KPMGコンサルティングとは 特徴や社風、年収を徹底解説
2024年06月24日更新
KPMGコンサルティングは、ビジネストランスフォーメーション(事業変革)、テクノロジー、リスク&コンプライアンスの三つの主要分野において、ハイレベルなコンサルティングサービスを提供しています。
請け負う案件としては、戦略立案、ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)、人事・組織改革、プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)の構築、アウトソーシング、ガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC)、IT戦略策定など、多岐にわたります。同社は、金融、保険、製造、自動車、製薬・ヘルスケア、エネルギー、情報通信・メディア、サービス、公共セクターなど、幅広い業界に対して、専門知識と豊富な経験を持つコンサルタントが在籍しており、各業界固有の課題に対応した解決策を提供しています。
監修者
大久保 宏菜
Okubo Hirona
大学卒業後、スタートアップでソーシャルサービスの新規事業企画~プロダクト開発、運用までを経験。その後電通デジタル、アクセンチュアにてマーケティングコンサルティングに従事。マーケ/IT領域の転職支援を得意とする。
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企業紹介
企業の特徴
KPMGコンサルティングは、ビジネス、業務、ITの各領域で目指すべき姿とそれを実現するための全体改革プランを策定し、クライアントの継続的な成長に貢献しています。同社は「攻めと守り」の戦略によって、経営や事業の戦略リスクへの対応はもちろん、変革のオーケストレーターとしてクライアントを支援しています。
また、「業界の先見性」、「デジタル」、「データ」の三つを融合させた経営戦略の策定や新たなビジネスモデルの構築に取り組んでいます。 これらの要素を組み合わせることにより、革新的なオペレーションモデルやIT・デジタルアーキテクチャーの定義、設計、実行プランの策定を行い、社会に対する深いインパクトを創出しています。このような独自のアプローチは、クライアント企業だけでなく、社会全体に対する価値創出を促しており、同社の強みとなっています。
企業の詳細
正式名称 | KPMGコンサルティング株式会社 |
代表者名 | 宮原 正弘 |
設立年 | 2014年7月 |
所在地 | 千代田区大手町1丁目9番7号 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー |
従業員数 | 1,795名(2023年7月1日現在) |
資本金 | 1億円 |
会社URL | https://kpmg.com/jp/ja/home/about/kc.html |
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案件の特徴
KPMGコンサルティングは、デジタルテクノロジーやその他の最先端技術を駆使して、クライアントのビジネスモデルやビジネスオペレーションをグローバルな規模で変革するコンサルティングを提供しています。同社では3つの主要事業部門を設置しており、これらの部門が密接に連携しながらクライアントへのサポートを実施しています。
Consulting部門は、「攻め」と「守り」のバランスを取りながらクライアントの新たな成長を促進することを目的としています。 Management Consultingでは、ビジネストランスフォーメーションの実行支援から戦略立案、オペレーション構築までを手掛け、高度なコンサルティング能力を有するコンサルタントが多岐にわたる案件に対応しています。 一方で、Risk Consultingはリスクマネジメントやサイバーセキュリティーを専門とし、業界特有のリスクや各国の法規制、デジタル分野におけるリスクへの対応に精通したスペシャリスト集団で構成されています。
Business Innovation部門は、最先端テクノロジーを活用して新しいビジネスモデルを創出し、社会課題の解決や未来価値の創造に挑むことで、世界の発展をリードすることを目指しています。 この部門では、従来の枠にとらわれない柔軟な発想力と高いスキルが求められます。
Sector部門は、案件獲得からクライアントとのリレーションシップ構築、サービス実行部門の品質管理まで、プロジェクトのプロデューサー的役割を果たしています。 この部門では、特定業界に対する深い知識と経験が必要とされ、クライアントに対して最適なソリューションを提供します。
カルチャー
KPMGコンサルティングは、人を大切にするナンバーワンファームを目指しており、そのビジョンの実現に向けて「時代に合ったProfessional Way」を社内外に拡大することをコンセプトとして掲げています。 このコンセプトの下、同社はプロジェクトLEAPを通じて、社員が健康で長期的に働ける職場環境の構築、効率的な仕事の進め方による生産性の向上、そして互いをリスペクトし共に成長できる文化・風土の創造を主要テーマとしています。
同社のカルチャーは、柔軟な働き方の導入、長時間労働の是正、有給休暇の取得促進といった「職場環境」の改善、業務工数の削減や業務自体の質の向上を通じた「時間あたりの生産性が高まる仕組み」の構築、そして時間に対する意識改革や価値に対する意識改革を含む「文化・風土」の創造に焦点を当てています。
また、互いを尊重し、共に成長することを大切にするカルチャーが、社員だけでなく、クライアントや社会にもポジティブな影響を及ぼしています。
企業理念
パーパス
社会に信頼を、変革に力を
パーパスは、KPMGが存続している理由であり、私たちが組織として社会に存在している意義は何かを示すものです。
「信頼」は、私たちの存在の根幹です。社会からの期待に応える業務を通じて自らの責任を果たし、すべての重要なステークホルダーから信頼に値すると認められる存在であり続けねばならないと考えています。
また、現代社会の環境は日々変化し、新しい技術や新しい価値観が生まれ続けています。その変化のスピードは速く、複雑で、影響範囲も広範かつ深くなっています。こういった環境下でチャレンジし続ける社会・クライアントの「変革」の実現に向けて、力になることを使命としています。
制度面
基本的な考え方
KPMGコンサルティングは、近年の急速な拡大期を経て、クライアントおよび社員の急増とビジネス環境の激しい変化の中で、先進的なファームとしてのさらなる発展を目指しています。 その過程において、各プロフェッショナルが最大限のパフォーマンスを発揮し、多様な経験やスキルの組み合わせを通じて組織全体のシナジーを創出し、品質の高いサービスを提供することでクライアントからの信頼を獲得することが最大の目標です。
この目標を達成するために、2019年4月には「プロジェクトLEAP」を開始しました。 このプロジェクトは、社員が健康で長期的に働ける職場環境の構築、効率的な仕組みを通じて時間あたりの生産性を高めること、そして相互のリスペクトと共に成長する文化・風土の創造に焦点を当てています。これらの取り組みは、トップダウンのアプローチで進められ、企業としての成長だけでなく、社員が自身のキャリアとプライベートの両方を充実させ、活き活きとした生活を送ることができるようにすることを目指しています。
昇進制度
KPMGコンサルティングでは、コンサルタントのキャリアパスが8つの職層に細分化されています。 新卒入社者は通常、ビジネスアナリストとしてキャリアをスタートし、中途入社者はそれぞれのスキルや経験に応じた職層に配属されます。これらの職層はパートナー、プリンシパル、アソシエイトパートナー、シニアマネジャー、マネジャー、シニアコンサルタント、コンサルタント、ビジネスアナリストという順序で構成されています。
各職層では、その役割と責任が明確に定義されています。 例えば、パートナーはファーム運営や事業拡大の全責任を負い、プリンシパルは市場での競争優位を確立するための重要な案件をリードします。マネジャーやシニアコンサルタントは、プロジェクトの現場責任者として、またはプロジェクトにおいて中心的な役割を担い、クライアントとの直接的なやり取りを行います。ビジネスアナリストは、コンサルタントとしての基礎的なスキルを習得することからスタートし、実務を通じて成長していきます。
新卒や業界未経験の中途入社者は入社後の集中講義と継続的なOJTを経て、基本的なコンサルティングスキルを身につけ、さらには定期的なトレーニングを通じて専門知識を深め、高いレベルのコンサルタントへと成長していきます。 この育成システムは、従業員が自らのキャリアを積極的に管理し、次のステップへ進むためのサポートを提供しています。
育成制度
新卒入社者および業界未経験の中途入社者を対象に、入社後5週間程度の集中講義「Consulting Foundations」を提供しています。 このプログラムは、コンサルタントとしての基本スキル習得と市場への準備期間として位置付けられています。 さらに、実務経験を積む中で半年ごとに1週間のトレーニングが行われ、1年から1年半の期間で「実践 → 振り返り → 学習 → 実践」というサイクルを繰り返し、コンサルタントとしての基礎能力の向上を図ります。
中途入社者は、その経験や専門知識に応じて、さまざまなトレーニングプログラムの中から選択して受講することが可能です。これには「Solution & Industry」に関するトレーニングも含まれ、年間を通じて提供されるため、個々のニーズに合わせた柔軟な学習が実現されています。
加えて、新卒・中途入社を問わず全社員が受講するトレーニングも設定されており、「Digital & Emerging Technology」に関するプログラムが特に重要視されています。 この分野では技術革新が速く、常に最新の知識を身につけることが必要とされるため、KPMGが開発したグローバル基準の最新プログラムを通じて、従業員は最先端のデジタルトレーニングを受けることができます。
KPMGコンサルティングの平均年収
年齢別年収目安
年次 | 平均年収 | 目安 |
---|---|---|
25歳 | 650万円 | 494 万〜849 万円 |
30歳 | 767万円 | 582 万〜1001 万円 |
35歳 | 891万円 | 680 万〜1168 万円 |
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※上記年収の目安は、公式サイトに掲載された情報ではありませんので、参考程度にご活用ください。 コンサルティングファームは昇給スピードが一般的な企業と比べるとかなり早く、早い方は20代のうちに年収1,000万円を超えます。自身の能力や結果に応じて昇進スピードが決まるため、実力に応じた年収増を目指せる環境となっています。 ※補足すると、マネージャー未満では残業代がつくため、プロジェクトによってはコンサルタント時の給与が一時的に多くなる場合があります。