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SIerから転職するには?主な転職先とキャリアパスを紹介

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2026年08月05日更新

SIerで働きながら転職を考え始めるきっかけは、はっきりした不満ではないことが多いものです。案件は回っていて、給与も極端に低いわけではない。それでも、このまま続けた先に何が積み上がるのかが見えない。そうした状態で情報を集め始める人が大半です。

求人そのものは豊富にあります。ただし、SIer出身者がどこへでも移れるわけではありません。同じ年数を働いていても、商流のどこにいたか、どの工程を担ってきたかで、書類選考の通過率も提示される年収も変わります。自分の立ち位置を把握しないまま応募を始めると、落ち続ける理由がわからないまま時間が過ぎていきます

MyVision」では、SIerからITコンサルタントへ転職した方の支援を多く手がけてきました。転職成功事例・実績はこちらから確認できます。自分の経験がどこまで通用するのかを知りたいという段階でも構いませんので、お気軽にご相談ください。

目次

SIerからの転職は難しい?評価を左右する2つの軸 SIerからの転職を考える主な理由 SIerから転職するときに考えるべきこと SIerからの主な転職先・キャリアパス SIer出身者が目指すITコンサルタントの仕事 書類選考の通過率を上げる職務経歴書の書き方 SIerからのITコンサル転職にはMyVisionがおすすめ SIerからの転職に関するFAQ まとめ

SIerからの転職は難しい?評価を左右する2つの軸

SIerからの転職そのものは、難しくありません。IT人材の求人は多く、開発の現場を知っている人材を求める企業は業界を問わず存在します。難しいのは、行き先を自由に選べるかどうかです。

同じSIer出身でも、書類選考の通過率はかなり違います。分かれ目になるのは在籍年数や会社の規模ではなく、次の2つです。

評価の軸高く評価されやすい評価が伸びにくい
商流のどこにいたか元請けとして顧客と直接やり取りしていた二次請け以下で、指示された範囲を担っていた
どの工程を担ったか要件定義や基本設計から入っていた製造、テスト、運用が中心だった

顧客の課題を聞き取って要件に落とす工程に関わっていたかどうかが、実質的な境目になります。転職先が評価しているのは、システムを作れることではなく、何を作るべきかを決められることだからです。上流に近い経験があれば、ITコンサルタントやプライムベンダーのような、単価の高い領域にも手が届きます。

一方で、下流工程が長かった場合も選択肢がなくなるわけではありません。社内SEや事業会社のIT部門であれば、現場の運用実態を知っていること自体が強みになります。どの軸で不利かを把握すれば、狙う先を現実的に選べます

商流も工程も、いまから変えられるものではありません。ただし、実際に担った役割を書類で正確に伝えられていない人は多くいます。同じ経歴でも、書き方によって評価が変わる余地は残っています。

SIerからの転職を考える主な理由

SIerを離れる理由は、待遇への不満だけではありません。むしろ多いのは、いまの働き方を続けた先に何が積み上がるのかが見えないという感覚です。転職を検討する人が挙げる理由は、おおむね次の4つに整理できます。自分がどれに当てはまるかを確かめてください。当てはまる理由によって、選ぶべき転職先が変わります。

上流工程に関われない

最も多い理由が、要件定義や企画に関わる機会が回ってこないことです。原因は本人の実力ではなく、案件の商流にあります。二次請け以下の立場では、要件が固まった状態で仕事が降りてくるため、何を作るかを決める場に加われません。

発注元から直接受注するプライム案件を扱う大手SIerや、発注側にあたる事業会社、コンサルティングファームに移れば、この位置関係は変わります。ただし転職しなくても、社内で元請け案件を担当する部署に移れるなら解決する場合があります。まず確認すべきなのは、いまの会社に上流を担う部署があるかどうかです。

夜間や休日の対応が続く

障害対応や本番稼働の立ち会いで、深夜や休日に動く必要がある職場は少なくありません。運用フェーズを抱えている限り、当番制の待機からは完全に離れられません。生活のリズムが不規則になり、体力面で続けられないと感じて動く人がいます。

注意したいのは、転職先に運用や保守の業務がある限り、この負担は形を変えて残るという点です。事業会社の社内SEでも、基幹システムの障害対応は担当します。夜間対応をなくしたいのであれば、求人票の職務内容に運用フェーズが含まれているかを、応募前に確認してください。

年収の上限が見えている

同じ経験を積んでも、在籍する会社の商流によって給与の水準は変わります。二次請け以下では、案件の単価から中間のマージンが差し引かれた残りが原資になるためです。努力の量ではなく、会社の立ち位置で上限が決まってしまうという構造があります。

元請けのSIerや事業会社、コンサルティングファームに移ると、この構造そのものが変わります。福利厚生の水準も、企業規模によってはっきり差が出ます。年収を理由に動く場合は、提示額だけでなく、住宅補助や退職金の制度まで含めて比較してください。

客先常駐で帰属意識を持てない

常駐先で働く期間が長くなると、自社のメンバーと接する機会がほとんどなくなります。評価をする上司が仕事の様子を見ていない、相談できる同僚が近くにいない、という状態が続きます。

加えて、常駐先の規定に従うため、リモートワークや時短勤務といった自社の制度を使えないこともあります。働く場所を自分で選べないこと自体が、転職を考えるきっかけになります。この理由で動く場合は、応募先が受託開発を主軸にしているかどうかを見てください。自社サービスを開発している企業や事業会社であれば、常駐を前提としない働き方が可能です。

SIerから転職するときに考えるべきこと

転職したい気持ちが固まっていても、いま動くべきかどうかは別の判断です。求人を見る前に決めておきたいことが3つあります。ここが曖昧なまま応募を始めると、内定が出た段階で決めきれなくなります。

自分の市場価値を把握する

転職先を選ぶ前に、自分の経歴が外からどう見えるのかを確かめてください。SIer出身者の評価は、勤めた年数ではなく商流、担当工程、在籍する会社の種類の3つで決まります。

▼商流のどこにいたかを確認する

  • 顧客の担当者と直接打ち合わせをしていたか
  • 契約の相手は顧客企業か、それとも別のベンダーか
  • 常駐していた先は顧客のオフィスか、元請けの開発拠点か

顧客と直接やり取りしていた場合は、元請けに近い立場で働いていたと判断できます。要件を決める場に同席していたなら、その経験は書類に必ず記載してください。反対に、指示を受けて成果物を納める形が中心だった場合は、応募先に商流を説明しないと下流の担当者として扱われます。

▼どの工程から関わっていたかを整理する

要件定義、基本設計、詳細設計、製造、テスト、運用保守のうち、自分がどこから入っていたのかを案件ごとに書き出します。分岐点になるのは、要件定義に関わった経験があるかどうかです。ここに関与していれば、ITコンサルタントやプライムベンダーといった単価の高い領域が現実的な選択肢に入ります。詳細設計より下が中心であれば、まず元請けの立場に移るか、運用の実態を評価してくれる事業会社を狙うほうが確実です。

在籍している会社の種類によっても、見られ方が変わります。

SIerの種類評価されやすい点補足を求められやすい点
メーカー系(ハードウェアメーカーの系列)大規模案件の経験と、特定製品に関する深い知識自社製品を前提としない環境でも通用するかどうか
ユーザー系(親会社のIT部門から独立した会社)特定業界の業務知識と、発注側の事情への理解案件が親会社に限られていないかどうか
独立系複数の業界や顧客を担当した経験の幅担当工程が下流に偏っていないかどうか

この3つを組み合わせると、自分が年収を軸に動ける側なのか、働き方の改善を軸に動くほうが確実なのかが見えてきます。上流の経験があり、顧客と直接向き合ってきた人は、年収の上げ幅が大きい選択肢を狙えます。下流の工程が長い場合も、選べる転職先がなくなるわけではありません。運用や保守の実態を理解している人材は、事業会社のIT部門で歓迎されます。

判定に迷う場合は、直近3年で担当した案件を1件ずつ、体制の規模と自分の役割まで書き出してみてください。書き出した内容がそのまま職務経歴書の材料になります。

SIerに残る選択肢とメリットを比べる

最初に確認したいのは、現職に残った場合に何が得られるかです。転職先の魅力だけを並べても、比較になりません。

▼SIerに残ることの利点

  • 大規模案件や社会インフラに関わる機会が多い
  • 経営基盤が安定しており、雇用の見通しが立てやすい
  • 資格取得の支援や研修制度が整っている
  • 役割分担が明確で、担当外の業務まで抱えることが少ない

これらを踏まえたうえで、社内で状況が変わる可能性を確認してください。次の案件で要件定義から入れるのか、元請け側の案件に移る道があるのかは、上司や人事に聞けばある程度わかります。社内異動で上流に近づけるなら、転職しなくても目的は達成できます。

一方で、担当する案件の性質が数年変わっていない、体制上の位置が固定されている、といった状況であれば、環境を変える判断が現実的です。転職を目的にせず、解決したい状態を先に決めてください

転職で解決したいことを数字に落としこむ

やりたいことが漠然としたままだと、転職先を選ぶ基準ができません。次のように条件を数字で書き出すと、応募先の絞り込みが一気に進みます。

  • 年収を現在より100万円上げたい
  • 月の残業を20時間以内に収めたい
  • クラウド基盤の設計に関わる時間を、業務の半分以上にしたい
  • 客先常駐をやめて、自社勤務またはリモート中心にしたい

そのうえで、優先順位をつけてください。年収も労働時間も技術領域もすべて満たす転職先は、ほとんど存在しません。どれを優先し、どれを譲るのかを先に決めておけば、複数の内定を前にしても判断できます。書き出した条件は、面接で転職理由を説明するときの材料にもなります。

変えるものと変えないものを決める

転職で変えられる要素は、会社、職種、業界、働き方の4つです。一度に多くを変えるほど、選考の難易度は上がります

変える範囲具体例難易度
会社だけ変える二次請けから元請けのSIerへ移る経験がそのまま評価されるため通りやすい
職種を変える開発から社内SEやITコンサルタントへ移るこれまでの経験を読み替えて説明する必要がある
業界も変える金融系の開発からWeb系の自社開発へ移る実装力を証明できないと未経験扱いになる

年収を優先するなら会社か職種を変える選択が近道です。働き方を優先するなら、職種を変えたほうが変化は大きくなります。技術を突き詰めたいなら業界を変える選択もありますが、年収が一度下がる前提で考えてください。

いま何を変えたいのかが決まっていれば、応募先はかなり絞られます。逆に、すべてを変えたいという状態から動き出すと、選考の準備が分散して結果が出にくくなります。

SIerからの主な転職先・キャリアパス

SIer出身者の転職先は、大きく5つに分かれます。年収が上がりやすいのは商流の上に移る選択で、働き方が改善しやすいのは事業会社側に移る選択です。両方を同時に満たす転職先は、ほとんどありません。

転職先年収の変化求められる経験
ITコンサルタント上げ幅が最も大きい要件定義や顧客折衝の経験、特定領域の専門性
大手SIer・プライムベンダー上がりやすい同種システムの構築経験、PMまたはPLの実績
社内SE・事業会社のIT部門横ばいから下降システム導入の経験、ベンダーとの折衝力
Web系・自社開発企業一度下がることが多いモダンな開発環境での実装力
フリーランス・SES単価は上がるが変動する単独で任せられる技術力

ITコンサルタント

年収の上げ幅が最も大きい選択肢です。理由は単純で、コンサルティングファームは人月ではなく提供価値で料金を設定しており、報酬の原資そのものが違うからです。上流工程の経験があれば、入社した時点で年収が上がるケースも珍しくありません。

求められるのは、要件定義から顧客と直接やり取りしてきた経験です。加えて、SAPなどのERP、クラウド基盤、データ活用、セキュリティといった特定領域の知見があると、その専門性を軸に採用されます。技術一本で進んできた人でも、扱ってきた領域に需要があれば十分に候補になります。

一方で、入社後の負荷は上がります。資料作成の作法や、仮説を立てて検証する進め方は、SIerの現場とは別物です。評価が半期ごとに明確に出る環境でもあるため、成果を出し続ける前提を受け入れられるかどうかが分かれ目になります。

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大手SIer・プライムベンダー

二次請け以下で働いている人にとって、現実的で効果の大きい選択です。元請けに移れば中間のマージンが減るぶん、給与の原資が増えます。給与だけでなく、退職金や住宅補助といった制度面の差も見逃せません。

必要になるのは、応募先が扱っているシステム領域と重なる構築経験です。金融、製造、公共といった業種ごとに求められる知識が違うため、担当してきた業種がそのまま武器になります。PMやPLとして進行を管理した経験があれば、より上のポジションで検討されます。

注意したいのは、仕事の進め方そのものは大きく変わらないという点です。むしろ元請けに移るほど、協力会社の管理や社内調整に割く時間は増えます。手を動かす仕事を続けたい人にとっては、期待と違う結果になることがあります。

社内SE・事業会社のIT部門

働き方の改善を優先する場合の第一候補です。客先常駐や夜間対応から離れられるうえ、自社のシステムを長期で見続けられます。

年収は横ばいから下がるのが一般的で、大手事業会社であれば上がる場合もあります。ただし求人1件に対する応募者が多く、選考の難易度は数字の印象より高いと考えてください。評価されるのは、システムの導入をひととおり経験していることと、ベンダーを管理しながら要件をまとめた実績です。

つまずきやすいのは入社後です。新しい技術に触れる機会が減り、数年後に外へ出ようとしたときに語れる経験が増えていない、という状況が起こりえます。移ったあとに何を積み上げるのかは、入社前に決めておいたほうが安全です。

Web系・自社開発企業

自社サービスを開発する環境で、技術を軸にキャリアを組み立てたい人が選ぶ道です。裁量は大きく、意思決定までの距離も近くなります。

ただし、SIerでの経験がそのまま評価されるとは限りません。求められるのはモダンな言語やフレームワークでの実装力であり、設計書を書いて協力会社に指示を出してきた経験は、評価の対象から外れることがあります。年収も一度下がるケースが多く、その後の伸びは本人の技術力に左右されます。

現実的な準備として、業務外でコードを書いた実績を示せるようにしておくことをおすすめします。年齢が上がるほど実装力を証明する必要が高まるため、20代のうちに動くほうが選択肢は広くなります。

フリーランス・SESを選ぶ前に確認したいこと

単価だけを見れば、収入が増えることはあります。会社に入るマージンが自分の取り分になるためです。ただし、正社員としての安定を手放す判断になるため、次の3点は先に確認してください。

  • 案件が切れた期間の生活をどう支えるのか
  • 社会保険や年金、退職金の差額をどこまで自分で埋めるのか
  • 数年後に、いまより上の商流の案件を取れる状態になっているか

とくに3点目が重要です。常駐案件を渡り歩く働き方を続けると、担当する工程が下流に固定されやすくなります。単価が上がっても、市場価値が上がっていない状態は起こりえます。技術を武器に独立するのであれば、どの領域で第一線に立つのかを決めてから動くほうが確実です。

SIer出身者が目指すITコンサルタントの仕事

ITコンサルタントは、システムを作る前段階の意思決定を担う仕事です。SIerの延長線上にあるように見えて、担う責任の位置が違います。何を作るかが決まった後に入るのがSIer、何を作るべきかを決めるところから入るのがITコンサルタントです。

仕事内容と求められる役割

案件は、顧客が課題を言語化できていない段階から始まります。現状の業務とシステムを調べ、どこに問題があるのかを特定し、あるべき姿を描いて、実現までの計画に落とすところまでが担当範囲です。作成する成果物は、現状分析の報告書、業務プロセスの設計、システム化構想、RFP、投資計画といった資料になります。

案件が動き出したあとも関与は続きます。ベンダーの選定を支援し、要件定義を主導し、PMOとして進行を管理する立場に入ります。顧客の代理人としてベンダーと向き合うという点が、受託側にいたときとの最も大きな違いです。

在籍するファームによって仕事の重心は変わります。総合系のファームであれば構想策定から導入後の定着まで幅広く担い、IT領域に特化したファームであれば特定のパッケージやプラットフォームの導入を深く担当します。どちらを選ぶかで身につく専門性が変わるため、応募前に案件の内容を確認しておいてください。

SIer出身者が評価される理由

ITコンサルタントの採用市場において、SIer出身者は主要な供給源のひとつです。理由は、コンサルティングファームが構想だけでは価値を出せないためです。

評価されるのは、次のような点です。

  • 実装の現実がわかるため、提案した内容が実現可能かどうかを判断できる
  • ベンダーの見積や説明の妥当性を、経験に基づいて評価できる
  • 進行が遅れる兆候を早い段階で察知し、体制を立て直せる
  • 業種ごとの業務知識と、その業界特有のシステム構成を理解している

とくに1点目は、戦略立案を出発点とする人材には持ちにくい強みです。実現できない構想を描かないという当たり前のことが、実際のプロジェクトでは価値になります。加えて、金融や製造といった業種を長く担当してきた経験は、そのままインダストリーの専門性として扱われます。

転職後にギャップを感じやすい点

一方で、入社後につまずく人には共通した傾向があります。あらかじめ知っておけば避けられるものが多いので、確認しておいてください。

▼SIer出身者が戸惑いやすい3点

  • 自分が手を動かしても解決しない。人を動かして進めることが仕事になる
  • 正解のない問いに答える必要がある。要件が固まっていない段階から判断を求められる
  • 資料の読み手が経営層に変わる。詳細な設計情報よりも、判断に必要な論点の整理が求められる

もうひとつ、期待とずれやすいのが働き方です。上流に移れば負荷が下がると考える人がいますが、実際には稼働が下がるとは限りません。締め切りの厳しさや、成果に対する評価の明確さは、SIerの現場より強まる場合があります。年収の上げ幅が大きい理由は、そこにあると考えたほうが現実に近いといえます。

【MyVision編集部の見解】 MyVision編集部が支援のなかで感じているのは、SIer出身者がITコンサルタントとして伸びるかどうかは、技術力の高さよりも、わからない状態に耐えられるかで決まるということです。

SIerの仕事は、決まった要件を確実に形にすることで評価されます。一方でコンサルティングの現場では、何が問題かもわからない状態から始まり、情報が足りないまま方向を示す必要があります。ここを不安ではなく面白さとして受け取れる人は、入社後の立ち上がりが早い傾向があります。選考でも、正解を出した経験より、前提が定まらないなかで判断した経験のほうが評価されます。

書類選考の通過率を上げる職務経歴書の書き方

SIer出身者の書類は、実際の経験より低く評価されやすいという特徴があります。担当してきた仕事が組織の一部として組み込まれているため、そのまま書くと自分が何を担ったのかが見えにくくなるからです。次の3点を押さえるだけで、通過率は変わります。

体制上の位置と担当工程を明記する

多くの書類が、案件名と使用技術だけで構成されています。読み手は応募先の現場マネージャーなので、体制のどこにいた人なのかが書かれていないと、判断材料がないまま下流の担当者として扱います。書いていない経験は、なかったものとして読まれます

よくある書き方伝わる書き方
金融機関向け基幹システムの開発に従事地方銀行の勘定系システム更新(総勢80名、うち自社12名)で、二次請けの立場から入出金機能の設計と製造を担当
大規模プロジェクトに参画元請けとして顧客の情報システム部と直接やり取りし、要件定義から本番稼働までを担当(自身はPLとして5名を管理)

記載してほしいのは、案件の体制規模、そのなかでの自分の立場、元請けか二次請け以下か、そして担当した工程の範囲です。とくに商流と工程は、応募先が最初に確認する項目です。

要件定義に部分的にしか関わっていない場合も、必ず書いてください。顧客との打ち合わせに同席して要件を整理した程度でも、まったく記載がない書類とは評価が変わります。

技術要素は要件と紐づけて書く

使用した言語やミドルウェアを並べただけの書類は、スキルシートとしては成立しますが、選考の判断材料になりません。応募先が知りたいのは、どういう制約のなかで、なぜその選択をしたのかです。

  • 修正前:AWS上でのインフラ構築およびバッチ処理の改修を担当
  • 修正後:夜間バッチが翌営業日にずれ込む状態を解消するため、オンプレミス環境からAWSへ移行。処理の並列化とインスタンス構成の見直しにより、実行時間を約4時間から1時間半に短縮

技術そのものより、解決した課題が伝わる形にします。数値を入れると説得力が増しますが、自分が把握している範囲に限ってください。案件全体の予算規模や、他チームの成果まで書いてしまうと、面接で掘られたときに答えられません。

実績は自分が動かした範囲で書く

もうひとつ多いのが、案件の大きさで実績を語ってしまうケースです。総額何億円、何百人月という数字は会社の実績であって、本人の評価にはつながりません。

主語を自分に置き換えて書き直してみてください。チームで対応したという記述を、自分が何を提案し、どこを担当し、結果がどう変わったのかまで分解します。遅延していた工程を立て直した、協力会社との認識の食い違いを整理した、顧客の要望を実装可能な形に落とし込んだ、といった経験は、いずれも書類に載せる価値があります。

顧客と直接やり取りした経験は、とくに漏らさず書いてください。ITコンサルタントや事業会社のIT部門では、技術力と同じ比重で顧客折衝の経験が見られます。社内では当たり前のことでも、書類上では差になります。

書き上げたら、案件を知らない人に読んでもらうのが確実です。前提を共有していない相手が読んで担当範囲が伝わるかどうかが、そのまま選考での見え方になります。

SIerからのITコンサル転職にはMyVisionがおすすめ

ITコンサルタントへの転職を目指すSIer出身者にとって、的確な情報と専門的なサポートは非常に重要です。その点で、コンサル業界に特化した転職支援を行うMyVisionは、最適なパートナーといえるでしょう。

MyVisionでは、戦略・IT・人事など各領域に精通したアドバイザーが在籍しており、志向性やスキルに合ったポジションを的確に提案しています。

企業ごとの選考傾向や面接で重視されるポイントも熟知しているため、業界未経験でも安心してチャレンジできます。また、非公開求人の紹介や応募書類の添削、面接対策まで一貫してサポートしているため、初めての転職でもスムーズに進められる点が強みです。

キャリアの選択肢を広げ、確実な一歩を踏み出すためにも、専門性の高いエージェントの力を借りる価値は十分にあります。ITコンサルタントへの転職を検討している方は、ぜひ一度MyVisionのサポートを活用してみてください。

SIerからの転職に関するFAQ

最後に、SIerから転職を検討する人からよく寄せられる質問に答えます。

Q1. SIerからITコンサルに転職すると年収はどのくらい上がりますか?

上げ幅は一律ではなく、入社時にどの等級で評価されるかで決まります。コンサルティングファームは等級ごとに報酬レンジを設けているため、同じ年齢でも提示額が変わります。

判定の材料になるのは、要件定義から関わった経験があるか、顧客と直接やり取りしてきたか、特定の業種やソリューションに詳しいかという点です。上流の経験と業種知識が揃っている場合は、入社した時点で年収が上がることも珍しくありません。反対に、下流工程が中心だった場合は、横ばいか一度下がってから伸ばす形になります。

交渉の余地があるのは金額よりも等級の判定です。担当してきた役割を書類で正確に伝えられていないと、実力より下の等級で提示されることがあります。

Q2. SIerからITコンサルへの転職に有利な資格はありますか?

資格が合否を決めることは、ほとんどありません。選考で見られるのは実務経験です。そのうえで、補助的に効く資格はあります。

資格効きやすい場面
応用情報技術者や高度試験の各区分経験年数が短い人が、基礎知識を示したいとき
PMPプロジェクト管理の経験を客観的に裏づけたいとき
クラウドベンダーの認定資格得意な技術領域を明確に示したいとき
ERPパッケージの認定資格導入支援のポジションで募集要件に含まれるとき

募集要件に資格が明記されている場合を除き、取得を待って応募を遅らせる必要はありません。同じ時間を使うなら、職務経歴書で担当工程と役割を整理するほうが、選考結果への影響は大きくなります。

Q3. SIer経験が浅い(1〜3年目)でもITコンサルに転職できますか?

可能です。むしろ経験が浅い時期のほうが、職種を変える転職は通りやすい傾向があります。実績よりも基礎的な素養と学習意欲で評価されるため、ポテンシャル採用の枠が使えるからです。

面接では、実績の量ではなく志望動機の一貫性が問われます。なぜ開発の現場から離れるのか、なぜ上流の仕事に移りたいのかを、これまでの経験に紐づけて説明できるようにしてください。

注意したいのは在籍期間です。1年未満で動く場合は、退職理由を必ず確認されます。担当している案件を一区切りまで見届けてから動くと、経験としても説明しやすくなります。

Q4. 客先常駐が長いと転職で不利になりますか?

常駐そのものが不利になることはありません。実際には、常駐先で顧客と直接やり取りしていた経験は評価の対象になります。要件のすり合わせや仕様の調整に関わっていたのであれば、それは上流工程の実績として書けます。

気をつけたいのは、書類上で担当範囲が見えにくくなる点です。常駐先の体制のなかで自分がどの立場にいたのか、誰と何を決めていたのかを書き添えないと、指示を受けて作業していた人として読まれます。評価をする上司が現場を見ていない環境で働いてきた場合、実績を言語化する機会そのものが少なくなりがちなので、応募前に案件ごとの役割を書き出しておいてください。

まとめ

SIerからの転職は、キャリアを大きく前進させるチャンスであり、自分の可能性を広げるタイミングでもあります。キャリアアップや働き方の見直しを考えるのであれば、自分の経験や強みを整理し、目指す方向性を明確にすることが大切です。

特にITコンサルタントは、SIerで培ったスキルを活かしながら、より経営に近い立場で課題解決に貢献できるやりがいのある職種です。一方で、求められるスキルや成果基準はシビアであり、入念な準備と覚悟が必要となります。

だからこそ、自己分析や企業研究、そして転職エージェントの活用を通じて、納得のいく選択ができるよう備えておきましょう。MyVisionでは、ITコンサル領域に精通したコンサルタントが、SIer出身者の強みを最大限に活かせるポジションを提案しています。なぜ多くの転職者がMyVisionを選んでいるのか、そして相談から内定までの流れもぜひご確認ください。

徹底的に準備を重ねることで、転職後の環境で自信を持って活躍できる未来が見えてくるはずです。

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