コンサル業界のパブリックセクターとは?仕事内容・年収・民間との違いと転職成功の秘訣
2026年01月29日更新
コンサル業界におけるパブリックセクターとは、官公庁や自治体、独立行政法人などをクライアントとし、政策や社会課題の解決を支援する領域です。民間企業向けコンサルとは目的や評価軸が異なり、社会全体へのインパクトを重視する点に大きな特徴があります。
近年は、行政DXの推進や少子高齢化、地域活性化といったテーマを背景に、パブリックセクター案件の重要性が高まっています。一方で、「具体的にどんな仕事をするのか」「年収やキャリアは民間と比べてどう違うのか」と疑問を持つ人も多いでしょう。
本記事では、コンサル業界におけるパブリックセクターの定義から仕事内容、やりがいと難しさ、年収・キャリアの考え方、パブリック領域に強いコンサルファームまでを体系的に解説します。
著者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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監修者

山口 翔平
Yamaguchi Shohei
株式会社MyVision代表取締役
早稲田大学を卒業後、JTB、オリックス生命を経てコンサルティング転職に特化した人材紹介会社へ入社。 長年のエージェント経験を基に、より多くの求職者様に対して質の高い転職支援サービスを提供するため、株式会社MyVisionを設立。
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目次
コンサル業界におけるパブリックセクターとは?
コンサル業界におけるパブリックセクターとは、官公庁や自治体などの公共機関をクライアントとするコンサルティング領域のことです。民間企業向けコンサルが収益性や成長性の最大化を目的とするのに対し、パブリックセクターでは、社会全体への価値創出が重視されます。
公共性の高いテーマにかかわる一方で、進め方や評価の考え方には独自の目線があることが特徴です。
パブリックセクターの定義(官公庁・自治体・独立行政法人など)
パブリックセクターとは、国や地方自治体を中心とした公共組織を対象とする領域を指します。具体的なクライアントの例としては、以下のとおりです。
- 中央省庁
- 都道府県・市区町村などの自治体
- 独立行政法人
- 特殊法人
これらの組織は税金を財源として運営されているため、政策や施策の妥当性、透明性、説明責任が強く求められます。そのためパブリックセクターのコンサルティングでは、単なる効率化提案ではなく、制度として社会に受け入れられるかという観点が重要です。
民間とは異なる公共性の理解が前提となる点を押さえておきましょう。
民間向けコンサルとの違い(目的・評価軸・意思決定プロセス)
パブリックセクターと民間向けコンサルの違いは、以下の3点です。
| 観点 | パブリックセクター | 民間向けコンサル |
|---|---|---|
| 目的 | 社会課題の解決や公共サービスの質向上 | 売上拡大や利益改善など、企業価値の向上 |
| 評価軸 | 社会的影響、制度の実効性、持続性など | 売上・利益・KPI達成率など、定量指標が中心 |
| 意思決定プロセス | 関係者が多く、合意形成を重ねながら進行 | 経営層を中心に、比較的スピーディーに決定 |
民間向けコンサルの目的は、売り上げ拡大や利益改善など、企業価値の向上を実現することです。成果は数値で測定され、短期的な結果が重視される傾向にあります。
一方でパブリックセクターの目的は、社会課題の解決や、公共サービスの質向上です。特定の組織の利益ではなく、社会全体にとっての妥当性や持続性が重視されます。そのため、評価軸も社会的影響や制度の実効性といった定量化しにくい要素が中心です。
意思決定プロセスにおいても違いがあり、行政では関係者が多く、合意形成を重ねながら進める必要があります。その結果、スピード感は民間よりも緩やかになりますが、慎重さと高い調整力が求められる点が特徴といえるでしょう。
パブリックセクターの仕事内容とプロジェクト内容
パブリックセクターは民間案件と比べて長期プロジェクトになりやすく、成果が制度や仕組みとして残る点が特徴です。社会全体に影響を与える仕事にかかわれることが大きな魅力といえます。
ここからは、パブリックセクターの仕事内容とプロジェクト内容について見ていきましょう。
政策立案・制度設計支援
パブリックセクターにおける代表的な業務は、政策立案・制度設計支援です。通常、新たな制度や施策を検討する際に、現状分析や課題整理をおこないます。パブリックセクターは国内外の事例調査やデータ分析を通じて、複数の選択肢を提示することが主な役割です。
最終的な判断は行政がおこないますが、その判断材料を専門的な視点で整える点に価値があります。加えて利害関係者への影響整理やリスクの洗い出しをおこなうことも重要です。
想定される反対意見や実行上の課題を事前に整理すれば、政策の実効性を高められます。政策の方向性に直接かかわるため、社会的インパクトが大きい仕事といえるでしょう。
行政DX・業務改革(BPR)支援
行政DX・業務改革支援では、行政サービスや内部業務の在り方を見直します。DXとはデジタル技術を活用して業務やサービスを変革する取り組みで、BPRは業務プロセスを抜本的に再設計する手法です。
単なるシステム導入ではなく、業務フローや組織体制の見直しまで踏み込む点が特徴です。現行業務の棚卸しをおこない、非効率な手続きや属人化した作業を整理し、デジタル化に適した業務設計をおこないます。
住民サービスの質向上や職員の業務負担軽減につながるため、近年とくにニーズが高まっている業務といえるでしょう。
調査・分析・レポート作成と合意形成支援
パブリックセクター案件として比重の高い業務は、調査・分析業務です。統計データやアンケート結果を分析し、課題や傾向を明らかにしたうえで行政内部や有識者向けにレポートを作成します。
分析結果は政策判断の根拠として活用されるため、客観性と再現性の重視が重要です。また関係者間の合意形成を支援する役割も大切で、説明資料の作成や論点整理を通じて、意見の違いを可視化します。
丁寧なプロセスを積み重ねる点が、特徴の業務といえるでしょう。
民間企業と行政の橋渡しとしての役
パブリックセクターのコンサルタントは、民間企業と行政の橋渡し役を担います。官民連携プロジェクトでは、双方の立場や制約条件を理解することが必要です。
行政は制度や公平性を重視し、民間は収益性やスピードを重視するため、その違いを整理して、共通の落としどころを設計します。
加えて自治体職員や民間事業者、有識者など、それぞれの利害や意見を整理しながら合意形成を進める必要があるため、関係者が多岐にわたる点も特徴です。単なる分析力だけでなく、丁寧な説明力や調整力が求められます。
複雑な制度や背景をかみ砕いて伝え、関係者を前に進める役割を果たすことが、コンサルタントの価値といえるでしょう。
【ファームタイプ別】パブリックセクターがあるコンサル会社一覧
パブリックセクター案件は、コンサルファームのタイプによってかかわり方や強みが異なります。
政策寄りの支援を得意とするファームもあれば、DXや実行支援に強いファームもあるため、どのタイプを選ぶかによって、経験できるプロジェクトや身につくスキルは大きく変わるでしょう。
転職を考える際は、ファームごとの特徴を理解したうえで、自身の志向と合致するかを見極めることが重要です。
BIG4・総合系コンサル
BIG4・総合系コンサルは、官公庁や自治体を対象とした大規模案件に強みを持ちます。政策構想から制度設計、行政DX、実行支援までを一貫して担える点が特徴です。
複数省庁や自治体が関与する案件も多く、調整力やプロジェクトマネジメント力が求められます。パブリックセクターを専門領域としてキャリアを築きたい人にとって、最も王道な選択肢といえるでしょう。
| 会社名 | パブリックセクターにおける特徴 |
|---|---|
| デロイト トーマツ コンサルティング | 官公庁・自治体向けDXや制度設計支援に強みを持つ |
| PwCコンサルティング | 中央省庁から地方自治体まで幅広いパブリック案件を展開 |
| KPMGコンサルティング | ガバナンス・リスク領域を含む公共分野支援が特徴 |
| EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 政策支援と行政DXを組み合わせた案件に実績 |
デロイト トーマツ コンサルティング
デロイト トーマツ コンサルティングとは、BIG4のなかでもパブリックセクターにおける政策寄りの支援と実行支援の両立に強みを持つ総合コンサルファームです。
中央省庁や自治体向けの大型案件が多く、政策構想や制度設計といった上流工程から、行政DXや業務改革まで一貫して関与します。とくに国家レベルの中長期政策や、複数省庁が関与する案件の実績が豊富です。
公共性の高いテーマに腰を据えてかかわれる点が特徴で、若手のうちから調査・構想フェーズに関与できる機会が多く、政策理解やロジカルな思考力を高めやすい環境といえます。
パブリック領域を専門軸としてキャリア形成したい人にとって、長期的な成長が見込めるファームといえるでしょう。
(2025年12月1日より、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社は合併し、「合同会社デロイト トーマツ」となりました。)
▼デロイト トーマツ コンサルティングについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです https://my-vision.co.jp/consultant/general/firms/deloitte
PwCコンサルティング
PwCコンサルティングとは、制度設計と実行支援をつなぐパブリックセクター支援を得意とする総合コンサルファームです。官民連携やガバナンス改革、公共分野のDX推進に強みがあります。
政策そのものを設計するというよりも、制度をどのように実装し、現場で機能させるかに重点を置く点が特徴です。行政と民間の橋渡し役としての役割も多く、実務に近い支援を通じて社会課題解決にかかわれます。
さらにプロジェクトでは関係者調整や運用設計の経験を積みやすく、実行力を評価されやすい環境であるため、現場感のあるパブリック案件を経験したい人に適しているでしょう。
加えて、PwCはほか部門との連携が活発で、監査・税務・アドバイザリーと横断した支援がおこなわれる点も特徴です。制度理解だけでなく、実務運用やリスク視点を含めた多角的な経験を積めることが期待できます。
▼PwCコンサルティングについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです https://my-vision.co.jp/consultant/general/firms/pwc/pwc-reputation
KPMGコンサルティング
KPMGコンサルティングは、政策・制度寄りの支援を軸にパブリックセクターへ関与するファームです。公共分野では、制度設計、リスク管理、ガバナンス強化といったテーマを多く扱っています。
行政組織の透明性向上やルール整備にかかわる案件が中心で、慎重な検討と論理的な整理が求められるファームです。派手さはありませんが、制度を支える基盤づくりに携われる点が特徴といえるでしょう。
KPMGでは慎重な意思決定を前提としたプロジェクトが多く、ドキュメントの正確性や論点整理力が強く求められます。短期成果よりも制度の安定運用を重視するため、腰を据えてひとつのテーマに向き合う経験が得られるでしょう。
▼KPMGコンサルティングについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです https://my-vision.co.jp/consultant/kpmg
EYストラテジー・アンド・コンサルティング
EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、政策構想とDXを組み合わせた中長期視点の支援に強みを持つファームです。パブリックセクターでは、社会課題を起点とした政策構想や、行政DXの全体設計を担う案件が多く見られます。
単年度の成果よりも、将来を見据えた制度や仕組みづくりを重視する点が特徴を持っています。構想段階からかかわれる案件が多く、全体設計力を養いやすい環境です。政策とテクノロジーの両面から、社会課題にアプローチしたい人に適したファームといえるでしょう。
さらにEYでは、サステナビリティや社会変革といったテーマとパブリックセクター案件が結びつくケースも多くみられます。社会課題を構想レベルで捉え、どのように実装するかまで考える経験が積めることも期待できるでしょう。
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シンクタンク系ファーム
シンクタンク系ファームは、パブリックセクターのなかでも政策寄りの支援を最も得意とするファーム群です。調査や分析、政策提言を軸に、行政の意思決定を支える役割を担います。
短期的な成果創出よりも、エビデンスに基づいた中長期視点の提言が重視され、研究機関としての性格が強く、レポートの質や論理構成が厳しく求められる点が特徴です。シンクタンク系ファームの代表をそれぞれ見ていきましょう。
| 会社名 | パブリックセクターにおける特徴 |
|---|---|
| 野村総合研究所 | 政策提言から社会インフラ支援まで担うシンクタンク系 |
| 日本総合研究所 | 金融・公共分野の調査研究と実行支援を両立 |
| 三菱総合研究所 | 社会課題・政策分野の調査・制度設計に強み |
| NTTデータ経営研究所 | 行政DXやIT政策支援に強い |
野村総合研究所(NRI)
野村総合研究所は、日本を代表するシンクタンク系ファームです。政策寄りの支援を軸にしながらも、実行フェーズまで関与できる点が大きな特徴といえるでしょう。
パブリックセクターでは国の成長戦略、産業政策、地方創生、デジタル政策など、国家レベルのテーマを数多く扱っています。
調査や分析を通じて政策の方向性を示すだけでなく、制度設計後の実行支援や、関連するシステム構想・要件整理まで踏み込むケースもあるため、純粋な研究機関というよりも、政策と実務をつなぐ役割を担う存在といえるでしょう。
論点整理力や論理構成力が強く求められる一方で、行政実務への理解も必要です。政策理解を深めつつ、実装まで見据えた支援をおこないたい人に向いています。
日本総合研究所(JRI)
日本総合研究所とは、金融機関を母体とするシンクタンク系ファームで、経済・金融・社会保障分野に強みを持つ政策寄りファームです。パブリックセクターでは、財政政策や社会保障制度、地域経済分析など、マクロ視点が求められるテーマを多く扱います。
政策の背景にある経済構造や人口動態を分析し、その結果をもとに制度の妥当性や持続性を検討します。統計データや経済モデルを用いた定量分析の比重が高く、数値に基づいた説明力が重要です。
実行支援よりも、政策判断の根拠を提供する役割が中心となるため、調査・分析業務に腰を据えて取り組める環境です。数字を用いて社会課題を読み解きたい人や、政策の裏側を論理的に支えたい人に適しています。
▼日本総合研究所(JRI)について詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです https://my-vision.co.jp/consultant/thinktank/firms/jri
三菱総合研究所(MRI)
三菱総合研究所とは、社会課題全般を扱う総合シンクタンクで、中長期視点の政策寄り支援に強みを持つファームです。パブリックセクターでは、環境・エネルギー政策や医療・福祉、防災、人口問題など、社会構造そのものにかかわるテーマを多く手がけています。
特徴的なのは、将来予測やシナリオ分析を重視する点です。短期的な解決策ではなく、10年後・20年後を見据えた政策の方向性を提示します。研究色が強く、じっくりとひとつのテーマに向き合う案件が中心です。
調査・分析の精度や仮説構築力が求められるため、成果がすぐに見える仕事ではありません。しかしその分、社会の将来像を描く仕事にかかわれる点にやりがいを感じる人に向いています。
▼三菱総合研究所(MRI)について詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです https://my-vision.co.jp/consultant/thinktank/firms/mri/mri-salary
NTTデータ経営研究所
NTTデータ経営研究所とは、シンクタンク的な調査力とIT領域の専門性を併せ持つファームで、政策寄りでありながらDX・実行支援に近い立ち位置が特徴です。
パブリックセクターでは、行政DX、デジタル政策、スマートシティ構想など、デジタルを前提とした政策テーマを多く扱い、制度や政策の検討段階から関与し、デジタル技術を活用した業務設計やサービス設計まで踏み込みます。
そのため調査や提言にとどまらず、実装を見据えた現実的な支援が求められるといえるでしょう。政策理解とIT知見の両方が必要となるため、守備範囲は広めです。政策とテクノロジーをつなぐ役割に関心がある人に適したファームといえます。
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日系総合コンサル
日系総合コンサルは、パブリックセクターのなかでもDXや業務改革など実行寄りの支援を得意とするファーム群です。政策構想そのものを描くよりも、決まった方針や制度をどのように現場へ落とし込み、機能させるかに重きをおいています。
行政組織と近い距離でプロジェクトを進めるケースが多く、業務フロー設計や運用改善など、実務に直結する経験を積みやすい点が特徴です。現場感のあるパブリック案件にかかわりたい人に向いているといえるでしょう。
| 会社名 | パブリックセクターにおける特徴 |
|---|---|
| アビームコンサルティング | 官民連携や公共DXプロジェクトの実績が豊富 |
| ベイカレント・コンサルティング | 官公庁向け案件も扱う総合コンサルファーム |
アビームコンサルティング
アビームコンサルティングとは、日系総合コンサルのなかでも行政DXや業務改革といった実行寄り支援に強みを持つファームです。
パブリックセクターでは自治体や官公庁を対象に、業務プロセス改革、基幹システム刷新、行政サービスのデジタル化などの案件を多く手がけています。
特徴的なのは、構想や計画策定にとどまらず、実際の業務設計や運用定着まで深く関与する点です。現行業務の詳細な棚卸しをおこない、現場の制約を踏まえた改善策を設計するため、行政職員とのコミュニケーション量も多く、現場理解が不可欠です。
パブリックセクターにおいても「絵を描くだけで終わらせない」姿勢が強く、成果が業務改善として可視化されやすい環境です。政策寄りよりも、現場を動かす経験を重視したい人や、実行フェーズで価値を発揮したい人に適したファームといえます。
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ベイカレント・コンサルティング
ベイカレント・コンサルティングとは、日系総合コンサルのなかでも業界横断型でプロジェクトに関与するスタイルが特徴のファームです。ワンプール制を採用しており、特定の業界や領域に固定されず、パブリックセクター案件にアサインされる機会もあります。
パブリック分野では行政DXや業務改革、官民連携プロジェクトなど、比較的実行寄りの案件が中心です。プロジェクトはスピード感を持って進むことが多く、資料作成力や課題解決力が求められます。
民間案件とパブリック案件を横断して経験できる点は特徴的で、公共領域に限定せず、幅広いコンサルスキルを身につけたい人に向いているといえるでしょう。
(ワンプール制とは、全コンサルタントを共通の人材プールとして管理し、プロジェクトごとに最適なメンバーをアサインする制度です。そのため、これまでの専門分野に限らず、パブリックセクター案件に携わる機会もあります)
▼ベイカレント・コンサルティングについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです https://my-vision.co.jp/consultant/baycurrent
外資戦略系コンサル
外資戦略系コンサルは、パブリックセクターのなかでも最上流の政策構想や国家レベルの課題設定にかかわるファーム群です。案件数は多くありませんが、政府の成長戦略や産業構造改革など、社会全体に与える影響が極めて大きいテーマを扱います。
実行フェーズよりも「何を目指すべきか」「どの方向に進むべきか」といった構想策定が中心となる点が特徴です。高い抽象度での思考力と、意思決定者に刺さる示唆を出す力が求められます。
| 会社名 | パブリックセクターにおける特徴 |
|---|---|
| マッキンゼー・アンド・カンパニー | 政策・社会変革テーマでの戦略支援を実施 |
| ボストン コンサルティング グループ | 官民連携や社会課題解決型プロジェクトに関与 |
| ローランド・ベルガー | 産業政策や公共領域の戦略支援に実績 |
マッキンゼー・アンド・カンパニー
マッキンゼー・アンド・カンパニーは、外資戦略系コンサルのなかでも政府向け戦略案件において象徴的な存在です。パブリックセクターでは、国家の成長戦略や産業競争力強化、社会システム改革など、極めて上流かつ影響力の大きいテーマを扱います。
特徴は、徹底した課題分解と仮説構築に基づく意思決定支援です。定量データと定性情報を組み合わせ、意思決定者が選択すべき方向性を明確に示します。
実行支援よりも構想策定に比重が置かれ、短期間で高密度なアウトプットが求められるといえるでしょう。
▼マッキンゼー・アンド・カンパニーについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです https://my-vision.co.jp/consultant/strategy/firms/mckinsey
ボストン コンサルティング グループ
ボストン コンサルティング グループは、外資戦略系のなかでも官民連携や社会課題解決型の構想に強みを持つファームです。パブリックセクターでは、行政と民間企業を横断した産業創出や、新市場形成にかかわる案件が見られます。
政策単体ではなく、産業構造やビジネスの視点を組み合わせた提言をおこなう点が特徴です。構想フェーズに留まらず、実行可能性を意識した議論がおこなわれるケースもあります。
抽象度の高い戦略思考と、現実的な視点の両立が求められます。政策とビジネスの接点に関心があり、社会課題を産業として解決する発想を持ちたい人に適したファームです。
▼ボストン コンサルティング グループについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです https://my-vision.co.jp/consultant/strategy/firms/bcg
ローランド・ベルガー
ローランド・ベルガーは欧州発の戦略系コンサルファームで、産業政策や中長期ビジョン策定に強みを持つ点が特徴です。パブリックセクターでは産業構造改革や技術政策、エネルギー政策など、産業寄りのテーマを多く扱います。
日本では案件数は限定的ですが、その分、ひとつひとつのテーマに深くかかわる傾向です。欧州的な長期視点や制度設計思想を背景に、持続可能性を重視した提言がおこなわれます。
短期成果よりも、社会や産業の将来像を描く仕事に価値を感じる人に向いており、産業と政策を結びつけた戦略立案に関心がある人にとって、独自性のある選択肢といえるでしょう。
▼ローランド・ベルガーについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです https://my-vision.co.jp/consultant/strategy/firms/rolandberger
【MyVision編集部の見解】 一般に公開されている情報だけを見ると、「パブリックセクター案件があるかどうか」がファーム選びの決め手になりがちです。しかし、MyVision編集部ではそれだけを基準にすることは推奨していません。実際に重視すべきポイントは、①構想・制度設計と実行支援のどちらで価値を出したいか、②省庁横断や自治体・民間を含む合意形成への耐性があるか、③ポストコンサルの出口と現在の配属がつながるか、の3点です。これらの優先順位を誤ると、配属後に評価されにくくなるケースも見られます。各指標について「なぜ自分に合うのか」を言語化できる状態で選ぶことが、納得感のある転職につながります。
コンサルタントの求人情報
テクノロジーコンサルタント|マネージャー~ディレクター
想定年収
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勤務地
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業務内容
IT戦略・IT組織改革、ITコスト削減、IT DD・IT PMI、システム構想・要件定義・刷新、AIエージェントの全社展開、AI駆動開発による生産性向上・内製化支援などに取り組みます。 経験・専門性と職位に応じて、以下の業務をお任せします。 ・IT組織・プロセス・システム基盤・費用構造の調査・分析、生産性向上・ITコスト削減の目標・成果指標の検討、目指す姿と実行計画の具体化 ・IT DDにおける対象企業のITリスク・改善余地・必要投資の調査・評価、IT PMIにおける買収後のIT統合方針・実行計画の策定と統合・改善の推進 ・経営・事業課題と業務実態を踏まえた業務要件定義・システム要件定義の主導、AIの実践知を生かしたシステム構想・刷新計画の策定・実行(既存のSaaS・パッケージからの置き換えを含む) ・AIエージェントの全社展開を支える基盤・ガバナンスの設計・整備(データ・システム連携、アクセス権限、セキュリティ、運用ルールなど) ・AIを活用した開発・テスト・品質管理の見直しと、体制整備・人材育成を通じたクライアントIT部門の生産性向上・内製化支援 ・プロジェクトの目標・実行計画・チーム体制の設計、クライアントとの合意形成、品質・進捗・工数・支援範囲・リスク・採算の管理 ・メンバーや案件責任者への役割・目標の設定、業務の委任、レビュー・評価・育成 ・既存顧客への支援拡大、新たな課題やIT活用の機会を踏まえた提案・案件の創出 ・採用、支援領域の開拓やサービスの開発、知見・支援手法の体系化と共有を通じた組織づくり ●職位別の期待役割 マネージャー ・プロジェクト全体の論点・方針・進め方を設計し、経営層や事業・IT部門の責任者との合意形成を通じて、施策の実行・定着・効果の検証までを主導する ・支援を通じて把握した課題や改善余地を踏まえ、既存顧客への次の提案と案件化を主導する ・プロジェクトの品質・進捗・工数・リスク・採算の管理と、メンバーの評価・育成に責任を持ち、合意した成果の実現とメンバーの成長を両立する シニアマネージャー ・クライアントの中長期のIT戦略や改革方針を具体化し、複数プロジェクトを統括して成果の実現を主導する ・経営陣との関係を深め、新たな提案や案件の創出を通じて、継続的な支援とその範囲の拡大につなげる ・マネージャーや案件責任者の育成・支援を通じて、複数のチームが継続して成果を生み出せる体制を強化する ディレクター ・自身の専門性と経営層との信頼関係を基盤に、IT戦略・組織改革などの提案から案件の創出・拡大までを主導する ・担当する領域の顧客基盤の拡大と売上・粗利に責任を持ち、事業の成長を推進する ・マネージャー・シニアマネージャーの育成を主導し、新たなサービス・支援手法の開発や採用・組織づくりを通じて、ファーム全体の成長に貢献する 職位は、これまでの実績・専門性と、入社後にお任せする役割を踏まえて決定します。
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クライアントの利益を作り出す収益改革コンサルタント
想定年収
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勤務地
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業務内容
クライアントの事業計画や販売計画にコミットし、達成するための施策をチームで動かしながら伴走支援していただきます。 「戦略を描いて資料を納品して終わり」ではありません。戦略の設計から、マーケティング、営業、CS組織のKPI・評価・レベニューオペレーションの組み直し、そして商談やエンド顧客への架電といった営業実務まで、成果に必要なことなら上流の戦略から現場での実行まで踏み込みます。 ●主な業務例 これまでのご経験や強みを踏まえて担当領域を決定し、入社後にプロジェクトを通じて領域を広げていくことも可能です。 ・市場・顧客情報、営業・マーケティング活動の実績、受注・失注データなどを踏まえた収益課題の整理 ・組織の役割や事業計画に基づいたKPI設計、評価やインセンティブ体制の見直し ・マーケティング(リード獲得・ナーチャリング)から営業、カスタマーサクセスまでの収益チェーン全体の設計 ・代理店・アライアンスなどパートナーセールスの仕組みづくり(パートナー戦略の設計、支援施策・管理体制の整備) ・見込み顧客へのアプローチ、課題のヒアリング、提案・商談の実施と、顧客の反応や成果を踏まえた活動の改善 ・成果につながった手法の型化——提案資料、KPI・活動指標、商談管理方法の整備と、クライアントチームへの展開・定着支援 ・顧客調査、商談準備、記録・報告、見込み顧客への対応などにおける、生成AIを活用した業務の効率化・品質向上 ●プロジェクトでの動き方 クライアント支援は複数名のチーム体制で行います。 すべてを一人で担うわけではなく、コンサルタント、プロジェクトマネージャー、セールスコンサルタントが役割分担しながら、案件ごとにベストな構成で進めます。 チーム内での役割は固定ではありません。あるプロジェクトでは上流の戦略・チャネル設計に集中し、別の案件ではプロジェクトマネジメントに回り、また別の案件では実行フェーズに踏み込む—というように、プロジェクトごとに強みや意向に応じた役割を担っていただきます。 カウンターパートはクライアントの経営層・事業責任者・営業責任者が中心で、プロジェクトによってはマーケティング・CS部門の責任者、現場のマネージャー層、エンド顧客とも対話します。 ●入社後の働き方 入社後はコンサル基礎研修や営業研修を受けていただき、ご経験に近い領域からプロジェクトに参画いただきます。 例えば、新規開拓営業の経験者なら実行フェーズの商談・営業改善から、コンサルやマーケティングの経験者なら課題整理や指標・プロセスの設計から、というように、強みを起点にスタートします。 その後、プロジェクトを重ねる中で、収益チェーン全体の設計や複数メンバーを束ねるプロジェクトマネジメントへと役割を広げ、将来的にはクライアントの経営層に対する提案・支援全体をリードするポジションを担っていただくことを期待しています。
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テクノロジーコンサルタント|シニアコンサルタント~アソシエイトマネージャー
想定年収
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勤務地
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業務内容
IT戦略・IT組織改革、ITコスト削減、IT DD・IT PMI、システム構想・要件定義・刷新、AIエージェントの全社展開、AI駆動開発による生産性向上・内製化支援などに取り組みます。 プロジェクト責任者や各分野の専門家と協働し、担当領域の検討から実行・定着までを担います。経験・専門性と職位に応じて、以下の業務をお任せします。 ・IT組織・プロセス・システム基盤・費用構造の調査・分析、生産性向上・ITコスト削減の目標・成果指標の検討、目指す姿と実行計画の具体化 ・IT DDにおける対象企業のITリスク・改善余地・必要投資の調査・評価、IT PMIにおける買収後のIT統合方針・実行計画の策定と統合・改善の推進 ・経営・事業課題と業務実態を踏まえた業務要件定義・システム要件定義の主導、AIの実践知を生かしたシステム構想・刷新計画の策定・実行(既存のSaaS・パッケージからの置き換えを含む) ・AIエージェントの全社展開を支える基盤・ガバナンスの設計・整備(データ・システム連携、アクセス権限、セキュリティ、運用ルールなど) ・AIを活用した開発・テスト・品質管理の見直しと、体制整備・人材育成を通じたクライアントIT部門の生産性向上・内製化支援 ・担当領域の論点・進め方の設計、クライアントとの議論・合意形成、品質・進捗・工数・支援範囲・リスクの管理 ・後輩メンバーへの役割設定・業務の委任、成果物のレビュー・フィードバックを通じた育成 ・既存顧客への追加提案に向けた課題の整理、調査・分析、提案内容の具体化 ・採用・研修への参画、知見・支援手法の整理・共有、社内の業務や仕組みの改善 ●職位別の期待役割 シニアコンサルタント ・担当領域で目指す成果を明確にし、論点の設計から分析・提案・実行までをリードして、プロジェクト全体の成果に貢献する ・クライアントの実務責任者との議論を主導し、必要な意思決定を促すとともに、複数のタスクやメンバーの進捗・リスクを管理しながら、施策の実行・定着を進める ・後輩メンバーへの役割設定、業務の委任、レビュー・フィードバックを行い、自身とメンバーの成果物の品質に責任を持ちながら、後輩の成長を支える ・採用・研修や知見の共有などに自ら取り組み、担当案件の枠を超えてチームや組織に貢献する ●アソシエイトマネージャー ・担当するサブプロジェクトまたは小規模プロジェクトの成果責任者として、目標・論点・進め方・チーム体制を設計し、施策の実行・定着までを率いる ・クライアントの管理職層との議論・合意形成を担い、担当するサブプロジェクトや小規模プロジェクトの品質・進捗・工数・支援範囲・リスクを管理する ・複数メンバーに期待する成果や役割を明確に伝え、業務の委任、レビュー・フィードバックを通じて、チームの成果とメンバーの成長を両立する ・既存顧客への追加提案では、担当領域の課題整理や提案内容の具体化をリードする。提案全体の最終責任はマネージャー以上が持つ ・採用・育成・研修や社内の仕組みづくりに継続的に取り組み、知見・支援手法をほかの案件でも活用できる形に整理して、組織内で共有する 職位は、これまでの実績・専門性と、入社後にお任せする役割を踏まえて決定します。
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投資・経営改革プロフェッショナル職|案件開拓から投資先の経営・成長まで
想定年収
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勤務地
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業務内容
① 投資案件の開拓 ・当社の既存のネットワークに加え、M&A仲介会社・金融機関等との関係を構築し、投資機会を発掘する ・候補企業の事業や経営者の意向を把握し、当社との取り組みによる成長の可能性と投資の意義を見極める ② 投資検討・企業価値向上計画の策定 ・市場・競争環境、財務・事業データ、経営陣や現場へのヒアリングを通じて、候補企業の強み、経営課題、成長余地を明らかにする ・社内外の専門家と連携してデューデリジェンス(DD)を推進し、事業性とリスクを検証する ・当社のコンサルティングの知見・専門人材を活用し、成長施策、AIの活用、必要な投資・体制、実行順序、成果指標を含む企業価値向上計画を策定する ③ 投資実行 ・DDの結果と企業価値向上計画を踏まえ、投資判断に必要な論点・条件を整理し、社内の意思決定と社外関係者との合意形成を主導する ・売り手との条件交渉、契約締結、金融機関からの買収資金の借入調達等について、関係者を取りまとめ、投資実行まで案件全体を推進する ④ 投資先の経営・企業価値向上 ・投資実行後は取締役クラスとして経営に参画し、経営陣とともに事業計画や重要施策の意思決定・実行を担う ・投資先の経営陣・現場と当社の専門人材を巻き込み、営業強化、業務改革、AI活用、組織・経営管理体制の整備等を推進する ・売上・利益・資金繰りや各施策の進捗を把握し、課題に応じて計画・体制を見直しながら、成果の実現に責任を持つ
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【東京/大阪】コンサルタント(自動車・製造業向け立ち上げ中核人材)
想定年収
1,130~3,300万円
勤務地
東京都(千代田区紀尾井町)
業務内容
製造業様向け戦略・業務改革領域プロジェクトの推進者、最終責任者として、チームを率いてリーディングして頂きます。 【主な担当業務】 ・事業・技術戦略の分析・提案 ・製品開発プロセス・組織体制の調査・アセスメント・課題抽出・ToBe像提示・改革伴奏支援 ・AI含むデジタル活用方針・あるべき姿の策定ToBe 業務設計、実行計画策定 ●プロジェクト事例 ・大手自動車メーカー:SDV時代を見据えた車両開発戦略・開発プロセス/組織体制の再設計 ・大手機械メーカー:MBD・MBSEを活用した開発プロセス高度化構想の策定・改革推進 ・大手自動車部品メーカー:事業競争力・収益性向上に向けた製品企画~設計開発プロセス改革 ・大手機械メーカー:デジタルツインを活用した製品開発・設計/製造連携の高度化構想策定 ・大手機械メーカー:品質不具合データの分析高度化および設計・品質保証プロセス改革 ・大手重工業メーカー:保有技術・顧客課題を起点とした新規事業/ソリューション戦略策定 ・大手製造業:生成AIを活用した設計・開発業務の高度化構想、業務改革および導入・定着支援 ・大手製造業:AI・デジタル技術活用に向けた技術戦略、開発プロセス・組織変革 ・大手製造業:カーボンニュートラル対応に向けた技術・事業戦略策定および実行ロードマップ策定 ●従事すべき業務の変更の範囲 ・雇入れ直後:配属先に関する業務一般 ・変更の範囲:会社が定める業務
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パブリックセクターのやりがいと難しさ
パブリックセクターの仕事には、民間案件にはないやりがいがある一方で、特有の難しさも存在します。社会全体への影響が大きい分、成果が出るまでに時間がかかる点や、進め方の違いに戸惑うケースもあるでしょう。
ここからは、パブリックセクターのやりがいと難しさを見ていきましょう。
社会的インパクトが大きい仕事にかかわれるやりがい
パブリックセクターのやりがいとして挙げられるのは、社会的インパクトの大きさです。政策や制度、行政サービスの改善は特定の企業ではなく、多くの国民や地域社会に影響を与えます。
自ら関与した施策が制度として形に残る点は、民間案件では得がたい達成感につながるでしょう。また短期的な利益ではなく、社会課題の解決や公共価値の創出を目的とするため、仕事の意義を実感しやすい点も特徴です。
社会全体に貢献したいという志向を持つ人にとって、モチベーションを保ちやすい領域といえるでしょう。
合意形成・調整に時間がかかる難しさ
一方で、パブリックセクターでは合意形成に時間がかかる点が大きな難しさです。行政案件では省庁内の複数部局や自治体、外部有識者など、多くの関係者が関与します。
それぞれの立場や意見を整理し、丁寧に合意を積み重ねることが必要であるため、意思決定までに時間を要するケースも多いです。
スピードよりも慎重さが重視されるため、忍耐力や調整力が求められます。関係者間の意見対立を前向きに整理できるかが重要です。
民間案件とのスピード感・成果の違い
パブリックセクターは、民間案件と比べてスピード感や成果の見え方が大きく異なります。民間では短期間での成果創出が求められる一方、パブリックでは中長期的な視点での価値創出が前提で、施策の効果が数年単位で現れることも珍しくありません。
そのため即時的な成果を重視する人は、ギャップを感じやすいでしょう。ただしその一方、腰を据えて取り組めば持続的な社会変化にかかわれる点は、大きな魅力です。
パブリックセクターの年収・キャリア
パブリックセクターは、民間案件と比べて年収が下がるのではと不安に感じる人も多い領域です。しかし実際には、同一ファーム内で大きな差が出るケースは多くありません。
重要なのは短期的な年収水準よりも、どのような経験を積み、将来のキャリアにどうつなげるかという視点です。ここからは、年収とキャリアの考え方について解説します。
民間案件と比較した年収レンジの考え方
同一コンサルファーム内では、パブリック案件だからといって基本年収が下がることはほぼありません。コンサルタントの年収は、職位や評価グレードによって決まるためです。
ただし、成果の評価方法には違いがあります。民間案件では売上貢献や利益改善といったわかりやすい指標がありますが、パブリックセクターでは社会的影響やプロジェクトの難易度などが評価対象です。そのため、短期的な成果を数字で示しにくい点が特徴です。
年収レンジは同等でも、評価のされ方が異なる点を理解しておく必要があります。
評価・昇進におけるパブリック案件の位置づけ
評価や昇進においては、パブリック案件での成果をどのように言語化できるかが重要です。制度設計や調整業務は外から見えにくいため、自身の貢献度を明確に説明する必要があります。
プロジェクトの難易度や関係者の多さ、社会的影響の大きさを整理し、評価者に伝える力が求められます。
ファームによってはパブリック案件を専門性として高く評価するケースもありますが、受け身ではなく、戦略的に評価につなげる意識を欠かさないことが重要です。
【MyVision編集部の見解】 年収や評価が伸びにくい人をMyVision編集部が分析した結果、パブリック案件においてはいくつか共通する傾向が見られます。具体的には、調整や合意形成を「作業」としてしか説明できない、成果を資料作成レベルで止めてしまう、誰の意思決定に影響を与えたかが曖昧、といった点です。実際にエージェントの視点でも、こうした傾向がある場合は面談段階で改善点を伝え、成果の言語化を支援するケースが多くあります。評価で不利にならないためにも、事前に「誰をどう動かしたか」を整理し、面接や職務経歴書で説明できるよう準備することが重要です。
ポストコンサルのキャリアパス(官公庁・政策系・民間)
パブリックセクター経験者のポストコンサルは、多様な選択肢があります。代表的なのは、官公庁や独立行政法人への転職や出向です。また、シンクタンクや政策系ポジションに進むケースもあります。
さらに官民連携の経験を生かし、民間企業で公共事業や渉外を担うポジションに転じる人もいます。加えて行政との折衝経験を評価され、インフラ、エネルギー、IT企業などで公共領域を担当するケースも見られます。
政策理解や調整力は汎用性が高く、キャリアの幅を広げやすい点が特徴です。
パブリックセクターに向いている人・向いていない人
パブリックセクターは、仕事内容や成果の出方が民間案件と大きく異なるため、向き不向きがわかれやすい特徴があります。社会貢献性の高さに魅力を感じる一方で、進め方や評価軸にギャップを感じる人もいます。
自分の価値観や働き方の志向と合っているかを見極めることが、後悔しないキャリア選択につながります。ここからは、パブリック志向が向いている人の特徴と、民間志向が強い場合に感じやすいギャップを見ていきましょう。
パブリック志向が向いている人の特徴
パブリックセクターに向いているのは、社会全体への影響や公共性にやりがいを感じる人です。短期的な成果や利益よりも、制度や仕組みとして長く残る価値を重視する傾向があります。
また多くの関係者と調整しながら進めるプロセスを、前向きに捉えられる点も重要です。合意形成や丁寧な説明を苦にせず、粘り強く取り組める人は適性があります。
成果が見えるまでに時間がかかっても、目的意識を持って取り組める人に向いた領域といえるでしょう。
民間志向が強い場合に感じやすいギャップ
一方で、スピード感や明確な成果指標を重視する人は、パブリックセクターにギャップを感じやすい傾向です。意思決定までに時間がかかり、成果が数値で評価されにくい点に不満を感じるケースもあります。
また調整業務の比重が高く、華やかなアウトプットを期待すると物足りなさを感じることもあるでしょう。短期間で成果を出したい人や、成果が即評価に反映される環境を求める場合は注意が必要です。
パブリックセクターを軸にコンサル転職を考えるならMyVisionへ
パブリックセクターを軸にコンサル転職を考える場合、重要なのは「なぜパブリックなのか」を明確に言語化することです。社会貢献への関心だけでは、ファーム側が求める志向や適性とずれる可能性があります。
MyVisionでは、各コンサルファームにおけるパブリック案件の位置づけや評価軸を踏まえた転職支援をしています。政策寄りか実行寄りかといった違いまで整理したうえで、志向や強みを整理することが可能です。
パブリックセクターでのキャリアを現実的に描きたい人にとってMyVisionは、有効な選択肢といえるでしょう。
まとめ
コンサル業界におけるパブリックセクターは、官公庁や自治体を支援し、社会全体に影響を与える仕事に関われる領域です。民間案件とは目的や評価軸、意思決定プロセスが異なるため、向き不向きがわかれやすい点も特徴といえます。一方で、政策理解や合意形成、調整力といった経験は、長期的なキャリアにおいて大きな強みになるでしょう。
重要なのは、「パブリックセクターにかかわりたい」という気持ちだけで判断せず、自身の志向や得意領域と、ファームごとの役割や評価のされ方を踏まえて選択することです。この整理ができていないと、配属後のミスマッチや評価の伸び悩みにつながる可能性もあります。
MyVisionでは、パブリックセクター案件の実態や各ファームの特徴を踏まえたうえで、志向や将来像に合った転職戦略を支援しています。パブリック領域でのキャリアを本気で検討したい人は、一度MyVisionに相談してみると良いでしょう。
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