバー(ポジションは「AS(アソシエイト)」「CS(コンサルタント)を想定」)として、プロジェクトリーダーの指導の下、「人事制度設計」コンサルティングをメインに、「現状分析・課題の抽出」から「グランドデザイン策定」、「詳細設計」までの中心的な役割を担うことを期待します。「CS(コンサルタント)」であれば、プロジェクトの「サブリーダー」として、メンバーの指導やプロジェクトリーダーのサポートという役割を担うことになります。 【プロジェクト事例】 ・自動車ディーラー :「人事制度(人材戦略策定、人事制度設計など)」改革および「退職金制度」設計支援 ・自動車部品製造 :「ジョブ型人事制度」設計支援 ・自動車部品製造 :「定年延長」制度設計支援 ・食品製造業 :「ダイバーシティ推進」施策の企画・運営支援 ・自動車ディーラーグループ:「PMI」・「グループ企業再編(グループ人事戦略・人事中計の策定・実行支援)」 ・ソフトウエア開発 :「人材育成体系」構築支援
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東 京:リスクコンサルタント/SS2-1
想定年収
581万円~
勤務地
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業務内容
概要 GRC (Governance, Risk, Compliance)に関するコンサルティング業務全般をご担当いただくポジションです。GRCコンサルティング部は、地政学リスクをはじめとするグローバルメガトレンドや、金利ある世界の再来に象徴される新たな成長フェーズに入りつつある事業環境を踏まえ、経営の守りに関するマネジメントコンサルティング業務を幅広く手掛けています。 職務内容 GRC領域の様々なコンサルティング・プロジェクト(下記ご参照)にデリバリーメンバーとしてご参画いただきます。プロジェクトリーダーの指示・監督の下で、各種調査・分析(クライアント内部資料の分析、クライアント各部門へのインタビュー調査、データ分析等含む)、議論資料作成、報告資料作成、プロジェクトマネジメント業務のサポート(スケジュール管理、議事録作成、クライアントとの連絡・各種調整)等を行っていただきます。 ●主な案件領域 ・グループ・グローバル経営管理/持株会社におけるグループ経営管理 ・ERM(Enterprise Risk Mnagement:全社的リスク管理)/コンプライアンス/安全保障貿易管理態勢構築 ・金融機関におけるリスク管理(金利リスク、信用リスク、オペリスク等) ・BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)/危機管理 ・内部監査 ・内部統制 ●主なクライアント 製造業、専門商社、ITサービス、エネルギー、製薬、サービス、地域金融機関、金融会社、等 プロジェクト事例 ・大手エネルギー企業における全社的リスク管理態勢(ERM:Enterprise Risk Management)の高度化支援 ・大手ITサービスグループにおける全社的リスク管理態勢(ERM:Enterprise Risk Management)の高度化支援 ・大手エネルギー企業におけるBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の高度化・実行支援 ・大手メーカー、専門商社等における安全保障貿易管理態勢の構築支援 ・大手メーカーにおけるグループ・グローバル経営管理態勢構築支援 ・大手地域金融グループにおける信用リスク管理の高度化支援 募集部室 コンサルティング事業本部 サステナビリティビジネスユニット GRCコンサルティング部
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東 京:戦略コンサルタント_全社改革・実行支援・経営者伴走/MS1-1
想定年収
581万円~
勤務地
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業務内容
経営戦略ビジネスユニットでは、「戦略策定から実行支援」まで「一貫したソリューション提供」を軸にコンサルティングを行っています。 大企業向けコンサルティングに比べて、経営者と直接やりとりし、「顧客の経営全般に一貫して関与」することが多いため、クライアントの発展や変革に、やりがいを持ってダイレクトに貢献することができます。 このために、組織として経営全般に対する知見を持つ「T字型人材」育成を指向し、様々な育成施策を展開しています。 また、戦略策定にとどまらず、戦略実行支援(インプリメンテーション)を行うことも多く、長期間に渡ってお客さまの企業変革に伴走することができます ●主なクライアント 中堅企業を中心に大企業~中小企業まで、多様な業界のお客さまを対象に、同時並行(マルチアサイン)で多様な戦略コンサルティングを提供しています ●業務概要 (1) 経営戦略・事業戦略:長期ビジョン策定、中期経営計画立案、機能別戦略構築、各種戦略実行支援 等の「経営戦略の本丸」 (2) 新規事業戦略:新規事業戦略策定、知財・AI活用による新規事業創出、オープンイノベーション 等の「攻めの戦略」 (3) 収益力向上戦略:トップライン増大のためのマーケティング戦略、コスト縮減による収益力強化戦略、事業構造改革 等の「守りの戦略」 (4) 組織力強化・人材育成:組織力診断、組織風土改革、戦略遂行・次世代経営者育成実施 等の「組織戦略」 職務内容 < プロジェクトリーダー層 > ・主に銀行から連携される取引先の経営課題に対して営業活動を行い、ソリューションプランを提示した上で案件受注を獲得する「営業業務」 ・受注したプロジェクトを、クライアントやプロジェクトメンバーと協働し、各種タスクを統合しつつ完遂する「プロジェクトマネジメント業務」 ・組織変革に向けて、クライアント社内担当者や利害関係者との信頼関係構築、全社を巻き込んだ活動の推進のための「ファシリテーション業務」 ・プロジェクトメンバーの状況を踏まえつつ、個人の指導・育成を促進する「育成業務」 < プロジェクトメンバー層 > ・経営環境調査:市場環境、業界構造、協力/競合企業などに対する公開情報収集、専門家インタビュー実施等による調査・分析、資料化・レビュー ・クライアント内部情報収集:クライアントの経営関連資料、業務関連データをクライアント担当者と協力して収集・分析、資料化・レビュー ・戦略・戦術策定支援:上記(1)(2)の結果を踏まえ、クライアントが取るべき企業戦略や活動の企画、具体化、実施決定を支援する業務 ・戦略・戦術実行支援:クライアント従業員への働きかけ・時にはクライアントの現場に入り込み、外部組織と連携を行いつつ、戦略実行を支援する業務 プロジェクト事例 (1) 経営戦略・事業戦略 ・産業機械メーカー:IPOを視野に入れた中期経営計画策定 ・化粧品卸:中期経営計画作成支援・実行支援 ・不動産業:ボールパークによってもたらされる統合的価値評価 (2) 新規事業戦略 ・電機メーカー:オープンイノベーションの仕組みを活用した新規事業創出支援 ・金属部品メーカー:知財×生成AIマーケティングを活用した用途・販路開拓強化支援コンサルティング ・金融機関:新規事業探索とビジネスモデルの策定支援 (3) 収益力向上戦略 ・製造業:経営再建計画策定および施策実施支援 ・飲食サービス業:収益改善および経営者的人材育成 (4) 組織力強化・人材育成 ・繊維機械製造業:組織戦略実行支援プロジェクト ・建設業:次世代幹部候補研修推進支援業務 募集部室 コンサルティング事業本部 経営戦略ビジネスユニット 経営戦略第1部
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名古屋:組織人事コンサルタント/HR2-1
想定年収
581万円~
勤務地
名古屋
業務内容
HR第2部は、「新たな価値を創造する人材マネジメントの追究を通じて社会・企業・個人の成長と幸福に貢献する」をミッションとし、中・西日本における幅広いクライアントへ、人材戦略・人事制度設計から運用支援までを一気通貫で支援しています。 同時に、「中・西日本で一番腕のよい、コンサルティングを心から楽しめるチーム」を目指し、まずは我々自身が楽しく、且つチャレンジングに働くことができる社内体制も整えています。 ●主なクライアント 顧客規模は、「中堅・中小企業から大企業」を対象に、規模を問わず幅広い顧客層を対象にコンサルティングを行います。 顧客業種は、製造業からサービス業まで幅広い分野を対象にしています。 ●主な担当領域 ・人事制度構築(人材戦略策定、人事制度設計、要員計画・人材育成計画策定など) ・ジョブ型人材マネジメント ・グループ経営・グループ人材マネジメント ・ダイバーシティ推進 ・定年延長・シニア活躍促進 ・M&A・組織再編(人材マネジメント領域) ・人材育成体系構築 職務内容 人材戦略・人事制度設計から運用支援まで顧客企業の組織力・人材力向上に貢献する職務です。 基本的に複数のプロジェクトに参画いただき、担当タスクのアウトプット作成や顧客コミュニケーション等に従事していただきます。 プロジェクトリーダーのマネジメントの下、以下の通りプロジェクトが進むことが大半です。 ・内外の環境分析や顧客の現状に基づく、人材マネジメントの上の課題抽出と仮説構築 ・課題解決に向けたコンセプトの明確化とグランドデザインの策定 ・新制度等の設計の詳細化及び各種シミュレーション ・導入及び定着サポート ※入社後はプロジェクトメンバー(ポジションは「AS(アソシエイト)」「CS(コンサルタント)を想定」)として、プロジェクトリーダーの指導の下、「人事制度設計」コンサルティングをメインに、「現状分析・課題の抽出」から「グランドデザイン策定」、「詳細設計」までの中心的な役割を担うことを期待します。「CS(コンサルタント)」であれば、プロジェクトの「サブリーダー」として、メンバーの指導やプロジェクトリーダーのサポートという役割を担うことになります。 プロジェクト事例 ・自動車ディーラー :「人事制度(人材戦略策定、人事制度設計など)」改革および「退職金制度」設計支援 ・自動車部品製造 :「ジョブ型人事制度」設計支援 ・自動車部品製造 :「定年延長」制度設計支援 ・食品製造業 :「ダイバーシティ推進」施策の企画・運営支援 ・自動車ディーラーグループ:「PMI」・「グループ企業再編(グループ人事戦略・人事中計の策定・実行支援)」 ・ソフトウエア開発 :「人材育成体系」構築支援 募集部室 コンサルティング事業本部 組織人事ビジネスユニット HR第2部
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シンクタンクとは

シンクタンクの源流
シンクタンクの起源は19世紀後半にイギリスで設立されたフェビアン協会や、20世紀初期にアメリカで設立されたブルッキングス研究所といわれています。フェビアン協会やブルッキングス研究所は、社会課題や経済に関して調査や研究をおこなうことを目的として設立されました。
それ以降、シンクタンクの多くは政府系組織として非営利で活動してきました。日本国内においては、高度経済成長下にさまざまなシンクタンクが設立されており、現在は主に政府系シンクタンクと民間系シンクタンクが存在しており、政府系シンクタンクは政府の政策立案や検討の支援、民間系シンクタンクは企業の経営戦略策定や検討を支援しています。
コンサルティングファームが企業の戦略策定や業務支援をおこなうのに対して、従来のシンクタンクは経済分析や政策立案・提言を目的としてきました。しかし、長年にわたり組織活動をおこなってきた過程で、次第にシンクタンクも、企業の戦略策定や実行支援、システム開発といったコンサルティングサービスを提供するようになりました。その結果、現在の民間のシンクタンクが提供するサービスは、総合系コンサルティングファームとほぼ同様のものであるといえます。
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シンクタンクとコンサルの違い
経済分析や政策立案・提言を業務とするシンクタンク機能に対して、コンサルティングサービスはクライアントに対して戦略立案から実行支援まで含めておこなうという違いがあります。
しかし、前述したように、近年ではコンサルティングサービスをメイン業務としているシンクタンクも増えており、シンクタンクとコンサルティングファームの業務内容については大きな違いはないといえるでしょう。
そのような中でひとつ挙げられる大きな特徴としては、シンクタンクは大手の金融機関や企業グループを親会社に持つ場合が多いということがあげられます。
たとえば国内で最も有名なシンクタンクのひとつである野村総合研究所(NRI)は、野村證券のアナリスト部門が独立した旧・野村総研と、野村證券の電子計算部門が合併したことによって生まれた野村グループのシンクタンクです。
また三菱UFJフィナンシャル・グループに属する三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)や、三井住友フィナンシャルグループに属する日本総合研究所(JRI)など、日本のシンクタンクには金融機関を母体とする組織が多いことがわかります。
これらのシンクタンクは、グループ企業のチャネルを活かして案件を獲得することが多く、ほかのコンサルティングファームと同様に、大企業や官公庁向けに、幅広い領域でコンサルティングサービスを提供しています。
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シンクタンク企業一覧(代表例)
下記は主要シンクタンクの企業一覧です。
- 野村総合研究所(NRI)
- 三菱総合研究所(MRI)
- 三菱UFJ リサーチ&コンサルティング(MURC)
- NTTデータ経営研究所
- 日本総合研究所(JRI)
- みずほリサーチ&テクノロジーズ
- 富士通総研
- 大和総研
【MyVision編集部の見解】 一般的にシンクタンクは「調査・分析が中心」「政策や社会課題にかかわれる」といったイメージで語られがちです。しかし、MyVision編集部が転職支援を通じて重視しているのは、①アウトプットが政策寄りか事業寄りか、②提言で終わるのか実装まで踏み込むのか、③長期テーマ型かプロジェクト型か、という3点です。
これらの優先度を整理しないまま転職すると、「思っていたよりIT色が強い」「分析よりも調整業務が多い」といったギャップが生じやすくなるでしょう。シンクタンクと一括りにせず、どの機能に価値を感じるのかを言語化できるかどうかが、納得感のある転職につながる重要な判断軸です。
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シンクタンクの仕事
シンクタンクではコンサルティングファームと非常に近い領域でサービスを提供していますが、細かく分類すると、大きく下記の3つの領域にわけることができます。
- 調査・研究業務領域
- 経営戦略領域
- 業務・システム領域
調査・研究業務は、現在のシンクタンク全体の業務に占める割合は低いものの、シンクタンクの起源であり、特有のサービスです。研究員と呼ばれる特定領域の専門家が、クライアント企業からの依頼で調査レポートを作成したり、シンクタンク独自で調査レポートを作成・公表したりします。また、政府向けにレポートを作成し、国の政策や法案作成時のインプットとする場合もあります。
経営戦略領域や業務・システム領域のプロジェクトでは、ほかのコンサルティングファームと仕事内容に大きな差はありません。数名程度でプロジェクトチームを組成する場合もあれば、システム開発などの大規模案件では数十名もの体制で参画する場合もあります。
シンクタンクの役職についてはシンクタンクごとに名称が異なりますが、おおむね以下のように分類されます。
シンクタンクの役職と業務内容
| 役職 | 業務内容 |
|---|---|
| プリンシパル、ディレクター(主任研究員) | 案件の受託やプロジェクトへの提言 |
| シニアマネージャー、マネージャー (副主任研究員) | プロジェクト全体の取りまとめ |
| シニアコンサルタント(研究員) | 実作業の大部分を担当 |
| コンサルタント(準研究員) | 情報収集や資料作成などのサポート |
シンクタンクの働き方
シンクタンクのメイン事業であるコンサルティングサービスでは、ほかのファームと同様にクライアントからの依頼に基づき、プロジェクトベースで働きます。
シンクタンクでは幅広い領域のクライアントを支援するため、その働き方は自身の担当するプロジェクトのフェーズや形態、プロジェクトを管理するマネージャーの方針などに大きく依存します。
プロジェクトのフェーズ
シンクタンクでは、システム案件の割合が多い傾向にあります。システム案件の場合、プロジェクト開始直後や、システムリリースの直前などはハードワークになる場合が多いです。とくにリリースタイミングでは、クライアントと一緒に夜間勤務となることもあります。
プロジェクトの勤務形態
プロジェクトがクライアント先への常駐か、フルリモートかなどによっても働き方は大きく異なります。
近年ではフルリモートのプロジェクトも多くなっていますが、勤務形態はクライアントの方針によるところが大きいです。クライアント先に常駐する場合は、クライアントの勤務時間に合わせて出勤します。
プロジェクトマネージャーの方針/自身のロール
プロジェクトマネージャーがマイクロマネジメント志向である場合は、内部ミーティングやレビュー回数も増えるため、勤務時間は長くなる傾向です。また、レビューをおこなう後輩がいる立場の場合は、稼働時間は増加する可能性があるでしょう。
シンクタンクの年収
シンクタンクは日系企業ではありますが、年収はほかの業種と比較して高額です。
下記は主要シンクタンク毎の平均年収です。
| 企業名 | 平均年収 |
|---|---|
| 野村総合研究所(NRI) | 約1,322万円(※1) |
| 三菱総合研究所(MRI) | 約1,080万円(※2) |
| 三菱UFJ リサーチ&コンサルティング(MURC) | 約877万円 |
| 日本総合研究所(JRI) | 約711万円 |
| みずほリサーチ&テクノロジーズ | 約719万円 |
※1 出典:野村総合研究所(NRI) ※2 出典:三菱総合研究所(MRI)
【MyVision編集部の見解】 MyVision編集部では、シンクタンク転職において年収水準だけを基準に判断することは推奨していません。実際の支援現場では、「年収は上がったが専門性が限定され、市場価値の伸びを感じにくい」という相談もあるためです。
シンクタンクは役割や専門領域によって、評価軸や昇給スピードに大きな差が出やすい領域です。そのため、年収の絶対額だけでなく、どのスキルが評価され、どの分野でキャリアが積み上がるのかまで含めて判断することが重要といえます。
中長期的にどの立ち位置を目指すのかを整理したうえで選択することで、転職後の納得度は大きく変わります。
▼シンクタンクの年収について詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。
シンクタンクで求められるスキル
シンクタンクで求められるスキルには、ほかファームと同様に論理的思考力や問題解決力、コミュニケーション能力など、さまざまなものがあります。
以下はシンクタンクで求められる代表的なスキルです。
専門領域における知識・経験
シンクタンクでは、クライアントとなる企業の業界トレンドや、業務内容、固有の課題など幅広い知識が必要です。そのため特定領域における専門知識を保有していることは、ひとつのアドバンテージになるといえるでしょう。 また、シンクタンクではシステム開発の案件も多く、IT・システム関連の知見があると活躍しやすい傾向があります。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は多くのメンバーやクライアントとプロジェクトを進めていくうえで必須のスキルです。またシンクタンクではクライアントを巻き込みながら実行支援していくようなプロジェクトの割合も高いため、コミュニケーション能力は非常に重要といえます。
論理的思考力
論理的思考能力はシンクタンクにおいても最も重要なスキルのひとつです。
シンクタンクではほかのコンサルティングファーム同様、複雑な課題に対して決められた期間で高い価値を提供していく必要があるため、論理的思考力は必要不可欠です。
また、シンクタンク本来の業務である、調査・研究業務においても論理的思考力は必須であるといえます。
シンクタンクのプロジェクト事例
シンクタンクでは数多くのコンサルティングを行っています。今回はシンクタンクがおこなっているプロジェクト事例をいくつか紹介します。
シンクタンクの仕事がより具体的にイメージできるようになると思いますのでぜひ確認してください。
野村総合研究所(NRI)のプロジェクト事例
auじぶん銀行:勘定系システム、フロントシステムの更改
auじぶん銀行は、KDDIと三菱UFJ銀行により共同設立された銀行で、 モバイルに特化した金融サービスを提供しています。「銀行を連れて、生きていこう。」のブランドメッセージのもと、スマートフォンの自由さ、便利さを銀行の機能においても実現することを公言しています。
auじぶん銀行では、さらに付加価値のある金融サービスを提供するため、開業以来利用していた勘定系システムを見直し、そのシステムの構成を、勘定系システム、インターネットバンキングシステム、ESB(システム間の連携を担う)の3層構造に更改することとしました。
そのうち野村総合研究所(NRI)では勘定系システムとESBの導入・開発を担当し、予定どおりプロジェクトを進めることで本格稼働までサポートしました。また、これらシステムの稼働後の運用保守もNRIがおこなっています。
みずほ証券:音声認識技術と人工知能の活用で、通話モニタリング業務を高度化
みずほ証券では、営業品質の向上観点から、顧客である投資家と営業員との通話を録音し、その通話内容をモニタリングする業務をおこなっていました。しかし、課題としてこの業務をより効率化・高度化する必要があり、野村総合研究所(NRI)に依頼しました。
野村総合研究所(NRI)は音声認識技術によ ってテキスト化された通話内容を人工知能で分析し、重要なポ イントを抽出するシステムを開発、大幅な業務時間の短縮・高度化を実現しました。
本システムでは、通話内容の要約ルールや、チェックリストおよびガイドラインなどを教師データとして用いながら、膨大な通話データを用いて機械学習を自動的におこない、通話内容の中でモニタリングすべき発話を画面に抽出・ 表示します。これにより、担当者はモニタリングすべき箇所を容易に確認できるようになりました。
※ 参考:野村総合研究所(NRI)公式サイト
日本総合研究所(JRI)のプロジェクト事例
資源エネルギー庁:バイオ燃料などの在り⽅に関する調査
日本総合研究所(JRI)では資源エネルギー庁の依頼の元、バイオ燃料の導⼊が進む欧州や⽶国を対象に、バイオ燃料の導⼊状況や導⼊政策、導⼊課題、プロジェクト事例などについて調査を実施しました。調査にあたっては机上での調査に加えて、現地政府機関、事業者などへのヒアリング調査も実施しました。
また、バイオ燃料のあり⽅検討委員会などの開催、運営、資料作成などの事務局業務も支援。上述の調査・分析を踏まえ、具体的制度設計の検討をおこなうとともに、追加的な調査・検討なども実施しました。
※ 参考:日本総合研究所(JRI)公式サイト
▼日本総合研究所について詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。
まとめ
今回はシンクタンクに焦点を当てて仕事内容や年収、働く環境を説明しました。
シンクタンクやコンサルティングファームへの転職では、仕事内容や年収だけでなく、自身の志向と中長期のキャリアに合うかを見極めることが重要です。
MyVisionでは、表に出にくい各組織の実情や役割の違いまで踏まえ、一人ひとりの背景に寄り添った支援をおこなっています。
MyVisionの特徴や支援スタイルについては、 MyVisionが選ばれる理由 も参考にしてみてください。
シンクタンクに関するFAQ
ここでは、シンクタンクについてよくある疑問を取り上げます。
Q1. シンクタンクとコンサルティングファームの違いは何ですか?
シンクタンクは調査・分析や政策提言など、中長期的・社会的テーマを扱うケースが多い点が特徴です。一方、コンサルティングファームは企業課題の解決に向け、短〜中期で成果を求められるプロジェクトが中心です。
近年は、シンクタンクでも実行支援やIT領域に深く関与するケースがあり、役割の境界はやや曖昧になっているといえます。
Q2. シンクタンクではどのような人が向いていますか?
特定分野の知識を深めたい人や、データや調査結果をもとに論理的に考えることが得意な人に向いている傾向があります。また、関係者との調整や説明が多いため、専門性に加えてコミュニケーション力も求められます。
スピード重視よりも、背景や前提を丁寧に捉える姿勢が活きやすい環境です。
Q3. 未経験からシンクタンクに転職することは可能ですか?
ポジションや専門領域によっては、未経験からの転職が可能な場合もあります。とくに、IT、金融、官公庁関連などの実務経験がある場合は、その分野の知見が評価されやすい傾向です。
ただし、即戦力性を重視されるケースも多いため、これまでの経験がどう活かせるかを明確にしておくことが重要です。





