Big4コンサルの入社難易度は?選考倍率・学歴要件・ケース面接対策を徹底解説
2025年09月29日更新
Big4コンサル(デロイト・PwC・EY・KPMG)は、世界的に高い評価を受ける総合系コンサルティングファームです。就職や転職を検討する方にとっては「入社の難易度はどの程度か」「どのような選考対策をすれば良いのか」といった点が特に気になるところではないでしょうか。
本記事では、Big4コンサルの入社難易度を倍率や学歴・スキル要件、ケース面接の特徴まで整理し、求められる準備を明らかにします。また、他コンサルや事業会社との比較も含め、キャリア選択の判断材料となる情報を網羅的に解説します。
Big4を目指す価値や向いている人の特徴に加え、MyVisionを通じて転職を成功させた事例も紹介しますので、将来のキャリアを真剣に考える方はぜひ参考にしてください。
著者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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監修者

山口 翔平
Yamaguchi Shohei
株式会社MyVision代表取締役
早稲田大学を卒業後、JTB、オリックス生命を経てコンサルティング転職に特化した人材紹介会社へ入社。 長年のエージェント経験を基に、より多くの求職者様に対して質の高い転職支援サービスを提供するため、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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Big4コンサルとは?
Big4コンサルとは、世界的に展開する4大総合系コンサルティングファームを指します。いずれも監査法人を母体に持ち、会計・税務の知見を土台に経営戦略からデジタル、組織・業務改革まで多様なサービスを提供しています。
企業名 | 概要・特徴 |
---|---|
デロイト トーマツ コンサルティング(Deloitte) | 世界最大規模の総合ファーム。戦略立案から実行支援、デジタル活用までを網羅し、総合力の高さが強み |
PwCコンサルティング(PwC) | グローバルネットワークを活かした国際案件に強み。リスク管理やデジタル変革など先端領域に注力 |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EY) | サステナビリティや企業変革に特化。社会課題解決型のプロジェクトに携わる機会が多い。 |
KPMGコンサルティング(KPMG) | リスクコンサルやガバナンス分野に強み。社会インフラや経営基盤の強化に貢献する案件が中心 |
4社はいずれもグローバル規模のネットワークを背景に、企業だけでなく社会全体に影響を与える案件を手掛けている点が特徴です。
そのため、プロジェクトの難易度や成果に対する期待値は高く、入社時から高度な能力が求められます。
Big4コンサルの入社難易度
Big4コンサルへの入社は、多くの志望者にとって「狭き門」と言われます。高い専門性と成果を求められる環境だからこそ、選考段階でも厳しい基準が設けられており、倍率や求められるスキル水準は他業界と比べて突出しているためです。
ここでは、入社難易度を理解するうえで欠かせない3つの視点を整理します。
選考フローと倍率
Big4コンサルの選考は、以下の流れが一般的です。各ステップにはそれぞれ落ちやすいポイントがあり、入念な対策が欠かせません。
選考ステップ | 内容 | 落ちやすいポイント |
---|---|---|
ES提出 | 志望動機・自己PR・課題型設問など。論理的思考を示す内容が多い | 分量が多く、論理性が弱いと通過率は低い。全体の約半数がここで不合格になることもある |
Webテスト | SPI型や独自形式で、計算力・論理思考力を測定 | 足切りラインが高めに設定されており、十分な対策がなければ突破は困難 |
ケース面接 | コンサル特有の問題解決力を問う。突破率は3〜4割程度 | 課題の分解力や結論の出し方が不十分だと失敗しやすい |
個人面接(複数回) | 経験やキャリア志向の一貫性、カルチャーフィットを確認 | 志望動機が表面的だと「長期的に活躍できない」と判断されやすい |
最終面接 | パートナーやディレクターが登壇し、総合的に判断 | 意欲や適性を最後まで具体的に示せないと不合格になる可能性がある |
Big4コンサルの倍率は、少なくとも数十倍、多い場合は百倍近いと言われています。
一般的な大手メーカーや総合商社と比べても難関であり、MBB(マッキンゼー・BCG・ベイン)ほどではないものの、大学や前職で優秀な実績を積んできた層でなければ、書類やケース面接の段階で落ちてしまうことが多いのが現実です。
多くの候補者の転職支援を行ってきたMyVisionの知見をもとにすると、難易度の目安は以下のように整理できます。
難易度順 | ファーム | 特徴 |
---|---|---|
1位 | デロイト トーマツ コンサルティング | 応募者数が圧倒的に多く、案件領域も幅広いため競争率が最も高い傾向 |
2位 | PwCコンサルティング | グローバル案件志向の応募が多く、英語力を重視されやすい点で難易度が上昇 |
3位 | EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 企業変革やサステナビリティに興味を持つ層が集中し、専門性を示せないと苦戦 |
4位 | KPMGコンサルティング | 募集規模が比較的限定的だが、専門領域に合致しない応募者は弾かれやすい |
この序列はあくまで傾向であり、必ずしも「4位のファームは入りやすい」という単純な話ではありません。
ファームごとに求める人材像やプロジェクト領域が異なるため、志望者自身の強みやキャリア志向との適性が合致するかどうかが、合否を分ける重要なポイントになります。
学歴・資格・スキル要件
Big4コンサルの選考においては「高学歴でなければ通過できないのか」と不安に思う方も多いでしょう。
確かにBig4コンサルの採用では、東大・京大・早慶といった上位校の出身者が多いのは事実です。ただし、MARCHや地方国公立大学からの内定事例も一定数あり、学歴はあくまで有利に働く要素の一つにすぎません。
学歴よりも論理的な思考力や問題解決力を具体的に示せるかどうかが、合否を左右します。
また応募時点で特定の資格が必須とされることはありませんが、以下のスキルを備えていると選考を有利に進めやすくなります。
- 英語力:TOEIC800点以上が一つの目安。特にグローバル案件の多いPwCやEYでは重要視される
- 簿記・会計知識:監査法人を母体に持つBig4では評価されやすい
- 論理的思考力:ケース面接を突破するうえで欠かせない基盤スキル
さらに、新卒採用と中途採用では重視されるポイントに違いがあります。
- 新卒採用の場合:学業成績や課外活動などからポテンシャルを評価され、論理的に問題解決のプロセスを語れる経験が重視される
- 中途採用の場合:事業会社での企画・戦略経験やデジタル推進の実績が強みとなり、経営企画や新規事業の立ち上げ、MBA取得などが大きなアピール材料になる
このように、学歴や資格は「合格に直結する絶対条件」ではありません。むしろ、自身の強みを具体的に言語化し、選考で効果的に伝えられるかどうかが成功のポイントといえます。
ケース面接・英語力の重要性
Big4コンサルの選考において、ケース面接は最も難関とされるステップです。ケース面接では論理的思考力や課題を構造的に整理する力や、相手にわかりやすく伝えるコミュニケーション力が総合的に試されます。
典型的な問題の例には、以下のようなものがあります。
- 「新規市場参入の戦略を考えてください」
- 「ある業界の売上が低迷している要因を分析してください」
これらの課題は正解があるわけではなく、筋道の立て方や面接官とのやりとりを通じた思考プロセスが評価対象になります。
突破のためには、以下のポイントを意識することが重要です。
- フレームワークを活用して課題を整理する
- 結論から端的に伝える姿勢を徹底する
- 面接官との対話を意識し、一方通行ではなく議論を深める
さらに、Big4では英語力も軽視できません。外資系案件や海外チームとの協業が日常的に発生するため、読み書きのスキルだけでなく、スピーキングを通じて即座に意見を伝え合う力が重視されます。
特にPwCやEYなどグローバル色の強いファームでは、英語面接が行われるケースもあります。
ケース面接と英語力は、いずれもBig4で活躍するための基盤であり、入社を目指す上で避けて通れないハードルといえます。
入社難易度を乗り越えるための選考対策
ここまで見てきたように、Big4コンサルの選考は倍率が高く、各ステップで厳しい基準が設けられています。ただし、ポイントを押さえて準備すれば突破の可能性を高めることは十分に可能です。
ここでは、ESや面接で重視される観点と、最難関とされるケース面接を突破するための準備方法を整理します。
ES・面接で評価されるポイント
Big4コンサルでは、ESや面接を通じて候補者の論理的思考力や再現性のある成果、そして組織を動かすリーダーシップを重視しています。
単なる経験の羅列ではなく、「なぜその行動を取ったのか」「どのように成果につながったのか」を明確に語れることが求められます。
具体的に評価されやすい要素は以下の通りです。
- 論理性:結論を先に述べ、その後に理由や根拠を補足する「結論ファースト」の構成が好まれる
- リーダー経験:部活動やゼミ、アルバイトなどでメンバーを巻き込みながら課題解決した事例は評価につながりやすい
- 成果の具体性:売上を〇%伸ばした、参加率を〇人増やしたなど、数字を用いて定量的に示すと説得力が増す
たとえば、「サークルの新入生勧誘を担当し、前年より参加者を30%増加させた。その過程でSNSを活用した施策を企画し、メンバーを巻き込んで実行した」というエピソードであれば、論理的な課題設定をして実行し、成果が出たという流れが明確に伝わります。
ESや面接を突破するためには、以下を意識すると効果的です。
- 結論から話す習慣を徹底する
- 定量的な成果を必ず盛り込む
- 経験を通じて学んだことを、コンサルでどう活かせるかにつなげる
このように、論理性と具体性を兼ね備えたエピソードを準備することが、ES・面接を突破するためのポイントとなります。
ケース面接突破の準備方法
Big4コンサルの選考で最大の山場とされるのがケース面接です。課題を与えられ、候補者は制限時間30〜40分程度で問題を分解し、筋道を立てて解決策を提示することを求められます。
フェルミ推定や新規市場参入戦略に関するテーマが、典型的な出題例として多く見られます。
- 「日本に電動キックボード市場が広がる場合、どの程度の売上規模になるか試算してください」
- 「ある飲食チェーンの売上が低迷している。改善に向けた戦略を提案してください」
突破のための準備としては、以下の取り組みが有効です。
- フレームワークを活用する:3Cや4P、バリューチェーンなど基本的なフレームワークを自在に使い、論点を整理できるようにしておく
- 模擬練習を繰り返す:書籍やケース面接対策サイトを用いた練習に加え、エージェントや内定者OBOGとの模擬面接で実戦感覚を磨く
- 結論ファーストを徹底する:限られた時間のなかで、まず全体の方向性を示し、そのうえで根拠や仮説を肉付けする
- 面接官との対話を意識する:一方的に話すのではなく、疑問を確認しながら進めることで、柔軟な思考と協働姿勢をアピールできる
特に重要なのは「完璧な答えを出すこと」よりも、限られた時間で論点を整理し、筋道だった考えを相手にわかりやすく伝える力を示すことです。
練習量が自信につながり、その自信が本番での落ち着いた対応に直結するでしょう。
他コンサルや事業会社との難易度比較
Big4コンサルの入社難易度を理解するには、他の戦略コンサルや事業会社と比較して位置づけを把握することが大切です。
戦略コンサル(MBB:マッキンゼー・BCG・ベインなど)は、Big4以上に入社が難しいといわれます。募集人数が少なく、ケース面接のレベルも極めて高いため、難易度はBig4より一段階上と考えられるためです。
総合系コンサル(アクセンチュアなど)はBig4と同等、もしくはやや幅広い人材を採用する傾向があります。採用枠が比較的大きいことから倍率はBig4より若干低めですが、IT・デジタル領域のスキルがないと突破は難しいです。
事業会社の経営企画・新規事業ポジションと比較すると、Big4の方が総じて難易度は高いといえます。ただし、トヨタや大手商社など人気企業の経営企画職はBig4に匹敵する難関となるケースもあります。
難易度のイメージを以下のように整理しました。
難易度(高→低) | 特徴 |
---|---|
戦略コンサル(MBBなど) | 募集人数が少なく、ケース面接の水準が最難関。合格には卓越した実績と準備が必須 |
Big4コンサル | 採用枠は戦略コンサルより大きいが、倍率は数十倍〜百倍。論理性と適性を示せないと突破困難 |
総合系コンサル(アクセンチュアなど) | 難易度はBig4と同水準かやや低め。IT・デジタルスキルを持つ人材を幅広く採用 |
事業会社(経営企画・新規事業) | 業界により差があるが、総じてBig4よりは通過しやすい。人気企業はBig4並みに難関 |
進路を検討する際は単に「難易度の高さ」だけで判断せず、自身の強みやキャリア志向に合った環境を見極めることが重要です。
Big4コンサルを目指す価値と向いている人
Big4コンサルは入社の難易度が高い一方で、挑戦するだけの価値が十分にあります。幅広い業界やテーマに携われるため、若いうちから多様なスキルや知見を身につけられることが大きな魅力です。
また、プロジェクトの規模が大きく、成果が社会や企業に与えるインパクトを実感できる点も特徴です。これらの経験は転職市場でも高く評価され、次のキャリアの選択肢を広げる武器となります。
一方で、すべての人に向いているわけではありません。Big4に向いている人物像としては以下が挙げられます。
- 論理的に物事を考え、構造的に整理するのが得意な人
- プレッシャーのかかる環境でも冷静に成果を出せる人
- 新しい知識を吸収し続ける探究心がある人
- チームで協働しながら成果を最大化できる人
反対に、安定した環境でコツコツと業務をこなしたい人や、変化の大きい環境にストレスを感じやすい人には不向きな面もあります。
難易度の高さを理由に尻込みするのではなく、自分の志向やキャリアビジョンと照らし合わせて挑戦するかどうかを判断することが大切です。
マイビジョンでのbig4への転職成功事例
MyVisionを活用して、未経験や異業界から外資系総合コンサルティングファームへの転職を実現した事例を紹介します。
以下のケースを通じて、現職の年収や職種からどの程度キャリアアップが期待できるか、具体的にイメージしてください。
年齢 | 前職 | 転職先(ポジション) | 年収変化 |
---|---|---|---|
29歳 | ゼネコン/研究職 | 外資系総合コンサル/コンサルタント | 700万円→750万円 |
31歳 | 食品メーカー/SCM | 外資系総合コンサル/シニアコンサルタント | 800万円→900万円 |
23歳 | 鉄道会社/総合職 | 外資系総合コンサル/アナリスト | 400万円→600万円 |
これらの事例からわかるように、出身業界や年齢が異なっていても、強みを正しく言語化すればBig4でのキャリアは実現可能です。
ただし、志望動機やケース面接の突破には専門的な準備が欠かせません。エージェントを活用し、模擬面接や最新の選考傾向を踏まえた対策を行うことが、合格への最短ルートとなります。
まとめ
Big4コンサルは、入社難易度・就業難易度ともに高いフィールドです。ESや面接での論理性や成果の具体性、ケース面接での課題解決力、さらには英語力まで、幅広い能力が求められます。
しかし、その分だけ早期から大規模プロジェクトに携わり、専門性と汎用性を兼ね備えたスキルを磨ける環境が整っている点は大きな魅力です。
一方で、倍率が数十倍を超える厳しい選考を突破するには、独学だけでは限界があります。MyVisionでは、これまで数多くの候補者をBig4へと導いてきた実績があり、ES添削やケース面接対策、志望動機の言語化支援まで一貫してサポートしています。
転職やキャリア選択を真剣に考える方は、ぜひプロの知見を活用し、自分に合った最適なキャリアを実現してください。
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