事業会社からコンサルへの転職は可能?評価される経験や年収の変化を解説
2026年10月31日更新
メーカーや商社などの事業会社で経験を積み、コンサルへの転職を考えている人もいるでしょう。しかし、「事業会社の経験はコンサルで評価されるのか」「戦略系と総合系のどちらを目指せるのか」と迷う人も多くいます。転職後に年収や働き方がどう変わるのかも、気になるポイントです。
事業会社からコンサルへの転職は十分可能ですが、評価される経験や入社時の職位は応募先によって異なります。本記事では、事業会社からコンサルへの転職難易度や評価される経験、職種別の経験の活かし方、年収の変化を解説します。入社後に感じやすいギャップや転職を成功させるポイントも紹介するので、これまでの経験をコンサルで活かしたい人は、ぜひ参考にしてください。
元コンサルが徹底伴走

著者
大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision 執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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監修者
岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision 代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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目次
コンサルタントの求人情報
【マネージャー】大手ファームの形式主義から脱却。100%プライム・顧客と至近距離でアカウントを拡大するマネージャー募集
想定年収
1,000~1,500万円
勤務地
東京都(千代田区神田小川町)
業務内容
【具体的な業務内容】 コンサルティング案件の統括マネージャーとして、アカウントマネジメント(案件拡大)、デリバリー統括、チームビルディング、若手育成をお任せします。 ●アカウントマネジメント・顧客深耕: 担当クライアントの役員・部長レイヤーとのリレーション構築、潜在課題の抽出、追加提案・リプレイス提案(年間数千万円〜数億円規模のアカウント化) ●プロジェクト統括・デリバリーマネジメント: 複数プロジェクトまたは大規模PJの総括責任者として、スコープ、品質、納期、収益管理を管掌 ●組織開発・若手育成: メンバー(アナリスト、コンサルタント)の目標設定、評価、1on1を通じたメンタル・スキルケア、エンゲージメント向上 ●自社組織・サービス開発への参画: 社内制度設計、採用活動、新規ソリューション開発へのコミット 【現役MGRのリアルストーリー(インタビューより)】 「以前在籍していた大手グローバルファームでは、国内案件中心であっても形式的な語学要件が課されたり、社内調整に多くの時間を割く必要があったりと、形式主義に疑問を感じていました。MOVERに入社して実感したのは、徹底的に無駄を省き、現場の価値創出に集中できる環境の心地よさです。 大手金融系の案件では、当初2名で参画しましたが、現場の信頼を地道に積み重ねた結果、1年半で9名体制まで拡大することができました。経営陣ともチャットで常時相談でき、失敗を恐れずに挑戦できるバックアップ体制があります。『自ら主体的に考え、顧客の成功に深く寄り添いたい』と願う方にとって、これ以上ない成長環境だと確信しています。」(現役マネージャー / 大手金融機関・大手総合ファーム出身)
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【シニアコンサルタント】「単なる進捗管理(PMO)」でキャリアを終わらせない。100%プライム・億円単位のプロジェクトで「提案・要件定義・アーキテクチャ設計」を牽引するシニアコンサルタント
想定年収
754~1,200万円
勤務地
東京都(千代田区神田小川町)
業務内容
【具体的な業務内容】 大手企業(保険・金融・メーカー・エンタメ等)のDX・基幹システム刷新・業務変革プロジェクトにおいて、提案〜要件定義〜プロジェクト推進を一貫してリードしていただきます。 ●提案・案件化: クライアントの経営課題・システム課題のヒアリング、RFP分析、ソリューション・ITアーキテクチャ構想、提案書作成、プレゼンテーション ●要求分析・要件定義(BA): 業務プロセスの可視化、To-Beモデルの設計、ユーザー部門と情シス部門の利害調整、機能・非機能要件の策定 ●プロジェクトマネジメント(PM/PMO): 億円単位〜数十億円規模のプロジェクトにおけるQCD管理、課題・リスクのトリアージ、マルチベンダーコントロール ●チームリード・若手育成: アナリスト・コンサルタント層のタスク設計、レビュー、OJTを通じた育成 【プロジェクト例(実績)】 ●大手保険会社:基幹システムモダナイゼーション・アジャイル刷新 企画段階から参画し、全体エンタープライズアーキテクチャ(EA)策定およびロードマップ立案。スクラムマスターやシステム依存関係管理を主導。 ●大手金融機関:カスタマーセンターシステム再構築 オンプレミスからクラウド(Salesforce等)への移行大規模プロジェクト。全体PMO・BAとしてマルチベンダー統括およびリスケジュール後の計画再策定・QCD担保を推進。 ●外資系保険会社:基幹システム再構築 グローバル承認取得、プロジェクト計画策定、Salesforce/BRMSを活用した要件定義〜開発・運用までの全体推進。
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事業開発責任者(セールステック領域 / AIプロダクト事業)
想定年収
800~1,500万円
勤務地
東京都(品川区)
業務内容
自社のAIプロダクト事業で、立ち上げ中の事業のリード、新規事業の立ち上げ、またはその両方を担っていただきます。担当領域は、会社の短期・中長期の事業方針と、ご経験・強みに応じて柔軟に決めていきます。 顧客の現場に深く入り込み、一次情報から戦略を描き、AIで素早くつくって検証する。現場で得た知見を、一社の課題解決で終わらせず、広く価値を届けるプロダクトと事業に育てていく役割です。 ※立ち上げ中の事業・プロダクトには未公開の内容もあるため、詳細はカジュアル面談でお話しします。 ●プロダクトマネジメント ・顧客の一次情報をもとに、プロダクト戦略や開発の優先順位を決める ・エンジニアと連携し、自身もAIを使って試作・開発・検証を進める ・一社で見つけた課題や価値を、他の顧客にも展開できるプロダクトに育てる ●事業開発・経営 ・新たな事業機会を見つけ、事業戦略の策定から実行まで担う ・営業・導入・運用の仕組みを整え、AIネイティブに事業を伸ばす体制をつくる ・担当事業に閉じず、会社全体の成長を見据え、経営陣とともに全社戦略・組織戦略を描き、推進する
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政策渉外担当<東京>AD0079
想定年収
800~1,500万円
勤務地
東京都(新宿区)
業務内容
社長室の政策渉外担当として、当社の事業に関係する政策・法制度・社会動向を把握・分析し、官公庁、政治家、業界団体、有識者等との関係構築や政策提言を行っていただきます。 また、当社が参画する業界団体について、社内外の関係者と連携しながら、会議体の運営、意見集約、政策提言の取りまとめ、当社役員の活動支援等を担っていただきます。 【具体的には】 ・当社事業に関連する政策、法制度、政府方針、予算、審議会、政党等の動向調査・分析 ・社内の事業・技術部門へのヒアリングを通じた事業課題・政策課題の整理、および政策渉外戦略・アクションプランの策定・実行 ・官公庁、政治家、有識者、業界関係者等との関係構築、意見交換、折衝 ・政策提言書、説明資料、ブリーフィング資料、想定問答等の作成 ・業界団体・経済団体の委員会、部会、ワーキンググループ等への参加、および会議運営、論点整理、会員企業・関係省庁との調整・意見集約 ・業界団体における政策提言、パブリックコメント、調査、ガイドライン等の作成・取りまとめ ・当社役員の業界団体活動における資料作成・事前説明・フォローアップ、および政策案件のプロジェクト管理・経営層への報告
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シニアアナリスト / エキスパートリサーチ&ビジネスインサイト設計
想定年収
750~820万円
勤務地
東京都(千代田区)
業務内容
本ポジションは、エキスパートインタビュー起点のコンテンツ事業において、どのテーマ・業界で、どのような有識者に、何を聞き、どう価値あるコンテンツに仕上げるかという一連のプロセスを設計・実行いただきます。 顧客(投資家・事業会社等)が本当に知りたい論点を見極め、適切なエキスパートを見つけ出し、鋭いインタビューで示唆を引き出し、それを再利用可能なコンテンツ資産へと編集する ——この一気通貫の価値創出を担っていただきます。 ユーザベースでは、リーダー軸とプロフェッショナル軸のどちらで成長するかを自身で選択でき、専門性を極める道も、事業成長を牽引する組織リーダーの道も選べます。 <具体的な業務内容> ●コンテンツ/リサーチ戦略 ・顧客ニーズと市場動向を踏まえた、注力業界・テーマ・論点の設計 ・コンテンツラインナップ(カバレッジ)とロードマップの企画 ●エキスパート選定・インタビュー ・テーマに最適な有識者(元経営層、業界実務家、専門家等)の探索・見極め・アサイン ・インタビューガイド/質問設計と、示唆を引き出すインタビューの実施 ・インタビュー内容の編集・要約・構造化による、販売可能なコンテンツへの仕上げ ●品質・事業運営 ・コンテンツ品質基準の策定と、レビュー・品質管理プロセスの構築 ・営業・エンジニアなどの他職種と連携した、プロダクト/オペレーションの構築
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事業会社からコンサルへの転職難易度
事業会社からコンサルへの転職の難易度は、応募するファームの種類やポジションによって異なります。総合・ITコンサルは事業会社の業務経験を活かしやすく、戦略コンサルは選考でケース面接を通じて思考力を確認される点が特徴です。
まずは、事業会社からコンサルへの転職難易度を、ファームの種類ごとに解説します。
事業会社からコンサルへの転職は十分可能
事業会社からコンサルへの転職は、コンサル未経験でも、業界知見や専門業務の経験を評価する求人に応募できるため、十分可能です。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)でも、経営コンサルタントには、大企業で財務や人事などの専門業務を経験した後に転身するケースがあるとされています。
事業会社の経験が評価される主な理由は、以下のとおりです。
- 業界知見:クライアントと同じ業界の商習慣や業務の流れの理解
- 専門業務の経験:財務や人事、ITなど、支援するテーマに直結する実務経験
- 当事者としての視点:施策を受け入れる現場の事情や、社内調整の難しさへの理解
こうした経験は、コンサル経験の有無を問わない求人で評価の対象になります。
ただし、求められる経験は応募先によって異なるため、応募前に求人の必須条件と自分の経験を照らし合わせておきましょう。
※参考:厚生労働省「経営コンサルタント - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)」
総合・ITコンサルは事業会社の経験を評価されやすい
総合コンサルやITコンサルは、業務改革やシステム導入の案件で、事業会社の業務経験や業界知見を活かしやすい転職先です。経理や人事、ITなどの業務の流れを知っていることが、改革後の業務を設計する場面で役立つためです。
公開されている総合・ITコンサルの求人では、経験業種を問わず、事業会社での以下のような経験を応募条件に挙げるものが多く見られます。
- 社内システム:社内SEやIT企画として、システムの導入・運用に関わった経験
- 改革の推進:DX推進や業務改革を中心となって進めた経験
- 管理部門の実務:経営企画や財務、経理の業務経験
とくに、こうした求人の業務は構想の策定から業務改革の実行までにおよぶものが多く、事業会社で業務を担ってきた経験を活かせる場面があります。
総合・ITコンサルを目指す場合は、自分の業務経験が、どの領域の業務改革やシステム導入に結びつくかを整理しておくことが有効です。

大河内 瞳子
Okochi Toko
総合・ITコンサルの求人には、業務改善やシステム導入のプロジェクトに関わった経験を、歓迎条件に挙げるものも見られます。応募書類に改善活動の実績も書くと、歓迎条件に合う経験を採用担当者に示せます。
事業会社から戦略コンサルへの転職は難易度が高い
事業会社から戦略コンサルへの転職は、ケース面接などの選考で、経営課題を論理的に考える力を確認されるため、総合・ITコンサルよりも難易度が高いです。戦略コンサルは経営層の意思決定に関わるテーマを中心に扱うため、業界知見だけでなく、論点を設定して答えを導く力が問われます。
BCGの日本の採用サイトでは、選考の流れを以下のように説明しています。
- 選考の回数:通常2回以上の面接や筆記試験など
- 面接の構成:自己紹介、ケースインタビュー、質疑応答の3つ
- ケースインタビュー:面接官と一緒に課題を分析し、解決策を考える形式
とくに自己紹介では、経歴に加え、リーダーシップや影響力を発揮した経験も問われる点が特徴です。
一方、総合系ファームの戦略領域の求人には、事業会社での実務経験を応募条件や歓迎条件に含むものも見られます。戦略ファームだけに絞らず、総合系ファームの戦略部門も候補に入れると、戦略領域に関わる選択肢が広がります。
※参考:BCG「BCG の面接プロセス | Japan | BCG Careers」
登録後から情報提供可能
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事業会社からコンサルへ転職する理由
事業会社からコンサルへ転職する理由は、仕事の幅を広げたいという関心と、社内での役割や年収に関する課題に大きく分けられます。理由によって、選ぶべきファームや面接での伝え方も異なる点に注意が必要です。
続いて、事業会社からコンサルへ転職する主な4つの理由を解説します。
複数の企業や業界の課題に携わりたいため
事業会社からコンサルへ転職する理由のひとつは、1社の事業に閉じず、プロジェクトごとに異なる企業の経営課題に携わりたいためです。事業会社では自社の事業に深く関われる反面、扱う課題は自社の業界や事業の範囲に限られます。
たとえば、メーカーの事業企画で自社製品の事業計画を立ててきた人が、コンサルでは異なる業界の企業の事業計画や業務改革を支援することもあるでしょう。
この理由を挙げる際は、複数の企業に関わりたい理由に加えて、どの領域で専門性を高めたいかまで考えておくと、面接で志望理由を説明しやすくなります。
汎用的な課題解決スキルを身につけたいため
論点の設定や仮説検証、資料作成など、業界を問わず通用する課題解決のスキルを身につけたいという理由も、コンサルへの転職理由のひとつです。job tagでも、経営コンサルタントに求められる能力として、論理的思考や分析力、考えを表現する力が挙げられています。
コンサルで鍛えられる主なスキルは、以下のとおりです。
- 論点設定:クライアントの課題のなかから、解くべき問いを絞り込む力
- 仮説検証:仮の答えを立て、データや現場への聞き取りをもとに検証する力
- 資料作成:分析結果と提言を、経営層が判断しやすい形にまとめる力
こうしたスキルは、将来事業会社に戻る場合や独立する場合にも活かせます。
面接でこの理由を伝える際は、事業会社でスキル不足を感じた場面を具体的に挙げると、成長したい理由に説得力が生まれます。
※参考:厚生労働省「経営コンサルタント - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)」
社内で担える役割に限界を感じたため
異動や昇進の順番待ちで、経営に近い仕事に携われる時期が見通せないことも、事業会社からコンサルへの転職のきっかけになります。事業会社では、経営企画や新規事業などの部署に配属されるかどうかが、本人の希望だけでは決まらないためです。
転職を考えるきっかけになりやすい状況は、以下のとおりです。
- 配属の見通し:経営企画や新規事業の部署へ異動できる時期が見えない状況
- 昇進の順番:年次によって、任される役割の大きさが決まる状況
- 裁量の範囲:施策を提案しても、決裁までに多くの段階を経る状況
とくに30代前半は、現職で役割が広がるのを待つか、早く経営課題に関わる経験を積むかを考える時期でもあるでしょう。
ただし、この理由だけでは、社内異動や経営企画職への転職でも実現できると判断される可能性があります。コンサルでなければ得られない経験は何かまで整理しておくことが有効です。
年収を上げたいため
能力や職位に応じて年収が上がる報酬体系のもとで働きたいという理由で、コンサルへ転職する人もいます。年次や勤続年数を重視する賃金制度の企業では、成果を上げても、すぐには年収に反映されない場合があるためです。
たとえば、ベイカレントの有価証券報告書では、提出会社について、職位と賃金水準がリンクしていることや、個人の能力に基づいて評価・登用していることが示されています。
年収の水準は、「事業会社からコンサルへ転職した場合の年収」で解説します。ただし、年収だけを転職理由にすると志望度を疑問視される可能性があるため、仕事内容への関心とあわせて伝えましょう。
※参考:株式会社ベイカレント「有価証券報告書(第12期)」
まずは情報収集から始める
事業会社からコンサルへの転職で評価される経験
事業会社からコンサルへの転職で評価されるのは、業界の業務知見や、施策を現場で実行し、部門を調整してきた経験です。数値を管理して改善につなげた経験も、コンサルの業務で活かせます。
ここからは、事業会社からコンサルへの転職で評価される4つの経験を解説します。
特定業界の業務知見
業界特有の商習慣や業務の流れを理解していることは、同じ業界のクライアントを支援する案件で強みになります。業界の前提をクライアントに確認する時間が少なく済み、早い段階から課題の議論に入れるためです。
公開されている求人では、業界別のチームが、その業界の企業での業務経験を応募条件や歓迎条件に挙げるものが多く見られます。業界での経験に加えて、以下のような経験を挙げる求人も目立ちます。
- 企画業務:経営企画や事業企画など、事業や業務の計画を立てた経験
- 改革の推進:DX推進など、社内の変革を中心となって進めた経験
こうした求人では、業界の企業で働いた経験だけでなく、企画や改革を担った経験も評価の対象になります。
応募先を探す際は、前職と同じ業界を担当するチームがあるかを確認しておきましょう。
【MyVision編集部の見解】 業界経験を強みにコンサルを目指す人が失敗しやすいのは、自社の業務に詳しいことを、業界の知見としてそのまま伝えてしまうことです。1社の業務の詳しさだけでは、ほかの企業の支援に活かせるかが伝わりません。
たとえば、食品メーカーで10年働いた人でも、自社の生産計画の手順を語れる場合と、原材料高が業界の利益を圧迫する構造を語れる場合では、伝わる価値が異なります。面接では、後者のほうが、ほかの企業の課題にも経験を活かせると示しやすいでしょう。
応募前には、前職の業界で多くの企業が抱える課題を1つ選び、自分がその課題にどう関わったかを説明できるようにしておくことが有効です。業界に共通する課題と自分の経験を結びつけると、支援先が変わっても経験を活かせると伝えやすくなります。
非公開求人多数保有
現場の業務を踏まえた実行力
事業会社からコンサルへの転職では、施策を現場に定着させた経験が、提案だけで終わらせず実行まで支援する案件で評価されます。計画どおりに進まない場面で、現場の反発や業務の負荷にどう対処したかは、実務を担った人にしか語れないためです。
ベイカレントの有価証券報告書でも、コンサルティングサービスの内容として、経営上の課題を解決するための企画検討や実行支援をおこなうことが説明されています。
実行力を示しやすい経験は、以下のとおりです。
- 新しい業務の定着:システムや業務ルールを変えた後、現場で使われるまで運用を見直した経験
- 現場の巻き込み:施策に消極的だった担当者に、目的や効果を説明して協力を得た経験
- 計画の修正:想定どおりに進まなかった施策を、状況に合わせて立て直した経験
たとえば、新しい受発注システムの導入後に入力ミスが続いた際、現場の声をもとに入力画面と手順書を見直した経験は、実行支援の場面で活かせます。
応募書類や面接では、施策を決めた後に、現場で何をしたかまで説明できるようにしておくと、実行力を具体的に伝えられます。
※参考:株式会社ベイカレント「有価証券報告書(第12期)」
部門をまたいだ調整・推進の経験
複数部門の利害を調整してプロジェクトを進めた経験は、クライアント社内の合意形成を支援する場面で活かせます。コンサルのプロジェクトでは、経営層や事業部門、管理部門など、立場の異なる関係者の意見をまとめる必要があるためです。
公開されている求人でも、関係者を巻き込みながら課題解決を進めた経験を、応募条件や歓迎条件に挙げるものが目立ちます。
評価につながりやすい調整の経験は、以下のとおりです。
- 利害の対立の解消:営業部門と製造部門など、目標が異なる部門の間で優先順位を決めた経験
- 決裁の獲得:複数の部門長や経営層から、施策の承認を得た経験
- 社外との調整:取引先やシステムベンダーとの間で、条件や進め方を合意した経験
とくに、自分に決定権がない立場で関係者を動かした経験は、外部から支援するコンサルの働き方と共通する経験です。
経験を伝える際は、関係者の数よりも、意見が分かれた論点と、それをどう合意に導いたかを具体的に示すことが有効です。

大河内 瞳子
Okochi Toko
マネージャー以上を対象とする求人では、経営層や社内の他チームとの折衝・調整の経験を、条件に挙げるものも見られます。決裁を得るまでの調整の経緯を職務経歴書に書くと、上位の職位の条件に合う経験を示せます。
事業の数値を管理した経験
予算や売上、KPIを管理し、改善につなげた経験は、課題の定量分析や施策の効果検証の場面で活かせます。コンサルの提言では、現状の数値と施策による改善の見込みを示し、経営層が判断できる形にする必要があるためです。
公開されているサプライチェーンや経理財務の領域の求人では、事業会社の経営企画や経理部門などで、以下のような業務を担った経験を応募条件に含むものが見られます。経験年数は、2〜3年以上を目安とする求人が目立ちます。
- 業績管理
- 予算管理
- 管理会計
たとえば、売上目標とのずれを月次で分析し、営業部門と打ち手を決めて翌期の計画に反映した経験は、施策の効果を数値で検証する業務に近い経験です。
数値管理の経験を伝える際は、管理していた指標と、数値を改善するために自分がおこなった判断をセットで示しましょう。
事業会社からコンサルへの転職で活かせる職種別の経験
事業会社で経験を積んだ職種によって、活かしやすいコンサルの領域は異なります。経営企画や経理、人事、IT、マーケティングなどの経験は、近いテーマの案件で専門性として評価される点が特徴です。
次に、事業会社からコンサルへの転職で活かせる経験を、6つの職種別に紹介します。
経営企画・事業企画の経験
事業計画の立案や新規事業の検討に関わった経験は、戦略立案や業務改革の案件で活かしやすい経験です。市場や競合を分析して計画を立て、経営層に説明してきた経験は、コンサルの提言の進め方と共通する部分があるためです。
公開されている求人では、事業会社などでの以下のような実務経験を、応募条件や歓迎条件に挙げるものが多く見られます。
- 経営企画・事業企画:事業計画の策定や事業の方向性の検討
- 経営管理・財務戦略:業績の管理や資本政策の検討
- M&A・事業再編:買収や組織再編、PMI(買収後の統合)の推進
とくに、メーカーの事業企画で中期経営計画や新規事業の検討を担った人は、経営層への提案資料を作成した経験も、コンサルの資料作成に通じる経験として伝えられます。
計画の策定から実行の確認まで、自分が関わった範囲を明確にしておくと、応募できる案件を判断しやすくなります。
経理・財務の経験
決算や予実管理の経験は、経理財務や経営管理の業務改革を支援する案件で活かせます。公開されている経理財務領域の求人では、事業会社の経理部門や経営企画部門での実務経験を条件に含むものが多く、求める経験年数は2〜3年以上が目安です。
実務経験に加えて、簿記2級程度の会計の基礎知識を応募条件に含む求人も見られます。経営企画部門で予実管理を担ってきた人は、会計の基礎知識を示せるかも確認が必要です。
M&Aを支援する財務アドバイザリー(FAS)やPMIの求人にも、事業会社での経営企画や財務の業務経験を、応募条件や歓迎条件に含むものがあります。
決算の早期化や会計システムの刷新に関わった経験があれば、改善した業務と、その結果短縮できた日数や工数まで示すと、改善の成果が伝わりやすくなります。
人事の経験
人事制度の運用や採用、育成に関わった経験は、組織・人事コンサルの案件で活かせます。人事制度の改定や組織の見直しでは、制度の設計に加えて、社員への説明や運用の定着まで支援することがあるためです。
公開されている組織・人事コンサルの求人では、事業会社の人事部門や経営企画部門での実務経験を、応募条件に含めるものが見られます。事業会社出身者には、以下のような経験を求める求人が目立ちます。
- 人事制度の企画:評価や報酬などの制度を企画・改定した経験
- 施策の推進:組織変革や人事施策を中心となって進めた経験
- データ活用:人事データの分析や、HR Techの導入に関わった経験
制度を運用した経験だけでなく、企画や推進を担った経験を求める点が、こうした求人に共通しています。
給与計算や社会保険の手続きなどの運用が中心だった人は、運用のなかで改善を企画し、実行した経験を洗い出しておきましょう。
▼HRコンサルタントについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

HRコンサルタントとは?仕事内容・年収・将来性をわかりやすく解説
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情報システム・ITの経験
社内システムの導入や運用に関わった経験は、ユーザー企業の立場を理解したITコンサルとして評価されます。システムを使う部門の要望や、導入後に現場で起きる問題を知っていることが、要件の整理や導入の支援に役立つためです。
公開されているITコンサルの求人では、事業会社の情報システム部門やIT企画での経験を、応募条件のひとつに含むものが多く見られます。
活かしやすい経験は、以下のとおりです。
- 要件定義:利用部門の要望を整理し、システムの仕様に落とし込んだ経験
- ベンダー管理:開発会社との間で、スケジュールや品質を管理した経験
- 導入後の定着:利用部門への説明や、運用ルールの整備を担った経験
こうした経験は、システム導入の上流工程を支援する案件で活かせます。
応募書類では、利用部門とベンダーの間に立って、導入を前に進めた場面を具体的に書いておきましょう。

大河内 瞳子
Okochi Toko
ITコンサルの求人には、IT企画の経験に加えて、プロジェクトマネジメントの経験を必須とするものもあります。ベンダー管理が中心だった人は、進捗や課題を管理した経験を職務経歴書に書くと、条件に合う経験を示せます。
マーケティングの経験
市場調査や販促施策の企画、効果測定に関わった経験は、マーケティングや顧客体験の改革を支援する案件で活かせます。顧客データや施策の結果をもとに打ち手を考える進め方は、コンサルの支援でも用いられるためです。
公開されているマーケティングや顧客体験の領域の求人では、事業会社での以下のような経験を、応募できる経験に含むものが見られます。
- マーケティング戦略:事業企画や新規事業の立ち上げ、マーケティング戦略の立案
- サービス開発:アプリやWebなど、顧客との接点になるサービスの開発
- Eコマース:ECサイトの運用や構築
とくに、施策を企画するだけでなく、効果を測定して次の施策に反映した経験は、改革の成果を検証する場面で強みになります。
どの指標で効果を測り、結果をもとに何を変えたかまで説明できると、改革の支援に活かせる経験として伝わります。
営業の経験
顧客との折衝や、数値目標の達成に向けて行動した経験は、コンサルへの転職でも評価されます。公開されている求人では、法人営業の経験を、応募できる経験のひとつに含むものも見られます。新規事業やマーケティングの領域では、企画業務と並べて営業の経験を挙げる求人が多い点も特徴です。
営業の経験を活かすには、顧客の課題を整理して提案した経験や、営業の仕組みを改善した経験を示しましょう。
非公開求人を多数用意
事業会社からコンサルへ転職した場合の年収
国税庁の「令和7年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した正社員(正職員)の平均給与は559万円です。この数値は業種や年齢を問わない平均で、各ファームが有価証券報告書で開示する平均年間給与とは対象が異なります。
コンサルの年収は職位ごとに水準が分かれるため、ここでは、入社時の職位によって年収が上がるケースと下がるケースを解説します。
※参考:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」
年収が上がるケース
現職と同等以上の職位で入社できる場合は、事業会社からコンサルへの転職で年収が上がりやすくなります。コンサルでは職位ごとに年収の水準が分かれ、上位の職位ほど高く設定されているためです。
職位ごとの年収を示している公開求人では、年収の下限を以下のように設定しているものが見られます。
| 職位 | 年収の下限 |
|---|---|
| マネジャー未満 | 500万円台後半〜600万円台 |
| マネジャー以上 | 700万円台後半〜1,000万円台 |
※2026年10月25日時点で確認できる複数の公開求人の記載をもとに整理。固定残業手当を含む求人や、賞与を別途支給する求人があります。
現職で賞与を含めて年収800万円の管理職が、マネジャー以上で採用されると仮定すると、下限が1,000万円を超える求人では年収が200万円以上上がります。
上場しているファームの例では、ベイカレントの2026年2月期の有価証券報告書で、提出会社の平均年間給与は約1,331万円(平均年齢31.3歳)です。
ベイカレントは2024年9月に持株会社体制へ移行しており、この数値は持株会社である提出会社の従業員866名の平均を示しています。グループ全体(連結6,788名)や職位ごとの平均ではない点に注意が必要です。
年収アップを目指す場合は、現職で担っている役割の大きさを、応募先の職位の要件と照らし合わせておくと、提示される年収の見通しを立てやすくなります。
※参考:株式会社ベイカレント「有価証券報告書(第12期)」
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年収が下がるケース
大手事業会社の管理職が、コンサルでマネジャー未満の職位で入社する場合は、転職直後の年収が下がる可能性があります。事業会社で管理職を務めていても、コンサルのマネジャー以上の職位では、コンサルの実務経験やプロジェクトを管理した経験を求められる場合があるためです。
公開されている求人でも、応募条件を職位で分けるものが多く、マネージャー以上にはコンサルの実務経験やプロジェクトマネジメントの経験を必須とするものが目立ちます。
「年収が上がるケース」で示したように、マネジャー未満の年収の下限は、500万円台後半から600万円台が目安です。現職で年収1,000万円の管理職が、マネジャー未満で採用されると仮定すると、提示額が下限に近いほど下がる幅は大きくなります。
年収が下がるかどうかを判断する主な要素は、以下のとおりです。
- 入社時の職位:マネジャー以上かマネジャー未満か
- 年収の内訳:固定残業手当や賞与が含まれるかどうか
- 昇格までの期間:次の職位に上がるまでに求められる経験
マネジャー以上の年収の下限を1,000万円以上とする求人もあるため、入社時に年収が下がっても、昇格後に現職の水準を超える可能性はあります。
転職を判断する際は、転職直後の年収だけでなく、昇格した場合の年収まで含めて比べることが有効です。
希望の年収相談も可能
事業会社からコンサルへ転職して感じやすいギャップ
事業会社からコンサルへ転職すると、成果物に求められる水準や、案件ごとに変わる担当業界、職位ごとの期待値などにギャップを感じることがあります。入社前に違いを把握しておくことが、転職後の戸惑いを減らすポイントです。
ここからは、事業会社からコンサルへ転職して感じやすい4つのギャップを解説します。
成果物に求められる水準が高い
コンサルでは、短い期間で質の高い資料を求められ、上位者のレビューで何度も修正が入ることにギャップを感じる人もいます。資料はクライアントの経営層が判断に使うため、論点の抜けや根拠の弱さがないかを上位者が細かく確認します。
事業会社との主な違いは、以下のとおりです。
- 資料の目的:社内の共有だけでなく、経営層の意思決定を促すこと
- 求められる速さ:限られた期間のなかで、分析から提言までをまとめること
- レビューの回数:上位者から複数回の指摘を受け、論点や表現を直すこと
job tagでは、経営コンサルタントが一人前に働けるまでの期間として、「2年超〜3年以下」という回答が20.8%で最も多いとされています。
入社直後は、指摘を受けた点を記録し、次の資料で同じ指摘を受けないようにすることで、求められる水準に近づけます。
※参考:厚生労働省「経営コンサルタント - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)」
プロジェクトごとに担当業界やテーマが変わる
コンサルでは、プロジェクトが終わるたびに、担当する業界やテーマが変わる場合があります。前職の業界知見を活かせる案件に入れるとは限らず、知らない業界の課題を短い期間で理解する必要も出てきます。
短期間で理解する必要がある主な内容は、以下のとおりです。
- 業界の構造:主要な企業や取引の流れ、収益の仕組み
- クライアントの状況:事業の現状や、過去に取り組んだ施策
- テーマの知識:業務改革やシステム導入など、案件ごとに必要な専門知識
とくに、業界別のチームを持つファームと、業界を固定せずに案件を担当するファームでは、前職の知見を活かせる頻度が異なります。ベイカレントの有価証券報告書でも、縦割型の固定的な組織ではなく、横断型の柔軟な組織構造でプロジェクトチームを組成すると説明されています。
応募先を選ぶ際は、入社後に担当する業界やテーマが、どのように決まるかを確認しておきましょう。
※参考:株式会社ベイカレント「有価証券報告書(第12期)」
施策の実行まで関われない案件もある
コンサルの案件には、提言や計画の策定で契約が終わり、施策の実行まで関われないものもあります。事業会社のように、施策の成果が出るまで関われない場合がある点は、入社前に理解しておきたいギャップです。
支援の範囲は案件ごとの契約で決まるため、同じファームでも案件によって関われる範囲は異なります。
たとえば、全社戦略の策定を支援する案件では、計画を経営層に提出した時点で支援が終わることもあるでしょう。反対に、システム導入や業務改革の案件では、導入後の定着まで支援する場合もあります。
施策の成果まで関わりたい人は、応募先が実行支援まで手がけているか、面接で直近の案件の支援範囲を質問しておくと、入社後のずれを防げます。
職位ごとの期待値を満たせないと評価が下がる
コンサルでは、職位ごとに期待される役割が明確で、その役割を果たせない場合は評価に反映されやすい点もギャップのひとつです。
公開されている求人でも、職位ごとに以下のような経験を応募条件にしているものが多く見られます。
| 職位 | 応募条件に多い経験 |
|---|---|
| コンサルタント・シニアコンサルタント | 関連する領域での3年程度以上の実務経験 |
| マネジャー以上 | コンサルファームなどでの5年程度以上の経験と、プロジェクト管理の経験 |
※2026年10月25日時点で確認できる複数の公開求人の記載をもとに整理
こうした違いから、同じ年次でも、職位によって任される範囲は大きく変わります。たとえば、マネジャーにはプロジェクトの管理が求められるため、資料作成や分析だけで成果を示しても、職位に見合った評価にはつながりにくいでしょう。
入社後は、自分の職位に求められる役割と、次の職位に上がるために必要な経験を、上位者との面談で把握しておきましょう。
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事業会社からコンサルへの転職を成功させるポイント
事業会社からコンサルへの転職を成功させるには、事業会社での実績をコンサルの仕事に結びつけて伝え、応募先の選考形式に合わせて準備する必要があります。内定前には、入社時の職位と年収の条件も確認しておきましょう。
以下で、事業会社からコンサルへの転職を成功させる5つのポイントを解説します。
事業会社での実績をプロジェクト単位で説明する
事業会社での実績は、取り組んだプロジェクトごとに、課題、自分の役割、打ち手、成果の順で整理して伝える必要があります。コンサルの仕事はプロジェクト単位で進むため、同じ形で実績を示すと、入社後の働き方と結びつけて評価してもらいやすくなります。
実績を整理する際は、以下の順で書き出してみましょう。
- 課題:取り組む前の状況と、解決すべきだった問題
- 自分の役割:チームのなかで担った立場と、任された範囲
- 打ち手:課題に対して自分が考え、実行した施策
- 成果:売上やコスト、業務時間などの変化
たとえば、「在庫管理を担当」と書くよりも、「欠品の増加という課題に対し、需要予測の見直しを主導し、欠品を減らした」と書くと、課題解決の流れが伝わります。
成果は可能な範囲で数値にし、自分が担った部分とチームの成果を分けて示すと、自分の貢献を面接官に伝えやすくなります。
▼コンサル転職の職務経歴書について詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

コンサル転職で評価される職務経歴書の書き方|フォーマットやNG例も解説
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コンサルを志望する理由を事業会社の経験から説明する
コンサルを志望する理由は、事業会社で直面した課題をもとに、コンサルでなければ実現できない理由として説明する必要があります。「社内で担える役割に限界を感じたため」で紹介したように、社内異動や経営企画職への転職でも実現できる理由では、コンサルを選ぶ理由が伝わらないためです。
志望理由を組み立てる際は、以下の3点をつなげて考えましょう。
- 事業会社で直面した課題:自社だけでは解決が難しかった経営や業務の問題
- コンサルを選ぶ理由:複数の企業の課題に関わることで得たい経験
- 入社後に取り組みたいこと:前職の経験を活かして支援したい領域
たとえば、新規事業の撤退判断に関わった事業企画の人なら、「1社の事例だけでは判断の根拠が限られたため、複数の企業の事業判断を支援したい」と説明できます。
前職の経験から応募先の支援領域までを一貫して説明できるように、話す順番を決めておきましょう。
応募先に応じてケース面接などの選考対策をおこなう
事業会社からコンサルへの転職では、応募先の選考形式を確認し、ケース面接などの対策をおこなう必要があります。ケース面接とは、ビジネス上の課題について、その場で解決策を考えて面接官に説明する形式の面接です。
公開されている求人では、選考の回数や内容をポジションごとに示しているものが見られます。
| 項目 | 公開求人に多い記載 |
|---|---|
| 選考回数 | 2〜4回 |
| 適性検査 | 想定される職位に応じて実施 |
| ケース面接・プレゼンテーション | 一部のポジションで、想定される職位に応じて実施 |
※2026年10月25日時点で確認できる複数の公開求人の記載をもとに整理
このように、同じファームでも、応募するポジションや想定される職位によって、準備すべき内容が変わります。
応募が決まったら、求人票や採用担当者への確認で選考形式を把握し、ケース面接がある場合は第三者を相手に練習を重ねましょう。
▼ケース面接について詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

ケース面接とは?元BCGコンサルが実例とあわせて解説
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入社時の職位と年収の条件を確認する
内定前には、年収だけでなく、入社時の職位とその職位で期待される役割まで確認する必要があります。事業会社での役職とコンサルの職位は、名称が近くても求められる経験が異なるためです。
内定前に確認したい主な項目は、以下のとおりです。
- 入社時の職位:提示された職位の名称と、社内での位置づけ
- 期待される役割:入社後に任される業務の範囲や、チーム内での立場
- 職位の年収範囲:提示された年収が、その職位の年収範囲のどこに当たるか
とくに、公開されている求人では、職位ごとの年収を下限だけ示しているものが目立ちます。提示額がその職位の範囲のどこに当たるかは、内定時に確認しないとわかりません。
提示条件に疑問がある場合は、内定承諾の前に採用担当者へ質問し、回答を確認しておくと、入社後のずれを防げます。
【MyVision編集部の見解】 事業会社の管理職がコンサルへの転職で失敗しやすいのは、現職で部下を持っていれば、コンサルでもマネージャーとして採用されると考えてしまうことです。コンサルの職位の要件は、ファームでの経験を前提に決まっている場合があります。
たとえば、公開されている求人で多いのは、マネージャー以上にコンサルファームでの経験を求め、事業会社での実務経験をシニアコンサルタント以下の条件とする形です。
この場合、経理課長として部下を管理してきた人も、入社後はチームの一員として分析や資料作成を担う可能性があります。内定時には、提示された職位で担う役割に加えて、マネージャーに上がるまでに求められる経験を確認することが有効です。
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コンサル転職に強い転職エージェントを活用する
事業会社からコンサルへの転職では、コンサル転職に強い転職エージェントを活用することが有効です。前職の業界を担当するチームがどのファームにあるか、入社時にどの職位で提示されやすいかは、求人票だけでは判断しにくいためです。
エージェントを活用すると、以下のようなサポートを受けられます。
- 応募先の提案:前職の業界を担当するチームや、職種の経験を活かせる領域の紹介
- 職位と年収の見通し:経験に対して提示されやすい職位や、年収の目安の共有
- 選考対策:実績をプロジェクト単位で伝える書き方の確認や、ケース面接の練習
とくに、事業会社で管理職だった人は、想定される職位を応募前に知っておくと、年収が下がるかどうかを判断しやすくなります。
応募先を決める前に相談し、経験を評価してもらえるファームと職位の見通しを把握しておきましょう。
よくある質問
事業会社からコンサルへの転職は何歳まで可能?
事業会社からコンサルへの転職に、一律の年齢の上限はありません。労働施策総合推進法により、企業が募集・採用で年齢を理由とした制限を設けることは、原則として禁止されています。ただし、30代以降は、業界知見やマネジメント経験など、即戦力としての専門性が求められる傾向があります。
※参考:厚生労働省「募集・採用における年齢制限禁止について」
コンサルから事業会社に戻ることはできる?
コンサルから事業会社に戻ることは可能です。事業会社の経営企画の求人には、コンサルファームでの経験を応募条件のひとつに挙げるものも見られます。コンサルで身につけた課題解決の経験は、事業会社の経営企画などで活かせます。
事業会社とコンサルはどっちがいい?
事業会社とコンサルのどちらが良いかは、仕事に何を求めるかによって異なります。ひとつの事業に長く関わり、成果が出るまで携わりたい人には事業会社が向いています。反対に、複数の企業の経営課題に関わり、短い期間で幅広い経験を積みたい人には、コンサルが向いているでしょう。
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まとめ
事業会社からコンサルへの転職は、業界知見や専門業務の経験を評価する求人があるため十分可能です。総合・ITコンサルは事業会社の経験を活かしやすく、戦略コンサルはケース面接を含む選考の難易度が高い傾向があります。
年収は入社時の職位によって、上がる場合も下がる場合もあります。応募前には、自分の経験が応募先のどの職位と案件で活きるかを整理し、内定時には職位と期待される役割まで確認することが重要です。
MyVisionでは、コンサル業界に精通したキャリアアドバイザーが、経験を活かせるファームの提案から、書類添削やケース面接の対策までサポートしています。自分の経験がどのファームで評価されるか迷っている場合は、ぜひMyVisionにご相談ください。
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