コンサルが独立した際の年収や失敗例を紹介!成功するために必要な準備も徹底解説
2026年01月28日更新
コンサルタントとしての経験を活かし、独立や起業を検討する人が増えています。
しかし、自身のスキル一本で勝負する「フリーランス」と、組織を作り上げる「起業」では、求められる役割やリスク、得られるリターンが異なる点には注意が必要です。
本記事では、独立後のキャリアパスであるフリーランスと起業家の違いをはじめ、それぞれのメリット・デメリット、年収相場、成功するための具体的な準備事項について解説します。
著者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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監修者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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コンサルティングの求人情報
[EII]【福岡】オープンイノベーション担当コンサルタント(Edge Incubation & Innovation所属)※急募※
想定年収
595万円~
勤務地
福岡県福岡市
業務内容
業務内容 ●クライアントが持つアセットを利用した外部企業連携(オープンイノベーション)に関する支援 ・クライアントの新規事業支援、戦略立案、体制構築、外部企業とのマッチングの支援 ●アライアンス対象業種 ・金融業界から非金融業界まで幅広く 役割及び責任 <シニアコンサルタント、コンサルタント> ●特定の業界や業務領域に関する高い専門性を持ち、担当プロジェクトにおいて、局面によってはマネジャーの代わりを担える存在として活躍頂きます。 ●マネジャー以上からの一定程度のガイドがある状況において、プロジェクトの計画を作成し、プロジェクト遂行時においては、下位メンバーをリードしながら、成果物を作成していくことが期待されます。
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[FS-SOL]【Planning & Operation (P&O)】金融業務改革コンサルタント
想定年収
595万円~
勤務地
東京都千代田区
業務内容
最新のテクノロジーやソリューションを利活用した金融機関における業務改革、統合後の業務/組織の構想や実現に向けた方向性等を示すと共に、クライアントに寄り添いながら実際のプロジェクトを遂行して頂きます。 ・デジタル/RPAを活用した業務プロセス改革 ・グループ全体最適を見据えた組織・人材のアロケーション ・経営指標の設定と経営管理態勢全般の改革 ・顧客体験向上を主眼としたオペレーティングモデルの再構築 ・AI/データアナリティクスを活用した業務の高度化 ※コンサルティング業務(変更の範囲)当社の指定する業務 具体的な案件 ・デジタル活用による業務改革支援 ・金融新会社設立におけるオペレーションモデル検討支援 ・本部業務抜本的見直しに伴う業務改革支援 ・デジタル化を見据えたカスタマーサービスの5か年計画策定 《役割および責任》 ●シニアコンサルタント 管理職の指導のもと、以下の役割および責任が求められます。 1.定められたスコープ、成果物に基づくタスクを作業アプローチの検討を含め、確実に遂行する。 2.チームレベルのリーダーとして下位メンバーとともにタスクを推進し、担当領域に関するインチャージのリーダーとしてお客様と責任を持って相対する。 3.自身の専門性を定め、クライアントに示唆を与える。 ●マネジャー以上 ①プロジェクトにおけるスケジュール、要員、予算、成果物、およびスコープの管理 ②コンサルタント、シニアコンサルタントへの作業指示・品質レビュー ③新規案件受注に向けた提案活動、サービス開発活動
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[FS-SOL]【P&O PE-MB】 ビジネスイノベーション・業務改革コンサルタント
想定年収
595万円~
勤務地
東京都千代田区
業務内容
●業務プロセスの改善 ・金融機関のミドル・バック業務領域の業務プロセスを分析し、オペレーショナル・エクセレンスの実現に向けた提案・サポートを行う ・業務プロセスの改善に伴うミドル・バック業務領域のシステム導入に関するニーズや課題を把握し、最適なシステムの選定や導入計画の策定や、システム導入におけるプロジェクト管理やリスク管理を行う ・業務プロセスの改善の効果測定や評価を行う ●コンサルティングノウハウの蓄積と共有 ・金融機関のミドル・バック業務領域に関する業務知識やシステム知識を深める ・金融領域のコンサルティングノウハウやベストプラクティスを蓄積し、社内外に共有する ・金融機関のミドル・バック業務領域に関する最新の動向や課題についてリサーチや分析を行う 《役割および責任》 ●マネージャー以上 ・金融機関のミドル・バック業務領域に関するプロジェクトの企画や提案を行う ・クライアントとの信頼関係を築き、ニーズや課題を把握する ・プロジェクトの目的、スコープ、スケジュール、予算、リスクなどを管理する ・プロジェクトチームのリーダーやメンターとして、メンバーの育成や評価を行う ・社内外のステークホルダーとの調整やエスカレーションを行う ・金融領域のコンサルティングサービスの開発や拡大に貢献する ●コンサルタント/シニアコンサルタント ・金融機関のミドル・バック業務領域に関するプロジェクトの実行を担当し、クライアントとのコミュニケーションや調整を行う ・現状分析、要件定義、ソリューション設計、テスト、移行などの各フェーズで作業を進める ・プロジェクトチームのメンバーとして協力しながら、自身の担当範囲を遂行する ・ドキュメントの作成やレビュー、品質管理などの業務を行う ・自らの専門性を高めるために、最新の技術や業界動向について学習する
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[FS-SOL]【PMO-PMI & Global】金融業界向けPMI・PMOコンサルタント(P&G)
想定年収
595万円~
勤務地
東京都千代田区
業務内容
業務内容 P&Gチームの業務の中で、主にPMOやPMI関連の案件で活躍いただける人材を本ポジションでは募集します。 金融機関における下記のサービスの遂行・管理をご担当いただきます。 ・PMO(Project Management Office)関連プロジェクト ・PMI(Post Merger Integration)関連プロジェクト ・プロジェクトリスクマネジメント支援 【具体的な案件】 ・大手銀行・証券会社・保険会社・ネット銀行における大規模IT・システム開発等に関するPMO支援 ・保険会社・地方銀行における企業買収・統合時のPMIーPMO、および、PMI関連支援 ・大手銀行における勘定系システム等の大規模システム更改大手銀行・証券会社・保険会社におけるリスクマネジメントPMO支援 ・大手銀行・証券会社・保険会社における大規模システムプロジェクトの第三者評価支援 《役割および責任》 ●マネージャー以上 ・クライアントにおけるニーズや課題の把握、新規・継続提案活動、および、当該活動に関する他組織/チームとの連携 ・クライアントのマネジメント層とのコミュニケーション、期待値管理、長期的な信頼関係構築 ・プロジェクトにおける目的、スコープ、スケジュール、要員、予算、成果物等のプロジェクト管理 ・コンサルタント、シニアコンサルタントへの作業指示・品質レビュー ・各種会議のファシリテーション(日本語・英語共に) ・経営マネジメント層等のステークホルダーとの合意形成 ・自身の専門分野におけるThought Leadershipの発揮、社内外への情報発信 ・サービスアセット/オファリングの整備ならびにソリューション開発のリード ・クロスファンクション、クロスボーダーのネットワーク活用による社内外人脈構築 ・ビジネスアナリスト、コンサルタント、シニアコンサルタントの指導・育成 ●コンサルタント/シニアコンサルタント 管理者指導の下、以下の作業を実施していただきます。 ・プロジェクトスケジュールの策定、および、アップデート ・課題・リスクの抽出、および、抽出課題に対する解決策の検討、課題の解決状況のトラッキング ・顧客担当者とコミュニケーションしながら、プロジェクト進捗状況のモニタリング及びステークホルダーに向けたレポーティング資料の作成 ・プロジェクトチームのメンバーとして協力しながら、自身の担当範囲を遂行する ・自らの専門性を高めるために、最新の技術や業界動向について自主的に習得する
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[P&C]【大阪採用】People&Change-人事系テクノロジーコンサルタント
想定年収
595~1,040万円
勤務地
大阪市
業務内容
先の読みづらい事業環境下、多くの企業で事業改革が推進され、人材マネジメントも高度化・多様化しています。 人事部門が限られたリソースでこれら課題に向き合うには、人事自身がDigitalとDataの活用を梃に足元の業務を効率化し、役割を高度化していくほかありません。 このような背景からP&Cの人事系テクノロジーコンサルタントは、AIを含むデジタルツールや人事情報システム、データアナリティクス等を用いて、クライアント人事部門の高度化や効率化、サービスデリバリーモデルの変革、データ起点での意思決定モデルの開発、高度なタレントマネジメントの実装を支援します。 ●具体的には、クライアントに伴走して次のようなプロジェクトを推進します ・ 人事部門機能改革(ミッション/役割/組織体制設計、アクションプラン作成、定着) ・ HRシステム構想(システム全体像構想、RFP作成、システム選定) ・ HRシステム要件定義、新業務設計、プロジェクト管理 ・ HRシステム稼働支援、定着に向けたチェンジマネジメント ・ HRサービスデリバリーモデル構想、導入(シェアードサービスセンター構築/改革、アウトソーシング活用、セルフサービスツール、Digital ツール適用) ・ 人的資本情報関連ダッシュボード構想、導入 【具体的な案件】 ・ 人材マネジメント高度化を実現する人事システム構想策定 ・ 人事システム導入に向けたRFP作成と導入ベンダー選定 ・ HRサービスデリバリーモデル、オペレーションアセスメント ・ 人事業務改革(BPR)、シェアードサービスセンター設立構想 ・ BIシステム、AIツールを使ったPoC 等 <直近の案件例> ・ グローバルタレントマネジメント構想策定とシステム導入支援(製造) ・ 人事システム構想策定(大手メディア) ・ シェアードサービスセンター設立アセスメント(大手メディア) ・ AIを活用した人材育成、適正配置の効率化・高度化支援(金融) ※コンサルティング業務 (変更の範囲)当社の指定する業務 役割及び責任 <コンサルタント及びシニアコンサルタント> マネージャー以上の管理者の指導のもと、次の役割を担っていただきます。 ・ 人事業務とシステムの分析および課題に対する解決策の検討 ・ 適用ソリューションの選定、プロジェクト実行計画の策定 ・ 各種レポーティング <マネージャー以上> ・ プロジェクトスケジュール、要員、予算、成果物及びスコープの管理 ・ コンサルタント及びシニアコンサルタントへの作業指示・品質レビュー ・ 新規案件もしくは継続案件受注に向けた提案活動
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コンサルが独立した場合の年収相場
フリーランスコンサルタントの年収は、「月額単価×稼働月数」で決まります。会社員時代のように給与テーブルの上限がないため、自身の市場価値がダイレクトに収入へ反映されるのが特徴です。
たとえば、月額120万円のプロジェクトに1年間(12ヶ月)参画した場合、単純計算で年商は1,440万円になります。
とくに戦略系や高度なIT案件、PMOなどの需要が高い領域では、月額150万円〜200万円といった高単価オファーも珍しくありません。このクラスになれば、年収2,000万円以上も十分に射程圏内です。
ただし、これらはあくまで「案件が途切れずに稼働し続けた場合」の数字です。
独立後は、プロジェクト終了から次の案件開始までに空白期間(待機期間)が発生するリスクや、営業活動に割く時間も考慮しなければなりません。また、額面の売上から税金や社会保険料、経費を差し引いた金額が手取りとなる点にも注意が必要です。
それでも、ファームが中間マージンとして確保していた分がそのまま自身の報酬となるため、同じ業務内容であっても、独立することで年収が1.5倍〜2倍近くアップするケースは珍しくありません。
【MyVision編集部の見解】 MyVision編集部では、月額単価だけを基準にキャリアを選ぶことは推奨しません。なぜなら、案件獲得の手間や税金の負担などによって独立を失敗したと感じる人もいるためです。
そのため、「独立した場合の手取り」と「転職した場合の年収・待遇」まで考慮し、両方の選択肢をフラットに比較検討した方が納得のいく転職になりやすいです。
独立と転職で悩む場合は、業界を知り尽くしたプロと一緒に方向性を考えるのもおすすめです。
コンサルが独立して失敗する例
コンサルタントとして独立することは、高収入や自由な働き方を得られる可能性がある一方で、準備不足や認識の甘さから、思うような成果を出せずに再び会社員に戻るケースも珍しくありません。
ここでは、独立後に失敗してしまう代表的なパターンと、その背景にある原因について解説します。
案件を獲得するための営業活動ができない
コンサルタントとして独立する際に直面するデメリットのひとつは、案件を獲得し続けるための営業活動が常に必要になるという点です。
通常、コンサルティングファームなどの組織では、会社自体が営業活動を通じて案件を獲得してくるため、個々のコンサルタントが自ら積極的に案件を探し回る必要はありません。
主に割り当てられたプロジェクト業務に専念できる環境が整っています。
しかし、フリーランスとして独立すると、このような組織の後ろ盾はなくなり、自身の事業を維持し収入を得るためには、プロジェクトが途切れないよう、常に自らの力で能動的に案件を探し、交渉し、獲得し続けなければなりません。
一度契約したクライアントに対して質の高いサービスを提供し、期待される成果を出すことで、同じクライアントから継続的に次の案件を依頼されたり、関連する別の仕事を紹介されたりする可能性が高まります。
近年では、フリーランスコンサルタント向けの案件紹介を専門とするエージェントサービスや、多種多様なプロジェクト情報が集まるオンラインのマッチングサイトも充実しています。
しかし、これらの外部サービスを利用するにしても、最終的には自身の能力や経験を効果的に伝え、ほかの多くの候補者の中から選ばれるための自己アピールが必要になることは忘れないようにしましょう。
確定申告などの事務作業が自分でできない
会社員時代には会社が対応してくれていた事務作業を、すべて自分自身で管理・実行する必要が生じます。
具体的には、年に一度の確定申告が代表的ですが、それ以外にも国民健康保険や国民年金といった社会保険関連の手続き、日々の活動にかかる経費の精算や記帳、そしてクライアントへの請求書発行や入金確認といった、多岐にわたる煩雑な作業をこなさなければなりません。
これらの事務負担を軽減するために、税理士や記帳代行サービスなどを利用して一部または大部分を外部に委託するという選択肢もあります。
しかし、たとえ専門家に外注する場合であっても、完全に任せきりにできるわけではありません。どのような処理がおこなわれているのかを理解し、適切に管理・判断するためには、税務や経理に関する最低限の知識を身につけておくことが不可欠です。
人脈がない
独立直後の案件獲得において、最も確実なルートとなるのが、会社員時代に培った人脈や業界内のネットワークです。
人脈がない場合、案件獲得をエージェントサービスや公募のみに依存することになり、手数料による収益の減少や、不特定多数との価格競争に巻き込まれやすくなるのが大きなデメリットです。
コンサルティングの契約は「信頼」がベースにあるため、まったくの新規顧客への売り込みよりも過去の働きぶりを知る元同僚やクライアントからの紹介のほうが好条件かつスムーズに契約に至るケースが多くあります。
スキルがいかに高くても、その売り込み先となる「頼関係のある相手」がいなければ、常に不安定な新規開拓を続けなければならず、場合によっては事業が不安定になる可能性があるでしょう。
コンサルが独立する際に準備すること
コンサルタントとして独立を成功させるためには、事前の周到な準備が欠かせません。
勢いだけで独立してしまうと案件獲得や資金繰りで苦労する可能性が高いため、以下の4つのポイントを押さえて計画的に進めましょう。
準備①専門性の確立と自己分析をする
独立を成功させるためには、自身の「市場価値(スキル)」と「理想の働き方(価値観)」の両面を明確にする必要があります。
組織の看板がないフリーランスの場合、クライアントから選ばれる理由は個人のスキルに集約されます。 そのため、「なんでもできます」というジェネラリストよりも、「特定の課題を解決できるスペシャリスト」としての立ち位置を明確にするほうが有利です。
具体的には、「金融業界における基幹システム刷新のPMO経験」「SAP導入における要件定義からベンダーコントロール」といったように、「業界×領域」で自身の強みを言語化し、市場に刺さる専門性を確立しましょう。
これと同時に不可欠なのが、「なぜ独立するのか」という自己分析です。 単にスキルがあるだけでは、独立後の方向性が定まらず、目先の案件に振り回されてしまうリスクがあります。
「できること」だけでなく、「どうありたいか」を深く掘り下げることで、自分にとって最適な案件選びやキャリアパスが見えるでしょう。
【MyVision編集部の見解】 一般公開されている情報だけでは、年収を上げられるかが決め手となるかもしれません。しかし、MyVision編集部が重視する本当に見るべきポイントを分析すると、以下3つの指標が自分のなかで正しい優先度か丁寧に判断するべきです。
- 自分のスキルは「独立市場」と「転職市場」のどちらで高く評価されるか
- 営業や事務負担を考慮しても割に合うか
- 将来的に事業会社幹部などへ戻るパスは残るか
キャリアの分岐点の判断を間違えると、転職後に後悔してしまうケースもあります。実際に勢いで独立してしまい、好条件のファームに戻れなくなったといった例もあるので、自分の市場価値の指標理由は自分の中で言語化できるレベルまで落とし込めるとよいでしょう。
準備②コンサルとして人脈形成・顧客獲得・営業活動をする
案件を継続的に獲得するためのパイプ作りは、会社員時代から意識しておくべき重要な準備です。
独立直後の案件は、過去に仕事をしたクライアントや元同僚からの紹介で決まるケースが多いため、在職中から良好な関係を維持しておくことが求められます。
退職が決まった際は、お世話になった関係者に丁寧な挨拶をおこない、独立後も連絡が取れる状態にしておくのがマナーであり、営業活動の第一歩です。
また、業界の勉強会やセミナーへ積極的に参加し、社外のネットワークを広げる活動も有効です。
具体例としては、ビジネスSNS(LinkedInなど)を活用して自身の知見を発信したり、職務経歴を公開したりすることで、ヘッドハンターや企業の担当者から直接オファーが届く可能性を高められます。
ただし、在職中の営業活動は、勤務先の就業規則や競業避止義務に抵触しないよう十分な配慮が必要です。
準備③資金準備と財務管理をする
事業が軌道に乗るまでの期間を見越し、十分な運転資金と当面の生活費を確保しておく必要があります。
コンサルティング契約の報酬は、月末締めの翌月、あるいは翌々月払いとなるケースが多く、独立直後は数ヶ月間収入が入らない期間が発生することも珍しくありません。
そのため、最低でも生活費の6ヶ月分から1年分程度の貯蓄があるとよいでしょう。
また、会社員時代と比較して個人の社会的信用力は一時的に下がる傾向にあります。
クレジットカードの作成、住宅ローンや不動産の契約など、審査が必要な手続きは、信用力が高い会社員のうちに済ませておくことを強くおすすめします。
加えて、開業後は確定申告や税金の納付も自分でおこなう必要があるため、会計ソフトの選定や税理士への相談など、経理・財務管理の体制も整えておきましょう。
準備④フリーランスエージェントに相談する
自身の営業力や人脈に不安がある場合は、コンサルタントに特化したフリーランスエージェントへの相談がおすすめです。
エージェントは豊富な案件情報を保有しており、個人のスキルや希望条件にマッチしたプロジェクトを紹介してくれます。
営業活動を代行してくれるため、コンサルタント自身は業務に集中できるという大きなメリットがあります。
独立を決断する前にエージェントと面談をおこない、「現在のスキルでどのような案件があるか」「月額単価の相場はどのくらいか」といった市場価値を確認しておくだけでも、独立後のイメージが具体的になるでしょう。
コンサル業界特化型のエージェントであれば、独立支援の実績も豊富なため、職務経歴書の書き方や単価交渉のアドバイスなど、実践的なサポートを受けられます。
コンサルが独立し成功した際の魅力
フリーランスコンサルタントへの転身は、いくつかの魅力があります。
働く場所や仕事内容を自分で選び、社内業務に煩わされず専門性を追求できること。そして、ライフスタイルに合わせて稼働量を柔軟に調整でき、実力と成果が収入に直結しやすいため、会社員時代以上の年収を得るチャンスも広がります。
独立がもたらす具体的なメリットを詳しく紹介します。
働く環境・業務内容を自由に選べる
独立することで、どのような環境で働くか、どのようなクライアントとどのようなテーマの仕事をするかを自分で選べるようになります。
働く場所については、自宅やコワーキングスペース、カフェなど、自身が最も生産性を高められると感じる環境を自由に選択でき、日々の通勤ストレスからも解放されます。
また、業務内容に関しても、自身の専門性や興味関心に強く合致したプロジェクトを選んで受注することが可能です。
ファームに所属していると、組織の方針やアサイン状況により、必ずしも希望しない業務を担当することもありますが、独立すればそうした制約は大幅に軽減されます。
またクライアントワークに加えて、部下の育成や指導、人事評価、定例の社内会議などといった、コンサルティング以外のさまざまな業務もこなさなければいけません。
独立を選択することで、これらのマネジメント業務や組織運営に関連する業務から解放され、純粋にコンサルティング業務そのものに集中するための時間をより多く確保できるようになります。
稼働量を自分で決められる
独立後はどの仕事を、どの程度の時間や労力をかけて請け負うかを自分で管理することが可能です。
たとえば、ひとつの大きなプロジェクトに深くかかわることも、複数の異なる案件を組み合わせて担当することも自由です。
実際に、独立した専門家向けの仕事を探す際には、契約の初期段階から稼働率を抑えた条件、たとえば通常の八割程度の稼働時間(80%稼働など)を前提とする案件も多く見られます。
これにより、自身の健康状態やプライベートな活動との調和を図りながら、無理のない範囲で仕事量をコントロールすることが現実的になるのです。
この柔軟性は、とくに出産や育児、家族の介護といった家庭の事情により、働く時間に制約が生じている人にとって、非常に大きな魅力となるでしょう。
たとえば、「日中は家庭の用事を優先し、早朝や夜間に集中して作業する」、あるいは「子どもが学校や保育園におこなっている時間帯を中心に働く」といった、個々の生活リズムに合わせた働き方を、顧客との合意形成を通じて実現しやすくなります。
これは会社勤めではなかなか難しい、個人のライフステージに密着した働き方といえます。
成果が収入に直結しやすい
コンサルティングファームに所属している場合、給与は個人の成果だけでなく、会社の業績や社内の給与テーブルによって決定されます。
どれだけ高い単価の案件をこなしても、会社としての利益確保や間接部門への配賦が必要なため、個人に還元される報酬には一定の上限があるのが一般的です。
一方、独立したコンサルタントは、自身のスキルや経験を直接市場価値に反映させられます。
案件単価がそのまま自身の売上となるため、会社員時代と同じ業務内容であっても、手取り収入が1.5倍から2倍近くに跳ね上がるケースも珍しくありません。
また、クライアントからの信頼を獲得し、契約を継続・拡大できれば、それがダイレクトに報酬アップへとつながります。
社内政治や年功序列といった外的要因に左右されず、自身の努力と成果が正当に収入へ還元される点は、独立における最大の魅力といえるでしょう。
コンサルから独立して成功しやすい人の特徴は?
独立したコンサルタントとして成功を収めるには、専門知識だけでは不十分です。会社組織の後ろ盾なく、自らの力で道を切り拓くためには、特有の能力や心構えが不可欠となります。
「自己管理能力」「案件の見極め」「コミュニケーション能力」「向上心」という4つの資質について、その理由とともに詳しく解説していきます。
自己管理ができる
会社組織から独立するということは、これまで分業されていた可能性のある業務のすべてを基本的に一人で担うことを意味します。
具体的には、新規顧客を獲得するための営業活動からはじまり、契約条件の交渉と締結手続き、そしてコンサルティング業務の遂行、さらには業務完了後の請求書発行と入金確認に至るまで、多岐にわたるタスクをすべて自身で管理し、それぞれの期限を厳守して完了させなければいけません。
コンサルタントとしての実力だけでなく、契約手続きや請求書対応といった事務作業も含めた、包括的な自己管理能力が不可欠です。
会社員時代とは異なり、業務の進捗状況を確認したり、定期的なフィードバックを与えたりする上司や同僚は存在しないこともあり、しっかりした自己管理能力は必須といえるでしょう。
取引先をしっかり見極められる
独立直後は安定した収入への不安から、つい報酬額の高さだけで判断してしまったり、継続案件がないことを恐れて依頼された仕事を安易に引き受けてしまったりすることがあります。
しかし、そのような判断基準だけで仕事を選び続けると、自身の専門性や価値観と合わない業務、あるいは過大な要求をともなうプロジェクトにかかわることになり、結果的に心身ともに疲弊してしまうリスクがあります。
提示される報酬額や契約条件といった表面的な情報だけでなく、業務内容の詳細、求められる成果物のレベル、プロジェクトの期間など慎重に吟味して、案件を選択する姿勢が不可欠です。
目先の利益や状況に流されることなく、多角的な視点から案件の本質を見抜き、自身にとって最適な選択をおこなっていく必要があります。
コミュニケーションスキルが高い人
独立したコンサルタントは、組織の後ろ盾なく、自身の能力と信用でビジネスを築き上げていく必要があるため、コミュニケーション能力が重要な役割を占めます。
具体的には、まずクライアントとの折衝において、単に良好な関係を築くだけでなく、クライアントが抱える課題の深層を正確に理解し、本質的なニーズを的確に引き出すための高度なヒアリング能力と洞察力が求められます。
次に、新規クライアントを獲得するための営業活動においても、コミュニケーションスキルが必要です。自身の専門性や提供価値を明確かつ魅力的に伝え、潜在的なクライアントの関心を引きつけなければなりません。
さらに、相手の状況や課題を的確に把握し、それに対して自身のサービスがどのように貢献できるのかを具体的に示すことで、信頼を獲得し、継続的な関係性構築に役立ちます。
そして、契約交渉の場面では、提示された条件に対して、自身の価値や提供するサービス内容に見合った対価を主張し、合意形成を図る必要があります。
単に自社の要求を押し通すのではなく、クライアントの予算や状況も考慮に入れながら、双方にとって納得のいく着地点を見出すための交渉力が不可欠です。
こうして独立したコンサルタントは、多くの面でコミュニケーションスキルが求められるでしょう。
向上心がある
企業に所属している間は、定期的な評価や面談などを通じて上司から自身の業務に対するフィードバックを得る機会が設けられています。
しかし、一度フリーランスとして活動をはじめると、そうした外部からの客観的な評価や指摘を受ける機会は少なくなります。
フリーランスのコンサルタントは、他者からの評価に頼ることなく、自らの仕事ぶりを客観的に評価し、改善点を見つけ出す自己分析能力が不可欠です。
もちろん、独立当初や特定のプロジェクトにおいては、これまでの経験やスキルだけで十分に対応できる場面もあるでしょう。
そのため、日々の自己研鑽を怠ったとしても、短期的に見れば大きな問題として表面化しないかもしれません。
しかし、中長期的な視点で見ると、状況は大きく異なります。市場は常に変化し、クライアントの要求も進化していきます。
向上心を失い、自己研鑽を止めてしまえば、自身の知識やスキルは陳腐化し、結果としてコンサルタントとしての市場価値は徐々に低下していくでしょう。
したがって、フリーランスのコンサルタントとして長期的に活躍し続けるためには、現状に満足することなく、向上心を持ち、学び続ける姿勢が不可欠です。
コンサルが独立した後の選択肢
コンサルタントとしての経験を活かし、独立を考える際、大きく分けて以下の3つの魅力的なキャリアパスがあります。
- フリーランスコンサルタント
- ポストコンサルタント
- 起業家
実態と選択のポイントを解説するので、自身の志向や叶えたいライフスタイルに合わせて参考にしてください。
フリーランスコンサルタント
フリーランスコンサルタントは、特定の組織に属さず独立した立場で活動する専門家を指します。多くの場合、コンサルティングファームで培った専門知識や経験を活かし、個人としてクライアント企業にコンサルティングサービスを提供します。
この働き方を選択する際、まず個人事業主として開業するケースが一般的です。
税務署への届け出により比較的容易に事業を開始できますが、事業の成長や社会的信用の観点から株式会社や合同会社といった法人を設立する道もあります。
法人化は設立や維持に手間とコストがかかるものの、対外的な信用度向上や節税面でのメリットが期待できます。
いずれの形態であっても、自身が事業主体としてクライアントと直接契約を結び、プロジェクトを推進していくことが多いです。
フリーランスコンサルタントの大きな魅力は、企業に雇用される場合と比較して働き方や報酬における自由度が格段に高い点にあります。
自身の専門性や興味に応じて請け負うプロジェクトを自由に選択でき、特定の業界やテーマに特化することも可能です。
また、働く時間や場所についても、プロジェクトの許容範囲内で柔軟に決めることができ、自宅やコワーキングスペースでのリモートワークや、プロジェクト間の長期休暇取得なども実現しやすくなります。
報酬面でも、自身のスキルや市場価値に基づいて単価を設定し、直接クライアントと交渉するため、実力次第では企業勤務時代を上回る収入を得ることも不可能ではありません。
しかしながら、こうした自由と引き換えに、すべての責任を自身で負う覚悟も必要です。最も重要な課題のひとつが、継続的な案件獲得です。
フリーランスは自ら人脈をたどったり、エージェントを活用したり、あるいは直接営業活動をおこなったりして、能動的に仕事を見つけ続けなければなりません。これにはコンサルティング能力とは別の、営業力や交渉力が求められます。
さらに、日々の業務にはコンサルティング活動だけでなく、請求書の発行や入金管理、経費の記録、契約書の確認といった事務作業がともないます。
そして、年に一度の確定申告をはじめとする税務処理も自身でおこなうか、費用をかけて税理士に依頼しなければいけません。個人事業主であれば国民健康保険や国民年金、法人であれば社会保険の手続きや支払いも自己責任です。
ポストコンサルタント
ポストコンサルタントとは、コンサルティングファーム出身で、事業会社や投資ファンドなどに転職して活躍する人材を指します。
「独立」という文脈からは少し外れますが、コンサルタントとしてのスキルを活かし、より事業に近い場所で活躍する有力な選択肢のひとつです。
主な活躍の場としては、大手企業の経営企画室やDX推進本部、あるいはスタートアップ企業の経営幹部(CXO)などが挙げられます。
コンサルタント時代はあくまで「外部のアドバイザー」として支援をおこなう立場でしたが、ポストコンサルタントは事業の「当事者」となります。
自らが立案した戦略に対して、実行から結果が出るまで長期的にコミットできる点に、大きなやりがいを感じる人が多い働き方です。
自由度や収入の上限という点ではフリーランスに劣る場合がありますが、組織のリソースを活用して大きなビジネスを動かせる点や、安定した基盤の上で事業変革に挑戦できる点が、ポストコンサルタントの魅力といえるでしょう。
独立に伴うリスクを抑えつつ、より事業に近い立場で価値を発揮したい人にとって、有力なキャリア選択肢といえます。
起業家
コンサルタント独立のキャリアパスとして、「起業家」という選択肢もあります。自らが主体となって新しい事業や独自のサービスを構想し、それを実現するための組織を創り上げ、経営の全責任を負うという挑戦的な道です。
これまでのコンサルタントとしての経験は、起業において非常に価値ある基盤となります。
多様な企業の課題解決を通じて培われた高度な分析力、論理的な思考に基づいた問題解決能力、そして複雑な計画を管理・実行する能力は、会社経営に活かすことができます。
しかし、外部から助言をおこなうコンサルタントと異なり、起業家は事業の内部当事者として、最終的な実行責任まで負う立場です。
ゼロから具体的な価値を創造し、それを市場に根付かせるプロセスは、コンサルティング業務とは質の異なる困難さと、それに伴う深いやりがいがあります。
そして起業家という道には、大きな成功の可能性がある一方で、無視できないリスクも存在します。事業を軌道に乗せるためには膨大な時間と労力の投入が求められ、プライベートを犠牲にしなければいけなかったり投じた資金を失ったりすることも珍しくありません。
経営判断に伴う重圧や、常に変化する市場環境、資金繰りへの不安といった精神的な負担もあるでしょう。
しかし、これらの困難や危険性を乗り越え、事業を成功へと導いた際には、非常に大きなリターンが期待できます。
雇用されている場合には得られない規模の報酬を得る可能性があるだけでなく、自らのアイデアや情熱を形にし、社会に貢献できたという充実感や達成感はなにものにも代えがたいものです。
また、自身の裁量で事業の方向性や働き方を決められる自由度の高さや、創造性を存分に発揮できる環境も大きな魅力といえるでしょう。
コンサルの独立と起業の違い
「独立」と「起業」は、どちらも組織を離れて働く点では共通していますが、その目的やビジネスモデルは根本的に異なります。自身のキャリアプランが「個人の自由と高収入」を目指すものなのか、それとも「組織的な拡大と社会変革」を目指すものなのかによって、選ぶべき道は変わります。
もっとも大きな違いは、収益を生み出す源泉が「自分自身の時間」か「事業の仕組み」かという点です。
フリーランスコンサルタントは、自分自身が商品であり、自身の稼働時間に対して対価が支払われます。たとえば、「大手企業のDXプロジェクト支援」を月額150万円で請け負う場合、原価がかからないため利益率は極めて高いですが、自分が働ける時間には限りがあるため、売上には上限があるのが特徴です。
一方、起業家は「自分が働かなくても収益が上がる仕組み」を作ることを目指します。自社プロダクトの開発や、コンサルタントを複数名雇用してファームを経営するケースなどが該当します。初期投資はかかりますが、軌道に乗れば自分一人の労働力を遥かに超える収益を生み出すことが可能です。
また、求められる役割やリスクの大きさも異なります。フリーランスは現場の課題解決を担う「プレイヤー」として、起業家よりもローリスクで堅実な高収入(年収1,500万〜3,000万円程度)を得やすいのが特徴です。
対して起業家は、資金調達や採用などの経営判断をおこなう「マネージャー」としての役割が求められます。失敗した際のリスクは大きいですが、事業売却(M&A)や株式上場を実現すれば、数億〜数十億円単位の資産を築くことも不可能ではありません。
まとめ
コンサルタントの独立には、個人の専門性を突き詰める「フリーランス」と、新たな事業価値を創出する「起業家」という大きく二つの道があります。どちらの選択肢も、自身の裁量で働き方を決められ、成果次第で大きな報酬を得られる点が魅力です。
しかしその反面、案件獲得や資金管理など、これまで組織に守られていた部分をすべて自ら担う覚悟と準備が求められます。
独立を成功させるためには、現在のスキルセットを客観的に把握し、最適なタイミングと戦略を見極めることが重要です。
FAQ
コンサルタントの独立や起業を検討されている人から、よく寄せられる質問をまとめました。
コンサルとして独立する前に準備しておくべきことはありますか?
自身の強みを明確にするスキルの棚卸しや、案件獲得につながる人脈作りが重要です。また、当面の生活費として半年から1年分の貯蓄を確保し、クレジットカード作成などの審査が必要な手続きは在職中に済ませておくことをおすすめします。
コンサルとして独立することと起業することの違いはなんですか?
独立(フリーランス)は、自身の専門スキルを提供して対価を得る「個人プレーヤー」としての働き方です。対して起業は、組織や事業システムを構築して収益を上げる「経営者」としての挑戦であり、目指すリターンの規模や役割が大きく異なります。
