デロイトトーマツコンサルティングとは 特徴や年収を徹底解説
2024年06月24日更新
デロイトトーマツコンサルティングは、Big4の一角として世界最大規模の総合コンサルティングサービスを提供しています。そのサービスラインは、経営戦略の策定からマネジメントコンサルティングやテクノロジーコンサルティングのデリバリーにまで及びます。 デロイトのグローバルネットワークと連携し、クライアント企業がグローバル市場で更にプレゼンスを高めるために包括的なサポートを行っています。
この記事では、そんなデロイトトーマツコンサルティングについて解説します。デロイトトーマツコンサルティングや、DTCへの転職にご関心のある方は参考にしてください。
監修者
北野 雄大
Kitano Yudai
株式会社MyVision取締役
名古屋大学を卒業後、トヨタ自動車、デロイトトーマツコンサルティング、エクサウィザーズを経てコンサルティング業界特化のエージェントに入社。その後、株式会社MyVisionを設立。 大企業~コンサル、スタートアップまでの幅広い経験を活かしたキャリア支援に強みを持つ。
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目次
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デロイトトーマツコンサルティング 基本情報
デロイトトーマツコンサルティングの基本情報について説明します。
デロイトトーマツコンサルティングの会社情報
社名 | デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 (Deloitte Tohmatsu Consulting LLC) |
代表者名 | 佐瀬 真人(代表執行役社長) |
設立年 | 日本オフィス設立:1993年4月 |
従業員数 | 日本オフィス:約4290人(2022年5月末現在) |
資本金 | 500百万円(2018年5月末日現在) |
売上高 | 日本オフィス:3,129億93百万円(2022会計年度) |
株式公開 | 非公開 |
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出典:コーポレート情報
デロイトのコア・バリュー
コア・バリューとは、会社のカルチャーを形作り、会社を特徴づける価値観です。デロイト トーマツ グループの社員・職員は、下記の共通の価値観(Shared Values)に即した行動を心掛けています。
Lead the way 今後のプロフェッショナルのあるべき姿を率先して追求すると共に、多くの人々の機会創出や持続可能な社会の実現に貢献する
Serve with integrity 誠実性を堅持し、クライアント、規制当局、社会一般からの信頼向上に努める
Take care of each other 一人ひとりを尊重し、公平性の確保、互いの成長と幸福追求に向けて配慮し助け合う
Foster inclusion 多様性を受け容れ、それを活かし強みとする Inclusive な組織風土を醸成する
Collaborate for measurable impact 目に見える高い成果をめざし、多様なプロフェッショナルが相互協力の精神で国境や専門性の垣根を越えて連携する
デロイトのカルチャー
デロイト トーマツ グループの社員・職員は、デロイトが世界のメンバーファームに指針として提示する“Deloitte network Purpose”に即した行動を心がけています。クライアントにとって、メンバー1人ひとりにとって、社会にとって、最も価値あることをもたらすために日々挑戦を続けています。
また、経営理念としては、以下の3つを指針に掲げています。
Fairness to society 経済社会の公正を守り率先してその発展に貢献する プロフェッショナル ファームとして独立性を保持し、グローバルな視野に立って与えられた責任と役割を誠実に果たす。
Innovation for clients クライアントの期待を超える知的専門サービスを総合的に提供する 多様化するニーズにこたえるため、総合力を発揮できる組織を構築し、創造的で先見性に富んだサービスを提供する。
Talent of people 各人の個性を尊重し能力を発揮できる生きがいのある場を創りだす プロフェッショナルとして自らを鍛え、磨き、チームワークを守る一人ひとりが、生きがいを手にし、豊かな生活を実現する。
デロイトトーマツコンサルティングのプロジェクト
デロイトの案件の特徴
日本での歴史が長く、規模・経験ともに他のファームを圧倒しているため、カバーしているサービスの提供領域が極めて広いことが特徴です。
また、最近は最上流の戦略立案からオペレーション変革、テクノロジーソリューションの導入にいたるEnd to Endの変革を伴走してほしいという依頼が非常に増えてきています。全てのサービスを網羅し、さらにそれをグローバルでカバーできるファームは限られますので、この点がデロイトの大きな強みだと言えます。
DTCの事業内容
DTCは国際的なビジネスプロフェッショナルのネットワークであるDeloitte(デロイト)のメンバーで、日本ではデロイトトーマツグループに属しています。DTCはデロイトの一員として日本のコンサルティングサービスを担っています。 デロイトおよびデロイトトーマツグループで有する監査・税務・法務・コンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリーの総合力と国際力を活かし、あらゆる組織・機能に対応したサービスとあらゆるセクターに対応したサービスを提供し、提言と戦略立案から実行までを一貫して支援しています。
各ビジネスの業務内容の概略は以下の通りです。
ストラテジー・アナリティクス・M&A Strategy・M&A領域(組織再編含む)に関する深い知見、豊富な案件実績および広範な専門家ネットワークを活用し、先進性・専門性・独自性の高いStrategy・M&Aコンサルティングを提供しています。
カスタマー・マーケティング ブランドが未来の顧客へ優れたサービスと価値を提供するために、データドリブンな変革と創造、最新テクノロジーを駆使した顧客中心のアプローチによって、企業のマーケティング戦略を支援しています。
コアビジネスオペレーションズ インダストリーと密接に連携しつつ、産業・企業のトランスフォーメーションを推進し、業界横断アジェンダや全社構造改革をリードしています。 また、業界横断アジェンダや全社構造改革を起点として、DTCの他オファリングやデロイトグループの専門家と連携することにより、クライアントの目指すゴールをEnd to Endで実現することを目指しています。
ヒューマンキャピタル 調査・アナリテックス・インダストリー知見を活用して、ビジネス視点の人事施策からイノベーティブな人材、リーダーシップ、変革プログラムなどさまざまな重要プログラムの構築、実行を支援しています。
エンタープライズテクノロジー・パフォーマンス ファイナンス、サプライチェーン、およびIT業務への投資から最大の成果を得るために、テクノロジー戦略からプロセス設計および導入に至るまで総合的に支援しています。
出典:コンサルティング
デロイトトーマツコンサルティングの昇進と育成制度
プロモーションの仕組み
デロイトトーマツの社内には6段階の役職があり、下から順に「ビジネスアナリスト」「コンサルタント」「シニアコンサルタント」「マネージャー」「シニアマネージャー」「パートナー/ディレクター」という名称で呼ばれています。
人事制度(キャリアパス)
DTCでは、コンサルタントの成長モデルとして「アワーグラス・モデル」を導入しています。専門性を絞る前に広範囲の経験を積み、シニアマネジャーに到達する段階では複数分野で活躍できる専門性を身につけるプログラムとなっています。
パートナー/ディレクターに到達するまでの道のりの中で、DTCのコンサルタントはマネジメントスキル・リーダーシップが高度に要求されるロールを経験し、クライアントサービスデリバリーに必要なビジネス能力を鍛え上げ、キャリアを積みます。
また、各人にはランクに応じたカウンセラーが付き、自分のキャリアプランについて定期的にアドバイスを受けることが可能です。
出典:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 キャリア採用
育成制度
DTC の教育制度は、実際のプロジェクトを通じたOJTと、研修等を通じたOFF-JT に分けられます。
OJT OJT においては、数ヶ月単位のサイクルでアサイン(配属)されるプロジェクトの中で、各コンサルタントはその役割や成長目標を明確に提示され、それを基にプロジェクト終了時の評価フィードバックが実施されます。 また、終了時の評価だけでなく、日常的に行われるプロジェクト内での成果に関するレビューや上位者による指導育成も非常に重要な要素です。
OFF-JT OFF-JTにおいては、DTC では体系的なプログラムと豊富なトレーニングメソッドが整備されています。コンサルティングスキルや業界知識といったコンサルタントに必要とされる基礎的な能力を、各ランクレベルに沿って身につけることができます。
また、研修の多くはグローバルのカリキュラムと連動させながら、日々コンテンツの見直しや充実を図られています。
DTC のメンバーはOJTとOFF-JT、この両輪を回していくことでプロフェッショナルとして成長していくことが可能です。
公募制度
部門異動については上長の承認なく応募することが可能な公募での異動制度を取り入れています。 DTC内の部署はもちろん、クライアントや国際機関への出向など、四半期毎に実施される公募では毎回30以上のポジションがオープンになり、多様な成長機会へのチャレンジを後押ししています。
出典:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 キャリア採用
働きやすさへの取り組み
DTCではメンバーが望むキャリアや働き方が出来るよう、様々な働きやすさへの取り組みを推進しています。以下はその一例です。
ワーキングプログラム
育児・介護・不妊治療を理由としたワーキングプログラムが複数種類あり、働き方・働く時間・目標設定などを制約の大きさに応じて希望するコースを選択することができます。
また、シッター費補助も導入しており、Covid19による休園・休校時には特別休暇やシッター費の全額補助も利用することができます。
ネットワーキング
育児、介護や国籍などの共通するバックグラウンドを持つメンバーとの交流会を毎月開催しています。共通する悩みを持つ方とのネットワークを広げて頂くサポートも進めています。
出典:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 キャリア採用
福利厚生について
デロイトには出産・育児・介護関連、休暇、各種手当て、働き方等の観点で、福利厚生は多岐にわたり非常に充実しています。
- トーマツ企業内保育園
- 各種社会保険完備
- 企業年金基金
- 退職金制度
- 総合福祉団体定期保険
- 財形貯蓄制度
- 定期健康診断
- 保養施設利用補助
- カフェテリアプラン
出典:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 新卒採用
女性の働きやすさについて
デロイトでは、グローバル全体で掲げるALL INという指針のもと、女性活躍推進を重要経営戦略の一つとして位置付け、定量的・定性的観点双方からのGender Parityを目指しています。
デロイト内では、男女賃金格差(gender pay gap)防止のモニタリングをはじめ、ジェンダー平等のために様々な施策を通じて女性活躍を推進しています。
その中で、歴代のデロイトCEOは、内閣府男女共同参画局が主管する「輝く⼥性の活躍を加速する男性リーダーの会」に加入し、日本社会全体における女性活躍推進に積極的に取り組んでいます。
また、デロイトでは2025年に向け、女性活躍推進におけるKPIを定め、それぞれ目標値を設定しています
女性パートナー/ディレクター・管理職候補個別育成計画の実施 パートナー/ディレクター・管理職候補の女性を対象に育成担当者をアサインし、プロモーションに向けた育成計画を作成・実行しています
キャリア開発研修 女性リーダーの育成を目的に、キャリア開発研修を実施しています。育成担当者との合同研修など、視座を高め、キャリアのイメージを更に明確にすることで、より昇格意欲を向上する機会となっています
女性ロールモデルとの交流会 職場の上司や同僚の女性だけでなく、部門横断型で女性ロールモデルと交流できるイベントを開催し、いつでも身近に相談できるロールモデルとのネットワーク形成をサポートしています
女性対象リクルーティングセミナー デロイト トーマツ グループでのキャリアに興味を持っている外部の方を対象に、女性メンバーのキャリアや働き方をお伝えする女性限定のリクルーティングセミナーを開催しています
デロイトの最近のトピック
トピック①デロイト、貿易効率化を一括支援 新会社設立
デロイトトーマツグループは新会社を設立し、貿易関連業務の効率化支援を拡充しました。従来手がけていた関税の評価などに加え、企業の輸出入業務体制の構築や通関手続きの支援などを始めました。
トピック②デロイト、危機管理対応を支援 企業向け専門チーム
デロイトトーマツグループは2023年6月1日、企業が予期せぬ有事に直面した際の対応を支援する「危機管理センター」を開設すると発表しました。当局による立ち入りや役職員の逮捕、会計不正やサイバー攻撃といった様々な相談を受け付け、初動対応をワンストップで支援します。
トピック③デロイトCEO、コンサル軸に売上高1兆円めざす DX商機
デロイトトーマツグループはデジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素対応の支援などの商機を取り込み、2030年5月期の売上高にあたる業務収入で現状の3倍となる1兆円を目指すと発表しました。